『杯が乾くまで』も3杯目になりました。短文かつスピーディーなツイッターやブログが流行る中、ローカルライターの自慰的長文ダラダラ日記におつきあいいただき、本当にありがとうございます。
私はふだん仕事で、不特定多数の読者に発信する文章を、各方面に配慮しながら肩に力を入れて書くので、個人ブログではついダラッと気を抜いて、その時々の自分の思いや、不特定ではなく、“今のこの思いを伝えたいあの人”を想定して書いてしまい、せっかく訪問してくださった方々を不快にさせてしまうこともありました。改めてお詫び申し上げます。
職業ライターである以上、この習性は一朝一夕には修正できないと思いますが、“読んでくださる方を不快にせず、自分の思いや、思いを伝えたい相手に届く文章を書く”ことも、文章修業のひとつと肝に据え、新たな年も精進していきたいと思います。
2010年に掲載した中で、アクセス件数の多かった日記を改めて読み返してみました。といっても『ブログ人』さんでは過去90日分のアクセスデータしか検索できないので、正確には2010年10月から12月までのページ別アクセス件数ということになります。
トップは、もちろん「トップページ」・・・つまり最新更新ページですが、キーワード検索等で初訪問してくださった方が多いと、ページ別ランキングの上位に入ってくるんですね。自分で言うのも何ですが、ちょっと面白いランキングになりました。
① 御前崎総合病院コスモスだより ・・・屋上緑化に取り組む御前崎総合病院花の会の活動は、年に1~2回ぐらいしか紹介できないのですが、会の関係者の方が定期的に閲覧してくださるようです。会代表の塚本さんのお名前は『杯が乾くまで』の個人名検索ランクで歴代堂々一位です
② おむつゼロの計り知れないドラマ ・・・御前崎市の特別養護老人ホーム『灯光園』の入居者のおむつ着用率ゼロという質の高い介護についての取材秘話を紹介した2010年1月の日記ですが、未だに多くの方に読んでいただいています。自分自身も深く考えさせられた内容だけに、反響の多さにはナットクです。それにしても御前崎市の保健医療体制の充実ぶりは素晴らしい
③ しずおか吟醸伝スタート ・・・地酒関連のページはカテゴリー「吟醸王国しずおか」「しずおか地酒研究会」は上位に来ていますが、単独ページ別では第3位。・・・これって喜んでいいのか哀しんでいいのかフクザツな思いです(苦笑)
④ 朝鮮の茶母 ・・・お世話になっている京都高麗美術館の会報誌に掲載されていた朝鮮王朝時代の伝統的な茶の作法や「茶母」と呼ばれる女性の仕事についての論文を紹介した日記。2009年4月の掲載ですが、2010年下半期に急にアクセス件数が増えました。世界お茶まつりや韓流歴史ドラマの影響でしょうか???
⑤ 駿河酒造場復活ものがたり ・・・静岡市内に2010年4月に誕生した酒蔵の紹介。掛川にあった『曽我鶴萩の蔵』の蔵元の執念ともいえる復活劇は、酒造版プロジェクトXみたいなお話で、こういう記事が他の人気銘柄の紹介記事よりもアクセス件数が多かったというのは、ある意味、ライター冥利に尽きる話です
⑥ 長寿企業の条件 ・・・静岡県ニュービジネス協議会のセミナーで行政書士法人アスカ総合事務所の岸本理事長にうかがった“継続する企業の生き方”についてのお話。酒造業に重ねて考えてみると、非常にわかりやすく、経営本をまるごと1冊読んだくらいの勉強になりました!
⑦ サッカー王国静岡その1 ・・・サッカーW杯開催時に、自分がその昔、編集執筆したサッカー雑誌の記事を引っ張り出して紹介しました。静岡県出身Jリーガーを育てた名指導者たちの対談の再掲です。
⑧ 浜名湖たきや漁体験 ・・・2009年に取材でお世話になったNPO法人はまなこ里海の会の窪田事務局長にお誘いいただき、10年夏、伝統漁法たきやに挑戦したひと夏の思い出。不漁?にもかかわらず、ご一緒した人々との初対面とは思えない語らいの時間がホントに楽しかった!
⑨ 中條峰雄先生の回顧展 ・・・駿河蒔絵師・中條峰雄先生の回顧展が10年秋に開かれました。2010年に鑑賞した美術展の中でも、ひときわ思い出深く、心に残る素晴らしい展覧会でした。主宰した奥様からブログ掲載に感謝のお手紙をいただき、ちょうど別の掲載記事に批判を受けていた時期だったので、とても有難く、改めてこんなブログでも喜んでくださる方がいる限り、書き続けようと決意しました。
⑩ 静岡経済研究所SERIサロン例会 ・・・2009年12月の記事ですが、吟醸王国しずおかパイロット版上映とPR活動を紹介した記事の中では一番アクセス件数が多く、さすが静岡経研!と有難く感謝いたしました。
どんなページが多く読まれているかによって、時代の空気感というのか、世間の関心の動向が読めて、このランキングはとても興味深かった・・・!
それにしてもジャンルがやたらバラバラで、広く浅く、中身の薄い記事ばかりでお恥ずかしい限り。・・・それでも、酒の検索で来た方が酒以外の地域の情報に触れ、福祉や経済や歴史のテーマで検索された方が、酒の情報に出会う可能性もあるわけで、自分はそんな、地域情報の橋渡し役になれたらと思っています。
2011年もどうぞ杯が乾くまで、おつきあいくださいませ。