神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

2019年3月のツイッター

2019年03月31日 07時10分51秒 | ツイッター集蔵箱
2019*03*01/父・大橋彦左衛門の誕生日。生きていれば93歳となる。学年は大正14年度生。戦争にもっていかれた世代である。当時大学進学率は10%程度のなかで満州建国大学(新京市・現長春市)に進学。「五族協和」の国是のもと父の周辺には多様な国籍の学友がいた。戦後なくなった大学ゆえに同窓の結束は強かった。

2019*03*02/満州建国大学はたしか第8期まで学生を受け入れていたと記憶している(父は5期生)。8期は昭和20年春に入学。その年の夏に終戦を迎えたので学生としては数か月しかなかった。建大は満州国立大学だったので、国がなくなれば大学もなくなってしまう。しかし8期の団結力は後々強かったと聞く。

2019*03*03/満州国が打ち立てようとした「五族協和」について〈和(日)・韓・満・蒙・漢〉というカウントがあるが、満州建国大学の学生構成では少々違ったようだ。〈韓〉は当時日本に併合されていたので含まれずに〈露〉=白系ロシア人が五族のひとつとしてカウントされていたと父は証言していた。

2019*03*04/村上春樹の小説が原作なのでこんな風な展開になるのだろうけど、この映画は小説を忠実に再現したものではない一方、かつ監督の作品として自律した翻案作になりきることなくどこか原作の影をひきずっている、と言えばいいのか。映画「バーニング」(イ・チャンドン監督)。原作・納屋を焼く。

2019*03*05/映画「バーニング」の面白いところは、今の韓国が今を生きる韓国の人たちの視線から描かれているということだ。ソウル北辺にある主人公の実家がある農村では毎日北朝鮮から謀略放送が聞こえる(私はその村の有線放送と勘違いした)。現在の韓国の若者が抱く閉塞感がうまく表現されている。

2019*03*06/つねづね思うところだが、詩や俳句は、死者を悼むことはあっても作品の中で生者を殺すことはほとんどないが、小説や映画はいとも簡単に〈殺人〉というスパイスをふりかける。このスパイスは小説、映画に緊張をもたらす基本道具のひとつにも思えてくるのだが、同時にその安直さも気になる。

201*03*07/風邪なのか花粉症なのかわからない。体調不全である。花粉症であることには違いないのだが、どうもすっきりしない。花粉症のない奄美が羨ましい。かの地には植生の関係で、杉・檜は植林されていない。ただ中国大陸に近いために大量の黄砂が到来して空港が視界不良で閉鎖されることもある。

2018*03*08/「イギリス料理」なるものを食べた。英国人みずから世界で一番薄い本のひとつが「イギリス料理本」と認めている。シェパーズ・バイ。本来はラム肉を使うそうだが今回は合い挽きミンチを使用。感想を言おう。美味しかった。しかし我々はイギリス料理をよく食べている。サンドイッチがそう。

2019.03.10/俳誌「船団」の俳人たちがスペイン料理カルメンへ。そういえばわたしも初期の「船団」に所属していたことがある。発行人の坪内稔典氏は髪の毛こそ白くなったが矍鑠として元気だった。現在は週に一回伊丹の柿衞文庫に通っているという。「船団」は口語俳句の拠点誌として活況を呈している。

2019*03*11/ちょうど東北大震災の日にFMわぃわぃ「南の風」3月分の番組収録のために鷹取へ。刻々と変化する奄美の今を伝える。今月奄美大島にあらたな陸上自衛隊の基地が開設。東シナ海と中国大陸に向けたミサイル部隊である。かつて対ソ連の陸戦のために北海道にいた陸自が南西諸島に移動している。

2019*03*12/今年のゴールデンウイークは大型連休となります。神戸・三宮のカルメンでは9夜連続のフラメンコLIVEをいたします。詳細は添付のフライヤーをご覧になってください。カルメンにいままでかかわってくれたグルーポのみなさんに声をかけて結集してもらいました。毎日特色のあるLIVEが絶品!!
9夜連続のフラメンコLIVEのフライヤーは https://twitter.com/gunshaku/status/1105629058707054592

