神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

仙台でのパネルディカッション

2008年06月29日 23時53分52秒 | 思想・評論
仙台で行われました「アイヌ・奄美・沖縄 まつろわぬ民たちの系譜〈記憶の更新・再構築〉」の様子をお知らせいたします。

ところが、このサイトには直接貼付けることはできません。
それはこのGOOブログが、Stickamと連動していないためです。
不便ですが、以下のサイトで、パネルディカッションの様子をご覧になってください。

http://www.warp.or.jp/~maroad/080629SENDAI.html

6.29奄美パネルディスカッションの英訳

2008年06月13日 14時41分32秒 | 通信
6月29日(日)に仙台で行われるCultual Typhoon のパネルディスカッションの趣旨を英文で紹介しておきます。

◆テーマ=「アイヌ、沖縄、奄美----まつろわぬ民たちの系譜〈記憶の更新・再構築〉」

■日程:6月29日(日) 13:00~15:30
■会場:仙台メディアテーク 7階 セッションf

Ainu, Amami, Okinawa: RE-collection of Occupied Memories

We discuss a recent evaluation of the uniqueness of these ethnic groups and/or local residents. The lands of Ainu, Amami, and Okinawa are, to mainland Japan, the marginal territories, while they created their own cultures. A series of modern Japanese administrations have made each region to be a part of Japan and enforced assimilation. However, the illusion of Japan as a homogenous country is now controversial both for the mainland Japanese and for the Ainu people, Amamians, or Okinawans. In June 2008, the Diet adopted a resolution urging the government to recognize the Ainu as an indigenous group. The history of Amami and Okinawa are also under review, approaching the quarter centenary of the invasion by the Shimazu feudal clan in 1609. Such a movement is the “memory update” to raise their historical consciousness as well as the “memory reconstruction” to define their regional identity for the future.

雨の切り裂き魔

2008年06月12日 17時51分26秒 | 通信
「世界中の悲しさを背負ってしまったようなの」

「でもちょっと治ったけど」

「雨の音が聴こえるのは一階と二階」

「三階はきこえないでしょ」

「雨の音、うるさい」

「眠れないほど?」

「雨の日しか現れない人、いるんだよ」

「どんな人?」

「結界つぶして、やってくるの」

「悲しい人?」

「さあ、でもでも…わからない」

「雨の日は糸電話が通じないの」

「雨人が見えない糸を切ってまわってるのよ、きっと」

仙台へは空を飛んで

2008年06月11日 14時42分50秒 | 通信
昨日、ようやく仙台往復チケットを購入しました。

10日ほど前に頼んだ旅行会社によると、仙台行き航空チケットがその時すでに空席待ちで、これは往復新幹線でいくしかないと覚悟していたのです。

すっかり諦めていたところ、出張を専門に扱っている大手旅行会社のパックを利用することを思いつき、電話してみると、なんともあっけなくチケット(宿泊付き)が取れてしまいました。いやほんとにあっけなかったなあ。しかも地べたを這って(鉄路を使って)行くよりもはるかに安いのです。

やはり大手旅行代理店があらかじめ航空チケットを押さえているのでしょうか。

宿泊地(ホテル)が決まったので、沖縄から参加する友人たちも同じホテルに宿泊できるよう手配を取ったのです。

新幹線で往復することを覚悟していたので、永い車中にどんなことをして過ごそうかと、考えていました。しりとりや、おじゃみ、クイズ、トランプなどなど思いつく限り。それもまた楽しい準備だったのですが、あっけなく飛行機が決まったことで、その愉しみもおあづけとなったのです。

往路はきっとパネルディスカッションの準備に必死になっていることでしょう。
ただ、飛行機の中は、立つな、座席を倒すな、今はトイレは使うな、ずっとシートベルトは閉めていろ、機内で携帯を使うな・警告を聞かなければ警察に通報する、とさまざまな制約があってうるさいところです。その点、新幹線はなにをしようと自由なので助かります。

