神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

Marins Go Home

2006年07月29日 23時09分22秒 | 出版
藤本幸久監督と会ったのは、まろうど社の花見以来です。

北海道上川郡に住んでいる藤本監督の最新作「Marins Go Home」を、六甲の神戸学生青年センターで観たのです。

写真は、映画上映後に、インタビューに応える監督です。

このところ、ドキュメンタリー映画を立て続けに観ています。
台本を書いて、俳優を選び、ロケ地を確定するといった商業作品と違い、表現対象のところに出向いていって、その対象とする人、光景、団体の姿を引き出すというこのドキュメンタリーという手法は、時間がかかる表現ジャンルです。言ってみれば、監督のひとつの思想作品だと言い得るでしょう。

藤本監督に、FMわぃわぃへの出演を依頼しましたが、時間があわずに断念しました。次作も辺野古について追っていくそうです。今度はアメリカの海兵隊の青年たちも映像に収めるそうです。



武内画伯の展覧会

2006年07月26日 15時07分36秒 | 出版
われらの愛する色鉛筆画家である武内ヒロクニ画伯の個展が、8月1日(火)まで、神戸北野の「島田ギャラリー」で開かれています。
29日(土)午後5時から、同ギャラリーで、トークショーが開かれます。
参加するのは、鈴木琢磨氏(毎日新聞)、島田誠氏(島田ギャラリー代表)とヒロクニ氏。
さてどんな展開になりますことやら。
わたしは7月31日(月)に見に行く予定です。

…のつもりが

2006年07月25日 23時01分56秒 | こうべ花気だより
毎月一回の定例のある企画をする予定で、お互い準備していたのですが、逢った途端、そのひとの表情をみて、それどころではないことを察知して、語り合いの場としました。

二人という実相は、〈ひとり/わたし〉と〈ひとり/わたし〉であるほかに、もうひとつ〈ふたり/ふたりでひとつ〉というペルソナがあるような気がします。これを〈対-つい-〉と呼んでもいいでしょう。

この三つとも、大切なこと。(アイヌの世界では、さらに第四人称というのがあって、〈わたしたち〉に加えて、さらに神-カムイ-を含んだ人称世界があるとのこと。こうした四人称の世界に到達できるかどうかはともかく、〈ひとり/わたし〉を超える〈ふたり/ふたりでひとつ〉というペルソナを獲得するのには、語りの場を多く設けることが大切ではないかと思うのです)。

少数民族

2006年07月24日 23時32分42秒 | 思想・評論
今週は、FMわぃわぃ「南の風」奄美篇の放送がない週です(沖縄篇の放送日なのですが、今は担当者が不在のために、沖縄の島唄を流しています。早く新しい担当者が決まればいいのですが)。

夜に、ビデオに録画していた萱野茂氏を追悼するNHK番組(7月22日総合テレビ放送)を見ました。

茂氏が繰り上げ当選でアイヌ民族初の国会議員になったベタ記事を読んだ時は喝采を送ったものです。
旧社会党とは、時々面白いことをしていた政党でした。かつて津村喬氏も社会党から名簿登載されていた時がありました(この時も参議院全国区)。
その記事を読んで、すでに津村氏が神戸に移り住んでいたことを知っていたので、彼に初めて会いにいったのです。当時は小さな新聞社の記者をしていました。

「日本は単一民族である」という言説を無邪気に信じてしまう人が多い、国民国家が築きあげようとした到達点が浸透している日本列島です。
私はこの国のマジョリティーに属するのですが、この国に少数民族が多く居住している事実をしっかりと根にすえていくには、常に他者に対するイマジネーションが必要なのです。

気づいたこと

2006年07月24日 23時31分51秒 | 思想・評論
今週は、FMわぃわぃ「南の風」奄美篇の放送がない週です(沖縄篇の放送日なのですが、今は担当者が不在のために、沖縄の島唄を流しています。早く新しい担当者が決まればいいのですが)。

