神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

第106回「Melange」読書会・合評会〈9月27日(日)〉のお知らせ

2015年08月18日 09時33分55秒 | 通信
無事、第18回ロルカ詩祭は終了しました。
毎年八月の第三土曜日に開催しているこの詩祭が終わると、“晩夏”が始まるような気配に満たされます。

これから催される詩や俳句に関するイベントのお知らせをみなさんにいたします。


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◆1.--第106回「Melange」読書会・合評会〈9月27日(日)〉
◆2.--カフェ・エクリ「岡山・新見一泊紀行」〈8月31日(月)~9月1日(火)〉
◆3.--「世界俳句大会」のお知らせ〈9/4日(金)~6(日)〉
◆4.--文学短報=A/〈2015年―ふれあいの祭典 詩のフェスタひょうご〉〈10月4日(日)〉 B/――詩友・句友近況 
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◆1.--第106回「Melange」読書会・合評会〈9月27日(日)の予定〉

「月刊めらんじゅ」の105号〈8月15日付〉」は、第18回ロルカ詩祭で朗読された「書き下ろし朗読作品」を中心に編集します。
したがって、9月に開催するのは、第106回「Melange」読書会・合評会となります〈「月刊めらんじゅ」の号数に合わせて月例会開催の回数をカウントするためです〉
9月は変則的な構成となります。第一部に合評会をして、第二部として、上野都訳『尹東柱詩集 空と風と星と詩』(コールサック社)を読む会といたします(訳者の上野さんも同席されます)。そしてそのまま出版を祝う会を、同じ会場(神戸・三宮のスペイン料理カルメン)で午後6時から行います。
(「Melange」例会は、参加費などは不要です。参加していただいた方には、「月刊めらんじゅ」をさしあげます)

  ☆/第1部・合評会(PM1:00-4:00)
作品の締め切りは、9月24日(木)です。合評会に出席できなくとも、送っていただいた詩稿は、「月刊めらんじゅ」に掲載します。それぞれ詩稿をこのメールアドレス(maroad66454@gmail.com)に送ってください。(Wordの添付ファイルで送稿される方が多いのですが、Wordのバージョンによって文字化けが必ずといっていいほど起きます。詩稿の送信は、添付ファイルを付けてもいいのですが、その際には、メール本体に詩稿を貼り付けておいてください。これは必ずお願いします)
   
  ☆/第2部・読書会(PM4:00-6:00)
上野さんが永年関わり続けた尹東柱の作品世界を、上野さんならではの感性で翻訳されました。ここ数年、尹東柱の詩碑がある同志社大学今出川キャンパスで、尹東柱の命日(2/16)にあわせて、追悼会をしている仲間として、この訳詩集が上梓されたことに、深い感銘をうけるのです。どうぞみなさん、この詩集の世界に分け入ることで、国家に生を翻弄された夭折詩人の詩世界に接してください。


◆2.--カフェ・エクリ「岡山・新見一泊紀行」〈8月31日(月)~9月1日(火)〉

☆8月の「カフェ・エクリ」は拡大版一泊旅行です。その代わり、八月の例会は休会です。
 8月31日(月)~9月1日(火)に「岡山・新見一泊紀行」を致します。詩人・木澤豊さんが所有している岡山県新見市の山荘で「詩人たちのお泊り合宿」をします。中国山地のどまんなか。ただただ豊かな自然が広がっています。姫路で集合して一台の車で出発します。(決して Das Narrenschiff ではありません)。山荘では、バーベキュを初めとして、詩を書くひちたちの合宿らしく、詩にまつわる企画も行う予定です。
 ◇午後2時/姫路駅南口集合→山荘到着予定→食事会→就寝
 ◇翌日午前10時に出発して、各地をめぐります。姫路駅にて、午後4時30分解散予定


