神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

第119回「Mélange」読書会・合評会〈1月22日(日)〉

2017年01月12日 09時49分55秒 | 「月刊めらんじゅ」バックナ
みなさんあけましておめでとうございます。
さて今年はどのような一年になるのでしょうか。
1月から2月にかけての詩と俳句の活動を紹介します。
第119回「Mélange」読書会・合評会は2017年1月22日(日)に開催します。
「Mélange」月例会は12月はおやすみでしたのでひさしぶりの開催です。
新年会がらみで、集い、詩を紡ぎ、詩を語りましょう。
みなさん、元気にしていましたか。お変わりありませんか。

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◆1.―第119回「Mélange」読書会・合評会〈1月22日(日)〉
◆2.―カフェ・エクリの活動〈次回は2月20日(月)〉
◆3.―「尹東柱追悼詩祭」〈2月13日(月)〉
◆4.―「北の句会」新年句会〈1月15日(日)〉
◆5.―今野和代さんの朗読ライブ〈1月23日〈月〉〉
◆6.--文学短報=A/――今月のFMわぃわぃ「南の風」収録は1月10日(火) 
B/――図書出版まろうど社の花見は4月10日(月) の予定 C/――俳誌「吟遊」の活動
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◆1.--第119回「Mélange」読書会・合評会〈2017年1月22日(日)〉

この会を運営しているのは、神戸を拠点とする詩のグループ「Mélange」。事務局は私・大橋愛由等。
詩の会(二部構成)をほぼ毎月開催しています。
☆第一部〈読書会〉の語り手は、和比古(かずひこ)さんです。詩人で化学の研究者。大阪大学・同大学院で教官をされておられます。碩学です。画家でもあります。化学研究の最新動向を語っていただきながら芸術との関連を言及していただこうと思っています。テーマは「科学と詩と絵の境界で」。〈次回は新年のあいさつを兼ねて開催いたします。2017年を迎えたことをことほぎながら、詩を語り合いましょう〉
第一部は午後1時から3時まで。参加費無料です。ただ、講師へのカンパをお願いしています。
会場は、神戸・三宮のスペイン料理カルメン078-331-2228です。阪急三宮駅西口から徒歩一分の便利なところにあります。


☆―――――――和比古(かずひこ)さんから届いた発表骨子---------------☆

科学と詩と絵の境界で
             和比古


文学を含めた芸術は科学と別の領域に属すると人は言うが、果たしてそうだろうか。物理学者であり随筆家である寺田寅彦の例もある。同じ次元とは言わないまでも、よく似た面をもっているともいえる。科学の世界の化学者の私が如何に詩と絵に魅せられてきたかについて、簡単に振り返って述べてみたい。
京都大学に入学したことが引き金になり、哲学入門書を読み始め、専門外のことで創造的なことをしたくなった。特に美への挑戦がしてみたくなり、油絵やクロッキーに興味をもった。高校時代には、ほとんど関心を持たず、美術はどちらかといえば苦手な科目であった。この変身は自分にとっても全く意外であった。また、興味のなかった文学にも魅かれ、漱石などの小説を読み始めた。

インスピレーションとして感じる美を表現したい衝動に駆られた。しかし、写真のような手法には魅力がなかった。また、小説やエッセイのような散文的表現では長すぎる。かといって、短歌や俳句のような韻文は短すぎる。結果として、詩の世界に入っていった。刹那的心象を書きとめることにより、自らの感性を高めた。美術評論にも関心があったので、絵を見た印象を詩にすることもあった。研究室で研究をするようになってからは、化学の研究に夢中になり、詩を書いたり、絵を描くことが少なくなった。

30代半ばよりパワハラにあったため、人間的にいろいろと考えさせられることが多くなり、結果として再び書いたり描くようになった。詩を書くことで自分を見つめ直したり、救われていたのかもしれない。

