暖かい11月ですね。
それでも今週末の北海道は雪だそうです。
季節は着実に移ろってゆきます。
「Melange」月例会、11月は二回開催します。
読書会のスピーカーはひさしぶりに、山田兼士氏です。
今年最後の月例会となります。
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◆1.--第109回「Melange」読書会・合評会〈11月29日(日)〉
◆2.--大橋愛由等の奄美語り〈11月23日(月・祝)〉神戸市長田区「奄美会館」にて
◆3.--まろうど社の忘年会〈12月07日(月)〉会場=大阪・谷六「すかんぽ」
◆4--カフェ・エクリ〈次の開催は来年1月25日〈月〉です)〉
◆5--北の句会〈11月22日(日)〉
◆6.--文学短報=A/小池正博氏の神戸文学館での語り〈11月21日(土)〉 B/――兵庫県現代詩協会の活動紹介・第8回読書会(11月23日〈月・祝〉)
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◆1.--第109回「Melange」読書会・合評会〈11月29日(日)〉
11月、二回目の月例会です。
☆/第1部・読書会(PM1:00-3:00)
第一部の読書会は、山田兼士氏が担当します。テーマは「谷川俊太郎とジャズ―詩の前衛性と即興性をめぐって)」。
谷川俊太郎の詩の領域は広く、今回は、詩とジャズ(=即興性)のコラボレーションは素敵な組み合わせです。(私も1970年代に青春を送った“ジャズ・エイジ”に属していまして、ジャズは聴くばかりではなく、バンドを組んでウッドベースを担当していました)。
山田氏の語りを楽しみにしています。(以下に山田氏から届いたメッセージを付しておきます)
☆/第2部・合評会(PM3:00-6:00)
作品の締め切りは、11月26日(木)です。合評会に出席できなくとも、送っていただいた詩稿は、「月刊めらんじゅ」に掲載します。それぞれ詩稿をこのメールアドレス(maroad66454@gmail.com)に送ってください。(Wordの添付ファイルで送稿される方が多いのですが、Wordのバージョンによって文字化けが必ずといっていいほど起きます。詩稿の送信は、添付ファイルを付けてもいいのですが、その際には、メール本体に詩稿を貼り付けておいてください。これは必ずお願いします)
―――――山田兼二氏からのメッセージ――――――――――――――
発表用資料 2015/11/29
谷川俊太郎とジャズ
―詩の前衛性と即興性をめぐって
山田兼士
太郎はめくら
夜だから
花子もめくら
夜だから
何も見えない
さわるだけ
太郎はさわる
花子もさわる
とても生きのいいお魚
とても新しい貝
とてもすごいあらし
とてもゆれる舟
とてもまつくろい夜
とてもとても
とつてもさ
静かにひろがつている四本の枝と四本の根
(『あなたに』1960より「夜のジャズ」冒頭部分)
云いたいことを云うんだ どなりたいことをどなるんだ ペットもサックスも俺の友だち俺の言葉が俺の楽器 ワンコーラスわけてくれ いやツーコーラス いやスリーフォア いくらでもいい 一時間二時間六時間いや一日をまるごとくれよ俺に 黙つてるのは龍安寺の石庭 叫ぶのは俺だ 俺はのどだ 舌だ 歯だ 唇だ のどちんこだ 声なんだ 俺はミスタージャジージャズー ジャザールの広場でジャゾーに乗つてジャゼッパ歌いながらジャズリングをジャズウジャベッてるジャップのバップジャザイはしないジャザイカの胸毛だ ジャズイはやめてくれ ジャゼージョンのジャジイズはジャザズウのジャジ ジャズつてるジャジャンザはジャズトジャザイズのジャジャジャジズムなのさ
(『21』1962より「スキャットまで」全文)
なまりあるアイウエオの母たちもいる寒さ 俊太郎
博物館前薄陽を着る石仏一体 弘
亜歴雷王のおとし胤 比呂志
遂ふ水牛にアルメニヤ語の詩きかせてゐる 信
小道具の月を支える手に反戦指環 俊太郎
鳥威しの村を出て三月経った 弘
揃いのジーンズの上着に秋風 衿子
雲水は石をぬすみ見て半眼 比呂志
劇画の美少女 来週は犯されてしまふか 信
比翼紋など染めさせて知命 俊太郎
(『櫂・連詩』1979より「アイウエオの母の巻」冒頭)
そのひとがうたうとき
そのこえはとおくからくる
うずくまるひとりのとしよりのおもいでから
くちはてたたくさんのたいこのこだまから
あらそいあうこころとこころのすきまから
そのこえはくる
そのこえはもっととおくからくる
おおむかしのうみのうねりのふかみから
ふりつもるあしたのゆきのしずけさから