まあ、今回は旅の神様が、空を飛んで仙台にいきなさい、とわれわれに命じたのでしょう。

生誕の日

2008年06月10日 23時10分08秒 | 通信
自分で言うのは気恥ずかしいことですが、今日は私の誕生日です。

他人の誕生日を盛り上げるためなら、さまざまな工夫を思い浮かぶのですが、自分の誕生日だと含羞が先立ってなにも思いつかないのです。

でもちゃんと祝ってくれる人がいます。
ありがたいことです。
プレゼントは欲しかったものを頂きました。
これもとても嬉しい。
ケーキにローソクがともされ、誕生日の歌が私のためにひとり歌ってくれました。
限りない至福の瞬間。
素敵な日でした。
祝福された一日でした。

「ぶたたま」か「ぶたやき」か

2008年06月09日 23時11分44秒 | 神戸
FMわぃわぃの放送を担当するために長田へ。
もうすっかり私の月曜日の光景として定着しています。
今回はゲストを呼んだために早めに出かけます。
ゲストはHizukiさん。素敵な女性です。

希望を言うのなら、ルーツの与論の唄にもっと目覚めてほしいものです。
与論はこの島独自のうたがたくさんあるからです。

番組終了後、多忙をきわめる局をあとに、ひとりいきつけのお好み焼き屋へ。

そこで瓶ビール二本と、「ぶたたま」を注文。ただこの店では、「ぶた焼き」とメニューに書いていました。
その時ふっと思ったのは「ぶた玉」という名前はどこでも通じると思っていたのですが、違うようです。
地域によってお好み焼きの名称は違うのかもしれません。お好み焼きが街のいたるところで展開している長田での呼称が気になってきました。

そこでひとり待っていたのですが、連絡がないので、ぽつと新長田に向かって歩き出すと、いつも耳慣れた着信音。引き返し、2回目のランチをたしなみます。その人、ずいぶん遅めのランチです。

それから三宮に行ってひとしごと。高架下バルに行ったのですが、今週もしまっていました。
仕方なく電車に乗って東に向かったのです。

田植え帰りの俳人と

2008年06月08日 13時29分30秒 | 俳句
昨日、大きな麦わら帽子を抱えてやってきたのは、俳句仲間のSさんです。

兵庫県中央部にある多可町での田植え体験に参加したとのことで、興奮さめやらぬ口調で農体験を語ってくれました。
いわく「泥をみていると、ここが混沌であることが分かった」。

混沌からいずれ黄金色の稲穂が垂れる秋の光景が展開する、そうした変化(へんげ)の様子を、この国の農の人たちは見続けて来たののでしょうね。

また、稲の花が開花する瞬間の音が聴こえてくるという民俗学の話などを語り合い、“稲霊”がイネに宿るのはこういう時なのかなどと二人で考えていたのです。開花する時は歌舞音曲を控えるという話も聞いたことがあります。知性豊かな人と語っていると、つい時間がすぎるのも忘れてしまいます。

Sさんは貴重な体験をしたようです。
ただ、彼は俳人なので、季語が多く産まれる農の現場に参画することで、俳句をものしようとする思惑があるのは当然のことでしょう。

ハモくんの競泳

2008年06月07日 23時40分16秒 | 通信
イワシしか以前は入っていなかったイケスに今夏は鱧が泳いでいました。私が時々通るみちすがらにある店にしつらえられたイケスです。携帯ムービーに撮ったものの、鱧くんたちは気まぐれに動くので何度も撮影をし直してしまいました。

鱧は関西では“ながもの”のひとつと言い習わされ、特に京都・大阪の夏にはなくてはならない食材として愛好されています。
ただ、こうした“ながもの”を食べるのを嫌う人もいます。
Aさんの祖母はその“ながもの”を嫌っていた人だったそうです。姿形からくる嫌悪感でしょうか。