夜に、ビデオに録画していた萱野茂氏を追悼するNHK番組(7月22日総合テレビ放送)を見ました。

茂氏が繰り上げ当選でアイヌ民族初の国会議員になったベタ記事を読んだ時は喝采を送ったものです。
旧社会党とは、時々面白いことをしていた政党でした。かつて津村喬氏も社会党から名簿登載されていた時がありました(この時も参議院全国区)。
その記事を読んで、すでに津村氏が神戸に移り住んでいたことを知っていたので、彼に初めて会いにいったのです。当時は小さな新聞社の記者をしていました。

「日本は単一民族である」という言説を無邪気に信じてしまう人が多い、国民国家が築きあげようとした到達点が浸透している日本列島です。
私はこの国のマジョリティーに属するのですが、この国に少数民族が多く居住している事実をしっかりと根にすえていくには、常に他者に対するイマジネーションが必要なのです。

今年の「ロルカ詩祭」

2006年07月23日 23時50分31秒 | 文学
本日は、月例の『Melange』読書会・詩の合評会。

ただし、今回は、発表者はいなくて、第一部はロルカ詩祭の打ち合わせをしました。今年は8月19日(土)に行います。

今年は京都からH氏賞詩人の河津聖恵さんも参加してくれます。
伴奏楽器は、能管という横笛を吹く野中久美子さんです(京都在住)。

第一部は、ロルカ詩の朗読。午後5時からです。今年はフラメンコ・カンテのSachicoさんが、スペイン語で朗読してくれる予定です。
そして第一部では、富哲世氏の朗読に注目してください。この部のハイライトです。

第二部は、午後6時から(約2時間)。ロルカ的世界に身をゆだねた詩人たちの自作詩の朗読です。
わたしはこの二部に登場します。二年前から、ロルカの日本語訳の詩と自作の詩や俳句をまぜて、朗読を展開しています。やはり朗読というライブ感がいいですね(ついでに言うと、すでに朗読詩は何作が書いているので、どこか他でも声がかかれば出張する予定です)。

場所は、神戸・三宮のスペイン料理カルメン。
参加費は、A--ワンドリンク/ワンフード/チャージ--2000円(税込み)
     B--特選コース(スープ、サラダ、肉・魚介からメインを一品、パエジャ、デザート、コーヒー)/チャージ--3500円
     A Bいずれかのタイプを撰ぷ。


"元"と" 前"の人たち

2006年07月21日 22時04分17秒 | 神戸
何十年かわらないメンバーです。

とある会合で、その中心をなしているのは、元職のファミリーたち。子飼い、といっては失礼だけど、心身ともにその元職につくした元部下たち。ボスである元職は物故して、その元部下たちも退職し髪の毛が白くなりはてているのですが、今も連帯意識が強い。

かたや"前職"は、自ら能吏であり、部下も能吏であることを求めたためか、元部下同士の熱い連帯は、少な目。でも最近の"前職"の表情は柔和になっている。

さて現職はどのようなファミリーを育てているのだろう。

第14回『めらんじゅ』詩の合評会

2006年07月20日 09時53分04秒 | めらんじゅ
『Melange』同人のみなさん ならびに 誌友のみなさんへ


第14回『Melange』詩の合評会のお知らせです。今月は7月23日(日)に行います。

今回は、読書会の発表はありません(発表者の都合がつきませんでした)。ただし、第二部の詩の合評会はいつものとおりいたします。

7月は、読書会をしない分、8月19日(土)に行われる「第9回 ロルカ詩祭」の打ち合わせをします。今年は、第1部のロルカ詩の朗読部分に、Sachicoさん(フラメンコのカンテ奏者)によるスペイン語の朗読が予定されています。

ロルカ詩祭の第一部と第二部に分かれるのは、いつもの通りにしたいと思っています。今回も、みなさんの意欲的な朗読をお待ちしています。

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◆日時=7月23日(日)午後1時00分から第1部。午後3時00分から第2部。

◆会場=神戸・三宮のスペイン料理カルメンで行います。
(カルメンの場所は以下のサイトを参照してください。阪急三宮駅西口の北へ徒歩2分の場所にあります。 http://www.warp.or.jp/~maroad/carmen/ )。

◆第1部=「第9回ロルカ詩祭」の運営についての打ち合わせ

◆第2部=詩稿締め切りは、今回みなさんにお知らせするのが、遅れたので、締め切り設定もギリギリにします。21日(金)の締め切りは必ず守ってください。送稿された作品は22日(土)朝に、みなさんあてにメール発信します。
                           