☆9月の例会は、14日(月)に行います。場所は、姫路アイメッセ会議室。
・時間/午後2時~
・構成・第一部〈読書会〉◇発表者とテーマ/未定
   ・第二部〈合評会〉自作詩のコピー12部ほどを用意してください。〈終了後、懇親会を姫路市内でします〉
 

以下は、10月からの「カフェ・エクリ」の開催予定です。曜日はすべて月曜日です。
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・10月19日(月)午後2時~/姫路アイメッセ会議室/大橋愛由等が「スピノザを読む」の第二弾~「ドゥールーズはスピノザはどう語ったか」を担当予定(参考文献/ドゥールーズ著『スピノザ』〈平凡社ライブラリー〉)
・11月09日(月)午後2時~/たつの市「ガレリア」
・12月07日(月)午後2時~/姫路アイメッセ会議室
2016年
・01月/休会
・02月08日(月)午後2時~/姫路アイメッセ会議室
・03月07日(月)午後2時~/たつの市ガレリア
・04月04日(月)午後2時~/姫路アイメッセ会議室
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 ☆詳細な問い合わせ先は、高谷和幸 <takatani_kk@yahoo.co.jp>へ。

☆高谷和幸氏の主宰詩誌「Oct.」3号の締め切りが近づいています。
 締め切りは、9月10日(木)。
 詩稿は、見開きなら、36行✕30字(タイトル・筆者名のぞく)。
 エッセイ、評論は、二段組82行✕26字(タイトル・筆者名のぞく)

☆以上、エクリに関する問い合わせ先は、高谷和幸 <takatani_kk@yahoo.co.jp>へ。

◆3.--「世界俳句大会」のお知らせ〈9/4日(金)~6(日)〉
9/4日(金)~6(日)の3日間、明治大学リバティタワーで「第8回世界俳句協会大会」が開催されます。世界20か国から俳人や詩人が集まり、朗読やセミナー、俳句コンテストなどを行います。イタリア、モロッコ、イスラエル、ベトナム、コロンビア等々世界各国から続々参加決定。
詳細は、http://camp-fire.jp/projects/view/2926 をご覧になってください。

◇横断する日―シンポジウムと朗読〈9月8日(火)〉→中止になりました。

◆4.--文学短報
A/-----〈2015年―ふれあいの祭典 詩のフェスタひょうご〉が2015年10月4日(日)に開かれます。

時間/午後1時から4時まで(受付は12時30分から)
会場/ラッセホール(神戸市中央区)
主催/詩のフェスタひょうご実行委員会
共催/兵庫県、公益財団法人兵庫県芸術文化協会、兵庫県現代詩協会
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〈第1部 講演〉pm1:00~
 講師/佐々木 幹郎
 演題/「書く」こと、「待つ」こと。
―中原中也とチェホフをめぐって
〈第2部 詩の朗読会〉pm3:00~
 一般募集による自作詩の朗読会
参加者募集中です
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佐々木幹郎氏プロフィール
1947年奈良で生まれ、大阪で育つ。東京都在住。『新編中原中也全集』(全5巻別巻1)の責任編集委員。詩集に『死者の鞭』、『蜂蜜採り』(高見順賞)、『悲歌が生まれるまで』、『明日』(萩原朔太郎賞)。評論・エッセイ集に『中原中也』(サントリー学芸賞)、『アジア海道紀行』(読売文学賞)、『やわらかく、壊れる』、『旅に溺れる』、『瓦礫の下から唄が聴こえる』、『東北を聴くー民謡の原点を訪ねて』ほか。
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詩のフェスタひょうごでは、自作詩の朗読者を募集します

2015年10月4日(日)に行われる、ふれあいの祭典詩のフェスタひょうごの第二部の自作詩の朗読者を募集します。日頃からの伝えたい思いを詩の言葉にして、みなさんの前で読んでみませんか。
友人の方にもお誘いのうえ参加してください。