投稿詩誌に投稿し、活字として掲載されるのを楽しんでいた。また、評者によるコメントに一喜一憂した。狭い世界での個人的楽しみであった。活動の幅を広げようと、詩誌の団体に入るため多くの詩誌を読み調べた。結局、「PO」の水口洋治さんに直接電話をしたところ、悩むより自分の詩を詩誌や詩集で表現することが重要であると言われ、「PO」の会員になった。会合に時々参加して、詩人仲間と知り合いになった。活動の幅は広がり、アンソロジーで出版することも多くなった。さらに、個人でも詩集「構図のあるバラード」を出版した。魂を謳いあげるような詩を書いたため、難解な詩が多かったが、自分なりには納得した詩集であったと思う。

関西詩人協会、兵庫現代詩人協会、西宮芸術文化協会のメンバーになるとともに、「軸」に移った。全国的な詩人協会で活動しなさいと推薦してくれる詩人もいたが、無理をしない程度の活動にしている。

絵を描くように詩を書いていたので、両者を一度に発表できる詩画展は楽しみであった。絵と詩の融合である。年2~3回程度、自ら描いたパステル画と詩を展示した。私のパステル画は自ら学んだものである。
絵を気に入ってくださる佐相憲一さんのような詩人がいて、関西詩人協会自選詩集の第5集および第6週(別の絵)の表紙絵に使っていただいた。第二詩集「風の構図」、第三詩集「道化の構図」、第四詩集「擬人の構図」も出版した。これらの詩集では各詩に一枚の絵を付し、両者からなる世界を楽しめるようにしている。詩集に対し多くの詩人から本気の評や心暖まる激励をいただき心より感謝している。家の本棚には詩集や詩誌、壁にはパステル画が多くなり、創造的な空間を作っている。

本業の研究でも美を追求して、新たな研究を展開している。構造や機能が美しい分子システムを化学の世界で創製しながら、研究生活を送っている。研究の一端を紹介すると、平尾(本名)反応は美しい反応と評価を受けている。また、サッカーボールを割ったボウル状化合物は美しい構造をしているので化学美術館で紹介されている。短い段階でエレガントに合成している。また、誘導体化で得られた化合物の機能も美しいと期待されている。
著明な化学者が化学とは芸術だと述べておられる。化学の世界でも美的、詩的センスが必須であると考えられる。脳をいろいろな分野で可能な限り機能させればよりよいアイデアが生まれてくると考えている。自分で納得できるような、もう一幅の化学の絵が描ければと思っている。

 化学に関する詩は書いたことがないが、いい機会なのでトライしてみた。

シュミュレーション

試験管をふれば
新しい物質ができる
どのようなものが現われるか
予想外のものが得られた場合は
単純に驚き喜ぶ
特に美しい構造や機能が期待できるときは
その楽しみが増幅する
人間関係も同じ
人との新しい出会いで
様々なコミュニケーションが可能になる
それぞれの条件により微妙に変化するので
面白いものだ
また、出来た化合物が美しく光ったりするように
楽しい語らいもあれば
腹の立つこともある
人間関係はフレキシブル
もっと予想外のことが起こるかもしれない
明日もいい出会いがあれば
(兵庫県現代詩協会会報32号に掲載、一部改訂)

和比古(かずひこ)さんの略歴/京都大学大学院博士課程修了、工学博士、大阪大学工学部助手・助教授・教授を経て現在名誉教授・特任教授、理工学図書館長、日本化学会(三万人)副会長、国際生物有機金属化学賞、国際バナディス賞

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☆第2部・合評会(PM3:10-6:00)
そして合評会です。
作品の締め切りは、2017年1月19日(木)です。恒例の「奄美ふゆ旅」を14日(月)~17日(木)に行ってきますので、編集時間が限られているため、締め切りは厳守でお願い致します。新年にふさわしい意欲的な作品をお待ちしています。合評会に出席できなくとも、送っていただいた詩稿は、「月刊めらんじゅ119号」に掲載します。それぞれ詩稿をこのメールアドレス(maroad66454@gmail.com)に送ってください。(Wordの添付ファイルで送稿される方が多いのですが、Wordのバージョンによって文字化けが必ずといっていいほど起きます。詩稿の送信は、添付ファイルを付けてもいいのですが、その際には、メール本体に詩稿を貼り付けておいてください。これは必ずお願いします)