そのひとがうたうとき
わすれられたいのりのおもいつぶやきから
そのこえはくる
そののどはかれることのないふかいいど
そのうではみえないつみびとをだきとめる
そのあしはむちのようにだいちをうつ
そのめはひかりのはやさをとらえ
そのみみはまだうまれないあかんぼうの
かすかなあしおとへとすまされる
そのひとがうたうとき
よるのなかのみしらぬこどもの
ひとつぶのなみだはわたしのなみだ
どんなことばももどかしいところに
ひとつのたしかなこたえがきこえる
だがうたはまたあたらしいなぞのはじまり
くにぐにのさかいをこえさばくをこえ
かたくななこころうごかないからだをこえ
そのこえはとおくまでとどく
みらいへとさかのぼりそのこえはとどく
もっともふしあわせなひとのもとまで
そのひとがうたうとき
(『どきん』1983より「そのひとがうたうとき」全文)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆2.--大橋愛由等の奄美語り〈11月23日(月・祝)〉神戸市長田区「奄美会館」にて
大橋愛由等は、11月23日(祝・月)に、神戸市長田区で、奄美について語ります。
この語りは、「大阪教区沖縄交流・連帯委員会」から招かれたものです。同委員会はこれまで、沖縄について学習し、沖縄と連帯していこうと活動している牧師と信者のみなさんの集団です。いままで沖縄についての学習がもっぱらでしたが、今回は奄美が中心となります。語りの内容は、鹿児島でもなく、沖縄でもない奄美のありようについてをいくつかの角度から紹介します。また、聴衆がキリスト教関係者ですので、戦前にあった奄美におけるキリスト教弾圧についても語ります。
◇時間/11月23日(祝・月)午後2時JR新長田駅改札口集合
◇会場と内容/
(1)まず、新長田駅から徒歩4分の「神戸奄美会館」に向かいます。この会館は、奄美出身者(実質は徳之島出身者)が所有しているもので、神戸市内にはもうひとつ「沖州会館」があります(奄美出身者は本土〈ヤマト〉に多く住んでいますが、自前の会館(集会所)を二カ所も所有しているのは神戸だけです)
(2)この会館で、まず大橋が奄美語りを90分ほどします。
テーマは、キリスト教関係者が多いことから「奄美とキリスト教について」。奄美は日本の中でも、キリスト教信者(とくにカトリック)の信者が人口比率のなかでも高い地域です。どうして奄美のひとたちはキリスト教を受け入れてきたのかを語ります。さらに戦前にあった奄美におけるカトリック弾圧についても言及します。語り終わったあと、30分ほど質疑応答の時間になります。
(3)奄美関係場所めぐり/長田は、奄美出身者にとって、縁(えにし)の深い場所です。この地の地場産業であるケミカルシューズ業界に従事する出身者は多いのです。また、奄美が米軍政によって支配=「行政分離」(1946-1953)されていた時期、奄美出身者は、Non-Japanese 扱いとなったため、出身者同士の互助組織が必要となって1946年2月には長田で早々に「奄美連盟」が結成されいます。そこで簡単なフィールドワークをします。神戸市立真陽小学校〈「神戸奄美連盟」がここで結成された〉とその横にある「レンメイ通り」に歩いていきます。
(4)徳之島しまうた鑑賞/再び、神戸奄美会館にもどり、徳之島・井之川出身の米川宗夫さんによるシマウタを、聞いてもらいます。徳之島はこの島独自のうたが多く、奄美大島とは異なる響きが魅力です。
(5)懇親会/「シマジュウリ」という奄美料理を食べさせてくれる店(地下鉄・山陽電車「板宿駅」南、大田町交差点南)に向かいます。大きな店ではないのですが、奄美大島出身で唄者でもある主人の心尽くしの料理と黒糖焼酎でもてなします。
◆3.--まろうど社の忘年会〈12月7日(月)〉会場=大阪・谷六「すかんぽ」
今年も波乱に富んだ一年でした。大切な友人が亡くなったり、入院された方もいらっしゃいました。
そして私・大橋愛由等は今年還暦を迎えました。かつてはこの年齢で引退する人もいましたが、いまや働き続けるための中間点のような気配です。
みなさんと年末のひとときを、熱く語り合うことを楽しみにしています。
どうぞみなさん、毎年来ていただいている方も、初めての方も、久しぶりの方も、語り合いましょう。
今年は何年かぶりに大阪・谷町六丁目の「すかんぽ」で開催いたします。ここは最近月曜日が休みなのですが、われわれのために特別に開けてくれるのです(感謝)。
この「まろうど社忘年会」のルールはたったひとつ。わたしが先導役となって、ひとりずつ自己紹介していただくということです(時々、わたしが酔っぱらってしまい、司会を代わっていただくこともあります。近年は成熟して最後まで酔わずにみなさんと語り合っています)。
