杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

新年の誓い

2014-01-05 20:55:21 | 地酒

 新年も5日が過ぎてしまいました。遅ればせながら、2014年あけましておめでとうございます。

 

 

 

 年末年始は昨年同様、バイト先のお寺で掃除三昧で、休みは1日・2日だけ。今日5日でハードな2週間がようやく終わり、ヘトヘトに疲れ果て、今日はまっすぐ帰宅し、新大河ドラマ『軍師官兵衛』を見ながらビールとコンビニ弁当の味気ない夕食を終えました(官兵衛の子役の子、可愛かった! NHKはホント、いい子役を見つけますねえ)。

 

 

 ブログの更新を怠っていた合間に、いくつかお仕事がフィニッシュしました。とりあえずはそのご紹介から。

 

 

 

 

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 こちらはバイト先のお寺から依頼された記事を掲載した、臨済宗妙心寺派静岡東教区の会報『好日』。2013年12月1日発行です。

 掲載した記事は、昨年5月に取材した駿河十二薬師巡礼のレポ。こちらのブログ記事を再編集したものです。

 

 

 私の記事はさておき、『好日』には清見寺一條老大師の深いお話、静岡市井宮出身の大応国師や沼津市原出身の白隠禅師など、禅宗にこの人ありといわれた静岡県出身の名僧の伝記等が紹介されています。臨済宗妙心寺派のお寺(身近なところでは静岡駅前のサールナート宝泰寺)で無料配布していますので、ぜひお手にお取りください。私の手元にもストックがありますのでご希望の方にはお送りします!

 

 

 

 

 

 

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 昨年末には、JA静岡経済連の情報誌『スマイル』50号が発行されました。今回は特選和牛静岡そだちの特集。静岡駅前・江川町交差点のセブンイレブン上にオープンした経済連直営店【駿河の肉処静岡そだち】を大々的にフューチャーしました。

 

 

 私はこの店に取材で2回、家族で1回行きましたが、「ミスジ」「ハネシタ」「とも三角」「カイノミ」等など聞き慣れない希少部位に出会い、肉料理の奥深さをしみじみ感じました。

 

 

 表紙の写真は肩甲骨の内側にある「ミスジ」。派手な霜降りですが意外にサッパリしていて、塩かワサビでさらっと食べるのがgood! たまにしか入手しないみたいですが、運よく出会えたら逃さず味見してみてください。

 

 

 『スマイル』は県内主要JA、ファーマーズマーケット等で無料配布中です。こちらも私の手元にストックがありますので、ご希望の方はご一報ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして今日1月5日(日)付け中日新聞朝刊。なんと1面トップに私が飲んでる写真がデカデカ載ってしまいました(焦)。天下の新聞メディアの1面が、年齢(51)ってしっかりクレジットされてる年増の呑ん兵衛がニタニタ飲んでる写真でいいんだろうかと心配になりました(苦笑)が、中日新聞では世界無形文化遺産に和食が登録されたことを記念し、1月3日から“地産地食うまし国しずおか”という特集を1面で掲載中。3日は浜名湖の養殖カキ、4日は特選和牛静岡そだち、そして5日は静岡酵母の酒を紹介しています。

 

 

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 昨年11月末、中日新聞報道部記者の木原育子さんから突然メールをいただき、企画の趣旨をうかがい、静岡の酒について一からレクチャーすることに。岡部町の地酒バー・イーハトーヴォに案内し、限られた時間の中でも可能なかぎり、静岡吟醸の真髄に触れてもらおうと、イーハトーヴォの後藤さんと一緒に懇切丁寧にお話しました。そして何種類か試飲してもらい、制作中の映画『吟醸王国しずおか』パイロット版を見てもらい、私が過去に書いた記事を参考資料にお渡ししました。

 

 

 現場取材先については、いくつか候補を上げ、「仕込み時期の取材は思い通りにいかないかもしれないが、静岡酵母の記事を書くなら、なんといっても現場で酵母と対峙する蔵元と、静岡酵母生みの親の河村傳兵衛さんは外せない。蔵元は河村さんの愛弟子である喜久醉の青島孝さんがベスト」とプレッシャーをかけ、木原さんは何度かトライをして取材に成功。こちらが推したポイントをしっかりとらえ、なおかつ選び抜いた言葉と短い文節の合間から、彼女が何を感じたがしっかり伝わる素敵な記事に仕上げてくれました。

 

 

 

 

 私は“黒子の船頭”に徹するつもりでしたが、「一般の人が和やかに飲んでいる画が欲しい」といわれ、たまたま直近で予定していたニュービジネス協議会茶道研究会の茶懐石忘年会に、急遽、しずおか地酒研究会のメンバーを加え、茶懐石の店『御所丸』で撮影してもらいました。茶懐石については、こちらのブログで詳しく報告しています。

 

 

 

 

 

 新聞のよくあるお正月特集の賑やかし程度だと思って撮ってもらった写真が、まさか本紙の1面トップに載るとは、今朝、バイトに行く前にコンビニに立ち寄って手にした瞬間、(昨年の流行語ですが)じぇじぇ!と叫びそうになりました。コンビニの店員さんに顔を見られたときも、アホみたいに緊張してしまい(苦笑)、ホントはありったけの部数を買えばよかったのを、1部しか買わずにそそくさと出てきてしまいました。お寺の奥さんが、お寺の事務室にあるコピー機でA3カラーコピーをたくさんしてくれましたので、中日新聞を買いそびれた方はご一報ください(笑)。

 

 

 

 

 

 

 新聞掲載は自分の仕事ではなく、むしろ、貧乏ライターが自分の取材ストックをマスコミに無償提供したかたちで、掃除のバイトをしながら、「自分は何をやってんだろう・・・」と虚しくなったりもしましたが、木原さんの記事を何度も読み返しているうちに、20年前に熱くなっていた頃の思いがよみがえり、「当時も、何の見返りもないのに私を導いてくれた人がたくさんいた。今度は自分が次なる世代の取材者たちに何かをバトンタッチする番なのだ」と深く感じ入りました。

 

 

 木原さんにはいろんな思いを聞いてもらいましたが、彼女が記事の最後に選んでくれた私の言葉は「酒は鏡」でした。技と心を映し出す鏡。青島さんにとって静岡酵母の酒が鏡であるならば、私にとっての鏡は、やはり「書いて伝えるもの」。

 

 

 午年の一年、この言葉を自らに課し、奮い立たせ、努力してまいります。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 


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1 コメント

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ほっとしました。このままブログが消えてしまうの... (Unknown)
2014-01-06 15:01:45
いつも思うのですが素晴らしいブログですが重い。そう感じております。
AWATENさんのや鈴木みきさんのブログを読むと違いが歴然とします。
楽しく生きてゆく。単純明快なおふたりのブログは、猫爺の生活の
一部になっています。わたしが単純な生き方にますますなっているからでしょう。  猫爺
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