神戸まろうど通信

出版社・まろうど社主/詩と俳句を書く/FMわぃわぃのDJ/大阪編集教室講師など多様な顔を持つ大橋愛由等の覚え書き

第93回『Melange』読書会・合評会のお知らせ

2014年07月10日 09時52分40秒 | めらんじゅ
台風8号が近づいています。
豪雨や風などで、被害が出ることが予想されます。すこしでも被害が少ないことを祈っています。

さて、今月もさまざまな詩にまつわる活動を紹介します。ご都合の良い方は参加してください。

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◆1.--第93回『Melange』読書会・合評会のお知らせ(7月27日〈日〉)
◆2.--7月のカフェ・エクリ例会(7月14日〈月〉)
◆3.--たかとう匡子さん評論集『私の女性詩人ノート』出版記念会(7月12日)←再掲
◆4.--大橋が兵庫県現代詩協会読書会で、藤井貞和氏について語ります(7月20日〈日〉)
◆5.--第17回「ロルカ詩祭」のこと(8月16日〈土〉)
◆6.--文学短報=A/川柳情報(情野千里さん主宰) B/兵庫県現代詩協会の事業紹介

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◆1.--第92回『Melange』読書会・合評会のお知らせ(7月27日〈日〉)

7月の「Melange」読書会は、人気講座〈木澤豊さんの「宮沢賢治語り」〉です。今回取り上げるのは、かの有名な「銀河鉄道の夜」。みなさん、この有名すぎるこの作品、あらためて読んでみませんか、いままできちんと読んだことがないという人も、この機会に読んでみてはいかがでしょう。文庫などテキストは入手しやすいですし、青空文庫でもルビ付きで詠むことが可能です。http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/456_15050.html
(私もあらためて読んでみました。いくらでも角度を変えて読み得る作品ですね。カフェ・エクリで、「エクリチュールとしての法華経」を発表した際に、「銀河鉄道の夜」の中に記述されている宮沢賢治の〈常不軽菩薩〉に向けたシンパシーを思わせる記述を紹介しました)。

 第二部は合評会(pm3:00-6:30)を催します。詩稿の締め切りは、7月24日(木)です。締め切りは守ってください。合評会に出席できなくとも、送っていただいた詩稿は、「月刊めらんじゅ」に掲載します。同誌は次号で93号となります。みなさんの意欲的な作品をお待ちしています。


◆2.--7月のカフェ・エクリ例会(7月14日〈月〉)

(1)/播磨を舞台にした詩の会「カフェ・エクリ」の活動を紹介します。
 7月の例会は、14日(月)に開催(パリ祭の日)。第一部の読書会のテーマは「詩論」について。高谷和幸、中堂けいこ、大橋愛由等の三人が分担して発表します。以下三人の発表内容予定です。高谷さんの案内文から引用することにしましょう。

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◯大橋愛由等
「詩的言語はなりたつか」との三人共通の命題のもとに、クリステヴァの『詩的言語の革命(上)』を読むことで、テキスト(エクリチュール)論のポストモダン的展開をおさらいしつつ、そのおさらいを現在の詩的情況にぶつけてみる意味で、「ラップ詩」を取り上げて、〈詩的言語のいま〉を語る。


◯中堂けいこ
「詩論」とはなにか。実作者の立場からの物言いとしてたいへんに困難ではあります。
で、テーマをしぼってみました。
  ☆詩のわかりやすさむつかしさはどこからくるのか(逐語性と喩の理解)
  ☆詩の強度について(記号と空白の効用)
これらを中村鐵太郎「詩についてーー蒙昧一撃」を援用しながら、現代詩の主流のみなもとにある吉岡実の作品にみる、形式(フォルム)に焦点をあてて語り合いたいと考えます。

◯高谷和幸
「風にそよぐ木の葉」と言ったときに無数の葉のつらなりとしてその言語をとらえてしまうのはなぜでしょうか?
パスカルはn個の1は1と同じ概念上で捉えるべきではない、と言っています。
言語は比喩(譬喩)であるから葉は無数の葉に象徴されるのでしょうか。
言語のそれ自体の「特殊性」についてポール・ド・マンがこのように言っています。
「彼(言語)の一撃はつねに的外れで、ずれて、逸れて、誤っていて、目標を外す。それが言語である。言語はつねに突くのだが、けっして命中することがない。

