気ままに

大船での気ままな生活日誌

世紀の日本画 後期

2014-03-31 06:11:06 | Weblog

東京都美術館で開催されている”世紀の日本画展”の後期もそろそろ終幕を迎えるというので、お花見も兼ねて出掛けた。前期も、もちろん行っているが、前・後期全とっかえというので、行かないわけにはいかない。お馴染みの名画続々で、今回も心ゆくまで楽しんできた。

前田青邨の作品が章を跨ぎ、4点も展示されていたのも嬉しい。最近、余りみていなかった気がしてたからネ。青邨は晩年、ぼくの散歩道である北鎌倉に住み、東慶寺に大きな筆塚と小さなお墓があるので、親しみをもっているノダ(笑)。

青邨の作品。まず、第1章(名作で辿る日本美術院の歩み)に、”京名所八題”8幅が前後期分けて展示されている。清水寺とか先斗町とか、馴染みの名所が空から観てうつくしく。そして、第2章(大正期の名作)には”湯冶場”。これもお馴染みの湯、草津の昼、修善寺の朝(何所の湯?独鈷の湯です)、伊香保の夕方が。風情ある温泉場。それぞれの湯を訪ねた頃を思い出すゼヨ、湯の町エレジー。第3章(歴史をつなぐ、信仰を尊ぶ)では”知盛幻生”。歴史画が顧みられなくなった時代、おい、ちょっと待て、忘れられては困るのことよ!と、86歳で描く、壇ノ浦に沈んだ平家の知盛らの亡霊。歴史画の集大成の評価を得る。そして、光琳の燕子花図屏風を彷彿させるような”芥子図屏風”。黄金色の背景に左隻に蕾、右隻に花の芥子がずらり。これは第4章、”花、鳥、そして命を見つめて”に。さすが、院展の重鎮。

第5章 ”風景の中に”にも印象的な作品が。御舟の群青色の”比叡山”。山の中腹が蠢いているような、霊を感じるような描き方。”群青中毒”になっていたという最後の時期、25歳頃の作。そして、岩橋英遠の全長29mの絵巻物、”道産子追憶の巻”。北海道の四季を描く。冬眠中の熊の親子から始まり、春は朝日に染まる白樺林。コブシの花が咲き、リンゴ畑が次第に春めきて、桜の花も咲く。そして落葉松が芽吹いて、緑の夏が。そのうち赤トンボが飛んできて、それが次第に群れをなし、真っ赤な夕陽に染まるとき、この絵巻のクライマックスがくる。そして、収穫の秋がやってくると、もうすぐその先には厳しい冬の景色が。ヒトの一生の四季のようでもあり、じーんとくる。

画巻では第4章の小茂田青樹の”虫魚画巻”にもカンドウ。蛙、鯉と金魚、灯に集まる蛾など、鰻とどじょう、蜘蛛など前後期6図からなっている。写実的ながら、何か訴えるようなものが。”虫などの写生を重ねて、心を通わせることが必要”との小茂田の言葉も添えられている。心象風景なのである。

第6章は、”幻想の世界”で、第七章は”人の姿”。片岡球子の面構えシリーズ”歌川国芳”。国芳自身が描いた作品を観ているという構図が面白い。肖像画といえば、越路吹雪が寝転んでいる姿を描いた、小倉遊亀の”コーちゃんの休日”も良かった。大スターなので、なかなか会えず、ほとんど印象だけで描いたそうだ。でも、この絵をみて、コーちゃんは、あら、わたしの癖がよく出てるワ、と感想を述べたそうだが、これは日曜美術館で聞いた話。

まだまだ素晴らしい作品がいっぱいですが、キリがないのでこの辺で。前期展感想文もあります。

。。。。。

以下、日曜美術館から。

前田青邨 ”芥子図屏風” 

速水御舟 ”比叡山”

小倉遊亀 ”コーちゃんの休日”。 ぼくの、コーちゃんのひみつ(笑)を読みたい方はこちらへ。

平櫛田中 ”禾山笑”。 臨済宗の禅僧西山禾山をモデルにした作品。禾山は、”四十、五十は鼻垂れ小僧、七十、八十男が花”と言っていたそうだから、平櫛はこれに二十を加え、”六十、七十は鼻垂れ小僧、男盛りは百から百から、わしもこれからこれから”と107歳まで生きた。小平の平櫛田中彫刻美術館を訪ねたときの感想文はこちら