募集要項
自作詩:テーマは自由で、2分以内で朗読できること

応募方法/住所、電話・FAX、氏名(フリガナをつける)、年齢、性別を明記のうえ、
朗読作品の冊子をつくりますので、
朗読する作品を下記のところに郵送、あるいはE-mailでお送りください。
校正は事務局にお任せください。
締め切り/9月5日(土)消印有効
参加費/無料

送り先/詩のフェスタひょうご実行委員会事務局
住所/〒663-8006 西宮市段上町6-14-4 (神田さよ 方)
   電話  0798-53-0686 Fax 0798-53-6991
   E-mail nrk54251@nifty.com

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会場/ラッセホール
神戸市中央区中山手通4-10-8
電話078-291-1117
JR・阪神元町駅・市営地下鉄県庁前(東出口1番)より徒歩8分
阪急三宮駅・地下鉄三宮駅から徒歩15分
申込み・問合わせ先/詩のフェスタ実行委員会事務局
〒663-8006 西宮市段上町6-14-4(神田さよ方)
tel 0798-53-0686 fax 0798-53-6991
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◇この後、懇親会が開かれます。

B/――詩友、句友近況
 01* 柳人・小池正博氏は、11月21日(土)に神戸文学館で講演を予定しています(テーマ、内容など未定)
 02* 私・大橋愛由等は、今年念願をひとつ果たしました。今月思い立って九州を旅した折、ずっと出会いたかった仏像とめぐりあったのです。太宰府・戒壇院の毘盧遮那仏。わたしは仏像ファンでもなんでもなく、仏像というイコンの背後にある仏教思想を読み取るために、仏像を見に行きます。毘盧遮那仏は、華厳経に出てきますが、〈理神/理性神〉のような存在であるために、阿弥陀仏や観音菩薩のような信仰の対象にはなっていません。
やがてこの毘盧遮那は密教の大日如来に「糾合」されていくために、民衆の信の対象にはなりませんでした。こういう経緯もあって、毘盧遮那仏はこの日本には三体しか存在しません。ひとつは、“奈良の大仏さん”として著名な東大寺、そして鑑真の唐招提寺。このふたつは奈良県にあるので神戸から簡単に見に行けるのですが、太宰府までは簡単に見にはいけません。戒壇院は現在臨済宗に属しています〈もともとは真言律宗の寺だった〉。せっかくこの毘盧遮那仏を見るために神戸からやってきたので、無理をいってお堂の中にいれてもらいました。住職がたまたま神戸出身だったので、話しがもりあがり、ゆったりとした時間を戒壇院で過ごすことが出来たのです。この戒壇院は隣の観音寺とともに、九州の政庁だった太宰府の要所に位置していたのですが、いま両寺の周囲は政庁の遺構(更地)と田んぼに囲まれ、まるで奈良のどこかにある光景のようです。
この毘盧遮那仏と出会うために読んでいた論考があります。井筒俊彦氏の「事事無礙・理理無礙――存在解体のあと」です。これはかなり面白い。華厳を単にインドや中国、朝鮮で発展した哲理にとどめずに、新プラトン主義やイスラームの思想とリンクさせて解題しようという内容です。

第18回ロルカ詩祭に行こう!

2015年08月01日 09時14分31秒 | 文化
第18回ロルカ詩祭〈8月15日(土)〉

 今年も、「ロルカ詩祭」を開催します。1998年のロルカ生誕100周年から始めた詩の朗読イベントです。今回で18回目となります。8月に開催するのは、1936年にスペイン内戦が勃発してまもなくの頃に、ファシスト勢力によってロルカが暗殺された8月19日に近い土曜日を選んで開催するためです。

この詩祭は二部構成。第一部は、フェデリコ・ガルシア・ロルカの詩作品の朗読(スペイン語、日本語ほか)、第二部はロルカの詩世界によせた自作品の朗読です。毎回濃密な朗読会が開催されています。朗読者のバックで演奏するのは、キーボード奏者の春間げんさんです。 



