今日は3.11。東北大震災が起きてからちょうど三年になります。
昨日、FMわぃわぃ(神戸市長田区にあるコミュニティーラジオ局)に赴き、18年間続けている「南の風」(奄美のシマウタと文化を紹介する番組)で、東北大震災の特集を放送しようとしたところ、ちょうど私の前の番組にゲスト出演していた藤田利彦氏(石巻市復興を考える市民の会代表)に、引き続いて「南の風」にも出演してもらうよう依頼。番組内容を急遽変更して、石巻の現状を語ってもらったのです(詳しくは、◆4.--文学短報をお読みください)。
三月になったとはいえ、まだまだ寒い日が続きます。
みなさん、体調の管理を万全になさってください。
では今回もいくつか詩に関する情報をお知らせしておきます。
----INDEX----------------------------------------------------------------------------------------------------------
◆1.--第90回『Melange』読書会・合評会のお知らせ(3月23日〈日〉)
◆2.--第二回尹東柱詩人追悼会(2月17日〈月〉)行われる
◆3.--カフェ・エクリ3月24日(月)
◆4.--文学短報=A/大橋愛由等の極私的報告 B/編集が進んでいる二冊の詩集 C/兵庫県現代詩協会の関連事業
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◆1.--第90回『Melange』読書会・合評会のお知らせ(3月23日〈日〉)
読書会(pm1:00~3:00)の発表者は、富哲世氏と私・大橋愛由等の二人です。まず富さんの発表内容は、『ハイデガーのヘルダーリン2』これは先月の第89回「Melange」読書会で神尾和寿氏が発表した「ハイデッガーとヘルダーリン」が充実していて、刺激的だったので、今月も引き続いて、月例会のメンバーによって、ヘルダーリンの詩について語ります。
参考文献は、岩波文庫から刊行されている『ヘルダーリン詩集』(入手しやすいテキストです)。そのうち「帰郷」「回想」などの作品を取り上げ、ハイデガーの詩人と詩についての基本的な考え方を紹介します。
私・大橋は、「ヘルダーリンとギリシア悲劇」を担当します。わたしがここでしゃしゃり出てくるのは、富さんの負担を軽くするためであります。ヘルダーリンにとってギリシアは「詩郷」と呼ぶべき存在であり、ギリシア悲劇についてもドイツ語訳をしたり創作に結びつけるなど深くかかわっています。そうしたギリシアに向かうありようをみなさんに伝えようかと思っています(私が富さんの前座として語ります)。
第二部は合評会(pm3:00-6:30)を催します。詩稿の締め切りは、3月20日(木)です。締め切りは守ってくださいね。合評会に出席できなくとも、送っていただいた詩稿は、「月刊めらんじゅ」に掲載します。同誌は次号で90号となります。みなさんの意欲的な作品をお待ちしています。
また、「月刊めらんじゅ」をpdf化してネットにあげました。ご覧になってください。
「月刊めらんじゅ」88号
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxtYXJvYWQ2NjQ1NHxneDoyMTM2OWJhZmFkM2Q1YjZm
「月刊めらんじゅ」89号
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxtYXJvYWQ2NjQ1NHxneDozMjA0NjE3NDRkN2EwNDAz
◆2.--第二回尹東柱詩人追悼会(2月17日〈月〉)行われる
詳細は、この「神戸まろうど通信」の以下のサイトをご覧になってください。
http://blog.goo.ne.jp/maroad-kobe/d/20140217
動画におさめています。情野千里さんの川柳パフォーマンスも見ることができます。
また当日配布しました冊子もネットにあげています。
◆3.--カフェ・エクリ3月24日(月)
☆3月の〈カフェ・エクリ〉は24日(月)に開催します。午前11時スタートです。場所は、「ガレリア」。今月は久しぶりの龍野です。「Melange」同人の高谷和幸、千田草介、寺岡良信、中堂けいこ、情野千里、にしもとめぐみさんと私・大橋愛由等らがメンバーのカフェ・エクリのお知らせです。(この会も〈第一部/読書会〉〈第二部/合評会〉で構成されています。合評会の詩稿はそれぞれ10部ほどコピーして持参してください)
☆2014年前半の「カフェ・エクリ」予定
・4月14日(月)姫路アイメッセ 14時から
・5月12日(月)姫路アイメッセ 14時から
・6月09日(月)龍野ガレリア 11時から
◆4.--文学短報
A-----大橋愛由等の極私的報告
〈イ〉俳句情報です。夏石番矢氏が代表をつとめる「世界俳句」10号が到着しました。「40カ国30言語、188人533句、7カ国16人16俳画、5人の俳論」が掲載されいます(大橋の句も三句掲載されています。八句送稿した中の作品です)