今晩、Aさんと2年ぶりに鱧を食べました。“鱧天”です。
さくさくとした食感が素敵です。
このほか、鮎の塩焼きも食べます。鮎は私の名前(あゆひと)に似ていることから、私が鮎を食べると、共食いと言われます。
この他、刺身も少々。
Aさんと夏の料理を楽しんだのです。

いよいよ夏の到来です。

どうやら奄美で動きが〈ふるさと納税〉

2008年06月06日 15時39分49秒 | 奄美
私がこのブログではない別のブログで、鹿児島県の「ふるさと納税」について書き込んだことがとある記者の目にとまり、ひとつの記事になりそうです。

鹿児島県は4月から施行された「ふるさと納税」の受け入れを、県下の各自治体が各自に受けるのではなく、県に窓口を一本化することを提案。県に支払われて後、各自治体に配分するというもので、その配分比率も確定しています。県下の自治体の了承のもとに着々とその「税収アップ」のための方策を進めているのです。

ところが、この「県に窓口一本化」というのが、鹿児島らしいのです。
ともかく窓口は県が請け負い、納税者が県ではなく特定の自治体に収めたいというのなら尊重するので、県下の自治体は足並みを乱さないでくれ、個別のふるさと納税の遠慮してくれ、ということでしようか。

鹿児島らしいと書いたのは、この県の持つ歴史的・地理的一体感の強さです。
そうした背景があって今回の「ふるさと納税シフト」が立ち上がっていったのでしょう。

しかし、奄美群島は鹿児島(本土)と歩んで来た歴史が異なり、今回の県の措置をすんなり受け入れることの躊躇があるように思います。奄美の各自治体の首長は、窓口を県に一本化にした方が、収入が多いとその実利を選択するでしようが、鹿児島県経由ではなく、奄美の個別な自治体に収めたいと思う奄美出身者もいるはずです。そうした人たちに対する対応はどうするのでしょうか。これはひとつ税務や、自治体のこまごまとした実務の問題を越えて、「ふるさと論」にも波及しそうです。

ひといきつきました

2008年06月05日 18時53分00秒 | 通信
この日が来るのをずっと、ずっと待っていました。

でも、いざこの日が近づいてみると、なんだか力が抜けてしまって、脱力感に悩まされています。

今日の日を無事に迎えるために、準備したこと、抑制したことなどをしみじみ考えていると、これでよかったのかと考え込んでしまいます。

明日、疲れがどっとでないか、心配です。

それでも、この日、Aさんと語り合えたのは至福でした。

仙台の思い出

2008年06月04日 19時11分09秒 | 通信
今年、Curtual Typhoon でパネルディスカッションをする仙台には、かつて一度だけ行ったことがあります。

はとこが資生堂仙台支店に勤務していた時、その寮にお邪魔したことがあるのです。

噂どおりに杜多き閑かな街でした。
その時、街のなにをみたのかすぐに思い出せないのです。
少しずつ思い出すことにしましょう。

ここには東北大学があり、いとこが通っていました。
その時は一度も行ったことはありません。
その当時はまだ東北新幹線が通じていなかった時代で、神戸から仙台まで行くのには苦労したことでしょう。

さて、今年仙台に行く方法ですが、飛行機はすでに満席。新幹線を乗り継いで行くしかないのですが、これがなかなかに時間がかかりそうです。
でも空はすでに満席となっているために、地べたを這って行くしかありませんね。


08仙台バネルディスカッション/03

2008年06月03日 15時02分18秒 | 奄美
今回で三回目となるカルチュアルタイフーンでの奄美に特化したパネルディスカッションについてですが、今回は、動画を発信してライブ中継しようかと思っているのです。

ただ、事務局の人にメールで問いただすと、われわれが使う部屋はネットにつなぐ環境にないとのことです。
仕方ないので、すべてネットにつなぐ道具も持ち込んで中継をしようかんと思っています。

