神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

10月のこと

2015年10月18日 07時44分58秒 | 通信
朝夕が冷えてきました。

今月は、日曜日がなにかと先約で埋まってしまい、「Melange」月例会は開催できなくなりました。
その代わり、日曜日が5回ある11月に月例会を二度することになりました。

本格的に多忙な12月はさておき、いよいよ2015年も実質的に活動できる範囲がみえてきました。

これから催される詩や俳句に関するイベントのお知らせをみなさんにいたします。

----INDEX----------------------------------------------------------------------------------------------------------
◆1.--第108回「Melange」読書会・合評会〈11月01日(日)〉
◆2.--第109回「Melange」読書会・合評会〈11月29日(日)〉
◆3--カフェ・エクリ〈10月19日(月)〉←第一部読書会は大橋愛由等が発表
◆4.--文学短報=A/神戸・元町高架下「プラネット・アース」で、詩の朗読会〈10月18日(日)〉 B/――詩友・句友近況 
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


◆1.--第108回「Melange」読書会・合評会〈11月01日(日)〉

11月に二度する月例会のうち、第一回目です。

  ☆/第1部・読書会(PM1:00-3:00)
第一部の読書会は、富哲世氏が担当します。
テーマ: 他者入門~他者論その①
テキスト: 福間健二 詩集「あと少しだけ」(2015年6月 思潮社刊)
担当: 富 哲世

〈きみ〉、〈あなた〉という二人称は特殊な他者、他者の否定としての他者である。他者としての他者は外部性として訪れる何かであるが、きみ、あなた、お前…と呼び掛けられる他者、〈わたし〉によって対幻想的、共犯性のうちへと囲い込まれてしまう他者は、間主観性の閾の上にいる他者であり、〈わたし〉はその〈きみ、あなた、〉の扉を開け閉めして外へ内へと出這いりする。その有り様の複合性を福間健二の詩集にさぐってみたい。


  ☆/第2部・合評会(PM3:00-6:00)
作品の締め切りは、10月29日(木)です。合評会に出席できなくとも、送っていただいた詩稿は、「月刊めらんじゅ」に掲載します。
   

  ◇追伸/前回の「Melange」月例会で、上野都さんが、翻訳した尹東柱の作品を朗読した様子です(動画)。都さんにとっても、詩集を上梓するのとはまた違う高揚感があったと思っています。(大橋)
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/204255599#


◆2.--第109回「Melange」読書会・合評会〈11月29日(日)〉

  ☆/第1部・読書会(PM1:00-3:00)
第一部の読書会は、山田兼士氏が担当します。テーマは「谷川俊太郎の詩業(仮題)」。詳細がわかれば通知します。
谷川俊太郎といえば、今年になって、テレビドキュメンタリー「情熱大陸」でとりあげられていました。YOUTUBEにアップされていますので、ご覧になってください。わたしは興味深くみていました。
https://www.youtube.com/watch?v=4BmlG2EBlWM

山田氏の発表詳細がわかれば通知します。


  ☆/第2部・合評会(PM3:00-6:00)
作品の締め切りは、11月26日(木)です。合評会に出席できなくとも、送っていただいた詩稿は、「月刊めらんじゅ」に掲載します。


◆2.--カフェ・エクリ(詩の会)〈10月19日(月)〉

・10月19日(月)午後2時~/姫路市・納屋工房/大橋愛由等が「スピノザを読む」の第二弾~「ドゥールーズ・ネグリはスピノザはどう語ったか」を担当します(参考文献/ドゥールーズ著『スピノザ』〈平凡社ライブラリー〉、ネグリ著『スピノザとわたしたち』水声社)

(高谷和幸)/2回目のスピノザですが、魅力的で、まだまだ謎の多い哲学者ですね。期待しています。

―――――――発表内容予定-----------------------------------★
第2回のスピノザ発表骨子  大橋愛由等

オランダに住んだ哲学者スピノザ(Baruch De Spinoza, 1632 - 1677)を語ります。今回で二回目となります(前回は、1年前の11月でした)。今回は、現代思想でスピノザがどのように評価されているかを語ります。おおくの哲学者がスピノザを取り上げている中で、ジル・ドゥールーズ(1925-1995,フランス)と、アントニオ・ネグリ(1933-、イタリア)の二人を取り上げます。両者の著作(ドゥールーズ著『スピノザ』平凡社ライブラリー、ネグリ著『スピノザとわたしたち』水声社)のなかで、ともに「スピノザとわたしたち」といった同じタイトルの章が設けられていて、ポスト・モダンの思潮のなかで、スピノザを甦らせようと試みています。
前回の発表では、17世紀に生きたスピノザそのひとと(ユダヤ人でありながら、ユダヤ・コミュニティから破門された世俗的ユダヤ人であったことの意味 )、哲学では『エチカ』から〈神・自然〉のわたしなりの解説、そしてスピノザが、のちのドイツ観念哲学(とくにヘーゲル)や、ユダヤ哲学などに与えた影響などを語りました。
今回の語りでは、プレ・モダンの時代に生きたスピノザが、どうしてポスト・モダンの今に再読されたのか、またドゥールーズとネグリはどうようにスピノザをとらえ、現代の思想情況にいかそうとしたのかを語りたいと思っています。

☆2部は合評会です。意欲的な自作詩を歓迎。12部コピーしてください。

※追記 会場費が500円になります。別途テキストのコピー代、茶菓代がかかります。(持ち込み歓迎)