2019*03*13/ホワイトデーの買い物でそごうデパ地下へ。ここはスイーツ王国神戸のもっとも華やかなスイーツ各社の主戦場と言ったらいいだろう。#kobe ところがこのそごう、今年10月から阪急百貨店に名称が変わる。神戸の人間にとって戦前から慣れ親しんできたそごうの名が消えるのは寂しい限りである。

2019*03*14/インバウンドで息を吹き返した大阪に比べ神戸は地盤沈下が顕著。現在阪急三宮駅が大規模工事に入っているがJR三ノ宮駅周辺の整備計画は未発表。サンパル周辺(かつて米かまぼこ兵舎→闇市)は神戸市が整備する。となるとそごう→阪急の本格的改装はH2Oがどれだけ資力を投入するかだろう。

2019*03*15/阪急三宮駅の改修工事によって、阪急とJRの両高架に挟まれた昭和な飲み街の阪急側の立ち飲み屋が閉店してしまった。阪急系列の店で特に美味しいとは思わなかったが、時間の都合などで「今日は立ち呑みでいこう」との気分の時には利用したものだった。隣り合った男性と何人か親しくなった。

2019*03*16/月曜日にたつの市で開催される誌の会「カフェ・エクリ」で発表するため、古代ギリシア哲学者・パルメニデスに関する著作を読んでいる。幸いなことに岩波文庫から井筒俊彦著『神秘哲学—ギリシアの部』が刊行されたばかりなので、井筒の解釈も頼りにして、詩的言語に転換することを目指す。

2019*03*17/今年の「文学散歩」(兵庫県現代詩協会主催)は、神戸市の平野地区を中心に詩人仲間で散策をした。平野はかつて平清盛が遷都した福原京の中心地であり、時代が下って楠木正成の終焉の地と言われている。時代が凝縮した界隈なのだ。写真はナビゲーターをつとめた玉川侑香さんの店での光景。
写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1109235701042671616

2019*03*18/たつの市「ガレリア」で開催された「カフェ・エクリ」。第一部の読書会は私をふくめた三人の発表者。テーマは「詩は今世界をどのように表現するのか」。わたしは古代ギリシアの哲学者パルメニデスを再読することで、彼が投げかけた思想を、今の詩的言語に置き換えるとどうなるのか語った。
写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1109237364516216832

2019*03*19/昨日発表したパルメニデスについて、当日の会場で配った資料です。①〈存在=あるもの〉と〈非存在=あらぬもの〉について②「思惟することと存在こととは同一である」という彼がなげかけたテーゼを、今われわれが詩に向かう時に、このテーゼに詩的言語にすればどうなるのか試してみました。
当日配布したパルメニデスについての資料は https://twitter.com/gunshaku/status/1109239261419585536

2019*03*20/話を神戸市平野に戻してみよう。1980年代、わたしが神戸の業界新聞の記者をしていた時、東京から津村喬が神戸に移り住んでいるとの情報を得て、取材しようと平野の石井橋近くの津村邸に伺った。なにしろ70年安保の思想的リーダーの一人として著名だったし、本も何冊か読んでいたのである。

2019*03*21/津村邸に取材に伺った時、ちょうど彼が社会党参議院選挙の全国区の議員名簿に入っているとの報道があったばかりで、津村氏は電話取材の対応に忙しくしていた。こののち太陽暦より太陰暦での身体性を大切にしようと、毎月津村邸で満月の日に「満月会」が開催され、私も足繁く通ったものだ。

2019*03*22/業界新聞の記者兼出版編集者として働いていた会社から、大阪の海風社という出版社に転職した私。そこの社主で詩人である作井満に津村喬を紹介。あっという間に、津村喬が編集長となり「焼酎通信」なるメディアが誕生。目指すは「焼酎ブームより焼酎を守れ」。ワープロが出始めた時だった。

