神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

第180回「Mélange」例会〈2月26日(日)〉+第11回「〈日本・韓国・在日同胞詩人共同 尹東柱詩人追悼の集い〉ほか

2023年02月11日 08時44分56秒 | 文学

神戸からの詩と俳句を中止としたメールニュースです。

 

寒い日々がつづきます。みなさま、いかがおすごしでしょうか。

わたしの身近にクラシックのピアニストが二人いて、そのふたりとも志向する音楽内容が異なり、大いに刺激を受けています。わたしはいままで、ジャズを聴いてきて、近年は、YOUTOBE番組(FMわぃわぃ「南の風」)で、奄美のシマウタを紹介しているという音楽歴の持ち主です。ジャズはインプロビゼーション(アドリブ)、シマウタは口誦性ゆたかな民謡。いずれもクラシックのように楽譜というテキストがなくても演奏可能な音楽世界です。

先月は三年ぶりに〈奄美ふゆ旅〉に行ってきました。文学短報にその感想記を書いています。

 

----INDEX----------------------------------------------------------------------------------------------------------

◆1.―第180回「Mélange」例会〈2月26日(日)〉→第一部読書会は詩人・にしもとめぐみ氏の「アポリネールを語る」+第三部は冨岡和秀氏の最新詩集『詩的言語集 霧の本質』出版を祝う会です

◆2.―「Mélange」例会のスケジュール/「月刊Mélange」の誌名を「月刊MAROAD」に変更しています

◆3.―第11回「〈日本・韓国・在日同胞詩人共同 尹東柱詩人追悼の集い〉は〈2月13日(月)〉に開催

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 ◆1.―第179回「Mélange」例会〈2月26日(日)〉

180回目の「Mélange」例会は、2月26日(日)にカルメンで開催します。 

第一部読書会(pm1:00~3:00)の語り手は、詩人のにしもとめぐみ氏です。テーマは「アポリネールを語る」。予定していた話者が突然キャンセルしてきたので、急遽にしもとめぐみ氏に依頼してうけていただきました。感謝です。かつて「ユリイカ」で刊行された「アポリネール特集〈1979/1月号〉」を読み直しています。ギヨーム・アポリネール(1880-1919/享年38歳)は「20世紀フランス詩の扉を開く詩人であることと、象徴主義とシュルレアリズムをつなぐ架橋的役割を果たした詩人」(滝田文彦)と位置づけられています。詩も、文字を図表化したカリグラムを創出したり、短編小説を執筆したりと、多彩な表現者です。

また同日の第三部として、詩人・冨岡和秀氏の最新詩集『詩的言語集 霧の本質』(エディションクロノス刊)の出版を祝う会を催します。 

 第一部「読書会」(pm1:00~3:00)。第二部「合評会」(pm3:15~6:00)、第三部「懇親会」の構成です。

会場は三密を避けるための対策を講じています。身体の調子が悪い方は、出席をご遠慮ください。

第三部は、懇親会です。詩人中心の会です。みなさん、自在に語って楽しんでおられます。今回も大いに語りましょう。

この会は誰でも参加できます。第一部「読書会」のみの参加もOKです(ただし講師へのカンパ500円が必要)。

 

――――――にしもとめぐみ氏からのメッセージ――――――――――――★

『アポリネール詩集』について

   
日本で「枯れ葉」と「ミラボー橋」はよく知られているシャンソンだと思う。
「ミラボー橋」の作者がアポリネール(1880年~1919年)である。


ミラボー橋

ミラボー橋の下をセーヌ河が流れ
われらの恋が流れる
わたしは思い出す
悩みのあとには楽しみが来ると

日も暮れよ 鐘も鳴れ
月日は流れ わたしは残る

月日は流れ  わたしは残る    堀口大學  訳ギヨームアポリネール
 
サンボリスムとシュールレアリスムのちょうど中間に位置し、一方で現代詩の始祖とよばれるように新しい詩の多様なこころみに先鞭をつけるとともに、伝統的な美しい抒情詩を数多く残した詩人である。彼はまた20世紀の前衛美術の勃興期にあたりその理論的指導者としての役割もはたしたが、短編小説の領域でも、古いものと新しいものが混淆した独自の幻想的な名篇を少なからず残した。
                                            『独身者の箱』澁澤龍彦 より

