神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

第113回「Melange」読書会・合評会

2016年05月19日 10時00分51秒 | 通信
六甲の山々がVerde(緑)の競演でみごとです。

5月の神戸・姫路周辺の文学情報です。

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◆1.--第113回「Melange」読書会・合評会〈5月29日(日)〉
◆3--「北の句会」〈5月22日(日)〉
◆4.―カフェ・エクリの月例会〈5月23日(月)〉←はじめて赤穂市で開催
◆6.--文学短報=A/母方の祖父・岸本邦巳の33回忌法事をします(5月30日) B/――第19回ロルカ詩祭は、8月20日(土)に開催。
        C/――いただいた文学書
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◆1.--第113回「Melange」読書会・合評会〈2016年〈5月29日(日)〉〉

この会を運営しているのは、神戸を拠点とする詩のグループ「Melange」。詩の会(二部構成)を毎月開催しています。
第一部〈読書会〉、第二部〈合評会〉によって構成されています。
誰でも参加できます。参加費は無料です。
会場は、神戸・三宮のスペイン料理カルメンです。阪急三宮駅から徒歩一分の便利なところにあります。

☆/第1部・読書会(PM1:00-3:00)
第一部の読書会は、哲学者の清(きよし)真人氏による「ドフトエフスキー論〈ドストエフスキーとキリスト教――五つの長編の考察をとおして〉」です。
清さんは多彩な人で、画家でもあります。さきほどイタリア・ボローニャの絵本原画展にも出展・現地参加したその話も伺おうと思っています。もともとサルトル哲学が専門の清さん、去年は『聖書論~聖書批判史考』(藤原書店、上下二巻)を刊行されるなど、近畿大学を退官されてから執筆活動をさかんにされています。
さらに言うと、清さんと私・大橋の二人の父はともに「満洲建国大学」に学んだ仲間です〈清さん父の同期に上野英信がいます〉。

☆/第2部・合評会(PM3:15-6:30)
作品の締め切りは、5月26日(木)です。意欲的な作品をお待ちしています。合評会に出席できなくとも、送っていただいた詩稿は、「月刊めらんじゅ113号」に掲載します。

◆六月の例会日程と、読書会スピーカーは決まっています。
6月26日(日)に開催予定/第一読書は、富哲世さんによる「〈レヴィナスその2として松尾真由美さんの詩を通しての他者論〉」
富さんは手術を終え退院したばかりです。今回のテーマは、病床から提案していただきました。詩をつくる、詩をかたるその姿勢のつよさに脱帽です。

☆会場/神戸・三宮「スペイン料理カルメン」 078-331-2228


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◆3--「北の句会」〈5月22日(日)〉

北村虻曳氏から--------------------------------☆

北の句会関係者各位
時候は過ごしやすくなってまいりましたが、
九州では未聞の連続多発震災が発生しました。
みなさんご無事でしょうか。

丸山巧さんに句会の案内を作成していただきました。
多数の御参加をお待ちしています。
―――北の句会五月定例句会のご案内-------☆

 
黄金週間も近づいてまいりましたが皆様お元気でお過ごしでしょうか。5月定例句会の要項をお知らせします。多数のご参加をお願いいたします。

【日時】 5月22日(日)13:00-17:00
【場所】 福島区民センター 306会議室 06-6468-1771
〒553-0006 大阪府大阪市福島区吉野3-17-23
野田阪神駅7出口から徒歩約4分
玉川(大阪府)駅1出口から徒歩約5分
野田(阪神線)駅出口から徒歩約5分
【出句】 課題詠1句  課題:「かまいたち(鎌鼬)」
※人を切って傷つける風とか、そんな魔風を起こすイタチの妖怪とか、旋風の中心に出来る真空または非常な低圧により皮膚や肉が裂かれる現象とも説明される。有季派では「冬の季語」とされるようだがこだわらない。民俗学的に気象学的に心理学的に、あるいはファンタジーとしてなど多彩な方面からアプローチしてください。
      自由詠句2句の計3句

【参加費】 千円程度
      句会後の懇親会は実費

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◆4--カフェ・エクリの月例会〈5月23日(月)〉

高谷和幸氏主宰の「カフェ・エクリ」についてです。3月には『画家の詩、詩人の絵……絵は詩のごとく、詩は絵のごとく…… 』姫路展シンポジウム〈3月21日(月・祝)〉の事務局をつとめ、姫路・播磨地区における文学運動体として、大きな成果を残し、これからの活動が期待されます。

5月のエクリは、23日(月)。赤穂市で開催します(大橋は赤穂市にはじめて行きます。塩饅頭が美味だそうです)。詳しい案内は以下の高谷氏のメッセージをご覧になってください。
また6月には、今年も「詩人たちのお泊り保育」を実施します。姫路の書写山です。圓教寺(天台宗)で座禅を組む予定です。「西の比叡山」と呼ばれた名刹で、黒田官兵衛がらみなので、織田信長に焼き討ちされずに残っています(加古川の鶴林寺も戦火にあいませんでした)。


――主宰者・高谷和幸氏からのメッセージ----------------☆

◇5月23日(月)午後2時から

赤穂市「煉瓦屋」 電話079-142-0687

詩人・田村周平さんのお店です。

姫路発13:36で出発します。講師は吉田ふみえ氏を予定。

神戸駅からは12:55の新快速電車で姫路まで、そこから赤穂までの直通電車13:36に乗り換えです。

所要時間は30分程度。

◇6月12日(日)姫路アイメッセ(予定)2時から。その後、エクリ合宿(書写山)に、

 13日姫路駅から出発。詳しくは連絡します。

参加希望は5月、6月(合宿)とも高谷に連絡ください。



◇7月4日(月)たつの市ガレリア(予定)