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〈まろうど社 2015忘年会〉
■日時・12月5日(月)午後7時00分~(だいたい午後10時半ぐらいまで。
何時に来てもいいですが、ぼちぼち7時に向けて来てください。6時ぐらいからスタンバイしています。)
■場所・大阪市中央区谷町六丁目 空堀商店街東側「すかんぽ」06-6764-4643
地下鉄「谷町6丁目駅」を下車。交差点の南東3番出口から、谷町筋を南に3分ほど歩き、東西に伸びる賑やかな「空堀商店街」を東(進行方向・左)に。
少し歩くと北側(左手)に"すかんぽ"があります。
■すかんぽ鍋と焼酎を用意しています。
------------ -------------略図------------- -----------
至・東梅田 (北)
│
谷│
町│
筋│谷町線/長堀鶴見緑地線
│地下鉄「谷町6丁目」
───────────●───────────
長堀通 │〈3番出口〉
│
│ すかんぽ
空堀商店街──────┼─────■────
│ 06-6764-4643
│ (商店街北側/2階に位置)
│
│
至・天王寺 (南)
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◆4--カフェ・エクリ〈2016年1月25日(月)〉
・12月は中止となりました。次回は1月の開催となります。
読書会のテーマは未定です。
この会も、読書会・合評会の二部構成です。
第一部の読書会は美術家・原田哲郎氏が担当(詳細未定)。第二部は詩の合評会です。
―――――――11月の大橋愛由等 発表分――――――――――――――――★
11月の「カフェ・エクリ」で、「ヨブ―義(ただ)しきひとの苦悩」を発表しました。
ヨブは旧約聖書の『ヨブ記』です。ヨブの苦悩と、最近観たロシア映画「裁かれるのは善人ばかり(原題「REVIATAN」)」、ギリシア悲劇のアイスキュロス作「縛られたるプロメテウス」とからみあわせて語ったのです。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――★
☆2部は合評会です。意欲的な自作詩を歓迎。12部程度コピーしてください。
※追記 会場費を参加者で分担します。別途講師への若干の謝礼、茶菓代がかかります。(持ち込み歓迎)
以下は、「カフェ・エクリ」の開催予定です。曜日はすべて月曜日です。(日程の変更がありました)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
☆2016年
・01月25日(月)午後2時~/姫路アイメッセ会議室
・02月08日(月)午後2時~/姫路アイメッセ会議室
・03月21日(月・祝)午後2時~/姫路市立美術館
・04月/未定
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
来年3月21日(月・祝)には以下のようなイベントを開催します。
3月21日は姫路市美術館の講堂でシンポジュウムを企画しています。
パネラー/鼓 直(スペイン文学者)、時里二郎(詩人)、京谷祐彰(美術評論家)、原田哲郎(美術家)、美術館学芸員、文学館学芸員
司会 大橋愛由等
2月13日から3月27日まで姫路市美術館で「画家の詩、詩人の絵」展の開催中の協賛事業で参加します。
シンポジウムのテーマ、内容など詳細はこれからつめていきます。
★展覧会「画家の詩、詩人の絵」の内容と出品者は以下のとおりです。
古来、西洋では「絵は黙せる詩、詩は語る絵」といわれてきました。日本でも画賛(がさん)、詞書(ことばがき)が絵画の重要な役割を果たし、「詩書画」の一致を成してきました。一方、日本の近代洋画は、文学からの自立を目指した西洋近代美術の影響のもとで始まっています。特に印象派以後、新しい造形表現を積極的に取り入れた結果、実に多様な作品がうまれました。しかし、現実の生きた情感から浮き上がった作品が多く生まれたことも事実です。こうした中で、村山槐多、長谷川利行、古賀春江、三岸好太郎、山口薫などは、西洋近代美術に学びながらも、文学性、詩情を拠りどころとして優れた作品を残しています。さらにまた、詩の世界では宮沢賢治、立原道造、草野心平らが独自性のある絵を描いています。ある意味では、モダニズムが斥けてきた詩情、文学性を活かすことで、日本独自の絵画が成立したといえます。
