神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

第109回「Melange」読書会・合評会〈1月31日(日)〉のお知らせほか

2016年01月08日 09時10分02秒 | 通信
寒波襲来です。
神戸も氷点下の気温となり、全国的な冷え込みです。

今年も〈奄美ふゆ旅〉に行ってきました(1月18日~21日)。
いま「島酔い」の真っ最中です。
奄美にいくつか マブイを落としてきました。


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◆1.--第109回「Melange」読書会・合評会〈1月31日(日)〉
◆2.―第4回在日韓国人・日本詩人共同 尹東柱詩人追悼会〈2月16日(月)〉
◆3--「北の句会」〈3月20日(日・祝)〉
◆4.―カフェ・エクリの活動〈1月26日(月)〉
◆5.―『画家の詩、詩人の絵……絵は詩のごとく、詩は絵のごとく…… 』姫路展シンポジウム〈3月21日(月・祝)〉
◆6.--文学短報=A/――FMわぃわぃの行方 
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◆1.--第109回「Melange」読書会・合評会〈2016年1月31日(日)〉


今年はじめての開催です。2016年も詩と文学、思想を語り、詩をつくっていきましょう。
この会は、神戸でほぼ毎月開催されている詩の会で、第一部「読書会」。第二部「詩の合評会」によって構成されています。
誰でも参加できます。参加費は無料です。合評会に出した作品は、「月刊めらんじゅ」に掲載します。

  ☆/第1部・読書会(PM1:00-3:00)
第一部は読書会。発表者は高谷和幸氏、テーマは「草野心平を読む」。

以下、高谷氏からのメッセージが届いています。読んで下さい。

――――――――高谷和幸氏からのメッセージ-------------------☆
「草野心平を読む…なぜ蛙は名前を付けられたか?」
 
草野心平(1903~1947)は蛙の詩人で有名ですが、中野重治が指摘するように「詩の技術」の遠心性、衝撃性からくるその複雑さがあります。なぜ蛙は名付けられたか。なぜデンシンバシラはそう命名されたか。そう言った詩の「名前を付ける」という根本性に注目しながら、彼の「移民性」や「フォービズム」を考えてみたいと思います。
――――――――――――――---―――――――――――――☆
 
  ☆/第2部・合評会(PM3:00-6:00)
作品の締め切りは、1月28日(木)です。意欲的な作品をお待ちしています。合評会に出席できなくとも、送っていただいた詩稿は、「月刊めらんじゅ」に掲載します。

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◆2.―第4回在日韓国人・日本詩人共同 尹東柱詩人追悼会〈2月16日(月)〉

京都市北区の同志社大学今出川キャンパス内にある「尹東柱詩碑」の前で毎年行っています「在日韓国人・日本詩人共同 尹東柱詩人追悼会」。
今年は4回目となります。今年の開催内容が決まりましたら、おってお知らせします。わたしにとってこの追悼会は、夏の「ロルカ詩祭」とならぶ「冬の詩祭」という位置づけです。去年は韓国から研究者、ジャーナリストがかけつけてくれ、にぎやかに行うことが出来ました。

去年(第三回)の様子は、以下のサイトをご覧になってください。動画として収められています。
http://blog.goo.ne.jp/maroad-kobe/e/02405ad587913c2d32957dcc9a9384dd


◆3--「北の句会」〈3月20日(日・祝)〉
今月は、17日(日)に開催されました。ちょうどわたしが、FMわぃわぃの新長田駅前の特設スタジオで、「南の風」奄美篇の番組を生放送していました。今年の1.17は暖かくたすかりました。

「北の句会」の次回は3月20日(日・春分の日)難波市民学習センターで開催されます(隔月の開催)。
課題詠と自由詠の句を出稿することになります。詳細がわかればお知らせします。


◆4--カフェ・エクリの活動〈1月25日(月)〉
詩人・高谷和幸氏が、播磨という地場に立脚しながら展開している詩の会です。
最近では、神戸の「Melange」月例会とひびきあうように開催しています。