2019*03*23/お客さんが少なかった。その理由にはいくつかあると思うが、それから出演者とタブラオ側がどう対処していくかが勝負となる。今月お客さんが一桁だったライブの日が2回。今日などは給料日の前の土曜日なので日程的には悪いのだが、グルーポによってはそんな条件でも満席になることはある。

2019*03*24/第141回「Mélange」例会が行われました。第一部読書会は高木敏克氏のカフカ長編小説「審判」についての語りです。
https://twitcasting.tv/gunshaku/movie/533831236
https://twitcasting.tv/gunshaku/movie/533839145
https://twitcasting.tv/gunshaku/movie/533843670
画家ティトレリに注目するという独自の視点を展開。面白かったなあ。
例会の様子の写真は https://twitter.com/gunshaku/status/1110342898208243712

2019*03*25/15年間使っていたMacBook G4がとうとうプツンと動かなくなってしまい、Mackerのわたしは本日ヨドバシカメラでMacBook Airを購入。その前に蔦屋書店(台北の誠品書店のレイアウトを思い出す)でアリストテレス『詩学』(光文社古典新訳文庫、三浦洋訳)を買う。梅田食堂街でひとり反省会。

2019*03*26/長編小説を読むというのは、一定のまとまった時間が必要です。その時間を捻出する覚悟と、だらだらと読んでいると物語の展開を忘れてしまうので集中して読むことが求められます。それでも読了したときの達成感は大きなものです。カフカ『審判』を読了して長編小説を読む自信がむくむくと。

2019*03*27/最近知り合ったAさん。定年退職された方で、毎日図書館に通っておられます。読書の日々です。いつも同時に三冊を読み進めているとか。お気に入りの場所もあるのでしょうね。われわれの住む兵庫県には明石市に一か所だけ県立図書館があります。一度訪れたことがあります。静かな場所です。

2019*03*28/なんとか新しく購入したMacBookAirの環境設定がPCと同じ操作環境に近づいてきて安堵しています。以前持っていたMacBookG4とはOSの互換性がなく、なにかと不便でしたし、ネットで閲覧するサイトも限られていたために不便だったのです。ITの世界では15年はおろか5年でさえも大昔なのですね。

2019*03*29/機械というのはおかしくなる時は重なるもの。自宅で使っているEPSONのプリンター(PM-G4500)の調子がおかしい。出版の仕事柄どうしてもA3対応が必要なので買い替え時期か。最近のプリンターはパソコンを経由することなくWi-Fiつながりで印刷ができるので便利だが、インク代が高くエグい。

2019*03*30/どうしてこうも新しいパソコンというのはサクサク動くのかと驚嘆しています。新しいMacBookAirには余分なアプリケーションを入れまいと自戒するのですが、時がたてばなにやかやと入れてしまうのは業のようなもの。そして経年のパソコンはいつクラッシュするかわからずその対策も必須です。

2019*03*31/本日が締め切りの詩稿(日本現代詩人会発行のアンソロジー)を書き下ろして郵送しました(メール送稿という選択肢はなし)。私は兵庫県現代詩協会発行のアンソロジー編集担当者ですが、最新号でようやく手書き原稿よりメール原稿を上回った事実を考えるとまだまだ手稿が多いのでしょうね。

2019.3月のメールニュース

2019年03月05日 14時24分36秒 | めらんじゅ
2019年3月のメールニュースです。
もうすぐ桜の季節ですね。
奄美・沖縄はすでに終わっていますが(かの地の桜は1~2月に咲く緋寒桜)