近年では、一部の画家たちが積極的に詩の世界に接近し、新しい表現を生み出そうとしています。本展は、明治から現代までの画家と詩人の絵画と詩を一堂にあつめ、絵画と詩の密接なつながりを検証するものです。
画家
小杉未醒、青木繁、竹久夢二、萬鐡五郎、藤森静雄、恩地孝四郎、田中恭吉、中川一政、長谷川利行、古賀春江、川上澄生、村山槐多、谷中安規、三岸好太郎、棟方志功、長谷川リン二郎、難波田龍起、山口薫、香月泰男、南桂子、松本竣介、浅野弥衛、飯田善國、草間彌生、田島征三、芥川麟太郎、藤山ハン、難波田史男、イケムラレイコ、瓜南直子、O JUN、小林孝亘、鴻池朋子、村瀬恭子、伊庭靖子
詩人
正岡子規、高村光太郎、北原白秋、木下杢太郎、萩原朔太郎、佐藤春夫、西脇順三郎、宮沢賢治、佐藤一英、尾形亀之助、稲垣足穂、岡崎清一郎、富永太郎、小熊秀雄、北園克衛、瀧口修造、草野心平、中原中也、長谷川四郎、まど・みちお、立原道造、三好豊一郎、新国誠一、木島始、春日井建、吉増剛造、田畑あきら子、山本陽子
◆5--北の句会〈11月22日(日)〉
北の句会11月定例句会のご案内
秋も深まってまいりましたが皆様お元気でお過ごしでしょうか。
11月定例句会の要項をお知らせします。多数のご参加をお願いいたします。
【日時】 11月22日(日)13:00-17:00
【場所】 阿倍野市民学習センター第3会議室
※JR天王寺駅と近鉄阿倍野駅に続く交差点の陸橋を南に降りて、
上町線(路面電車)を左に見ながら、歩道を600m南下して下さい。
あべのキューズモールの長いビルの切れたすぐ先です。(地下鉄、上町線阿倍野駅前)
※以前に第4 会議室とお知らせしましたが、センターの手違いによって
第3会議室に変更になりました。
毎回、終了後に会場近隣で手軽な懇親会を行っています。
【出句】 課題詠1句 課題:「冷」この語が入らなくても内容で扱っておれば可です。
自由詠句2句 の計3句
【出句締切】 11月14日(土) 午後8:00必着
【参加費】 千円程度
句会後の懇親会は実費
◆6.--文学短報
A/――詩友、句友近況
01* 柳人・小池正博氏は、11月21日(土)に神戸文学館で講演をします。テーマ、内容をお知らせします。
◇橋石の俳句と連句
金沢に生まれ、神戸商科大学の英文学教授をつとめた橋石は神戸ゆかりの俳人・連句人です。
俳誌「白燕」を創刊。俳句・連句・エッセイを三本柱としました。『和栲』で第18回蛇笏賞を受賞。
「銀河系のとある酒場のヒヤシンス」などの句が有名です。「僕は芭蕉に会ったら聞きたいことがある」と言っていた石が俳諧に求めていたものは何だったのか。
石の俳句と連句について振り返りながら、簡単な連句のワークショップも行ないます。
【講師】小池正博(日本連句協会・理事)
◇午後2時からです。3時30分修了予定
◇参加費/資料代として徴収します(200円程度)
◇問い合わせ・申し込み先/神戸文学館 〒657-0838神戸市灘区王子町3丁目1番2号 電話・FAX 078-882-2028
B/――兵庫県現代詩協会の活動紹介
第8回読書会のお知らせです。(11月23日〈月・祝〉)
今回は、三好達治を取り上げます。
チューターは、会員の北岡武司氏です。
(参加資格はありません。兵庫県現代詩協会の会員以外の方でも参加できます)
★〈あいさつ〉兵庫県現代詩協会・たかとう匡子
2015.10.3
ひと雨ごとに秋がふかまって参ります。みなさまにはつつがなくお過ごしのことと存じます。
さて、第8回目の読書会は「四季」の詩人・三好達治をとりあげます。「雪」や「乳母車」などの詩はひろくしられるところですが、明治・大正・昭和と64年の生涯を生きた詩人の抒情の水脈は、多様化する現代詩の伏流水となって今も注ぎこまれているのかもしれません。
みなさんと一緒にさぐっていきたいと思います。
〈記〉
日時/11月23日(月・祝)午後1時00分
場所/兵庫県私学会館 101号室 電話078-331-6623
神戸市中央区北長狭通4-313
チューター/北岡武司(兵庫県現代詩協会・会員)
★〈三好達治の詩について--チューター 北岡武司〉
―掌で震える小鳥 現に肌が触れ 宇宙に肌を剥きだし震える ちさき己と己を包む大いなるものとに震え 狂気へと駆り立てられ―「遠く遠くはてしない道」
会費/無料(資料は当日配布)
参考テキスト/『現代詩文庫 三好達治』思潮社
参加/会員以外の方でも自由に参加できます
★申込・問い合わせ先/078-451-4155 玉井
それでも今週末の北海道は雪だそうです。
季節は着実に移ろってゆきます。
「Melange」月例会、11月は二回開催します。