この会も、第一部は読書会、第二部は合評会によって構成されています。

 ◇日時/01月25日(月)午後2時~
 ◇場所/姫路アイメッセ会議室(姫路城の前。美しい立地です)
 ◇第一部「読書会」/語りの人・原田哲郎(美術家)
      テーマ「宮川淳 絵画とその影」建畠 晢 編  みすず書房

----------------原田哲郎氏からのメッセージ-----------☆

この本は建畠 晢(詩人)の編集したもので故 宮川淳へのオマージュが随所にみられます。
今、改めて新しい宮川淳との出会いを楽しみたいと思います。
原田哲郎さんのレジメを貼り付けました。お読みください。
 
この本は美術出版社の「宮川淳著作集」全三巻より25篇を選び編集されたものです。
 今回はその中から「アンフォルメル以後」1963年5月発表の論文を読み解きたいと思います。
 
「今日の絵画の問題はすべて、われわれがアンフォルメル以後、一つの危険な曲がり角に立たされている、
という明確な認識から出発するほかないのだが、ところで、われわれがまず直面するのは次のような逆説ではないだろうか。
つまり、今日ほど根源的な問い直しが求められているときはないと……
 
この論文は上記の書き出しで始まっています。
そして、その根源的な問い直しが求められている問題とは、近代芸術が抱えている「芸術とは何か」という問いである。
しかし、その問い自体が現在の状況のアクチュアリティを見失わせている原因になっているのではないか、と言っています。
そして、次のように展開して行きます。
いま、芸術について語るとき、われわれは必然的に近代芸術のコンテクストの中で語らなければならない,という事実がある。
と前置きして、新たな疑問を提示しています。
 
この論文では批評家が批評の方向性を見失い、ゲームを振り出しに戻してしまったような、白紙還元されたような状態を、
アンフォルメルの中に見てしまった。そのような日本の美術状況に対し、近代芸術の表現概念そのものの価値転換の必要性を
語っています。
今読んでも十分面白いものだと思います。
 
――――――――――――――――――――――――☆
 
 ◇第二部「合評会」/作品は10部程度コピーしてお持ちください。ではお待ちしております。
 
「カフェ・エクリ」の日程です。
――――――――――
☆2016年
・02月08日(月)午後2時~/姫路アイメッセ会議室
・03月21日(月・祝)午後2時~/姫路市立美術館姫路市美術館の講堂でシンポジュウム。
パネラー/鼓 直(スペイン語文学者)、時里二郎(詩人)、原田哲郎(美術家)、京谷 裕彰(詩人・美術批評家)、高瀬晴之(姫路市立美術館)、中居真麻(小説家)、司会 大橋愛由等
2月13日から3月27日まで姫路市美術館で「画家の詩、詩人の絵」展の開催中の協賛事業で参加するものです。
・04月/未定
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◆5.―『画家の詩、詩人の絵……絵は詩のごとく、詩は絵のごとく…… 』姫路展シンポジウム〈3月21日(月・祝)〉

 ◇日時/3月21日(月・祝)
 ◇場所/シンポジウム=姫路市立美術館 14:40~16:40美術館講堂 (事前に展示鑑賞・13:00~14:30)
    /交流会=姫路市「納屋工房」17:30~19:30交流会
 ◇テーマ/『画家の詩、詩人の絵―絵は詩のごとく、詩は絵のごとく』について語る
 ◇参加費/3,000円(鑑賞券・シンポ・交流会参加費を含む)
 ◇連絡先/事務局・エクリの会 高谷和幸 方
     〒676-0815高砂市阿弥陀1-11-24
     電話079-447-3652
     FAX079-490-6265
     E-mail takatani_kk@yahoo.

