神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

俳句読書会のお知らせ--「島津亮管見」

2011年10月22日 10時01分34秒 | 通信
私が発表予定の「俳句読書会」のお知らせです。

堀本吟さんに制作していただきました。 

読書会の参加は自由です。
興味を持ったら、聞きに来てください。
関西にもこうした前衛的な俳人の先輩がいたことを分かります。
参加費は資料代程度です。

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 読書会のご案内  島津亮管見    2011年10月21日

 皆さん、読書の秋、どんな本をよんでいられますか? 永年、本を読む人たちと付き合ってきて、いろんなことを吸収しました。読書の快楽は、そのとき関心ある作家や作品、ということにつきますが、入れ込みすぎてもダメ、何の積極的な動機がないと言うのもダメ。本との付き合い方についての経験もホントにさまざまでした。これは俳句本についても同じです。
 さて、そのように、俳句を読む付き合いの続いている有志が、懲りずにまた読書会をします。なぜ島津亮なのか、ということは、提案者の大橋さんのノリのいい報告の中でふかめましょう。
 「前衛俳句」の作家中、関西の最も過激な前衛俳句の作家達のひとり、と言うのが建前です。金子兜太は別格として、こういう作家を取り上げられる機会自体がすくなく、今回は貴重な機会。いままでのかたはもちろん、初めての方も、関心ある方は是非ご参加下さい。

 日時 2011年10月30日(日)午後1時~5時
 場所 大阪市立城北市民学習センター第3会議室
〒535-0031大阪府大阪市旭区高殿6丁目14-6 市立旭屋内プール内。(TEL06-6951-1324)
  最寄り駅・地下鉄谷町線「関目高殿」徒歩五分。今里線「関目成育」徒歩10分

【1】句集『亮の世界』(2000年没後子息嶋津耕氏刊行・非売品)  
   大橋愛由等(豈・めらんじゅ)句集を持っている人が少ないので貴重資料です。
【2】年譜(別紙資料)の解題  報告 堀本 吟 。
   「雷光」「夜盗派」「縄」「ユニコーン」「第二次―夜盗派」「海程」など、参加同人誌を実例に。(年譜別紙)。これも、散逸、冊子自体の劣化により、いずれ消え去ります。貴重資料。

  *『銀河系つうしん』VOL12(1991)【特集ー島津亮】(西川徹郎編集発行)
  *川名大『現代俳句・下』(143ぺーじ)(ちくま学芸文庫)
  *最近では。ウェブ「俳句空間?豈?weekly」に、冨田拓也の連載(2009年1月25日)
《俳句九十九折(21) 俳人ファイル  島津亮》・・などが良いテキストです。

  父酔ひて葬儀の花と共に倒る    天心に旱星並ぶ自由欲し
  いちまいの白い人体春の雷     怒らぬから青野でしめる友の首
  氷挽く帯がほどけてならぬなり   百哭けばあひるの白の島津 亮

*予定していた「紀音夫、金子明彦、堀葦男」三人の同人誌「十七音詩ー3号」を実物コピーで読む・・は日を改めて企画中です。
*野口裕、大橋愛由等中心の「林田紀音夫読書会」は、年数回という悠々たるテンポ。それぞれ、個性的な理解や勉強ぶりが楽しめます。 ぜひ、どうぞ。( 大橋愛由等 堀本 吟 )

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続いて以下は吟さんがいくつかの資料をまとめて作った〈島津亮関係年譜〉です。
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読書会《島津亮管見》 
 報告 大橋愛由等句の観賞
    堀本吟、線画の俳句同人誌(前衛俳句)、のながれ、
堀本 資料 1

