今日の出来事

毎日のことを少しづつ。

なぜそうなる?

2005年07月31日 | お茶
お昼を食べた後、来週の会場へ。

そこで先生からここでちょっとお稽古してみましょうということになりました。

まず、お手前をされるIさん。
お道具がないのでやはり難しそうです。
そこで他の係りの人も動きをしてみることになりましたが
これがまた先生の思うようにならなくて先生の
「違う!」という声が飛びました。

私もしてみたのですがやっぱりあやふや・・・
最後の歩く方で注意を受けました。
でも、確かきちんと左足から出たのですが「違う、そうじゃない」と。
あれ?と思いつつもう一度してみたら今度は出る足を忘れてしまった。
確かに合っていたはずなのになぜ注意を受けたのか分からない。
思わず「さっき左足から出たはずですがどこがどう違っていましたか?」
ときつい言い方で聞いてしまいました。

一瞬いた人はしんとしてしまいました。
でも、納得できない。違うとはどう違うのか
何が違うのか。それの説明がない。

そのときなんでお茶が心地よくないのか分かりました。
何でもバレエを引き合いに出すのはよくないと思うのですが
発表会なら何ヶ月も前からリハーサルをします。
一人で踊るバリエーションならいざ知らず何人かで踊る作品の場合は
必ずその人たちと一緒に動きの練習をします。
どこでどう動くのか、何度も何度も練習します。

ところが今回のお茶会の練習はいつも一人。
それぞれの係りの練習をするなら、毎回全員が集まり
そのような形で練習するべきではないのかな?
一人での練習ではこのときこうすると言われても
人がいないし分からないのです。

先生は今日のお茶会を見てきちんとしなければと改めて思ったのでしょう。
でも、それなら全員がきちんと動けるように
いつものお稽古場をそのように設定して全員で一緒に練習しなければ
初めての私やIさんはどのように動けばいいのかまったく分かりません。
自分の動きを鏡に映して見る事もないし、
先生や他の人はお茶席に出たことがあっても
その持っているイメージが見た事もない私達には
言葉だけでは伝わらないのです。

合理的ではないなあと感じてしまいました。




初お茶会体験

2005年07月31日 | お茶
来週のための勉強に初めてお茶会に参加することになった。

まったく何がなにやら分からないままのお客体験。
本日は洋服。先生だけはお着物でしたが。

会場に着くとすぐに「白い靴下」を履きます。
受付を済ませて待合に入る…はずが待合の広間がいっぱいで
廊下で座って待つことになってしまいました。
冷房がなくてとにかく暑い!広間も扇風機があるだけで暑い!

最初のお客様が帰られるのをじっと廊下で待つ私たち。
廊下はお手伝いの人たちが行ったり来たりしていました。
びっくりしたのは浴衣姿のどう見ても「学生」らしい人が何人もいたこと。
なんだろーーー?

後で分かったことですが主催の先生は高校の茶道部を指導していらっしゃるらしく
その生徒さんがお手伝いできていたようです。

二番目の席に入る予定でしたが
私達が一緒に入れないことが分かり3席目に入ることになりました。
なのでまたさらに一時間弱、広間で待つことに。
ここでまた試練が。
待合に入るにもきちんと扇子を前に置き総礼して入らなければいけませんでした。

ちょっとメンドクサイ…

待合の床の間にも掛け軸があり、その反対側には今日使う
お道具や花などがかかれた紙がおいてありました。
慣れた方達はそこにいって手帳に書き込んでいましたが。

着物の方もいたし、洋服の方もいました。
お茶の先生でも洋服の方がいたようです。
そして高齢の方が多い
バレエのときと年齢層が違うので雰囲気が慣れない…

それにしてもいつも一人でお稽古しているので
先生の他の生徒さんと長いことこんなに一緒にいるのは初めて。
何を話していいのか困りました。

いよいよ呼ばれて茶席へ。
まず手を洗います。神社のお清めのところと一緒ですね。
柄杓を右手で取り、まず左手を清めます。次に持ち替えて右手。
もう一度右手に持ち替えて水を汲み左手に水を受けて口をすすぎます。
残った柄杓の水を柄に流すようにして元に戻します。