読書会のスピーカーはひさしぶりに、山田兼士氏です。
今年最後の月例会となります。
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◆1.--第109回「Melange」読書会・合評会〈11月29日(日)〉
◆2.--大橋愛由等の奄美語り〈11月23日(月・祝)〉神戸市長田区「奄美会館」にて
◆3.--まろうど社の忘年会〈12月07日(月)〉会場=大阪・谷六「すかんぽ」
◆4--カフェ・エクリ〈次の開催は来年1月25日〈月〉です)〉
◆5--北の句会〈11月22日(日)〉
◆6.--文学短報=A/小池正博氏の神戸文学館での語り〈11月21日(土)〉 B/――兵庫県現代詩協会の活動紹介・第8回読書会(11月23日〈月・祝〉)
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◆1.--第109回「Melange」読書会・合評会〈11月29日(日)〉
11月、二回目の月例会です。
☆/第1部・読書会(PM1:00-3:00)
第一部の読書会は、山田兼士氏が担当します。テーマは「谷川俊太郎とジャズ―詩の前衛性と即興性をめぐって)」。
谷川俊太郎の詩の領域は広く、今回は、詩とジャズ(=即興性)のコラボレーションは素敵な組み合わせです。(私も1970年代に青春を送った“ジャズ・エイジ”に属していまして、ジャズは聴くばかりではなく、バンドを組んでウッドベースを担当していました)。
山田氏の語りを楽しみにしています。(以下に山田氏から届いたメッセージを付しておきます)
☆/第2部・合評会(PM3:00-6:00)
作品の締め切りは、11月26日(木)です。合評会に出席できなくとも、送っていただいた詩稿は、「月刊めらんじゅ」に掲載します。それぞれ詩稿をこのメールアドレス(maroad66454@gmail.com)に送ってください。(Wordの添付ファイルで送稿される方が多いのですが、Wordのバージョンによって文字化けが必ずといっていいほど起きます。詩稿の送信は、添付ファイルを付けてもいいのですが、その際には、メール本体に詩稿を貼り付けておいてください。これは必ずお願いします)
―――――山田兼二氏からのメッセージ――――――――――――――
発表用資料 2015/11/29
谷川俊太郎とジャズ
―詩の前衛性と即興性をめぐって
山田兼士
太郎はめくら
夜だから
花子もめくら
夜だから
何も見えない
さわるだけ
太郎はさわる
花子もさわる
とても生きのいいお魚
とても新しい貝
とてもすごいあらし
とてもゆれる舟
とてもまつくろい夜
とてもとても
とつてもさ
静かにひろがつている四本の枝と四本の根
(『あなたに』1960より「夜のジャズ」冒頭部分)
云いたいことを云うんだ どなりたいことをどなるんだ ペットもサックスも俺の友だち俺の言葉が俺の楽器 ワンコーラスわけてくれ いやツーコーラス いやスリーフォア いくらでもいい 一時間二時間六時間いや一日をまるごとくれよ俺に 黙つてるのは龍安寺の石庭 叫ぶのは俺だ 俺はのどだ 舌だ 歯だ 唇だ のどちんこだ 声なんだ 俺はミスタージャジージャズー ジャザールの広場でジャゾーに乗つてジャゼッパ歌いながらジャズリングをジャズウジャベッてるジャップのバップジャザイはしないジャザイカの胸毛だ ジャズイはやめてくれ ジャゼージョンのジャジイズはジャザズウのジャジ ジャズつてるジャジャンザはジャズトジャザイズのジャジャジャジズムなのさ
(『21』1962より「スキャットまで」全文)
なまりあるアイウエオの母たちもいる寒さ 俊太郎
博物館前薄陽を着る石仏一体 弘
亜歴雷王のおとし胤 比呂志
遂ふ水牛にアルメニヤ語の詩きかせてゐる 信
小道具の月を支える手に反戦指環 俊太郎
鳥威しの村を出て三月経った 弘
揃いのジーンズの上着に秋風 衿子
雲水は石をぬすみ見て半眼 比呂志
劇画の美少女 来週は犯されてしまふか 信
比翼紋など染めさせて知命 俊太郎
(『櫂・連詩』1979より「アイウエオの母の巻」冒頭)
そのひとがうたうとき
そのこえはとおくからくる
うずくまるひとりのとしよりのおもいでから
くちはてたたくさんのたいこのこだまから
あらそいあうこころとこころのすきまから
そのこえはくる
そのこえはもっととおくからくる
おおむかしのうみのうねりのふかみから
ふりつもるあしたのゆきのしずけさから
そのひとがうたうとき
わすれられたいのりのおもいつぶやきから
そのこえはくる
そののどはかれることのないふかいいど
そのうではみえないつみびとをだきとめる