席に余裕ありです。この詩祭は、毎年夏に神戸で行われている詩の祭典です。朗読という声のつらなりと語りのかさなりが縦横に展開されます。

今年も第一部で、ラテン・アメリカ文学者の鼓直氏が、あらたなロルカ詩の翻訳をひっさげて参加されます。





☆第18回ロルカ詩祭

    吟じられるのは

      抒情

      鎮魂

     あるいは

      沈黙


☆〈出演者〉

ゲスト詩人/海埜今日子、飛火野 椿

演奏/春間げん(キーボード)



(朗読者)アグスティン、安西佐有理、得平秀昌、大西隆志、大橋愛由等、黒田ナオ、今野和代、千田草介、高谷和幸、鼓直、 富 哲世、にしもとめぐみ、福田知子



☆ 〈 詩祭スケジュール 〉

8月15日(土)午後5時 開場

[ 1部 ]PM5:30〜PM6:00

ロルカ詩の朗読

[ 2部 ]PM6:15〜PM8:30

詩人たちの自作詩朗読


《場所》スペイン料理カルメン(神戸市中央区北長狭通1-7-1

    電話078・331・2228 〒650-0012)

    JR・阪急・阪神・地下鉄「三宮駅」から徒歩三分。

《料金》Aコース/3600円(チャージ込み)(1)夏の特選スープ(2)季節のサラダ(3)メインディッシュ(4)パエリア

     (5)コーヒー(6)デザート

    Bコース/2000円(チャージ込み)(1)ワンドリンク(選択可)(2)スペイン産チョリソー

《特典》当日参加者の方全員に、第二部参加の詩人たちが朗読する詩作品掲載の『八月一九日詩集・vol.18』を進呈します。



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☆迸(ほとばしる)るドゥエンデの場「第18回ロルカ詩祭」へ



今野和代



見ていたい。こどもがオレンジの実を食べるのを、農夫たちが麦を刈り取るのを。だから「わたしが死んでも露台(バルコニー)は開いたままにしておいて」。そんな「別れ」の詩のフレーズを書いたロルカ。アンダルシアですら滅びかけていたヒターノによる土着のフラメンコを愛し、奔走して蘇らせたロルカ。詩人で朗読家、脚本家で演出家、作曲家で演奏者、絵を描く人でもあった。自らを「アナキスト、コミュニスト、自由主義者で、カトリック、伝統主義者、王政主義者」と語った。38歳の彼は、スペイン内戦のさなか1936年8月19日から20日未明かけてのグラナダ郊外ヴィスナルのオリーブ畑で、ファランヘ党により銃殺された。フェデリコ・ガルシア・ロルカへの敬愛と哀悼、阪神・淡路大震災で犠牲となられた人々への鎮魂と復興へのおもいを込めて1998年より神戸の地で「ロルカ詩祭」が開始され、今年で18回を迎える。広島・長崎の原爆投下そしてアジア太平洋戦争終結から、きっかり70年。阪神・淡路大震災から20年。東日本大震災から4年。ネパール大震災から4カ月。星座と海の詩人寺岡良信を失って2カ月の夏でもある。戦争と厄災と死の脅威と無惨と空白は、今なお私たちを襲い苛み、深い喪失感と悲しみの底に突き落とす。2015年8月15日。「ただなか」という一人ひとりの切実な現実を抱えながら、会場となる老舗「カルメン」での詩祭には、出会いと戦慄、声と音楽、沈黙と発語と身体とスピリッツによる、名づけることのできない新鮮な時間が流れるだろう。ロルカが「霊感の瞬間的な噴出、真に生命あるものの紅潮。演者がある瞬間に創りだす全てのもの」と言った「ドゥエンデ」の場が出現するはずだ。マルケス『百年の孤独』、ボルヘス『伝奇集』翻訳者の鼓直氏のご出演を今年も得た。 東京から海埜今日子さんと飛火野 椿さんをお招きする。どうかみなさま、ふるってご参加ください。  

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