今日は立礼式で椅子に座ってのお茶会でした。
今日のお手伝いは高校生となんと子供!お運びの係りでした。
しかし高校生は作法を知っていても子供はちょっと危なっかしい。
お運びの作法を知らないらしくお茶碗を目の前に差出すだけ。
本当は出されてから受けるのですが皆さんにこやかに「ありがとう」と自分で取り込んでいました。
でも一生懸命やっていました。気の毒に、借り出されちゃったのかなあ?

ただ顔はにこやかでも心は判らないものだと後で先生の話で思ったのですが

気楽なお茶会だからと言われたものの先生が隣でこうする、ああすると
一つ一つ言われるので気楽ではなかった…

楽しくない

お茶会が終わって来週の会場を見に行きましょうということになりました。
途中でお昼を食べたのですが
そこに付くまでの間、お昼の間、ずっと先生は今日のお茶会がよくなかったと話していました。

会場を出たときは「こんな気楽なお茶会ならいいわぁ」とおっしゃっていたのに
やはり子供がお運びをしたこと、高校生がお運びをしたことがかなり
礼を失することだと。
ちょっと恥ずかしいお茶会だったとも。
私は先生と一緒だったのですが他の3人は離れた席でした。
私は余裕もなかったので見ていなかったのですが
そちらはお菓子がなかなか来なくてお茶が先に来てしまったようでした。
お茶席では必ずお菓子が先に出てお茶が来ます。
そういうお茶席をうまく回していくのも先生の力量だそうです。
子供のお運びではそこまで気が回ることはなく
裏も大変だったことだろうと。

なるほど、こうやって先生方やお茶をしている人はお茶会の感想を言うのねえと黙って聞いていました。
バレエの発表会でいろいろ言うのと似ていますね。

でもちょっといやあな感じでした。
「お茶とお花は見栄の世界」とは聞いていましたが
お道具のことなんかも批評の対象。
怖いというより嫌な感じです。


くやしい!

2005年07月30日 | Weblog
3日間限定で人気のお菓子屋さんでマンゴーヨーグルトパフェとメロンパフェのセットが売り出されました。
お持ち帰りも出来るので早速買いに行って来ました。

夫が飲み会で早々と出かけたので一人で食べちゃおう

「デリケートなものなのでなるべく静かにお持ちください」

そう注意されたので私の大きなカバンにそのまま縦に入れました。
そのほうが車の中でも倒れたりしないし。

それを持ちながらリサイクル着物屋さんを回ったり、明日のお茶会の為の白い靴下を買ったりしていました。

家に帰り絵冷蔵庫に入れてまた冷やしてさて、食べようとしたら
メロンパフェのほうのマラスキーノゼリーがほとんど流れて落ちてしまっていました!
あわてて箱を何とか傾けて入れ物に戻すというすごいことをしたのですが
やはりほとんどが箱に染みてだめになってしまいました。
中身が半分くらい減ってしまいがっかり・・・

隠れて食べようと言う考えはいけません>ごめんよオット

お茶とバレエ

2005年07月30日 | お茶
お茶のお稽古のとき、よくバレエのレッスンを思い出します。
というのもまったくと言っていいほど同じ注意をお茶で受けるからです。

お手前をするときに猫背にならないようにする。
これはきちんと耳の後ろを引き上げて肩を落とし胸を開かないと出来ません。
正座しているか立っているかの違いですね。
次は袱紗をさばくとき、お道具を持ってはいるとき手は帯締めの位置で肘を落とさないこと。
私はいつも気が緩むと肘が落ちてしまいます。
ちょうどバレエのアンナバンの位置です。
そうするには脇を離さないと出来ません。
歩き方は摺り足なので重心を落とさないといけないので違いますが
ここはバレエの癖でテクテク畳の上を元気よく(笑)歩いてしまい
先生に注意されます。