〈ロ〉藤田利彦氏(石巻市復興を考える市民の会代表)をFMわぃわぃ「南の風」のゲストに迎えて。
地震発生から今日で三年目となる石巻市。その現状を語ってくれた藤田氏は何人かの身内を津波でなくし、いまだ行方不明でありつづける近親者がいるために、そうした人たちの葬儀はあげていないとのこと。
藤田さんは、「街を復興させるにはまず人の復興が大切」と語り、地域のひとづくりに奔走しています。そのひとづくりに関連して藤田氏は興味ぶかいことを発言していました。「東北には親しい人たちが互いの家を訪問しあって語り合う“お茶っこ文化”がある。個人と個人を結びつける文化なのだが、その個を超えたひとびとの出会いと語りの場が石巻にはなかった」。個別のひととひとを超えて出会う集(衆)の場所として、公民館があるが、行政が運営する公民館などはさまざまな利用制限があり、また地域が運営する公的集会所も特定の人物の恣意性で運営されているところもあったりで、使いづらいものがあった。街を復興するためには、いままでの個と個の結びつきの「お茶っこ」文化と異なるひとびとの意見交歓や集約が必要となってきたが、石巻にはそうした場が少なかったことを藤田氏は指摘するのです。
こうした藤田氏の気づきは、阪神・淡路大震災で、私も感じていたことです。つまり大震災という事態に神戸(あるいは石巻)がさらされることによって、いままで受容してきた生活文化や価値観を問いなおすキッカケになるということです。つまり震災による“さらされ”によって、自分たちと自分たちの街のありようを再設定する必要に迫られたということです。
B-----現在、「月刊めらんじゅ」詩友関連で詩集の編集が進んでいます。そのうち二冊を紹介しておきましょう。
・寺岡良信詩集『龜裂』(図書出版まろうど社)→今月に上梓されます。
・木澤 豊詩集『かもめホテル』(澪標)→現在初校ゲラの段階
C-----兵庫県現代詩協会の関連事業の紹介です〈現在、同協会の常任理事を務めている関係上、協会の2013年度末までの関連事業を紹介するものです〉
*01
兵庫県現代詩協会のブログ http://hyogo-poetry.jugem.jp/
に「今月の詩」という連載が始まっています。これは毎月一人ずつ会員の作品を紹介するという企画です。
この企画は、去年9月から始まったもので、作者名、作品名の順です。
2013年09月/かただときこ 「手」
10月/飽浦 敏 「菫」
11月/小島みどり 「すずむし」
12月/和比古 「やさしさを感じて」
2014年01月/黒住考子 「冬立つ」
02月/井口幻太郎 「蜻 蛉」
昨日、FMわぃわぃ(神戸市長田区にあるコミュニティーラジオ局)に赴き、18年間続けている「南の風」(奄美のシマウタと文化を紹介する番組)で、東北大震災の特集を放送しようとしたところ、ちょうど私の前の番組にゲスト出演していた藤田利彦氏(石巻市復興を考える市民の会代表)に、引き続いて「南の風」にも出演してもらうよう依頼。番組内容を急遽変更して、石巻の現状を語ってもらったのです(詳しくは、◆4.--文学短報をお読みください)。
三月になったとはいえ、まだまだ寒い日が続きます。
みなさん、体調の管理を万全になさってください。
では今回もいくつか詩に関する情報をお知らせしておきます。
----INDEX----------------------------------------------------------------------------------------------------------
◆1.--第90回『Melange』読書会・合評会のお知らせ(3月23日〈日〉)
◆2.--第二回尹東柱詩人追悼会(2月17日〈月〉)行われる
◆3.--カフェ・エクリ3月24日(月)
◆4.--文学短報=A/大橋愛由等の極私的報告 B/編集が進んでいる二冊の詩集 C/兵庫県現代詩協会の関連事業
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◆1.--第90回『Melange』読書会・合評会のお知らせ(3月23日〈日〉)
読書会(pm1:00~3:00)の発表者は、富哲世氏と私・大橋愛由等の二人です。まず富さんの発表内容は、『ハイデガーのヘルダーリン2』これは先月の第89回「Melange」読書会で神尾和寿氏が発表した「ハイデッガーとヘルダーリン」が充実していて、刺激的だったので、今月も引き続いて、月例会のメンバーによって、ヘルダーリンの詩について語ります。
参考文献は、岩波文庫から刊行されている『ヘルダーリン詩集』(入手しやすいテキストです)。そのうち「帰郷」「回想」などの作品を取り上げ、ハイデガーの詩人と詩についての基本的な考え方を紹介します。
私・大橋は、「ヘルダーリンとギリシア悲劇」を担当します。わたしがここでしゃしゃり出てくるのは、富さんの負担を軽くするためであります。ヘルダーリンにとってギリシアは「詩郷」と呼ぶべき存在であり、ギリシア悲劇についてもドイツ語訳をしたり創作に結びつけるなど深くかかわっています。そうしたギリシアに向かうありようをみなさんに伝えようかと思っています(私が富さんの前座として語ります)。
