おはようございます。
先日、見頃になったという庭園の紅葉見物を兼ねて、根津美術館の”円山応挙/写生を越えて(前期)”に行ってきた。開館75周年記念特別展と銘うっているだけあって、応挙の名作がずらりと並ぶ、豪勢なものだった。
圧巻は、何といっても、国宝、重文の六曲一双の屏風が三組並んでいるコーナーである。ひとつは、根津美術館所蔵の重文・藤花図屏風。この展示室を茶室にたとえれば、藤花図は亭主である。そして、呼ばれた二人の客人がすごい。ひとりは、日本橋の三井さまから来られた、国宝・雪松図屏風。いつもお正月にしか、三井記念美術館にお出ましにならない、応挙の最高傑作である。毎年、見ているが、ここで見られるとは夢にも思わなかった。そして、もう一人の客人も、京都は紅葉の名所で知られる圓光寺から来られた客人で、名を重文・雨竹風竹図屏風という。実は、私メは先日、紅葉見物の折り、本寺に参拝し、この屏風(レプリカであるが)を拝見しているのである。それとはつゆ知らずに、ここで本物と出会い、うれしさが込み上げてきた。ぼくには”あそびのかみさま”がついていて、いつもこうゆう奇跡を起こしてくれるのだが、今回もそうだった。では、その豪華な顔ぶれを以下に並べ、”根津の茶室”を再現してみましょう。まず、客人から、最後に亭主をという順に。
国宝・雪松図屏風
重文・雨竹風竹図屏風 (これは圓光寺で撮ったレプリカ屏風の写真です)
重文・藤花図屏風
これだけで満足でござりまするが、待合室でお待ちのほかの客人もご紹介しておきましょう。実は私メは、2014年に京都の相国寺承天閣美術館で”応挙展”をみていて、そこにも出ておられた客人が結構、おりまする。
”牡丹孔雀図”(三の丸尚蔵館) 同じ画題の重文が京都で出展されていた。
写生図鑑 ただの写生ではなく鑑賞性にも優れたもの。重文。京都では写生帖はたくさん出ていたがこれはどうだったか?
七難七福図巻(相国寺蔵) 京都では、前期に展示され、ぼくは後期展だったので、この画稿だけを見た。京都の仇を江戸でとったことになりまする。
豪華絢爛の素晴らしい応挙展でした。
それでは、みなさん、今日も一日、雨竹風竹図屏風のように、雨にも負けず、風邪にもまけず、お元気で!