読島津亮資料年譜   作成堀本 吟 2011年 10月 23日書会
           ( 銀河系つうしんVOL12.1991).他『亮の世界』などより。

1918(大7)  香川県香西町(現高松市)生
1936・大阪外国語学校入学(18歳) 
1938・始めて中国大陸旅行(20歳)
1940・満州東安省虎林に駐屯(いちど除隊、再召集)(22歳)
1945・昭15(27歳)保定で終戦、天津に。強制送還される。
1946・復員加藤物産勤務  大阪市天王寺区勝山通り紅葉寺内に住む。「青天」参加
     (~47年廃刊)。鈴木六林男、和田吉郎、
1948・1月「天狼」創刊/遠星集に投句。 4月「雷光」創刊。9月長男耕誕生。
      12月7号より発行人(紅葉寺に移す)(30歳)
1949「雷光山脈」に参加 年間句集
1950・4月 年鑑句集「夜盗派」創刊。12月「雷光」廃刊(天狼離脱)三鬼に師事
。(波止影夫、永田耕衣、等と近畿俳話会での交流。
1951・同人誌「梟の会」創刊。天狼系ではなくなった。
1952・第一句集『紅葉寺境内』(発行梟の会)
1955・金子兜太を中心に新俳句懇話会。
1960・2月「夜盗派」29号で終刊。梟の会は縄の会となり「縄」創刊。11月『記録』刊行
1961・「海程」創刊同人。4月「梟」となり「夜盗派」創刊。(43歳)
1963・10月 「縄」終刊。
1964~5「ユニコーン」創刊~4号終刊(東西前衛の合同。(八木三日女、加藤郁乎、島津亮、安井浩司、松林尚司、門田誠一 )(46歳)
1974・高槻市へ転居(あひるを飼う)
1975・初孫
1983・「夜盗派」復刊95号より同人復帰。
1989・胃潰瘍で入院、退院。(71歳)
2000(平11)・3月 逝去(72歳)
2000・8月島津亮句集『亮の世界』刊行(私家版、嶋津耕)
2001・「夜盗派」(立岩利夫発行)終刊

島津亮の俳句観、すなわち人生観ともいえる。 
 「銀河系つうしん」が、島津亮の特集を組んだとき、自選300句に添えて。
「私がいままで俳句をやってきて 三つほど誇れること。それは、同人誌を推進してきたこと。と、この極私的私に固執したことだ。同人誌個人誌が作家の鍛錬の場とならなければ、詩としての俳句は不可能だろう。また、作家は結局己の、我、個、性、肉を中心に、夢や頭脳やこころや言葉を鍛錬してゆくものにほかならぬ。それともう一つはいい先生、いい仲間をさがすことである。
 結局私は、私の他人と違う、異、寄、変。幻、惑などにより、誰とも出遭わなかった破、に期してしまったが・・。
 いまは少しも後悔していなかった己に気づく。《極私的メッセージ》



それはどこまで…

2011年10月11日 23時04分24秒 | 通信
すこしばかり昨夜から体調を壊し、昼近くまで臥せっていた。

なんとか昼前に起きだし、おいしい讃岐うどん屋があるというので、わざわざ電車に乗ってT駅まで食べに行った。

讃岐うどんが大好きな人の紹介だけあって、麺がしこしこ硬く、絶妙なだしとともに、さすがの味わいだった。

去年あたりから、うどん、特に讃岐うどんの美味しさに目覚めた。関西の麺屋はダシが勝負で、麺は讃岐ほどこだわっていないのではなかいかと思う。わたしはどちらも好き。日頃たべることが多いうどんだが、おいしいうどんを食べ始めると、その奥深さを知ることになる。

続いて三宮で所用をすませ、ジュンク堂書店に赴く。そこで鹿野政直著『沖縄の戦後思想を考える』(岩波書店)を購入。かなりしっかりした内容で、よくまとまっている。沖縄の戦後思想を語る上で重要なテキストの位置を占めるだろう。

日曜日には前利潔氏から『江戸期の奄美群島--「琉球」から「薩摩」へ』(知名町教育委員会編、南方新社)をいただく。これも奄美の歴史研究にとって重要な一冊となる内容である。

こうして読むべき本が積み上がっていく。読書の密度を高めなくてはならない。

書店を出て向かったのは、auショップ。いよいよauからのiPhoneが発売されるので、二年以上使っているCasio機からiPhoneに機種変更をする予約をいれることにした。しかしショップの女性はまだ会社から料金プランのことは正式に伝えられていないという。