言語はつねに指示するのだが、けっして指示対象を指し示すことはない」、
……私はそのように苦悩するのです。

◯追伸
特別に寺岡良信氏が飛び入りで自作詩について語られる予定です。無理をなさらないでお越しください。お待ちしています。

かなり内容の濃い読書会になりそうです。
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第二部は詩の合評会です。作品コピーを12~15部ほど持ってきてください(最近参加者が増えて10部では足りなくなる場合があります)

また、先日お知らせした会場が変更されました。ご注意ください。姫路市「大手前第一ビル4階」にある納屋工房という店です。

会場 納屋工房 TEL:079-263-7878 FAX:079-263-7872 〒670-0012兵庫県姫路市本町68番地大手前第一ビル4階

info@nayakobo.com
http://www.nayakobo.com


(2)続いて、今後のエクリの日程を書いておきます。(会はすべて午後2時からの開始です)
 08月    お休み (あるいは、特別篇日帰り阪神間ツアーを開催するかもしれません)
 09月08日(月) 姫路市・納屋工房 TEL:079-263-7878 FAX:079-263-7872
 10月20日(月) たつの市ガレリア
 11月10日(月) 姫路アイメッセ会議室
 12月08日(月) 姫路アイメッセ会議室
2015年
 01月    お休み
 02月09日(月) 姫路アイメッセ会議室
 03月09日(月) 姫路アイメッセ会議室
 04月06日(月) たつの市ガレリア

(3)「カフェ・エクリ」では、今秋をめどに、詩誌「エクリOct.」Vol.02 を編集・発行する予定です。


◆3.--たかとう匡子さん評論集『私の女性詩人ノート』出版記念会(7月12日)←再掲

たかとう匡子さんが、詩論集『私の女性詩人ノート』(思潮社)を刊行されました。

詩論に展開されたありようをみなさんとじっくり語り合いましょう。

☆日時/7月12日午後4時30分から6時30分まで
☆会場/ラッセホール (ローズサローンの間) 078-291-1117
☆場所/JR・阪神「元町駅」下車徒歩8分、神戸市営地下鉄「県庁前駅」下車徒歩5分
☆会費/7000円
☆問い合わせ先/玉井洋子 078-451-4155

◆4.--大橋が兵庫県現代詩協会読書会で、藤井貞和氏の作品世界について語ります(7月20日〈日〉)

兵庫県現代詩協会 第4回読書会ご案内文
――藤井貞和氏の詩と表現世界について――
今回の読書会は10月5日(日)の「-ふれあいの祭典―詩のフェスタひょうご」開催にむけての勉強会です。講師の藤井貞和氏は、震災と詩で、言葉を扱う詩人だからこそ今発言しなければならないと言い、とりわけ3・11以後、アクチュアルな問題提起、活発な表現活動を展開されています。神戸の震災20年を目前にして、私たちも藤井貞和氏の詩と表現活動から学びたいと思います。万障お繰り合わせのうえご参加ください。
参考文献 *『水素よ、炉心露出の詩 ~3月11日のために』(思潮社) *『現代詩文庫80 藤井貞和詩集』(思潮社)*『東歌―異なる声
独吟千句』(反抗社出版/『現代詩手帖』(2013・7月号に収録)*『現代詩手帖』(2013・7月号「特集・藤井貞和が問う」)ほか。
         記
日時:7月20日(日)午後1時から3時まで
場所:私学会館206号室   078-331-6623
   神戸市中央区北長狭通4-3-13
会費:無料(資料当日配布)
話者:大橋愛由等(常任理事)
参加資格:原則として、兵庫県現代詩協会の会員を対象


◆5.--第17回「ロルカ詩祭」のこと(8月16日〈土〉)

