今日の出来事

毎日のことを少しづつ。

楽しくない着物

2006年10月29日 | 着物のこと
この前の歌舞伎のプログラムを見せて欲しいとNの大旦那に言われたので
お昼から持って行きました。

そしたらちょうど問屋さんが来るからよければもう少しいて見て行ったら?と。
いいチャンスなのでちょっと見せてもらうことにしました。

するとそこにNの常連さんのM川さん親子が。
実はこの親子、私は大の苦手。
母親のほうは「ええもん好き」で、何かと言うと「ええもん自慢」する人。
娘のほうは若いのに(たぶん25.6)母親の影響で子供の頃からここの商品を見ているのでやっぱり「ええもん」好き。

M川母と一度お店で会ったときに伊達締めの話になり
私が「安い方(2,3千円)のものを締めている」と話したら
「やっすいやつは締めれ~へんわ~やっぱり8千円位のやないとな~」

そんなん変わらへんやん!

娘のほうはまだ働いてもいないうちに
「やっぱり○○の帯はええわ~コレクションする~」と
たっかい帯をこれまた母や祖母に買ってもらっていました。

そんな親子がやって来てなんとな~くいや~な雰囲気に。

そこへ問屋さんがやってきました。
織物では有名な問屋さんです。大旦那が問屋に行っても
なかなか商品を出してこないそうです。
目垢がつくと言うことで。

それはそれは素敵なものも沢山見せてもらいました。
値段はまだついていません。問屋と大旦那の交渉で決まります。

でもね~~~

ちょうどそこへ別の帯問屋さんもやって来ました。
M川親子の大好きな帯屋さんのようです。
そして問屋さんにとっても「いいお客様(よく買っている)」のようで
久しぶりに来たからと箱3箱分の帯を見せてもらいました。

大旦那曰く「超一流の帯ばかり」だそうで、百貨店にもなかなかないらしい。
今回は全て袋帯(織)で、○○の帯とか△△の帯とかとにかく親子は織屋に詳しい。
確かにいいんだけど値段は何十万から百万単位。
そして私は「なにが良いんだかまだよく解らない」猫に小判状態。

親子で嬉しげに全ての帯を眺めて一本お買い上げされていました。

でもね~~~

昨日のお友達とわいわい「あれが良い、これが良い」と羽織ったり
当ててみたり自分の好きなものをただ好きだと言うだけで買ったり着たりしている方がどんなに楽しいものでしょう。

「ええもん」でないと着物ではない!みたいな人たちと商品を見ているのは
どんなに良い物を見ても心がうきうきしないし
へ~~~で終わり。

しかもこの親子、良い物をたっくさん持っていて「着物が大好き!」と言う割には
自分で着物が着られません!!!

何で買うねん…

ということでいつも着るときはAKさんが借り出されます。
そしてこのM川娘
「この袋帯、太鼓だけやったらいややな~変わり結びできる~?」

自分で結べるようになってから言えよ!
と言葉が舌の奥まで出掛かりました。

M川母は毎日毎日買った着物を出しては眺めているのが至上の喜びとか。
やっぱり受け入れられない親子であります。