またauはこれまで徹底してMacを差別・排除してきた実績がある。まるでこの世にMacなど存在していないかのような対応をとってきた。それがauが一時の勢いをなくしてスマートフォン戦略に出遅れると、その救世主としてiPhone=Macに頼らざるを得なくなってしまった。なんという皮肉だろう。

これでわたしは二台のiPhoneを持つことになるが、両社のつながり具合をみながら、一本化するか二台持ち続けるか決めていこう。

奄美とマルティニーク諸島

2011年10月09日 23時20分30秒 | 通信
沖永良部の前利潔氏が東京で奄美研究のセッションを終えて神戸に来てくれた。

そこに大阪大学や神戸大学などでフランス語を教えるOYさんが合流。

彼女の専門領域のひとつであるマルティニーク諸島についてなどを語る。

セゼールと泉芳朗との比較や、フランツ・ファノン論など。

フランスから独立することなく、海外県(植民地)であることを選択したマルティニーク諸島の人たちは、自分たちはフランス人だと信じているが、本土に出向くと、二級市民扱いされる。そのギャップがフランツ・ファノンといった思想家(精神分析医)を産んだ。

またセゼールは詩人でありかつマルティニーク選出の国会議員でもある。詩人としての言葉や概念の凝縮力・喚起力を生かして、フランス本土に対して要求を突きつける。奄美もまた復帰協の先頭にたったのが、詩人の泉芳朗であった。なぜこうした局面で詩人といった表現者が前面に出てくるのか、またそうした詩人政治家以降はどうなったのか、という内容が、前利氏を含めてOYさんと共に議論が進行した。

島津亮を読む 

2011年10月03日 09時19分55秒 | 通信
俳句の読書会のお知らせです。

今月30日(日)午後1時から大阪市・城北市民学習センター第3会議室で行われる「俳句読書会」に、私が〈島津亮〉について発表することになりました。

島津は関西前衛俳句の担い手の一人。同じ関西で俳句を表現する者として、先達の作品を見つめていきます。

今回の「俳句読書会」では久しぶりに私が発表することなく、聞き手にまわることで気楽だと思っていたのですが、発表予定者の仕事が多忙となり、急遽わたしが発表することになりました。


◆---堀本吟さんから送られてきた「俳句読書会」のお知らせ------------◆


★読書会「戦後俳句ー「島津亮」予告
10月23日の句会お知らせの場を借りてご連絡します。
10月30日午後13時から17時 城北市民学習センター第3会議室にて、

 1)*メインは「島津亮」管見(ヒコイズム研究会の大橋愛由等さんが句を読み解く)
   *後半は、堀本吟が「雷光」「夜盗派」など当時の実物を持参して同時代の前衛俳句の雰囲気をおしらせします。(コピー数部を10部もって行きますが、ご入用の方は、前もってお知らせ頂くならば数の調整上ありがたいです。会費オーバーの場合は協力費を頂きます。)あるいは、後半は、本人を知る特別ゲストと話し合いをするかも知れません。

 2)日を改めて「紀音夫、金子明彦、堀葦男」三人の同人誌「十七音詩ー3号」を実物コピーで読むべく企画中です。
野口、大橋中心の「林田紀音夫読書会」の進行中に、この三先輩に関わりある方が集いました。これをきっかけにして紀音夫の初期の同志達、時代の文化雰囲気を読み取ろうとしております、この雑誌については情報が少ないのでご存じの方はお教え下さい。(堀本吟)



秋の詩の朗読会実況

2011年10月01日 23時13分53秒 | 通信
神戸三宮のスペイン料理カルメンで行われた「第三回カンテフラメンコ&詩の朗読会」の様子です。

iPhoneで動画写し、それをTwitter経由で実況放送したものの記録です。

http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/2667034 は前半。西本恵、高木富子、大橋愛由等、安西佐有理の四人が朗読しています。

つづいて、http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/2667034は朗読会の後半です。高谷和幸、中堂けいこ、寺岡良信、福田知子の順。

カンテフラメンコのライブは毎年開催して今年で三回目だが、詩の朗読会は、神戸ビエンナーレがある二年に一回の開催です。