略年譜の紹介をしてカリグラムの詩やアポリネールの詩を紹介します。私の好きなアポリネールの詩を数篇、にしもとめぐみ訳でしてみました(笑)。  

―――――――――――――――――――――――★

 

△第二部(pm3:00~6:00の詩の合評会は、午後3時すぎからスタートします。6時すぎに終わることを目指していきます。

△「月刊MAROAD」2023年の連載記事について。

①タイトル=連載小説「海猫堂店仕舞記」(2023年も好評につき続行掲載) 作者=千田草介さん 

②評論・エッセイ「想像力の彼方へ」(2023年も連載続行)大西隆志さんが詩・状況を縦横に語っています。

③2022年1月号から、あらたな美術関係の連載が始まっています。担当は美術家の原田哲郎さん。タイトルは「珈琲タイムレッスン(大人の絵画教室)」

④諸井学さんの連載小説「マルクスの場合」も好評連載中です。

173号からピアニストで詩人の原田ひでよさんが新しくエッセィの連載をスタートしています。

⑥176号から小説家で詩人のリチャード・パーカーさんの連載小説が始まりました。

⑦にしもとめぐみ氏がフランス語詩を翻訳する「詩の森から」の連載を開始しました。

 

△この会を運営しているのは、神戸を拠点とする詩のグループ「Mélange」。代表と事務局は私・大橋愛由等。詩の会(二部構成)をほぼ毎月開催しています)。

 

■会場:スペイン料理「カルメン」電話:078-331-2228(阪急三宮駅西口から北へ徒歩1分)創業1956年の神戸でも有数の老舗レストランです(2022年11月に創業66年を迎えました)。毎週土曜日にフラメンコライブを開催しています。 

――――――――――◇

 

◆3.―「Mélange」例会のスケジュール/「月刊Mélange」の誌名を「月刊MAROAD」に変更しています

 

2005年の創刊以降、「月刊Mélange」の誌名で親しんできましたが、通巻170号(2022年2月27日発行)から「月刊MAROAD」に変更いたしました。これは、創刊から17年が経過して、参加構成メンバーが大幅に入れ替ったことから、現在の誌友・詩友たちとの連帯を確認し、今後の表現活動の切磋琢磨を願うために変更するものです。(ちなみにMAROADとは、一見外国語のようですが、日本語の「稀人」または「客人」を語源としています。来訪神という意味です。折口信夫民俗学における中心概念のひとつです)。ちなみに例会の呼称は当面、「Mélangeの会」を継承いたします。

 

「月刊MAROAD」170号~178号の誌面は以下のサイトで見ることができます。16~20ページで構成されています。

https://melange-kobe.up.seesaa.net/image/MAROAD170.pdf

https://melange-kobe.up.seesaa.net/image/MAROAD171-eb379.pdf

https://melange-kobe.up.seesaa.net/image/MAROAD172.pdf

https://melange-kobe.up.seesaa.net/image/MAROAD173E29885.pdf

https://melange-kobe.up.seesaa.net/image/MAROAD174.pdf

https://melange-kobe.up.seesaa.net/image/MAROAD175E29885.pdf

https://melange-kobe.up.seesaa.net/image/MAROAD176-584e1.pdf

https://melange-kobe.up.seesaa.net/image/MAROAD177.pdf

https://melange-kobe.up.seesaa.net/image/20MAROAD178.pdf

 

