人気ミステリー作家の東野圭吾さんの新刊単行本の「希望の糸」を再読した話の続編です。
関東地方に台風19号が近づく2019年10月12日は強風・雨の天気だったために“晴耕雨読”となり、新刊の「希望の糸」を再読しました。とても面白いミステリーです。
この「希望の糸」は、2019年7月5日に講談社から発行された単行本です。価格は1700円+消費税です。
この「希望の糸」は、3家族のそれぞれの人生が交錯し、ある事件が起こります(正確には2家族の人生が交錯し、事件が起こります)。以下は、このミステリーのネタばらしです。この点を留意して以下をお読みください。
その話の中核は、東京都目黒区自由が丘で喫茶店「弥生茶屋」を経営していた女性経営者の花塚弥生(はなづかやよい)が何者かに殺害された事件です。
花塚弥生は気配りのあるカフェ経営をしていたために、中高年にとって居心地がいい人気の喫茶店を運営していました。
この事件を担当する警視庁捜査一課は、「自由が丘喫茶店主殺害事件特別本部」を設置し、捜査一課の松宮修平(まつみやしゅうへい)らが担当します。
捜査一課の担当者は、遺族の了解を得て、花塚弥生のスマートフォンのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やメールアドレスの相手リストを検証します。
すると、花塚弥生の別れた元夫の綿貫哲彦(わたぬきてつひこ)と約1カ月前に、電話で話している履歴が見つかります。
そこで、元夫の綿貫哲彦の家を訪ねて、最近の花塚弥生との話した内容を聞きます。すると、元妻の花塚弥生から「会って話したいことがある」との連絡を受けたことが分かります。
何を伝えたかったかは不明なままです。実は、元夫の綿貫哲彦は最近知り合った中年女性の中屋多由子(なかやたゆこ)と内縁関係になり、一緒に暮らし始めていました。
そこで、松宮刑事は、花塚弥生が殺された日の、多由子の内縁の夫である綿貫哲彦のアリバイを、多由子に確認します。
話が進むと、元夫の綿貫哲彦と花塚弥生が離婚した原因の一つは、二人になかなか子供ができないために、思い切って不妊治療を始め、人工受精や体外受精を受けたものの妊娠しなかったために、なんとなく気まずくなり、離婚したという過去が明らかになります。元夫の綿貫哲彦は「花塚弥生はかなり学歴が高く、自分で事業を始めて、子供がいないことを忘れようとした」と離婚した経緯を語ります。
前回の弊ブログ(2019年10月13日編)では、この「希望の糸」の冒頭では、絵に描いたように幸せな親子4人の子どもが、両親が多忙なために、子ども二人で母親の祖父・祖母がいる新潟県長岡市に帰省しますと紹介しています。
そして新潟県中越地震が起こって、古いビルに遊びに来ていた子ども2人が倒壊したビルの下敷きになり亡くなります。これが事件の遠い背景になっています。幸せな親子の両親は突然、途方に暮れます。
この絵にかいたように幸せな親子4人の父親だったのは、汐見行伸(しおみゆきのぶ)です。二人の子供が亡くなり、途方に暮れます。
その妻の玲子(れいこ)も生きる張りを失います。数年たって、やはり子供がいないことの寂しさに、不妊治療専門のクリニックを訪ね、人工授精・対外受精の話を聞き、悩んだ末に始めます。
そして、その努力に甲斐があって萌奈(もな)という女の子が授かります。しかし、妻の玲子はその後に白血病を発病し亡くなります。
偶然、汐見行伸は喫茶店「弥生茶屋」を知り、たまに行く客の一人になります。
その喫茶店「弥生茶屋」のお客は大部分が中年女性だったために、中年・初老男性の汐見行伸が疑われます。
そこで、松宮刑事は汐見行伸に会って、当日のアリバイなどを調べます。汐見にはアリバイがありました。
また、汐見は花塚弥生には好意を持ったのですが、弥生の方から先手を打たれて「お互いに年齢が50歳になっているので、恋愛には興味がない」と、クギを刺さていたことを明かします。
松宮刑事は汐見行伸の当日のアリバイを確認するために、13歳の中学2年生の萌奈にも会って話をします。
その際に、テニス部員である萌奈からのリクエストによって殺された花塚弥生の顔写真の画像を見せます、すると「殺された花塚弥生が自分の中学校のテニスの練習を見に来ていた」と驚くような証言をします。
ここで、元夫の汐見行伸と元妻の花塚弥生、そして別の夫婦の夫の汐見行伸の人生が交わる関係性が示唆されます。
前回に、人気ミステリー作家の東野圭吾さんの新刊単行本の「希望の糸」を再読した話は、弊ブログの2019年10月13日編をご覧ください。
関東地方に台風19号が近づく2019年10月12日は強風・雨の天気だったために“晴耕雨読”となり、新刊の「希望の糸」を再読しました。とても面白いミステリーです。
この「希望の糸」は、2019年7月5日に講談社から発行された単行本です。価格は1700円+消費税です。
この「希望の糸」は、3家族のそれぞれの人生が交錯し、ある事件が起こります(正確には2家族の人生が交錯し、事件が起こります)。以下は、このミステリーのネタばらしです。この点を留意して以下をお読みください。
その話の中核は、東京都目黒区自由が丘で喫茶店「弥生茶屋」を経営していた女性経営者の花塚弥生(はなづかやよい)が何者かに殺害された事件です。
花塚弥生は気配りのあるカフェ経営をしていたために、中高年にとって居心地がいい人気の喫茶店を運営していました。