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追加資料です。
11月の「Mélange」月例会で語っていただいた北村虻曳氏から丁寧な追伸をいただきました。

☆会場/神戸・三宮「スペイン料理カルメン」 078-331-2228
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大橋様
先日は話をさせていただきありがとうございました。
皆さんの詩も批評を聴いているうちに次第に理解が進み興味を持ちました。
僕の話の内容と、参考資料をブログにアップしたので
よければ次のメランジュ通知のときにでも
次のURLを皆さんにおしらせください:

http://blog.goo.ne.jp/abunobu/e/4e56d3ce0a3a20c3811a3a9057487192

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◆2.--カフェ・エクリの活動〈次回は2月20日(月)〉

高谷和幸氏主宰の詩の会「カフェ・エクリ」についてです。
この会は、播磨地域で表現活動することを全面に押し出した詩を中心とした文学集団です。
月に一回の詩の会(「Melange」と同じく読書会パーツと詩・川柳の合評会の二部制)を中心に、
シンポジウム開催や、年に一回程度の小紀行をしています。

》》》》》》01/今年の「カフェ・エクリ」
 1月はおやすみです。
 ただし高谷和幸氏主宰の詩誌「OCT」の刊行記念会を催すかもしれません。
 決まりましたらお知らせします。
 また三月にあらたに一泊文学紀行が企画されるかもしれません。

これからのカフェ・エクリ――いずれも開始は午後2時から――☆

2017年
2月20日(月)/赤穂「煉瓦屋」  読書会発表予定者/大西隆志氏
3月13日(月)/たつの市ガレリア   読書会発表予定者・未定


「カフェ・エクリ」連絡先
高谷和幸
〒676-0815 高砂市阿弥陀1-11-24
080-5311-6265


◆3.―「尹東柱追悼詩祭」〈2月13日(月)〉
いよいよ〈冬の詩祭〉ともいうべき「尹東柱追悼詩祭」(第5回〈在日韓国人・日本詩人共同 尹東柱詩人追悼会〉を2月13日(月)に開催します。
尹東柱の命日である2月16日(1945年)の直前の開催です(あとすこし長生きしていれば、終戦(=光復)だったのです。獄中死でした。母国語で詩を書いたことが逮捕拘引の主な理由のひとつとなりました)
この会は、詩人・金里博氏と私の共同主催です。
さて、今年は特別な年です。尹東柱(1917-1945)の生誕100年の記念すべき年となるからです。
そこで、いつもより規模を大きくして開催します。 
〈第一部〉午後3時から、京都市上京区の同志社大学今出川キャンパス内の「尹東柱詩碑」前に集合して、献花、尹東柱の詩作品の朗読などを行います。(この夭折した詩人は日本の若い人たちにも人気があって、詩碑には多くの文房具が献じられています)
〈第二部〉午後5時から。場所を京都市内の会場に移して、この日のために、来日する韓国からの客人とともに、詩人・俳人たちの自作品の朗読をして交流を図ります。(会場が決まりましたらお知らせします)
この詩祭はだれたでも参加できます。詩人の方はできたら自作詩を持参してください。参加予定の詩人・俳人たちは、この日のための書き下ろし作品を持参する予定です。

当日参加した詩人・俳人たちの参加作品は以下のように冊子にしています。2014年の第二回のものですが、PDFファイルで読むことができます。
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxtYXJvYWQ2NjQ1NHxneDo2MjJhYzk0NGJmMGY5N2Ez

◆3.―「北の句会」新年句会〈1月15日(日)〉
(北村虻曳氏からの情報) 
・北の句会一月新年句会のご案内
  新年定例句会の要項をお知らせします。多数のご参加をお願いいたします。

【日時】2017年1月15日(日)13:00-17:00
【場所】大阪市立中央区民センター
      大阪市中央区久太郎町1-2-27     TEL:06-6267-0201
       地下鉄堺筋線・中央線「堺筋本町」下車