「Mélange」月例会の日程です。

(講演者の敬称略・開催場所はすべて神戸三宮のスペイン料理カルメン・開催時間は毎回午後1時。第一部「読書会」第二部「合評会」第三部「懇親会」の構成)

 

予定ですので変更する場合があります。その際には、この月報最新版をご覧になって確認してください。

 

2023年の例会日程と「読書会」の講師とその内容です。(敬称略)

〈2023年〉ついて決まっている講演者と講演内容(予定を含む)をお知らせします(敬称略)

☆3月26日(日)181th 講演者/江口節/「石牟礼道子の文学世界について(仮題)」

☆4月23日(日)182th 講演者/高木敏克/ギリシア悲劇を語るシリーズ②「メディア」(参考文献=①エウリピデス作「メディア」ちくま文庫『ギリシア悲劇Ⅲ エウリピデス(上)』②DVD「王女メディア」パゾリーニ監督、主演マリア・カラス)

☆5月28日(日)183th 講演者/野口裕/「攝津幸彦の俳句世界を語る」

☆6月25日(日)184th 講演者/佐竹秀雄(国語学者、武庫川女子大学名誉教授)/テーマ未定

☆7月30日(日)184th 講演者/京谷裕彰/シュールレアリズムについて

◇8月19日(月)第26回ロルカ詩祭/2023年はちょうどロルカの命日(8/19)の開催となります。(8月の例会は休会します)

 

◆3.―第11回「〈日本・韓国・在日同胞詩人共同 尹東柱詩人追悼の集い〉は〈2月13日(月)〉に開催

今年も、〈日本・韓国・在日同胞詩人共同尹東柱詩人追悼の集い〉(金里博・大橋愛由等共同主宰)を2月13日(月)に同志社大学今出川キャンパス内の尹東柱詩碑前で午後3時から行います。寒い季節です。みなさん、暖かい格好をして参加してください。この〈追悼の集い〉は若くして、1945年2月16日に日本国家に殺された詩人・尹東柱を追悼する詩人たちの朗読会です。

 

今年はひさしぶりに、器楽演奏を依頼しました。彌月大治氏です。フラメンコ・ギタリスタとしてカルメンでなんどか演奏を聴いていたのですが、津軽三味線も演奏するというバイリンガルなひとです。そこで今回は、津軽三味線を演奏してもらい、その激しい叙情をもって、尹東柱への追慕といたしたいと思います。

 

☆名称/第11回〈日本・韓国・在日同胞詩人共同尹東柱詩人追悼の集い〉

☆日時/2月13日(月)午後3時に現地(同志社大学今出川キャンパス内「尹東柱詩碑前」)集合。

☆構成/現在決まっているのは以下のとおりです。

〈1/開会挨拶・大橋愛由等(共同主宰者・図書出版まろうど社代表・詩人)〉

〈2/あいさつ 金里博(共同主宰者・在日共同代表・詩人)〉

〈3/尹東柱作品朗読〉

〈4/献花〉

〈5/器楽演奏(津軽三味線・彌月大治)

〈6/詩人たちによる書き下ろし詩の朗読〉

過去4回の集いの際に作成した冊子が以下のサイトで見ることができます。

日本・韓国・在日同胞詩人共同尹東柱詩人追悼の集い〈2019年2月18日〉7回目

https://melange-kobe.seesaa.net/article/481596924.html 

日本・韓国・在日同胞詩人共同尹東柱詩人追悼の集い〈2020年2月10日〉8回目

https://melange-kobe.seesaa.net/article/481580561.html

 日本・韓国・在日同胞詩人共同尹東柱詩人追悼の集い〈2021年2月15日〉9回目

https://melange-kobe.seesaa.net/article/481580759.html

 日本・韓国・在日同胞詩人共同尹東柱詩人追悼の集い〈2022年2月21日〉10回目

https://melange-kobe.seesaa.net/article/496768946.html

 

 

☆姫--------------------------------------------------------------------------------------------◆

 

 

--------★

以上です。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