そのあしはむちのようにだいちをうつ
そのめはひかりのはやさをとらえ
そのみみはまだうまれないあかんぼうの
かすかなあしおとへとすまされる
そのひとがうたうとき
よるのなかのみしらぬこどもの
ひとつぶのなみだはわたしのなみだ
どんなことばももどかしいところに
ひとつのたしかなこたえがきこえる
だがうたはまたあたらしいなぞのはじまり
くにぐにのさかいをこえさばくをこえ
かたくななこころうごかないからだをこえ
そのこえはとおくまでとどく
みらいへとさかのぼりそのこえはとどく
もっともふしあわせなひとのもとまで
そのひとがうたうとき
(『どきん』1983より「そのひとがうたうとき」全文)
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◆2.--大橋愛由等の奄美語り〈11月23日(月・祝)〉神戸市長田区「奄美会館」にて
大橋愛由等は、11月23日(祝・月)に、神戸市長田区で、奄美について語ります。
この語りは、「大阪教区沖縄交流・連帯委員会」から招かれたものです。同委員会はこれまで、沖縄について学習し、沖縄と連帯していこうと活動している牧師と信者のみなさんの集団です。いままで沖縄についての学習がもっぱらでしたが、今回は奄美が中心となります。語りの内容は、鹿児島でもなく、沖縄でもない奄美のありようについてをいくつかの角度から紹介します。また、聴衆がキリスト教関係者ですので、戦前にあった奄美におけるキリスト教弾圧についても語ります。
◇時間/11月23日(祝・月)午後2時JR新長田駅改札口集合
◇会場と内容/
(1)まず、新長田駅から徒歩4分の「神戸奄美会館」に向かいます。この会館は、奄美出身者(実質は徳之島出身者)が所有しているもので、神戸市内にはもうひとつ「沖州会館」があります(奄美出身者は本土〈ヤマト〉に多く住んでいますが、自前の会館(集会所)を二カ所も所有しているのは神戸だけです)
(2)この会館で、まず大橋が奄美語りを90分ほどします。
テーマは、キリスト教関係者が多いことから「奄美とキリスト教について」。奄美は日本の中でも、キリスト教信者(とくにカトリック)の信者が人口比率のなかでも高い地域です。どうして奄美のひとたちはキリスト教を受け入れてきたのかを語ります。さらに戦前にあった奄美におけるカトリック弾圧についても言及します。語り終わったあと、30分ほど質疑応答の時間になります。
(3)奄美関係場所めぐり/長田は、奄美出身者にとって、縁(えにし)の深い場所です。この地の地場産業であるケミカルシューズ業界に従事する出身者は多いのです。また、奄美が米軍政によって支配=「行政分離」(1946-1953)されていた時期、奄美出身者は、Non-Japanese 扱いとなったため、出身者同士の互助組織が必要となって1946年2月には長田で早々に「奄美連盟」が結成されいます。そこで簡単なフィールドワークをします。神戸市立真陽小学校〈「神戸奄美連盟」がここで結成された〉とその横にある「レンメイ通り」に歩いていきます。
(4)徳之島しまうた鑑賞/再び、神戸奄美会館にもどり、徳之島・井之川出身の米川宗夫さんによるシマウタを、聞いてもらいます。徳之島はこの島独自のうたが多く、奄美大島とは異なる響きが魅力です。
(5)懇親会/「シマジュウリ」という奄美料理を食べさせてくれる店(地下鉄・山陽電車「板宿駅」南、大田町交差点南)に向かいます。大きな店ではないのですが、奄美大島出身で唄者でもある主人の心尽くしの料理と黒糖焼酎でもてなします。
◆3.--まろうど社の忘年会〈12月7日(月)〉会場=大阪・谷六「すかんぽ」
今年も波乱に富んだ一年でした。大切な友人が亡くなったり、入院された方もいらっしゃいました。
そして私・大橋愛由等は今年還暦を迎えました。かつてはこの年齢で引退する人もいましたが、いまや働き続けるための中間点のような気配です。
みなさんと年末のひとときを、熱く語り合うことを楽しみにしています。
どうぞみなさん、毎年来ていただいている方も、初めての方も、久しぶりの方も、語り合いましょう。
今年は何年かぶりに大阪・谷町六丁目の「すかんぽ」で開催いたします。ここは最近月曜日が休みなのですが、われわれのために特別に開けてくれるのです(感謝)。
この「まろうど社忘年会」のルールはたったひとつ。わたしが先導役となって、ひとりずつ自己紹介していただくということです(時々、わたしが酔っぱらってしまい、司会を代わっていただくこともあります。近年は成熟して最後まで酔わずにみなさんと語り合っています)。