それと一番笑ってしまった同じ注意は
「急がないこと、慌てないこと」

自分では精一杯ゆっくり丁寧にしているつもりなのですが
やはりせかせかした動きになっているようです。
バレエでも以前初めてバリエーションを踊らせていただいたときに
何度も何度も「急がない、ゆっくりと」と言われました。
自分ではそんなつもりはまったくなかったのですが
後でビデオを見て納得。
優雅からは程遠いせかせかした動きになっていました。
それはポールドブラにしても何にしてもきちんと通るべきところを通らず、
最短距離で動かしているから。
自分が鏡で見るよりも客観的に見られるビデオで見たら
バレエのときもお茶のときもきっと同じなのでしょう。

これも生来のがさつな部分が出てしまっている証拠ですね。
和洋を問わず美しい動きや型は同じなのだとお茶を始めてから思いました。

まったく異なるもののようですがそういうことがどちらにも
よくなるといいなと思います。

それにしても、どうしてあんなに動きが覚えられないのか?
バレエの振り覚えは早く結構自信があるのに。
よく考えたら、バレエは音楽付です。
音楽と踊りが一緒になってイメージでおぼえているような気がします。
音が出ると振りが出てくるというように。
お茶は動きだけを覚えなければいけないので
イメージがしにくい。
雅楽でも流してくれたら覚えられるかもしれません(笑)

ちなみに昨日の着物の着付けは不合格。
着付けは崩れなくてよいとのことでしたが
お手前の所作は膝をにじって動くためどんどん上前がはだけてしまいました。
それと苦手な衣紋抜き。
詰襟みたいになってしまいました。
これから着物もお稽古です。

お茶会特練(お終い)

2005年07月29日 | お茶
すっかり忘れたお終いの作法。
茶碗に湯を入れ捨ててから。柄杓を上から取って横一にして人差し指を勧めて水差しの水をお茶碗に入れる。
茶筅を右手で取ってさらさらと混ぜて角に当てるようにして二回入れ替える。
水を捨てて茶巾が入る。茶筅入る。
建水下げる?棗の上の茶杓を拭く。右手で茶碗に伏せる。
袱紗を2回建水の上で払う。左手に返して腰に付ける。
棗を右手で初めの置きあわせの位置へ。お茶碗右横、左横、右手前で棗と置き合わせ。
柄杓を上から取り、横一で人差し指を勧める。水差しの水を汲み釜へ入れて湯返し。柄杓を構えて右手で釜の蓋を閉める。
柄杓を右手に持ち替えて(?)長板の上を平行にもとの位置へ。
水差しの蓋を両手で取り右手で上を取り閉める。

拝見

お茶碗を右手前左横、右横で左へ移動。棗を半月に持ち左手に持ち膝頭を押さえながら客付まで動く。
棗を前において袱紗を草に裁き清める。蓋を開け袱紗を横で押さえ持ち替えて口を清める。
この袱紗をどう処理するのか忘れた!右に置くのだったかな?
棗を2回回して畳五つ目の五つ目に置く。
次は茶杓。右手で全体の三分の一を持ち左手に持ち替えて向きを変えて
右手で棗の横に置く。
忘れた!

建水を持って帰る。
水差しを持って入る。水を入れて帰る。拝見のため入りまたそれを持って帰る。

昨日のことなのに忘れた!