この事件を担当する警視庁捜査一課は、「自由が丘喫茶店主殺害事件特別本部」を設置し、捜査一課の松宮修平(まつみやしゅうへい)らが担当します。
捜査一課の担当者は、遺族の了解を得て、花塚弥生のスマートフォンのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やメールアドレスの相手リストを検証します。
すると、花塚弥生の別れた元夫の綿貫哲彦(わたぬきてつひこ)と約1カ月前に、電話で話している履歴が見つかります。
そこで、元夫の綿貫哲彦の家を訪ねて、最近の花塚弥生との話した内容を聞きます。すると、元妻の花塚弥生から「会って話したいことがある」との連絡を受けたことが分かります。
何を伝えたかったかは不明なままです。実は、元夫の綿貫哲彦は最近知り合った中年女性の中屋多由子(なかやたゆこ)と内縁関係になり、一緒に暮らし始めていました。
そこで、松宮刑事は、花塚弥生が殺された日の、多由子の内縁の夫である綿貫哲彦のアリバイを、多由子に確認します。
話が進むと、元夫の綿貫哲彦と花塚弥生が離婚した原因の一つは、二人になかなか子供ができないために、思い切って不妊治療を始め、人工受精や体外受精を受けたものの妊娠しなかったために、なんとなく気まずくなり、離婚したという過去が明らかになります。元夫の綿貫哲彦は「花塚弥生はかなり学歴が高く、自分で事業を始めて、子供がいないことを忘れようとした」と離婚した経緯を語ります。
前回の弊ブログ(2019年10月13日編)では、この「希望の糸」の冒頭では、絵に描いたように幸せな親子4人の子どもが、両親が多忙なために、子ども二人で母親の祖父・祖母がいる新潟県長岡市に帰省しますと紹介しています。
そして新潟県中越地震が起こって、古いビルに遊びに来ていた子ども2人が倒壊したビルの下敷きになり亡くなります。これが事件の遠い背景になっています。幸せな親子の両親は突然、途方に暮れます。
この絵にかいたように幸せな親子4人の父親だったのは、汐見行伸(しおみゆきのぶ)です。二人の子供が亡くなり、途方に暮れます。
その妻の玲子(れいこ)も生きる張りを失います。数年たって、やはり子供がいないことの寂しさに、不妊治療専門のクリニックを訪ね、人工授精・対外受精の話を聞き、悩んだ末に始めます。
そして、その努力に甲斐があって萌奈(もな)という女の子が授かります。しかし、妻の玲子はその後に白血病を発病し亡くなります。
偶然、汐見行伸は喫茶店「弥生茶屋」を知り、たまに行く客の一人になります。
その喫茶店「弥生茶屋」のお客は大部分が中年女性だったために、中年・初老男性の汐見行伸が疑われます。
そこで、松宮刑事は汐見行伸に会って、当日のアリバイなどを調べます。汐見にはアリバイがありました。
また、汐見は花塚弥生には好意を持ったのですが、弥生の方から先手を打たれて「お互いに年齢が50歳になっているので、恋愛には興味がない」と、クギを刺さていたことを明かします。
松宮刑事は汐見行伸の当日のアリバイを確認するために、13歳の中学2年生の萌奈にも会って話をします。
その際に、テニス部員である萌奈からのリクエストによって殺された花塚弥生の顔写真の画像を見せます、すると「殺された花塚弥生が自分の中学校のテニスの練習を見に来ていた」と驚くような証言をします。
ここで、元夫の汐見行伸と元妻の花塚弥生、そして別の夫婦の夫の汐見行伸の人生が交わる関係性が示唆されます。
前回に、人気ミステリー作家の東野圭吾さんの新刊単行本の「希望の糸」を再読した話は、弊ブログの2019年10月13日編をご覧ください。
この単行本「希望の糸」も、ごく普通の夫婦が運命に翻弄されたために起こる悲劇です。
松宮刑事の設定が実に見事な作品です。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
東野啓吾さんの作品をよくお読みになっていらっしゃるようで、この「希望の糸」も既にお読みになっておられるようです。
この「希望の糸」はごく普通の夫婦が運命に翻弄されるミステリーです。「松宮刑事の設定が実に見事な作品です」はまったく同感です。
この「希望の糸」もかなりいい出来です。
松宮刑事の生い立ちが、実に見事な設定です。
その上、エンターテインメントに徹していて、面白いです。
この点は名人芸です。
松宮刑事は素晴らしい刑事です。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
東野圭吾さんの作品は毎回、さまざまな工夫が凝らされ、面白い出来映えです。
この新刊単行本の「希望の糸」は、松宮刑事の生い立ちが、実に見事な設定です・・とのご意見はその通りです。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
東野圭吾さんの作品はよく工夫が凝らされたエンターテインメンです。
ご指摘の通りに「松宮刑事は素晴らしい刑事です」ですね。
読んでいて、どんどん先が読みたくなります。
ワクワクします。
この新刊の「希望の糸」も面白そうですね。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
東野圭吾さんのミステリー作品は、さまざまな工夫が凝らされたエンターテインメントです。
このさまざまな工夫を考え出す力量は才能を感じさせます。