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〈まろうど社 2015忘年会〉
■日時・12月5日(月)午後7時00分~(だいたい午後10時半ぐらいまで。
何時に来てもいいですが、ぼちぼち7時に向けて来てください。6時ぐらいからスタンバイしています。)
■場所・大阪市中央区谷町六丁目 空堀商店街東側「すかんぽ」06-6764-4643
地下鉄「谷町6丁目駅」を下車。交差点の南東3番出口から、谷町筋を南に3分ほど歩き、東西に伸びる賑やかな「空堀商店街」を東(進行方向・左)に。
少し歩くと北側(左手)に"すかんぽ"があります。
■すかんぽ鍋と焼酎を用意しています。
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至・東梅田 (北)
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谷│
町│
筋│谷町線/長堀鶴見緑地線
│地下鉄「谷町6丁目」
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長堀通 │〈3番出口〉
│
│ すかんぽ
空堀商店街──────┼─────■────
│ 06-6764-4643
│ (商店街北側/2階に位置)
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至・天王寺 (南)
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◆4--カフェ・エクリ〈2016年1月25日(月)〉
・12月は中止となりました。次回は1月の開催となります。
読書会のテーマは未定です。
この会も、読書会・合評会の二部構成です。
第一部の読書会は美術家・原田哲郎氏が担当(詳細未定)。第二部は詩の合評会です。
―――――――11月の大橋愛由等 発表分――――――――――――――――★
11月の「カフェ・エクリ」で、「ヨブ―義(ただ)しきひとの苦悩」を発表しました。
ヨブは旧約聖書の『ヨブ記』です。ヨブの苦悩と、最近観たロシア映画「裁かれるのは善人ばかり(原題「REVIATAN」)」、ギリシア悲劇のアイスキュロス作「縛られたるプロメテウス」とからみあわせて語ったのです。
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☆2部は合評会です。意欲的な自作詩を歓迎。12部程度コピーしてください。
※追記 会場費を参加者で分担します。別途講師への若干の謝礼、茶菓代がかかります。(持ち込み歓迎)
以下は、「カフェ・エクリ」の開催予定です。曜日はすべて月曜日です。(日程の変更がありました)
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☆2016年
・01月25日(月)午後2時~/姫路アイメッセ会議室
・02月08日(月)午後2時~/姫路アイメッセ会議室
・03月21日(月・祝)午後2時~/姫路市立美術館
・04月/未定
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来年3月21日(月・祝)には以下のようなイベントを開催します。
3月21日は姫路市美術館の講堂でシンポジュウムを企画しています。
パネラー/鼓 直(スペイン文学者)、時里二郎(詩人)、京谷祐彰(美術評論家)、原田哲郎(美術家)、美術館学芸員、文学館学芸員
司会 大橋愛由等
2月13日から3月27日まで姫路市美術館で「画家の詩、詩人の絵」展の開催中の協賛事業で参加します。
シンポジウムのテーマ、内容など詳細はこれからつめていきます。
★展覧会「画家の詩、詩人の絵」の内容と出品者は以下のとおりです。
古来、西洋では「絵は黙せる詩、詩は語る絵」といわれてきました。日本でも画賛(がさん)、詞書(ことばがき)が絵画の重要な役割を果たし、「詩書画」の一致を成してきました。一方、日本の近代洋画は、文学からの自立を目指した西洋近代美術の影響のもとで始まっています。特に印象派以後、新しい造形表現を積極的に取り入れた結果、実に多様な作品がうまれました。しかし、現実の生きた情感から浮き上がった作品が多く生まれたことも事実です。こうした中で、村山槐多、長谷川利行、古賀春江、三岸好太郎、山口薫などは、西洋近代美術に学びながらも、文学性、詩情を拠りどころとして優れた作品を残しています。さらにまた、詩の世界では宮沢賢治、立原道造、草野心平らが独自性のある絵を描いています。ある意味では、モダニズムが斥けてきた詩情、文学性を活かすことで、日本独自の絵画が成立したといえます。