このライブ中継は面白いのですが、時々保存に失敗したりするミスをします。
どうすればきちんと動画保存できるのか、まだ分かっていなく、技術に向上が課題となります。

08仙台バネルディスカッション/02

2008年06月02日 13時44分56秒 | 奄美
続いて、今回パネルディスカッションに参加を予定していただいているパネラーのみなさんを紹介しましょう。


〈計良光範氏〉「ヤイユーカラの森」運営委員長、アイヌの立場から積極的な発言をしています。著作に『アイヌの世界』(明石書店、1995)、共著に『近代化の中のアイヌ差別の構造』(明石書店、1998)。
ホームページは、http://www13.plala.or.jp/yayyukar/http://www13.plala.or.jp/yayyukar/「ヤイユーカラの森」をご覧になってください。

〈田場由美雄氏〉「沖縄県立芸大共同研究員」。首里在住。共著に『漂泊する眼差し』(新曜社、1992、論考「沖縄のニンブチャー・チョンダラー」)。『季刊 東北学 第6号』(東北文化研究センター、2006、「沖縄学の歴史と現在--伊波普猷以後の素描」)


〈前利潔氏〉奄美・沖永良部島在住。知名町中央図書館勤務。現在私が主宰する図書出版まろうど社から第一評論集『無国籍の奄美』を現在編集中。地域経済論から、文化論、情況論など、その批評活動の範囲は多岐にわたっている。鹿児島、奄美、沖縄の地元紙に評論、コラム、時評を多く執筆。共著に『琉球文化圏とは何か』 (別冊『環』) 、『田舎の町村を消せ!―市町村合併に抗うムラの論理 』、『奄美復帰50年 ヤマトとナハのはざまで』ほか多数。


〈喜山壮一氏〉与論島生まれ。現在東京在住。著作業。与論・奄美・琉球弧から思索するブログ「与論島くおりあ」http://manyu.cocolog-nifty.com/yunnu/http://manyu.cocolog-nifty.com/yunnu/を主宰していらっしゃいます。ぜひ読んでください。著作に『買う気にさせる3秒ルール』(中経出版、2006)『ウェブコミ! 』『ビートルズ:二重の主旋律―ジョンとポールの相聞歌 』(2005)ほか多数。

08仙台バネルディスカッション/01

2008年06月01日 13時38分12秒 | 奄美
6月29日(日)に仙台で行われるCultural Typhoon 2008 in Sendaiで、今年も奄美に特化したパネルディスカッションを開催いたします。

今回のテーマは「アイヌ、沖縄、奄美----まつろわぬ民たちの系譜〈記憶の更新・再構築〉」
です。

■日程:6月29日(日) 13:00~15:00
■会場:仙台メディアテーク 7階 セッションf

そして以下は、今回のテーマ設定文です。

日本本土からみれば、「周縁」にあたるアイヌ、奄美、沖縄。これらの地域は、永く日本/ヤマトにまつろわぬ地域・国家として対置してきたが、近代化(国民国家の誕生)と共に「日本国」の一部となり、徹底した同化政策によって「日本人」という単一民族幻想が敷衍するようになった。しかし今、この幻想の捉え直しが、進んでいる。アイヌ民族を先住民であると認める国会決議が採択され、アイヌ政策の見直しへの希求が内外から高まっている。奄美・沖縄では、来年(2009年)が島津軍の琉球侵略(1609年)からちょうど400年にあたることをキッカケに、薩摩・ヤマト・米国に絡め取られてきた来し方を総括しようという動きが活発化している。こうした動きは、各民族・地域住民の歴史を呼び覚まし〈記憶の更新〉、あらたに未来に向けて自らの立ち位置を確認していく〈記憶の再構築〉という動きに他ならない。今回のセッションは東北という同じくまつろわぬ場から発信することを噛みしめながら論議を深めてゆきたい。