昨日(9日)は蒲原のうなぎ&地魚料理店『よし川』さんで、改装15周年記念の『はせみきた和太鼓ライブ』が開かれ、友人と2人で参加しました。
はせみきたさんというのは、過去ブログでも紹介した和太鼓ユニット・ようそろ のメンバーで、ソロ活動も行い、和太鼓奏者林英哲さんのお弟子さんとして、国内外の公演でも活躍中。沼津出身で、現在は三島の箱根山麓にけいこ場を構えておられます。
はせさんの演奏を聴くのは、昨年、NPO法人活き生きネットワークのイベントで静岡県男女共同参画センターあざれあ大ホールで開かれた演奏会と、今年夏、芝川町で開かれたようそろのコンサートに続いて3回目。よし川の若女将から「真弓さんのブログを見て、はせさんをお招きしようと思って実現しました!」と連絡をもらったのでした。日々の備忘録がわりに適当にダラダラ書いているブログがお役に立てたなんてウレシイ!ですね。
今回はコンサートホールでの迫力あるパフォーマンスと違い、料理店のお座敷で、人数も30人程度のこじんまりしたサロンのような雰囲気。桶胴太鼓(桶のように板を何枚か張り合わせて縄で縛り留めた太鼓)や、附締太鼓(相撲や落語のお囃子などで使う軽い音の出る太鼓)など、お座敷サイズの太鼓を何種類かミックスしてのパフォーマンスでしたが、コンサートホールよりもグッと距離が近いせいか、太鼓の震動が直接伝わってきて、人が、太鼓の音色に心地よさを感じる生理的な理由がわかったような気がしました。
“富士の白雪ぁのーえ”でご存じ、三島の民謡『農兵節』の演奏では、お客さんが手拍子で歌い、そのノリのよさに、はせさんも大喜び。「民謡だけの演奏会を企画しようかな」と満足そうでした。私は歌詞がわからず適当に調子を合せていただけでしたが、手拍子と太鼓だけのシンプルな演奏で歌う民謡が、こうも心地よいとは…。これは日本人のDNAに刻まれてきたリズムだからかなぁとしみじみ。若いはせさんが年配のお客さんに呼びかけて、一緒に地元の民謡を奏でる姿というのもイイなぁ。
昨日は津軽三味線奏者の海野雅夫さんも共演され、三味線と太鼓、笛と太鼓の即興セッションを披露してくれました。海野さんオリジナルの『SAKABA』という曲は、ジャズやロックの調子も加味され、赤ちょうちんの酒場というよりもどこか無国籍風のテイスト。『吟醸王国しずおか』で、伝統の世界に飛び込んだ若い蔵人が現場で体験するさまざまな摩擦を描くときに合いそうだなぁなんて想像しました。
はせさんや海野さんのような若い世代が伝統芸能の道を究めようと努力する姿は、酒の世界に生きる若者と、確かにどこかでつながっているような気がします。
会の締めで、よし川の女将が「これほどの演奏技能があっても、若い人が伝統の世界で身を立てていくのは楽ではない、我々が支えていかねば」と訴えていました。
はせさんは静岡大学教育学部出身で教職を目指していながら、この道に目覚めた、いわば“奇人変人”の一人。ヒトにDNAレベルに届くかと思えるほどの感動を与える技を身に付けるまでは、凡人には想像できない苦しい修業もあったはずです。
伝統というのは、その恩恵を受ける凡人側にも担い手としての責任があるんだ、という女将の気持ちに心から共鳴します。女将もまた、代々受け継がれてきたうなぎの味を継承する立場にいるだけに、変人と凡人双方の気持ちが理解できるんですね。
昨日はよし川に行く前に、JA静岡経済連情報誌スマイルで取材した、JAしみずのスーパーマーケット『ふれっぴー飯田店』でしこたま買い物を楽しみました。
この店は、特選和牛静岡そだちが気軽に買える店として紹介したのですが、野菜売り場はさずがJA直営だけに地元の新鮮野菜を中心にオール国産。日本でほとんど生産されないバナナやパイナップルなどは一切置かないという徹底ぶりです。お惣菜コーナーも、野菜売り場に置いてある食材をベースにオール国産素材で作った手作り惣菜。
そしてぴか一なのが、精肉コーナー。牛・豚はほとんど静岡県産で、取扱店限定で入手しにくい静岡そだちを1パック300円代から揃えています。これが一人分の牛丼を作るときなんかぴったりの量で、昨日も小パックをいくつも買いだめしてしまいました。
さらにおススメは自家製ベーコン。新鮮な肉から作ってあるだけに肉質がまろやかで脂もジューシー! パスタに和えたりするのに最適です。
最近増えているファーマーズマーケット(〇〇じまん市など)は生鮮野菜や農産加工品は充実していますが、ふだん買っているメーカー品や酒類がないのが不便。その点、ふれっぴーは、ファーマーズのよさと、一般スーパーの取扱品をミックスしているのでいっぺんに買い物が済むのです。郊外のメガマートとは違ってこじんまりしているのでちょこちょこっと買い物するのに便利。メガマートにはメガならではの楽しさもありますけど、フロアが広すぎて疲れちゃう…。
そんなこんなで、取材後、すっかり気に入った私は、ポイントカードまで作っちゃったりしてすっかり常連客入りです。
昨日、同行した友人を、以前も一緒に連れていったところ、3人の子育て中でスーパーの目利き?でもある彼女は「〇〇〇〇ストアより新鮮で安い!」とすっかり気に入り、昨日も彼女から「よし川の後だと野菜なんか売り切れちゃうかもしれないから、よし川の前に寄っていこ」とのリクエスト。クーラーボックス持参で女2人、あーだこーだ言いながらお買い物を楽しみました。
食品のような日常の消耗品で、生産地の確かな鮮度の良いものが安く買える経験というのは、女性のDNAにビンビンきますね(笑)。いい買い物をした後の満足感、これは疲れた女性にとって格好の癒しです。
ふれっぴーに行けない日が続くときの我が家の冷蔵庫内は、酒と調味料だけの閑散たる状況ですが、ゆうべは束の間、野菜とお肉で満タンになった冷蔵庫を眺め、しみじみ心地よさを味わいました。