近年では、一部の画家たちが積極的に詩の世界に接近し、新しい表現を生み出そうとしています。本展は、明治から現代までの画家と詩人の絵画と詩を一堂にあつめ、絵画と詩の密接なつながりを検証するものです。
画家
小杉未醒、青木繁、竹久夢二、萬鐡五郎、藤森静雄、恩地孝四郎、田中恭吉、中川一政、長谷川利行、古賀春江、川上澄生、村山槐多、谷中安規、三岸好太郎、棟方志功、長谷川リン二郎、難波田龍起、山口薫、香月泰男、南桂子、松本竣介、浅野弥衛、飯田善國、草間彌生、田島征三、芥川麟太郎、藤山ハン、難波田史男、イケムラレイコ、瓜南直子、O JUN、小林孝亘、鴻池朋子、村瀬恭子、伊庭靖子
詩人
正岡子規、高村光太郎、北原白秋、木下杢太郎、萩原朔太郎、佐藤春夫、西脇順三郎、宮沢賢治、佐藤一英、尾形亀之助、稲垣足穂、岡崎清一郎、富永太郎、小熊秀雄、北園克衛、瀧口修造、草野心平、中原中也、長谷川四郎、まど・みちお、立原道造、三好豊一郎、新国誠一、木島始、春日井建、吉増剛造、田畑あきら子、山本陽子
◆5--北の句会〈11月22日(日)〉
北の句会11月定例句会のご案内
秋も深まってまいりましたが皆様お元気でお過ごしでしょうか。
11月定例句会の要項をお知らせします。多数のご参加をお願いいたします。
【日時】 11月22日(日)13:00-17:00
【場所】 阿倍野市民学習センター第3会議室
※JR天王寺駅と近鉄阿倍野駅に続く交差点の陸橋を南に降りて、
上町線(路面電車)を左に見ながら、歩道を600m南下して下さい。
あべのキューズモールの長いビルの切れたすぐ先です。(地下鉄、上町線阿倍野駅前)
※以前に第4 会議室とお知らせしましたが、センターの手違いによって
第3会議室に変更になりました。
毎回、終了後に会場近隣で手軽な懇親会を行っています。
【出句】 課題詠1句 課題:「冷」この語が入らなくても内容で扱っておれば可です。
自由詠句2句 の計3句
【出句締切】 11月14日(土) 午後8:00必着
【参加費】 千円程度
句会後の懇親会は実費
◆6.--文学短報
A/――詩友、句友近況
01* 柳人・小池正博氏は、11月21日(土)に神戸文学館で講演をします。テーマ、内容をお知らせします。
◇橋石の俳句と連句
金沢に生まれ、神戸商科大学の英文学教授をつとめた橋石は神戸ゆかりの俳人・連句人です。
俳誌「白燕」を創刊。俳句・連句・エッセイを三本柱としました。『和栲』で第18回蛇笏賞を受賞。
「銀河系のとある酒場のヒヤシンス」などの句が有名です。「僕は芭蕉に会ったら聞きたいことがある」と言っていた石が俳諧に求めていたものは何だったのか。
石の俳句と連句について振り返りながら、簡単な連句のワークショップも行ないます。
【講師】小池正博(日本連句協会・理事)
◇午後2時からです。3時30分修了予定
◇参加費/資料代として徴収します(200円程度)
◇問い合わせ・申し込み先/神戸文学館 〒657-0838神戸市灘区王子町3丁目1番2号 電話・FAX 078-882-2028
B/――兵庫県現代詩協会の活動紹介
第8回読書会のお知らせです。(11月23日〈月・祝〉)
今回は、三好達治を取り上げます。
チューターは、会員の北岡武司氏です。
(参加資格はありません。兵庫県現代詩協会の会員以外の方でも参加できます)
★〈あいさつ〉兵庫県現代詩協会・たかとう匡子
2015.10.3
ひと雨ごとに秋がふかまって参ります。みなさまにはつつがなくお過ごしのことと存じます。
さて、第8回目の読書会は「四季」の詩人・三好達治をとりあげます。「雪」や「乳母車」などの詩はひろくしられるところですが、明治・大正・昭和と64年の生涯を生きた詩人の抒情の水脈は、多様化する現代詩の伏流水となって今も注ぎこまれているのかもしれません。
みなさんと一緒にさぐっていきたいと思います。
〈記〉
日時/11月23日(月・祝)午後1時00分
場所/兵庫県私学会館 101号室 電話078-331-6623
神戸市中央区北長狭通4-313
チューター/北岡武司(兵庫県現代詩協会・会員)
★〈三好達治の詩について--チューター 北岡武司〉
―掌で震える小鳥 現に肌が触れ 宇宙に肌を剥きだし震える ちさき己と己を包む大いなるものとに震え 狂気へと駆り立てられ―「遠く遠くはてしない道」
会費/無料(資料は当日配布)
参考テキスト/『現代詩文庫 三好達治』思潮社
参加/会員以外の方でも自由に参加できます
★申込・問い合わせ先/078-451-4155 玉井