お茶会特練

2005年07月29日 | お茶
本番に近い着物を着て練習に行く。
化繊の紗紬風に献上名古屋帯。

まずは茶道口に右棗、左茶碗を置いて総礼。
右手棗は半月左手お茶碗を持ち一旦お尻を乗せて右足で立つ。
左足を茶道口いっぱいまで出右足から入る。右左で次の畳の縁は右足で越える。
そこから右、左、右の3歩で真正面。座ってすぐに水差しの前に置く。
次は建水。建水は両手で持ち左手一手で自分の左へ置く。
両手を付き、三つ指に付いて右手で火箸を取りに行く。
後ろから取りS字を書くように長板と平行に手前まで。左手に持ち替え少し左手を下げて、先ほどまで持っていた左手の位置に右手。左手で握りこんで
左端へ置く。そのとき火箸の先はあげないこと!なるべく下を向けて。
それと動作は何事も自分の正面で。
板の左端へ置き、2回で奥まで。
建水から蓋置きを出し正面やや奥に置く。
建水を上げて一息。この時自分の位置の確認、着物の確認、居住いを正す。
お茶碗を右手前、左横、右横で正面遠い位置。棗半月でお茶碗と自分の間。
袱紗を裁いて棗を清める。棗を先ほどお茶碗があった位置へ置く。
右手でお茶碗を引いて近い位置へ置きなおす。
右手で握りこんでいた袱紗を裁きなおし左手に置き茶杓を取り清める。
茶杓を棗の上に置く。袱紗を右手で自分の右膝頭に置き、左手を付いて柄杓を取りに行く。柄杓は節のやや上を持ち上に上げてから横に動かし板と平行に動かす。
左で節を持ち構える。右手で袱紗を取り釜の蓋を開ける。釜の蓋は弓を描くように
しかし板から出ないように蓋置きへ。茶碗から茶巾を出し、釜の蓋におく。
柄杓を横一に持ち人差し指を進めて釜の湯をお茶碗に入れる。
茶碗の湯を建水に捨てて茶碗は自分の左膝頭に太陽を照らすように。
茶巾を取り中へ入れ開いて拭く。3回は斜めで半は自分の正面。
抜いて茶巾を中にいれ「い」を書いて「り」を書くように拭く。
茶巾を取り出し釜の蓋へ置く。右手で茶杓を持ってお菓子を勧める。

泣きたくなるときもある

2005年07月28日 | バレエ
今日のお稽古の帰りに運転しながら突然涙が止まらなくなってしまった。

こんな気持ちでバレエを続けていてどうなるんだろう?
いつまでも外様の扱いで。

真面目に通っても見てもらえない待遇があんまり情けなくて惨めな気持ちになってしまった。

gonちゃんがうらやましいよ。
違う土地で新しいバレエ教室を探せて。

今日はなんだかおかしかったなあ。
髪の毛をまとめるセットが入ったポーチを全部忘れてきたし。
ピンは仕事のカバンに入っていたけど
ネットがなくて困りました。
仕方ないのでヘアバンドで何とかまとめました。

こういうとき、厳しい教室はつらい。


いろいろ考える

2005年07月28日 | 着物のこと
さて、懸案の色無地のことです。
ある人から「貸衣装屋で見てみたらどう?」と聞きそれはいいアイディアと早速
お昼休みに見に行ってきました。
お茶会用の絽の着物、と言うとすぐ見せてくれました。
しかし…何というか沢山の人が着てきたようななんとなく
くたびれた、くすんだような着物でした。
しかもそれがみんな化繊!一式で借りると2万円です。
化繊の素材のよくないものがたとえ帯も全てついているとしても
何じゃこりゃという気になりました。

それで再びNへ。やはり白生地から染めてしかも紋を入れるとなると染めの仕方が変わるので普通の染より倍かかるとのこと。
それに襟裏、仕立てで89,000円になるといわれました。
それは着物だけ。それに長襦袢をつけるとやはり10万を超えます。
もう一度考えるといって引き上げました。

次にシルックを専門に扱う呉服屋さんを訪ねました。
そこでは反物28,000円仕立てが17,000円、紋入れ(紋は縫い紋)7,000円
全部で52,000円。
長襦袢はお客さんにお願いしていた装道のものを使えば
どんなに汗をかいても自宅で洗濯機で丸洗いできます。
これにしようかなと思いつつやはり先生ともう一度相談してからと帰りました。