神戸から、詩と俳句を中心とした文学イベントのお知らせです。春がにじり寄ってきています。

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◆1.--第141回「Mélange」例会〈3月24日(日)〉読書会と合評会←読書会テーマ〈カフカ「審判」を読む〉
◆2.--カフェ・エクリの活動〈3月18日(月)〉
◆3.―2019年〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会〉は2月18日(月)開始しました
◆4.--文学短報=A/――南海日日新聞の連載コラム「つむぎ随想」 B――俳句情報〈俳句と評論誌「奔」〉C/――句会をします(8月25日〈日〉)D/――今年のロルカ詩祭について(8月17日〈土〉)E/――近況集 F/――元正章牧師の「益田っこ通信」から引用 G/――訃報 川柳作家。筒井祥文氏 
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◆1.--第141回「Mélange」例会〈3月24日(日)〉読書会と合評会


141回目の「Mélange」例会は第一部「読書会」(pm1:00~3:00)。第二部「合評会」(pm3:15~6:00)です。
3月の例会「読書会」は、小説家で詩人の高木敏克氏の語りです。好評の「カフカ語り」シリーズです。今回取り上げるのは「審判」。いよいよカフカ作品の代表作に切り込んでいきます。みなさんは一度は「審判」を読んでおられると思いますが、この際もういちど読み直して、その作品世界を堪能してください。まだ読んでいない人は文庫でも390ページほどの厚さです。さっそく読み始めましょう。 

―――――――高木敏克氏からのメッセージ------------☆
カフカの「審判」への詩的アプローチ
             高木敏克

 カフカの審判に関しては様々な文学論的なアプローチがなされている。私が手に取ったものだけでも、ロジェ・ガロディー、モーリス・ブランショ、マルト・ロベール、グスタフ・ヤノーホ。ジル・ドゥルーズ&フェリックス・ガタリなどなどであるが全部は読み切れない。
 しかしカフカに入ってゆくのはこれらの研究書からではありえない。詩的な極私的動機しかありえない。何か思い当たるところのある不思議な危険な香りにさそわれてのことである。それでは、その思い当たるところは何なのか?
 解放区を作ったと思ったら、実は包囲されている。もし解放区を作らなかったら、こんな形で包囲されることもなかったはずだ。これはどういうことなのかと思ったことがある。バリケードで大学を封鎖した時だ。人間は賢いから動物を捕える柵を作ることもできる。だが、我々のやっていることは一体何なのだ。自分自身で柵を作って中に入り、ここはだれも入れないから自由だといっている。
 部屋に鍵をかけるようになってから都市住民は自由になったと思うようになった。誰もが自由になるために閉じこもるようになった。これは文学的なことかもしれないが、大学解放区で見えてきた光景は城の小説に思い当たるところが多かった。
鍵にせよバリケードにせよ国境にせよ、自由に閉じこもる不自由を実現してくれる。子供は勉強部屋に鍵をかけて不自由になり、やがて独立自由を求めて就職して不自由になる。ユダヤ人各部族のうち砦を築いた部族はローマ軍に包囲されて消滅し、アラブに包囲されたイスラエルも砦を考えているのかもしれない。その他、自由を求めて包囲されて不自由になる構造は古今東西どこにでもいつでもある。それは地政学的には城の構造であり、言語世界的には審判の構造である。審判とは言葉で不自由を与えるものだからである。つまり、自由という罪に対して不自由という罰を与えるのが裁判の機能なのだ。
 プラハの貧しいユダヤ人ゲットーからカフカの父親は身を起こして商売で成功してカフカを大学に送るのだが、成長したカフカが半ば役人として読み取るのは、すべての自由は包囲される不自由だというテーゼなのだ。
 つまり、成長したカフカが見つけたのは城と裁判の不自由ではない。それでは不自由はサラリーマン、あるいは不自由な学者とかわりないことになる。少なくともいえることはカフカが小説を書いている限り、カフカの小説にこたえる方法は小説を書く以外にない。カフカについて解説することは小説を包囲する側に立つことであり、カフカは解説されることを拒絶する方法で小説を書いている。
 その、みじめな生贄となったのが坂内正氏の著作「カフカの審判」(1981年4月創樹社刊)である。最初に紹介したカフカ解説者は単なる学者ではなく作家や詩人であるが、少なくとも表現者としてのカフカとの対話がある。ところが、カフカを合理的に解析しようとするくらい不毛なことはない。なぜなら、カフカの「審判」はあらゆる解析裁断の不自由と闘う小説という自由なのだから、カフカを包囲して不自由の側に立つことは許されないのだ。彼の批評・解説は堂々巡りの断片的解析の地獄めぐりとなる。それはまた、最も悲劇的なカフカの読者を作ることになることでもある。それは、カフカの小説を断片的解説の堂々巡りだと解釈して不自由になる読者だからである。
 