 ◇シンポジウムの案内/
西日本で唯一、姫路市立美術館で開催される『画家の詩、詩人の絵―絵は詩のごとく、詩は絵のごとく』姫路展において、関西在住の詩人・作家・美術家・学芸員たちによる応援イベントとして、詩と絵のシンポジウムを開きます。姫路を中心として現代詩の勉強会「カフェ・エクリ」を開いているエクリの会が事務局をつとめています。日頃は現代詩を通して文化・芸術の検証や詩作における研鑽をはかるために活動をしていますが、この度の姫路市立美術館での巡回展『画家の詩、詩人の絵』については、明治から現代までの画家と詩人の絵画と詩を一堂にあつめ、絵画と詩の密接なつながりを検証する試みでもあり、エクリの会が行っている創作の思いとも繋がっています。美術と詩の垣根をこえた展覧会を市民として応援できないか、の願いをもって今回のイベントを企画しました。実行委員には地域で活躍されているエクリの会以外の文学・絵画・文化活動の方々にも加わっていただき実行委員会を構成しています。地域の芸術文化の向上に微細ながら協力できるのではないかと考えています。
 企画イベントとしては、姫路市立美術館の展覧会場での作品鑑賞後に六人のパネリストによるシンポジウムと、その後場所を納屋工房に移動しての交流会となります。交流会はパネリストも含め、美術家、詩人はもとより、芸術文化を愛される市民の方々にも参加いただける愉しい会にしたいと思っています。

姫路市立美術館の展示会案内
http://www.city.himeji.hyogo.jp/art/schedule.html

 ◇シンポジウムの参加者/
①鼓 直(スペイン語文学者)、②時里二郎(詩人)、③原田哲郎(美術家)、④京谷 裕彰(詩人・美術批評家)、⑤高瀬晴之(姫路市立美術館)、⑥中居 真麻(小説家)、司会 大橋愛由等

 ◇「画家の詩、詩人の絵」姫路展シンポジウム実行委員会のメンバー/
得平秀昌(養蜂家・たつの市)、大西隆志(詩人・姫路市)、加藤登美子(美術家/俳人・姫路市)、情野千里(川柳作家・姫路市)、千田草介(小説家・高砂市)、高谷和幸(詩人・高砂市)、高野カヨ(美術家・姫路市)、月村香(詩人・加古川市)、中村雅子(シンガー・ソング・ライター・姫路市)、にしもとめぐみ(詩人・伊丹市)、浜田多代子(児童文学作家・たつの市)、宮崎朋子(地域活動・姫路市)、宮崎みよし(美術家・神戸市)、森正枝(地域活動・たつの市)、吉田ふみゑ(歴史民俗誌サーラ編集長・加古川市)

◆6.--文学短報
A/――FMわぃわぃの行方 
わたしが20年間もかかわっているコミュニティーラジオ局「FMわぃわぃ」(神戸市長田区)が、3月末をもって地上波の放送免許を総務省に返上します。4月以降のことはどういう形で存続していくのか、またはしないのか、いま局内部に設置されている作業部会でつめているところです(ネットラジオとして生き残るかどうかも含めて)。

こうなった経緯の背景には、FMわぃわぃが目指すメディアのありかた(コミュニティーとコミュニティーを結んでゆく媒体としてのラジオ放送局)と、総務省がコミュニティーラジオ局へ要望する防災ラジオとしての機能や設備の充実のありかたとの間によこたわる相違があります。

こうした機能・設備充実の要望は、民間の有志の出資によって成立しかつ運営しているFMわぃわぃにとって、大きな経済的負担となるのも今回の地上波撤退の要因としてあげられるでしょう(コミュニティー放送局は行政がからむ第三セクター方式が多い)

わたしが担当する「南の風」奄美篇に関しては、長田に多く住む奄美出身者が地上波のリスナーであることは勿論のこと、奄美群島や東京にもインターネット経由で聞いていただいているリスナーがいます。とくに奄美を紹介するヤマト(本土)の電波メディアは多くないことから、奄美のひとたちの「南の風」奄美篇にかける期待の大きさは、番組担当者であるわたしがひしひしと感じる次第なのです。