それにしてもやはりシルックを定価で買うにはかなり抵抗がありました。
もしももっと時間があれば船場の問屋で買えばこれの3割くらいは安く買えます。
電車代をかけても安い。
ただしやはり仕立てはひと月かかる。
このお店では7日に間に合うように仕立てられますとのことでしたので
かなり有力候補。

夕方もう一度先生のお宅に伺うとずらっと生徒さんに貸出す着物と帯が並んでいました。
しかし私の分はどうも着物がないようでした。
何とかしますと言っていたのでは?と思ったものの先生の持ち合わせの着物ではもうかなり地味なものしかないということでした。
見せていただいたら本当に地味…

帯は何とかできると思うけど着物は借りるなり、作るなりしてくださいといわれてしまいました。
先生はこれからお茶をしていただくのならぜひ一枚作ってくださいとおっしゃるのです。
よく聞くと先生の着物はほとんどシルックでした。
「正絹は扱いや後始末が大変ですから作るならシルックになさるといいですよ」
ただし、先生も京都のお稽古のときは正絹を着ていかれるそうです。
一応人の目があるんですね。

オットにも相談しましたが
「どうせ作るならいいもの作れば?」と言ってくれました。
本当はNでいい物を作りたかったのですが
やはり扱いが…初めの値段は変わりませんが
正絹なら毎回洗いに出さないと黄ばんでしまいます。
正絹の洗いは一回1万円くらい。それを考えると…

やはりシルックで仕立てることにしました。
それにしても・・・大出費です。


夏の薄物

2005年07月27日 | お茶
今日のお昼休みに早速Nに行って「夏の薄物」とはどういうものか聞いてみました。

お茶ならやはり絽の無地紋入りとのこと。
Nは無地は染からなのでもし必要なら今日明日にでも頼まないと
7日には間に合わないと言われました。

「お茶をこれからやっていくならやっぱり夏の無地は必要やね」

と大旦那。9月の単衣はたぶんその付け下げ小紋に染めの名古屋帯くらいでいいだろうと言うことでしたが。

一応もしも誂えた場合の値段を聞いてみました。
「10万はせんやろ。」
でも、私の場合は帯は先日AKさんにいただいた夏帯があるのですが
夏着物がないので長襦袢がない。

長襦袢を付けたら軽く10万は超えます。

お茶辞めようかなあ

もう一人流派は違いますが知り合いの一番上のお免状まで取った人にも
そういうときに化繊の着物で行くのはどうか、どうしたらいいかと聞いたところ
やはりお茶をしていく限り一枚は絽の無地を作っておくと便利と言うことでした。
先生同士のプライドもあるし所詮はお花やお茶は見栄の世界
化繊を着ていくことはやめた方がいいとのことでした。
私はプライドもへったくれもないのですが。

やっぱりお茶を辞めたほうがいいのかも。
でも、今更「お手伝いをやめます」といえないしなあ。


困った!

2005年07月26日 | お茶
先生が突然
「実はね7日にお願いしていた生徒さんが前日出張になってしまって。
日曜日に帰ってきてくださるかどうか心配なんです。
それで…出来たらねえ、あなたにお手伝いをお願いできないかしら?」
とおっしゃいました。

お手伝い???

さらに先生は続けて
「それからね、その方に9月の17日の東海大会と言う記念行事のお手伝いもお願いしたのだけどその近くにも出張があるらしいんです。
もう一人の方は幼稚園の先生でそのころは運動会とかの行事がありそうで
お願いできないし、出来たらそれもお願いできないかしら?」

「もちろん一番楽なお役目を選んできました。もう一人の方と絶対離れないような
お役目で、駅でね、沢山先生が降りてくると思うのですけど
その人たちにバス乗り場まで案内する役なんです」