―――――――-----------------------------------------------------------------☆
私は見逃しましたが、在日英国人のジョン・ウィリアムズ監督が日本を舞台にして制作した映画「審判」が上映されていました)

△第2部の詩の合評会は、午後3時すぎからスタートします。△第三部は、懇親会です(これがまた愉しい詩人たちのひとときです。最近は例会ならびに懇親会に詩を愛好する方の参加があり、参加者の幅が広くなりました)。

△第二部(pm3:00~6:00)は、詩の合評会です。
今回も意欲的な作品をお寄せください。
作品の締め切りは3月21日(木)です。 
合評会への詩稿は、(maroad66454@gmail.com)に送ってください。事前に一斉送信いたします。合評会に参加する前に読んでおいてください。また送っていただいた作品は「月刊めらんじゅ141号」に掲載。合評会当日にみなさんに配布(無料)します。 

この会を運営しているのは、神戸を拠点とする詩のグループ「Mélange」。代表と事務局は私・大橋愛由等。詩の会(二部構成)をほぼ毎月開催しています)。

■会場:スペインレストラン「カルメン」電話:078-331-2228(阪急三宮駅西口から北へ徒歩一分)創業1956年の神戸でも有数の老舗レストランです。毎週土曜日にフラメンコライブをしています。

△「月刊めらんじゅ」140号をネットにあげました。ご覧になってください。
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxtYXJvYWQ2NjQ1NHxneDozZjdiZDU4MGJjZjk4MTVi
――――――――――◇
「Mélange」月例会、2019年の日程が決まりました。
(敬称略・開催場所はすべて神戸三宮のスペイン料理カルメン・開催時間は毎回午後1時)

予定ですので変更する場合があります。その際には、この月報(「Mélange」メールニュース)あるいは、ブログ「神戸まろうど通信」をご覧になって確認してください。4月の開催日程が変わっています。ご注意ください。 

*2019年における読書会の内容です(敬称略)。
★04月14日(日)142th/米田恵子(山口誓子の俳句世界〈仮題〉俳句の巨星・山口誓子の作品世界を紹介してもらいます)〈注意・4月は日程変更しています〉山口誓子の俳句は朝日文庫『現代俳句の世界 4 山口誓子集』が入手しやすく価格も手頃です。
☆05月26日(日)143th/安西佐有理(〈通じる言語に詩はあるか―コミュニティ通・翻訳のしごとから〉通訳・翻訳の現場で多言語と格闘している立場から、ことばの交換性について語ってもらいます)
☆06月30日(日)144th/清眞人(エーリック・フロムについての研究書『フロムと神秘主義』(藤原書店 2018)を上梓した哲学者の清氏にフロムと神秘主義について語ってもらいます。)
☆07月28日(日)145th/法橋太郎(石原吉郎の詩世界について)
◇8月17日(土)第22回ロルカ詩祭/第一部ロルカ詩の朗読 第二部自作詩の朗読 
◇8月25日(日)大橋愛由等・句誌「奔」合同句会(詳細は後日) 
☆09月29日(日)146th講演者/野口裕(「全句集を読むシリーズ01」〈仮題〉)
☆10月27日(日)147th講演者/神尾和寿(テーマ未定)
☆11月24日(日)148th講演者/木澤豊(宮沢賢治を語るシリーズ)
(会場はすべてスペイン料理カルメン。8月と12月は休会します)