以下は、10月からの「カフェ・エクリ」の開催予定です。曜日はすべて月曜日です。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・11月09日(月)午後2時~/たつの市「ガレリア」
・12月07日(月)午後2時~/姫路アイメッセ会議室
☆2016年
・01月/休会
・02月08日(月)午後2時~/姫路アイメッセ会議室
・03月07日(月)午後2時~/たつの市ガレリア
・04月04日(月)午後2時~/姫路アイメッセ会議室
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

☆高谷和幸氏の主宰詩誌「Oct.」3号はもうすぐできあがります。
☆以上、エクリに関する問い合わせ先は、高谷和幸 <takatani_kk@yahoo.co.jp>へ。


◆3.--文学短報
A/-----10月18日(日)=つまり今日ですが=神戸・元町高架下のプラネットアース(050-3716-3540)において、神戸ビエンナーレの一環として行われる〈詩の朗読と詩のワークショップ〉が行われます。

開始時間は午後3時30分から。「昭和」の香りがする元町高架下は、アートなモードに満たされています。
あらかじめ設定されたテーマは「ことば こと おもしろいもの」です。
約1時間のなかで、四人が、詩の朗読をして、作者みずから自作品のテーマ性を提出しつつ、語り合う〈詩のワークショップ〉のような形式で進めていきたいと思っています。
参加者/高谷和幸、有時秀記、大橋愛由等、安西佐有理 

高谷、有時、大橋の三人があらかじめ椅子に座って、(司会・進行は大橋)それぞれの持ち時間を20分とします。その持ち時間の中で、用意してきた詩稿を朗読します。三人の詩は、分かりやすい作品ではないので、あらかじめ作者の方から、「この詩はこういうテーマ性を含んでいて、こうした角度から読んでみてはどうか」とオーディエンスに語りかけます。そして朗読。そのあと、それを聞いていた二人が本人をまじえて、作品に対して感想をいいあう、といったことを、三回繰り返す、ということをしたいと思っています。
図式化すれば、
(1)あらかじめその詩が内包しているテーマ性を作者自らが内示する。
(2)自作品を朗読する。
(3)その作品をめぐって、本人をまじえて、テーマがどのように詩に反映されているか、また、どのようにその作品を読んだのか、といったことを語り合います。

B/――詩友、句友近況
 01* 柳人・小池正博氏は、11月21日(土)に神戸文学館で講演をします。テーマ、内容をお知らせします。
◇橋石の俳句と連句
金沢に生まれ、神戸商科大学の英文学教授をつとめた橋石は神戸ゆかりの俳人・連句人です。
俳誌「白燕」を創刊。俳句・連句・エッセイを三本柱としました。『和栲』で第18回蛇笏賞を受賞。
「銀河系のとある酒場のヒヤシンス」などの句が有名です。「僕は芭蕉に会ったら聞きたいことがある」と言っていた石が俳諧に求めていたものは何だったのか。
石の俳句と連句について振り返りながら、簡単な連句のワークショップも行ないます。
【講師】小池正博(日本連句協会・理事)
◇午後2時からです。3時30分修了予定
◇参加費/資料代として徴収します(200円程度)
◇問い合わせ・申し込み先/神戸文学館 〒657-0838神戸市灘区王子町3丁目1番2号 電話・FAX 078-882-2028

02*「奄美語り」
大橋愛由等は、11月23日(祝・月)に、神戸市長田区で、奄美について語ります。
この語りは、「大阪教区沖縄交流・連帯委員会」から招かれたものです。同委員会はこれまで、沖縄について学習し、沖縄と連帯していこうと活動している牧師と信者のみなさんの集団です。いままで沖縄についての学習がもっぱらでしたが、今回は奄美が中心となります。語りの内容は、鹿児島でもなく、沖縄でもない奄美のありようについてをいくつかの角度から紹介します。また、聴衆がキリスト教関係者ですので、戦前にあった奄美におけるキリスト教弾圧についても語ります。

◇時間/11月23日(祝・月)午後2時JR新長田駅改札口集合
◇会場/まず、新長田駅から徒歩4分の「神戸奄美会館」に向かいます。この会館は、奄美出身者が所有しているもので、神戸市内にはもうひとつ「沖州会館」があります(奄美出身者は本土〈ヤマト〉に多く住んでいますが、自前の会館(集会所)を二カ所も所有しているのは神戸だけです)
  ・この会館で、まず大橋が奄美語りを90分ほどします。
◇奄美関係場所めぐり/長田は、奄美出身者にとって、縁(えにし)の深い場所です。この地の地場産業であるケミカルシューズ業界に従事する出身者は多いのです。また、奄美が米軍政によって支配=「行政分離」(1946-1953)されていた時期、奄美出身者は、Non-Japanese 扱いとなったため、出身者同士の互助組織が必要となって1946年2月には長田で早々に「奄美連盟」が結成されいます。
◇徳之島しまうた鑑賞/再び、神戸奄美会館にもどり、徳之島出身の米川宗夫さんによるシマウタを、聞いてもらいます。徳之島はこの島独自のうたが多く、奄美大島とは異なる響きが魅力です。
◇懇親会/「シマジュウリ」という奄美料理を食べさせてくれる店に向かいます。大きな店ではないのですが、奄美大島出身で唄者でもある主人の心尽くしの料理と黒糖焼酎でもてなします。