どうも初めに頼んでいたのは先生のところで長くお稽古されている方と
もう一人その次に長い生徒さんにお願いしていたらしい。
先生としてはいつかは私に頼もうと思っていたそうなのですが
捻挫でお稽古を長い間お休みしていたのにお願いするのは申し訳ないと考えていたらしいです。
ところが次から次へと生徒さんが都合が悪くなりとうとうお鉢が私のところへ回ってきてしまいました。

まあ、先生もお困りのようだしお手伝いと駅に立って案内するくらいなら…と
「分かりました。先生ともう一人組んでくださる方に迷惑がかからないようなら
お引き受けさせていただきます」
と申し上げました。

すると先生は
「わぁああ嬉しい!もうねずっとどうしようどうしようと悩んでいたんですよ。
うちから生徒を二人しか出さないこともいろいろ言われたんですけどね
うちの生徒さんは皆さん仕事を持っているしそうそう出てもらうわけにはいかないと枠を二人にしていただいたのですよ。
でも一人都合悪くなってしまったでしょう。
あなたもね、長く捻挫でお休みしていたし、あんまりお願いしてプレッシャーになってはだめだし、でもほかに誰も頼めないし」
と本当に嬉しそうにおっしゃいました。
先生の生徒さんも少ないと思います。
カレンダーの予定を見ても私を入れて5人か6人しかいないように思います。
なので本当のことなのでしょう。

ところが次に先生が一言。

「ああ、ところで8月に着る薄物と9月に着る単衣はお持ちですか?」

えっ?!

「単衣はあるのですが、夏物は持っていませんが…」

「そうですか。来月7日はやはり着物を着ていただかないといけません。
そうですか…着物は私が何とかしましょう。そうですね、何とかしましょう」
とお念仏でも唱えるようにおっしゃるので
「花柄の化繊ならあるのですが・・・」
と申し出ると
「いえ…派手なものはいけません。飛び柄か…無地とはいかなくてもおとなしいものでないと…」


「単衣は付け下げ小紋になっているのですがそれも花柄ですがそれはどうでしょうか?」

「それは今度見せていただきましょうか。夏物は何とかします何とか」

困った…

夏に正絹ものを着るつもりはまったくなかったし、
着るとしたら化繊か木綿くらいでいいやと思っていました。
正式なお茶会であるならたとえお手伝いでもきちんとしたものを着ないといけない。
しまった!と思いましたが先生が本当に嬉しそうにしていらしたし、
着物のことは先生の中ではたいしたことでないようです。
でもなあ。

その上先生がさらに
「そうだ、今度7日のお茶会であなたにもお手前をしていただくことにしましょう。お願いした方が出張から帰ってこられなかったらあなたがお手前してくださいね。大丈夫ですよ。このとおり、お道具も揃っているし、どのお茶碗をお出しするかも、お棗お茶杓の銘も作も決まっていますから
覚えてくださればいいし。そうね、そうしましょう」

先生???

「いえいえ私はまだ初歩ですし、人前でお手前をお披露目できるほど」
と言う言葉を先生はもう上の空で聞いていて
「大丈夫ですよ。あなたは熱心だし覚えも早いですから。これもお勉強です」

やる気満々である…
いつも不思議なのだけどなぜか先生の目には私がとても「熱心」な生徒に写っているらしいのです。
お茶も型が決まっていて一つ一つの動きが私にはまるで振り付けのように見えます。
ですが、お茶は(私の先生だけかもしれませんが)
先生の口伝で「それは右手前、左横」と一つ一つ言われたとおりに動くのです。
ところが言われたとおりに動いたつもりでも分からなかったり
「それは美しくありません」「私ならそうはしない」と言われるとカチン!ときて
「お茶の動きのビデオとかないでしょうか?踊りは先生の動きを見て振りを覚えるんです。見なければ動きが理解できません」
と何度も言ったことがどうも「熱心」と取られたらしい。

ほかの人はそう思わないのかなあ。

今までは月に2回のお稽古だったのですが
7日までつめてお稽古に通ってお道具の扱い方やお手前の練習をすることになりました。

それにしても悩みは着るもの。
困りました…