メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

CL カカにあって俊輔になかったもの

2007-03-08 22:11:15 | 中村 俊輔
CLのベスト8を巡る攻防で、セルティックはA.C.ミランに、延長の末1-0で負けてしまった。
カカのゴールでやられたのだ。
私はこのことで、ショックを受けて落ち込んでいる。

負けたことがショックなんじゃない。
むしろセルティックはよくやったと思う。
最後まで集中を切らさず、ゴール前でボルツを中心に、最後の最後をよく抑え、ゴールを割らせなかったと思う。

ショックなのは、俊輔とカカの違いを痛感させられたことだ。

そりゃぁ~カカはセレソンのトップ下なので、俊輔と比較するのは大それたことだろう。
だけど、このCLではカカと同じく、試合を左右する要注意人物だったのだ。
ある意味、同等だ。
それが、私を興奮させたし、もしかしたらと期待もさせた。
が、ゴールへの意欲の部分で、カカに完敗したのがとてもショックだったのだ。

カカは、シュートを何本もふかしていた。
枠へ行かないなんて、カカらしくないと思っていた。
それでも貪欲に、シュートチャンスがあると見ると、必ずシュートを打っていた。
最後決めたのは、カカのドリブルのスピードとキレ、落ち着きといった個人能力による。
個人能力であるけれど、そこには勝利への執念が感じられた。
何本失敗しようが、決まるまで打つ!といった信念が感じられた。
失敗し続けているから弱気になる、セーフティに行くといった様子は微塵もなかった。
ただゴールのイメージだけを信じて、前を向いていた。

これなんだよね。
今日の俊輔に不足していたのは。
“自分が”点を取るぞという、強い気持ちがほしかった。

俊輔にも、シュートチャンスが少なくとも2回はあった。
だけど、俊輔は見方へのパスを2回とも選択した。
あの場面はシュートだったんじゃないのか??
DFにクリアされようと、ワクへ飛ばなくても、シュートへの執着心が見たかった。
その気持ちが、味方を鼓舞していい影響を与える。
俊輔の目指す、周りを生かすキレイなサッカーもいいけれど、シュートチャンスがある時は、シュートをファーストチョイスにしてほしかった。

俊輔によると、トラップを失敗して足元に入りすぎたためシュートできなかったと弁解しているが、足元に入ったために浮かせてもいいじゃない!
カッコ悪くたっていいじゃない!
もしかしてDFに当たってコースが変わって、結果オーライになったかも知れない。
やってみないことには、何も得られないのだ。
ましてや、この日のように、守備に追われて味方のサポートが遅い時にはなおさらだ。

私には、やるべきことをやらずに負けたように思えて、本当に残念だ。
せっかくのCLだったのに。。
結局は、俊輔にマークを2枚つけ、素早い寄せによって俊輔にボールが集まらないようにしたミランの作戦勝ちだったのだろうか。
ミランには、ボールの出しどころがピルロの他に、セードルフ、ヤンクロフスキと多数存在した。
ここも、俊輔ひとりにゲームメイクを任すセルティックとの違いだ。
出しどころが絞れない。

ミランの勝ち上がりは、当然順当だが、このダメージの大きさは何なんだ。
あまりの完敗によるためか。

最後、セルティックのサポーターが、スタンドでチームのマフラーを広げて選手を労っていた。
健闘を称えていた。
負けたことに対する怒りやブーイングはなし。
はるばる応援に駆けつけた結果が敗戦という仕打ちだったにしてもだ。
なんて人間として大きい!
このことが、私を感動させ、癒してくれた。
感動のあまり、涙が出た。

これからの若いチームと、世界屈指のサポーター。
来年度もCLに出場するはずなので、その時こそ今年の経験を生かして、セルティックらしいサッカーを見せてほしい。
そのためにも、俊輔は来年度もセルティックにいてほしい。
そして“勝利への執念”を見せてほしい!!