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編集中につき

2006年07月19日 23時45分38秒 | こうべ花気だより
今年は、この数年間とうってかわって、本の出版計画が目白押しです。

朝、寺岡良信氏の詩集『ヴカリース』の初校が届きました。今週、土曜日に著者に渡す予定です。

夜は、とある女性詩人との語り合い。この人とは講演会や展覧会に行ったりしているのですが、いつ逢っても話題が尽きることはありません。知的な、そして魅力的なひとです。

映画「アダン」

2006年07月18日 22時52分03秒 | 奄美
奄美を描いた画家・田中一村の映画『アダン』を、大阪・十三の「第七芸術劇場」で観ました。

午前10時からの朝一番の上映には、『煌めく刻』(上原幸三郎著、DHC、2006)が進呈されるというおまけ付き。

2時間半にわたる映画の前半(栃木時代)は、中央画壇から相手にされず不遇をかこつ画家として、主人公の一村に多くの台詞を用意し、そして後半の奄美時代では、圧倒的な風土・自然の前に、ただただスケッチをして、絵を描き続ける寡黙な“画狂”として登場します。

先日、同じ東京芸大美術科を卒業して華やかな海外生活を送っていた藤田嗣治の展覧会を観てきたばかりなので、その落差にとまどいを感じています。

生前は殆ど他人には作品を見せなかったであろう一村が、いまやNHKのメディア力によって、国民的画家に祭り上げられ、奄美にも鹿児島県立ミュージアムに常設展示されるという力の入りようです。

一村は奄美を果たして描いたのでしようか。彼が描いたものは何だったのでしょうか。

絵を描くことに殉じた一村は、奄美をどうとらえていたのでしよう。彼はきっと「絵を見てくれ」とだけ言うのかもしれません。



上原京子さんの島唄

2006年07月17日 19時40分51秒 | FMわぃわぃ
FMわぃわぃ「南の風」の番組は、奄美大島瀬戸内町の加計呂麻島にある木慈集落出身の上原京子さんとその長女・典恵さんに歌っていただきました。

演奏されたのは
1.朝花節
2.朝顔節
3.今ぬ風雲節
4.嘉徳なべ加那節
5.すばやど節
6.徳之島節
7.塩道長浜節
8.東れ立雲節
の8曲。

番組としても充実していました。
放送終了後、FMわぃわぃ代表の日比野純一氏を初め、金千秋さん、村上さん、田口さんといったその場に居合わせたすべてのスタッフの皆さんが、出演者を出口まで送っていただき、その光景をみていたわたしが感激。やはり、素晴らしい演奏に対する敬意の気持ちの深さを表現してもらったことへの悦びでもあるのです。

こうしたレベルの高い唄者が多い関西であるからこそ、「南の風」の番組も充実するのですね。

カトリックという環境

2006年07月13日 23時34分05秒 | 神戸
少年時代の私の写真を見ていたら、少しずつ昔を思い出します。
わたしが通っていた小学校は私立で、フランチェスコ修道会に属しています。イタリアのアッシジが発祥の地です。ここはカトリックの中でも厳密な戒律を守っていることで知られ、学校内には、神父やシスターたちが住み、まさに修道所そのものでした。月曜日の朝一番目はかならず敷地内にあった教会に出向き、ミサをささげます。冬は寒く、夏は熱い木造の教会で、賛美歌を歌ったり聖書を朗読したりで、固い木製の椅子に、膝まづいたり座ったりして、早くこの時間がすぎないかとばかり思ったいたのです。
いまから振り返ると、カトリックにおける神父の先導性(優位性)が、プロテスタント系牧師より際立っていると気づきます。
わたしの中には、「聖書物語」が知らずのうちにリゾーム化しているのかもしれません。

少年時代

2006年07月12日 19時07分21秒 | 神戸
実家に寄った時、姉が見せてくれた小学校の卒業記念アルバムに掲載されていたわたしの少年時代の写真です。
おそらく小学6年生の時でしょう。自分でもすっかり掲載されていること自体忘れていました。今から見てみると、亡くなった母に少し似ているような気がします。わたしって、こんな顔をしていたのですね。