◇8月(28-29日を予定)。トリエンナーレの瀬戸内国際芸術祭2016に0泊2日を強行します。

◇9月日程未定、千田さんのお話を聞きます。

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◆6.--文学短報
A/――母方の祖父・岸本邦巳の33回忌法事をします(5月30日〈月〉)。
岸本邦巳(1895-1984)/社会運動家、古書肆経営、歌人。
岡山県上道郡古都村(現・岡山市)に、岸本熊太の三男として産まれる。母は亀。
1909年(明治42)神戸に出てくる。戦前は社会運動(労働農民党神戸支部書記や神戸サラリーマンユニオン〈SMU〉を組織)に従事。賀川豊彦に兄事(わたしの母・光子とその姉・信子の名付け親は、賀川豊彦です)。戦前は新刊書店をいとなみ共産党細胞の連絡場所であったために特高のがさ入れをなんどか経験している。戦後は日本共産党に入党。兵庫県古書籍組合の発足や兵庫県古書会館の建設などに尽力する。
法事は、(1)神戸市中央区大倉山にある「平和の礎」(兵庫県無産階級戦士の碑/祖父が建立に尽力した)  (2)神戸市青谷の墓地 の順にめぐります。

B/――第19回ロルカ詩祭は、8月20日(土)に開催します。詳細は追ってお知らせします。


C/――いただいた文学書
詩集
01.森田美千代著『寒風(かぜ)の中の合図(シグナル)』(澪標)

詩誌
01.「新怪魚」第137号、2016.04.01
02.「風の音」第11号、2016.04
03.「RIVIERA」第145号、2016.03

句集
01.野間幸恵著「WATER WAX」(あざみエージェント)

岸本邦巳

2016年05月09日 08時45分53秒 | 通信
岸本邦巳(きしもと・くにみ)について情報を提供します。

私・大橋愛由等は岸本邦巳の孫にあたります。邦巳の次女・光子(1926年・昭和元生まれ)の長男です。

https://wikimatome.org/wiki/%E5%B2%B8%E6%9C%AC%E9%82%A6%E5%B7%B3
というサイト(ウィキまとめ)にはこのように岸本邦巳が紹介されています。
「明治28(1895)年7月25日~昭和59(1984)年5月9日 大正・昭和期の労働農民党神戸支部書記。」


以下に紹介するのは、邦巳が生前書き残しと自筆(原稿用紙)の経歴をデータ化したものです。(生年月日について「ウィキまとめ」の情報と異なっています。検証の必要があるようです)

なお、このこの略歴は、岸本邦巳が昭和45年(1970)に書かれたもので、75歳の時のものです。追記があり、それは80歳の時に書かれています。88歳で死去しているので、長命でした。

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岸本邦巳  略歴

明治28年(1895)7月21日、岡山県上道郡古都村の岸本熊太の三男として産まれる。母は亀。

叔父にあたる西毅一(微山)により邦巳と名付けられる。人は終日朝の気分で暮らせとの意。また氏は同年頃(=その当時の社会状況の成熟度を時間で表せば)を、邦(くに)の巳(み)の刻(午前十時)と考えられていたと亡き母からも聞かされていた。

岡山の内山尋常高等小学校を卒業し閑谷(しずたに)学校に入るつもりでいたが西氏死去のため中止。 
 

明治42年(1909)4月、神戸に出てきた。(13歳の春) 
 

幸徳事件に影響されて賀川豊彦氏を新川に訪ね兄事する。 
 

川崎、三菱の争議には側面から参加したが、日本農民組合の創立に使走りをし、次いで神戸印刷工組合と神戸サラリーマンユニオン等を組織した。(この組合〈SMU〉は我が国に於いては最初の月給取りの労働組合で、後に山本宣治氏を委員長とする日本俸給生活者連盟になった。) 
 

当時、御影町に居られた山川均氏の指示を受け日本労働組合評議会の創立に奔走した。また政治研究会を始めて、川上丈太郎氏を同支部長に推挙。労働農民党を結成して、以来郷土の大先輩・大山郁夫氏の知遇をえて専ら無産政党運動に専念した。また非合法の日本共産党神戸班の組織にも協力していたが、三・一五事件によって以上の諸組織はすべて破壊させられてしまった。

戦後は神戸文化人協会、日中、日ソ友好協会創立に参加したが、特に大正以来の、今は亡き同志達を記念するために、兵庫県無産階級戦士の碑建設に努力し、佐野好雄氏を会長として総評その他全労働組合または各無産政党の協賛を得て、大倉山に「平和の礎」碑を建て、旧同志の霊を合祀することを得た。 
 

昭和初年(1926=31歳)より、生計を得るために、古本業を始め「広重書林」「元町書院」を自営して今日まで45年馬齢70有五に到るまで、多くの旧知読書人に奉仕する目的で古書鑑定と古書売買を斡旋する「神戸古書研究会」を御影本町4丁目5に設置し業務内容の促進を図っている。 
 郷土関係資料の収集とその研究発表を老後唯一の楽しみとしている次第である。

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 私は当年80歳になりました。全く夢の如き茫々とした思い出(が浮かんできます。)此の書が私の最後のお別れの辞となる可能性もありますので、私事で恐縮乍らご勘弁を願い略歴を記します。
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今年(2016年5月)が邦巳の33回忌にあたります。
残された遺族でささやかな法事を営むつもりです。