第二部は合評会(pm3:00-6:30)を催します。詩稿の締め切りは、3月20日(木)です。締め切りは守ってくださいね。合評会に出席できなくとも、送っていただいた詩稿は、「月刊めらんじゅ」に掲載します。同誌は次号で90号となります。みなさんの意欲的な作品をお待ちしています。
また、「月刊めらんじゅ」をpdf化してネットにあげました。ご覧になってください。
「月刊めらんじゅ」88号
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxtYXJvYWQ2NjQ1NHxneDoyMTM2OWJhZmFkM2Q1YjZm
「月刊めらんじゅ」89号
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxtYXJvYWQ2NjQ1NHxneDozMjA0NjE3NDRkN2EwNDAz
◆2.--第二回尹東柱詩人追悼会(2月17日〈月〉)行われる
詳細は、この「神戸まろうど通信」の以下のサイトをご覧になってください。
http://blog.goo.ne.jp/maroad-kobe/d/20140217
動画におさめています。情野千里さんの川柳パフォーマンスも見ることができます。
また当日配布しました冊子もネットにあげています。
◆3.--カフェ・エクリ3月24日(月)
☆3月の〈カフェ・エクリ〉は24日(月)に開催します。午前11時スタートです。場所は、「ガレリア」。今月は久しぶりの龍野です。「Melange」同人の高谷和幸、千田草介、寺岡良信、中堂けいこ、情野千里、にしもとめぐみさんと私・大橋愛由等らがメンバーのカフェ・エクリのお知らせです。(この会も〈第一部/読書会〉〈第二部/合評会〉で構成されています。合評会の詩稿はそれぞれ10部ほどコピーして持参してください)
☆2014年前半の「カフェ・エクリ」予定
・4月14日(月)姫路アイメッセ 14時から
・5月12日(月)姫路アイメッセ 14時から
・6月09日(月)龍野ガレリア 11時から
◆4.--文学短報
A-----大橋愛由等の極私的報告
〈イ〉俳句情報です。夏石番矢氏が代表をつとめる「世界俳句」10号が到着しました。「40カ国30言語、188人533句、7カ国16人16俳画、5人の俳論」が掲載されいます(大橋の句も三句掲載されています。八句送稿した中の作品です)
〈ロ〉藤田利彦氏(石巻市復興を考える市民の会代表)をFMわぃわぃ「南の風」のゲストに迎えて。
地震発生から今日で三年目となる石巻市。その現状を語ってくれた藤田氏は何人かの身内を津波でなくし、いまだ行方不明でありつづける近親者がいるために、そうした人たちの葬儀はあげていないとのこと。
藤田さんは、「街を復興させるにはまず人の復興が大切」と語り、地域のひとづくりに奔走しています。そのひとづくりに関連して藤田氏は興味ぶかいことを発言していました。「東北には親しい人たちが互いの家を訪問しあって語り合う“お茶っこ文化”がある。個人と個人を結びつける文化なのだが、その個を超えたひとびとの出会いと語りの場が石巻にはなかった」。個別のひととひとを超えて出会う集(衆)の場所として、公民館があるが、行政が運営する公民館などはさまざまな利用制限があり、また地域が運営する公的集会所も特定の人物の恣意性で運営されているところもあったりで、使いづらいものがあった。街を復興するためには、いままでの個と個の結びつきの「お茶っこ」文化と異なるひとびとの意見交歓や集約が必要となってきたが、石巻にはそうした場が少なかったことを藤田氏は指摘するのです。
こうした藤田氏の気づきは、阪神・淡路大震災で、私も感じていたことです。つまり大震災という事態に神戸(あるいは石巻)がさらされることによって、いままで受容してきた生活文化や価値観を問いなおすキッカケになるということです。つまり震災による“さらされ”によって、自分たちと自分たちの街のありようを再設定する必要に迫られたということです。
B-----現在、「月刊めらんじゅ」詩友関連で詩集の編集が進んでいます。そのうち二冊を紹介しておきましょう。
・寺岡良信詩集『龜裂』(図書出版まろうど社)→今月に上梓されます。
・木澤 豊詩集『かもめホテル』(澪標)→現在初校ゲラの段階
C-----兵庫県現代詩協会の関連事業の紹介です〈現在、同協会の常任理事を務めている関係上、協会の2013年度末までの関連事業を紹介するものです〉
*01
兵庫県現代詩協会のブログ http://hyogo-poetry.jugem.jp/
に「今月の詩」という連載が始まっています。これは毎月一人ずつ会員の作品を紹介するという企画です。
この企画は、去年9月から始まったもので、作者名、作品名の順です。
2013年09月/かただときこ 「手」
10月/飽浦 敏 「菫」
11月/小島みどり 「すずむし」
12月/和比古 「やさしさを感じて」
2014年01月/黒住考子 「冬立つ」
02月/井口幻太郎 「蜻 蛉」