【参加費】 千円程度
      句会後の懇親会は実費
句会終了後、「新年宴会」を行いたいと思います。
場所は句会会場から1km弱のさくら水産を予定しています。
実質的な店で飲み放題3000円程度を予定しています。
http://www.teraken.co.jp/shop/shop-189/

【出句】 課題詠1句  課題:「鏡(三面鏡・手鏡・ミラー・鏡台・銅鏡)   
  自由詠句2句 の計3句
【出句締切】 1月8日(日) 午後8:00必着
【作品送付先】丸山PC  5et2sa@bma.biglobe.ne.jp

◆4.―今野和代さんの朗読ライブ〈1月23日〈月〉〉
「横断する日 ジャズとブルースとポエトリー」
・日時/1月23日(月)午後7時スタート
・場所/難波屋 〒557-0004 大阪府大阪市西成区萩之茶屋2丁目5-2
・構成・料金などの詳細は、今野和代さん(kon_sky_blue@yahoo.co.jp)に直接尋ねてください。

なにしろライブをする場所は大阪のとっておきなディープな土地柄で、しかも会場は「ごっつい店」。
ジャズとブルースのバンドをバックに今野さんの詩世界が炸裂します。
濃い場所で、濃い店、そして朗読も演奏もディープ。ええ感じです。
大阪やなかったら出せん味です(同じ関西でも神戸、京都で詩の朗読会をすると違うモードとなる)。


◆5.--文学短報
A/――今月のFMわぃわぃ「南の風」の収録は1月10日(火)
   神戸と奄美を結ぶ情報番組の「南の風」。放送は、FMわぃわぃのホームページから随時聞く事ができます。
   放送時間は1時間。 
   パーソナリティーとミキシングをひとりでこなしています。

B/――図書出版まろうど社の花見は4月10日(月) の開催予定
大橋愛由等主催の夜桜会です。今年で22回目。場所・日程ともに未定です。
   
C/――俳誌「吟遊」の活動
   来年に創立20周年を迎える「吟遊」の記念事業案です。

吟遊創刊20周年記念レユニオン(仮称)
吟遊社主催 実行委員長 夏石番矢
2017年10月19日(木)午後5時~9時、 東京・神田錦町 学士会館202
午後5時~6時 同人によるうち合わせ、準備
前半 午後6時~7時半(食事なし)お香(今井麻美子)
後半 午後7時半~9時(立食)

招待客
平川祐弘(東大名誉教授) モハマド・オダイマ(シリア) 復本一郎(俳諧研究者、後半) 宗田安正 川名大(近代俳句研究者) 八木忠栄 神山睦美(文芸評論家) 堀浩哉(?) 鍵和田秞子 徐一平(中国) 山崎十生 清水国治(?) 久々湊盈子(歌人) 佐怒賀正美 沖山隆久(沖積舎) 鈴木節子(後半) 小川康彦(五柳書院) 野村東央留 宇田川寛之(六花書林) 小迫俊一(こおろ社) エリック・セランド(米国) バー・ボルドー(内モンゴル) 仙田洋子 酒井佐忠(文芸ジャーナリスト) 長嶺千晶 野谷真治 音無史哉(雅楽) 林誠司(「俳句界」) 安田まどか(「俳壇」?) 上野佐緒(「俳句四季」)七月堂(順不同)ほか


吟遊創刊20周年記念
吟遊同人自筆色紙50句展(仮称)
OKIギャラリー主催 責任者 沖山隆久
2017年10月16日(月)~21日(土) 午後1時~6時(最終日のみ午後5時まで)
東京・神保町 OKIギャラリー


吟遊創刊20周年記念
第2回千代田区を詠む句会
吟遊社主催 幹事 山本一太朗
2017年10月21日(土) 午後6時~9時
会場・会費未定 神田神保町付近


吟遊創刊20周年記念
番矢先生!ようこそ今治へ!
~今治しまなみに新しい俳句の風を吹かせよう~
いちはちの会主催 責任者 たかはししずみ
2017年10月28日(土)、29日(日)
しまなみアースランド 〒794-0051 愛媛県今治市高地町2丁目乙429-1
0898-32-5375
https://g.co/kgs/w2j3qq
俳句コンテスト併催(?)