◆2.--カフェ・エクリの活動〈3月18日(月)〉
高谷和幸氏主宰の詩の会「カフェ・エクリ」についてです。
この会は、(兵庫県)播磨地域で表現活動することを全面に押し出した詩を中心とした文学集団です。
月に一回の詩の会(「Mélange」例会と同じく読書会パーツと詩・川柳の合評会パーツの2部制)を中心に、シンポジウム開催や、年に一回程度の一泊の宿泊をともなう小紀行を実施しています。

△3月の例会/開催は18日(月)午後2時から。会場・たつの市「ガレリア」=JR姫新線「本竜野駅」下車。
第一部の読書会の話者は、合同で進めます。「いま詩は世界をどうとらえるか」を共通テーマに、高谷和幸・得平秀昌・大橋愛由等の三人でレジュメを準備しあって語り合おうと思っています。さて三人がどのような詩をテクストに持参するのかお楽しみに。 
☆第一部を読書会。☆第二部は詩と川柳の合評会(詩稿をそれぞれ12-13部程度印刷して会場に持参してください)。
☆第三部は、姫路駅前に移動して懇親会を開催します。 

△現在、エクリでは年一回刊行の詩誌「Oct.」の編集作業の大詰めです。私は、詩稿、評論(映画評)、書評の三本の執筆を予定しています。

》》》》》》2019年の「カフェ・エクリ」の開催日時については、現在策定中です。もうすこしお待ち下さい。開催時間は毎回午後2時。)

◆3.―第6回〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会〉2019年2月18日(月)に京都・同志社大学今出川キャンパスにて行われました。
☆詩人・金里博氏と私・大橋愛由等が共同主宰しています〈日本・韓国・在日コリアン詩人共同ユン・ドンジュ追悼会〉についてです。
会の様子の一部を動画におさめています。
どうぞご覧になってください。
2019尹東柱追悼会  02.18
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526456217
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526458557
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526461442
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526462252
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526467046
http://twitcasting.tv/gunshaku/movie/526467592

◆4.--文学短報
A/――南海日日新聞(奄美で発行されている日刊紙)の連載コラム「つむぎ随想」に、私・大橋愛由等が原稿を書いています。直近に送稿した原稿は、カトリシズムについて書きました。私が通った小学校は、カトリック系ミッションスクール。ポーランド系神父もいたりしたのですが、そのなかには反独レジスタンスに参加していたひともいました。  

B/――俳句情報「俳句&評論誌 奔」
「奔(ほん)」(俳人・望月至高代表)3号の編集が始まりました。わたし・大橋愛由等は同人となっています。「奔」は俳句と評論という珍しいコンセプトのメデイアです。第3号も編集が動き出しています。しっかした社会評論を掲載するメディアとして評価が広まってほしいものです。
△3号から判型をB5からA5版に、価格を1000円程度に収めるよう目指します。 
      ◀3号原稿要領▶
1.俳句10句(俳歴プロフ添付のこと)    
2.俳句の作品批評 4000字以内       
    俳句評論 6000字以内       
3.一般評論   8000字以内                    
4.締切6月末、発行7月末

C/――句会をします
8月25日(日)大橋愛由等・句誌「奔」合同句会
会場はスペイン料理カルメン。午後1時から。
自在な俳句作品を期待し、俳句を媒介にして、俳人、詩人、柳人、歌人たちの交流の場を目指します。
締切、出稿句数などは、後日お知らせします。
年に一回の主催句会です。楽しみにしています。

D/――今年のロルカ詩祭について(8月17日〈土〉)
第22回ロルカ詩祭の概要です。
△第一部ロルカ詩の朗読〈pm5:30~〉 第二部自作詩の朗読〈pm6:00~〉といった構成です。
△今年の朗読伴奏者が決まりました。ジャズピアニストの田中ケイコさんです。自在に作品に沿って演奏してくれると思います。
△会場はスペイン料理カルメン。より多くの朗読参加者をお待ちしています。