17回を迎えるロルカ詩祭を、8月16日(土)に、神戸市三宮のスペイン料理カルメンで行います。

    =======第17回ロルカ詩祭のご案内=======

〈スペインを代表する詩人の一人であるフェデリコ・ガルシア・ロルカの生誕100年にあたる1998年から始まった「ロルカ詩祭」。会場は、神戸・三宮にあるスペイン料理カルメン。今年もロルカが殺された8月19日に近い土曜日に開催します(16日)。この詩祭は、第一部がスペイン語と日本語によるロルカ作品の朗読、第二部は詩人たちのロルカ的世界に身を委ねた自作詩の朗読で構成されています。神戸でこの詩祭が行われるのは、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災の追悼の意味を込めていることはもちろんのこととして、2011年の東日本大震災の犠牲者に対する鎮魂の意味も加わりました。またこれまで詩祭に参加した人のなかで清水昶氏のように物故した詩人に対する追悼の意味も込められています〉

 〈 詩祭スケジュール 〉予定
★日時/8月16日(土)午後5時 開場
 [1部]PM5:30~PM6:00
ロルカ詩の朗読
 [2部]PM6:15~PM8:30
詩人たちの自作詩朗読
★場所/スペイン料理カルメン(神戸市中央区北長狭通1-7-1 〒650-0012
    電話078・331・2228
    JR・阪急・阪神・地下鉄「三宮駅」から徒歩三分。
★料金/A:3600円(チャージ込み)(1)夏の特選スープ(2)季節のサラダ(3)メインディッシュ(4)パエリア(5)コーヒー(6)デザート
    B:2000円(チャージ込み)(1)ワンドリンク(2)タパス盛り合わせオードブル
《特典》当日参加者の方全員に、第二部参加の詩人たちが朗読する詩作品掲載の『八月一九日詩集・vol.17』をもれなく進呈します。
★出演者/ゲスト・萩原健次郎
(朗読予定者・調整中)鼓直(スペイン国家から「国民栄誉賞」授与)、安西佐有理、岩脇リーベル豊美、上野
都、大西隆志、大橋愛由等、岡本清周、今野和代、情野千里、千田草介、高谷和幸、Dobinski、中嶋康雄、中堂けいこ、
にしもとめぐみ、寺岡良信、富 哲世、 福田知子ほか


◆6.--文学短報
A-----川柳教室の案内です
 「Melange」同人の川柳作家である情野千里さんの「川柳教室」の案内です。
 「川柳の壺SP(スペッシャル)」
・場所/神戸元町高架下〈モトコー2山側〉プラネットEarth
・日時/7月15日(火)午後6時~8時
・構成/三部構成です。一部は、「鑑賞の壺」~時実新子の川柳作品を情野さんが解説。二部は、持参した(即吟も可)川柳を詠む。
    三部は、自作川柳を声に出して朗詠する……といった内容です。
・宿題/「散る」 このテーマであらかじめ川柳2句を用意してください。
 〈参加希望者は当日直接会場に出向いてください〉

B-----兵庫県現代詩協会の事業紹介です〈現在、同協会の常任理事を務めている関係上、お知らせするものです〉

*01
兵庫県現代詩協会の会報35号(神田さよ編集)が発行されました。
現在、会報特別号(2014年11月発行予定)の編集が始まっています。同号は、「阪神・淡路大震災から20年を想う」をテーマに詩を募集しています。
執筆資格者は、兵庫県現代詩協会の会員です。
★作品/新作、未発表作品に限ります。(旧作・既発表作不可)。
作品は今回の特別企画号趣旨にのっとった内容としてください。
    文字数は、タイトルと著者名として(25文字×5行)。
    作品本文は(25文字×30行 )にまとめてください。
★締め切り/2014年9月15日必着 (遅れて到着した原稿は受けつけません)

*02
兵庫県現代詩協会のブログ http://hyogo-poetry.jugem.jp/
に「今月の詩」という連載が始まっています。これは毎月一人ずつ会員の作品を紹介するという企画です。
この企画は、去年9月から始まったもので、作者名、作品名の順です。事務担当は大橋です。
2013年09月/かただときこ 「手」
    10月/飽浦 敏  「菫」
    11月/小島みどり  「すずむし」
    12月/和比古  「やさしさを感じて」
2014年01月/黒住考子  「冬立つ」
    02月/井口幻太郎 「蜻 蛉」
    03月/増田まさみ 「離郷」
    04月/たかはしふみこ 「しゃくなげに」
    05月/安西佐有理     「ひそかな裸足」