E/――近況集
△いただいた詩集→①彦坂美喜子著『子実体日記』②中島友子著『おくりもの』
△いただいた詩誌、句誌→①「河口からⅤ」(季村敏夫個人誌)②「ガーネット Vol.87」(神尾和寿氏から)③「船団 120
号」(坪内稔典氏から)
△俳人で最近俳誌「吟遊」同人になった中永公子氏の朗読会が、3月21日(木・祝)に神戸市灘区深田町1-1-11B1「テアトル・ラモー」で開かれます。中永氏が俳句を朗読。西村善子ヴィオラ・ダ・ガンバ、脇山幹士チェンバロで伴奏。午後2時半開場、3時から開演。前売り3000円。予約は078-587-2205←再掲

F/――元 正章牧師のこと
島根県益田市で牧師をしている元(はじめ)正章氏。今回ははがき通信「益田っこ 25号」を全文転載します。

-------------元 正章牧師からのメール転送----------------☆
はがき通信「益田っこ」(25号)を転載します。

★「益田っこ」(25号)「随人観美 全人皆神」
 
「すべての才や力や材といふものは ひとにとゞまるものでない ひとさへひとにとゞまらぬ」『春と修羅 第二集 告別』(宮沢賢治)。
「随人観美 全人皆神」(人に随って美を観ずれば、全人皆神なり)。これは、「人間が生まれてくるのは偶然ではなく、神の心をもって生まれてきている」というキリスト教思想で教鞭に立たれた原田実の造語「随人観美」に、松原泰道(臨済宗住職)が付け加えた言葉です。
 「随処作主 立処皆真」(随処に主と作(な)れば 立処みな真なり)。
「どこに居ようとも、その処で主体性をもって働くのならば、その場にありて真理を見出す」とでも解釈できるでしょうか。「内にコスモスを持つ者は、世界の何処の辺遠に居ても、常に一地方の存在から脱する」(高村光太郎)にも通じる“道”です。そう言われれば、イエスさまもガリラヤという辺遠の地にて、神の国の到来という福音を宣べ伝えていたのでした。「時は満ち、神の国は近づいた」と。
 益田の地に足を下ろして、3年目の春を迎えようとしています。
「秋好、大賀、大畑、城市、澄川、田原、寺戸、増野」という苗字は、「中島、齋藤」も含めて、益田に多い名前であり、その全ての人とは知己となり、親交を深めています。また人との交流だけではなく、自然に触れることで、“無辺の精神”に学んでいます。本来、「ひとさへひとにとゞまらぬ」ものなのです。「われらに要るものは 銀河を包む透明な意志 巨きな力と熱である」(宮沢賢治)を噛みしめて、70代・第二の青春を駆け上がりたいと願うものです。
〒698-0021 益田市幸町4-54  日本基督教団益田教会牧師  元 正章 
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G/――訃報 川柳作家・筒井祥文氏
川柳作家の筒井祥文氏が2019年3月6日逝去されました。1952年京都市中京区生まれ。享年66歳。
なんどか句会で同席させていただいたのですが、その強烈な印象を与える風貌、キャラクターは忘れることができません。
セッタを履いて、(はんなりではなく)こてこての京都弁、他人をなごませる面相、まくしたてる川柳論。祥文氏と同じく川柳作家で京都人の石田柊馬氏とがふたりいるだけで、もうそれだけでひとつの世界。二人の会話を聞いているだけでも陶酔し、満足していました。私よりはるかに年上だと思っていましたが、そんなに年齢差がないことを知ったときの驚きたらなかった。石田柊馬氏とならんで昭和から平成にかけて京都を拠点として川柳世界を牽引してきた柳人がなくなったことは残念です。謹んでお悔やみ申し上げます。(筒井祥文氏の句集は『筒井祥文集』(セレクション柳人9、邑書林、2006)があります)

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