小林古径 ”孔雀”

もう、明日で終幕です。まだの人は、お花見がてらにどうぞ。

今日は 朝から上天気。桜見物は、まず、四谷から入って、半蔵門、千鳥ヶ淵、靖国神社、北の丸公園とめぐり、そしてできれば近美も、という予定です。では、行ってきます。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

霽れゆく満開桜

2014-03-30 18:28:59 | Weblog

今日は朝から雨で、おまけに強い風。一日中、外に出られないとあきらめていた。それでも、3時半過ぎぐらいだったろうか、ベランダに出ると、風はまだ吹きつけているものの、小雨になっていた。これなら、近場のお花見くらいはいいだろうと家を出た。出たとたんに、雨風が強くなったが、これで引き返したら、男がすたると、砂押川沿いの桜並木まで傘を窄めて、進んだ。

松竹橋際の桜はもう満開になっていた。よし、今夕のブログ記事は”雨の満開桜”でいこう!とカメラを向けはじめた(汗)。どの桜も満開か、その一歩手前という咲き具合で見事なものだった。天気は相変わらずで、ときに強風が襲い、傘をあたふたさせた。そして、何度目かに、傘がおちょこ状となり、使えなくなってしまった。500円のビニール傘だから欲しくはないが、雨に濡れるのは、カメラのためにも良くない。

と、そのときだった。南西の空の雲間にちらりとお日さまが現れた。そして、5分もしないうちに、反対側の北東の空の雲が切れ、青空が見え始めた。まさに、”雨過天青”だ。北宋汝窯のうつくしい青色をこう、称する。そうそう、まだ記事にしていなけど、箱根の岡田美術館に北宋汝窯の青磁鉢があったんです!日本にいくつもないはずのものが、ここにあるとは、たまがった(熊本弁で驚いたということ)。

突然出現した雨過天青の一点がぐんぐん拡がって、たちまちの内に青空になってしまったのは、これこそ、たまがった。こういうふうに雲が急激に晴れていく状態は、先日、山種美術館でみた、小倉遊亀の、富士山の雲がどんどん晴れてゆく絵の題名、”霽れゆく”がぴったりだと思う。で、タイトルに使わせてもらったわけ。

それで、”雨の満開桜”を撮り終えたあと、もう一度、同じコースを廻り、”霽れゆく満開桜”も撮ったわけです(汗)。では両方、取り混ぜて大船の満開桜をご覧ください。

 ・・・・

雨の満開桜

霽れゆく満開桜

あるお宅の庭からはみ出て咲く古木桜。川沿いの松竹大船撮影所開所記念桜のひとつだと思う。約80年。植栽時5年ものとして、85歳。まだまだ若いゾ。はなたれ小僧だ。

若々しい花々

霽れゆく空 雨過天青


会社の桜

花桃と桜

椿と桜

霽れゆく満開桜。 ちょっと蕾があるけど、おまけして。

神社の山桜も開いたゼヨ。

明日は絶好のお花見日和!千鳥ヶ淵、靖国神社、北の丸公園、踏破するぞなもし!

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

根岸森林公園 桜と廃墟の美

2014-03-30 10:07:47 | Weblog

横浜の根岸森林公園には何度か訪ねているが、さくらの季節は初めてだった。ここには”廃墟の美”として名高い、(日本初の洋式競馬であった)旧根岸競馬場の一等馬見所が保存されている。そのときの馬場が広い芝生公園となっていて、馬見所下に桜山がある。何年か前に、これまた日本初の洋式公園である、山手公園から全山桜色に染まった根岸の山をみて、一度、お花見に行ってみたいと思っていたのだ。

もし、桜が僅かしか咲いていなくても、廃墟の美はあるし、そして、全国でも珍しい馬の博物館もあり、十分、楽しめると思い、初訪問となるワイフも連れて行った。根岸駅前からバスがあり、すでに大勢の人が列をつくっていた。歩いても行けるくらいの距離だから、山を登って、たちまち公園前に着く。バス停から大きな大島桜が白い花をいっぱいつけているのが目に入る。広場の前に出ると、前方に桜山が。でも、桜山というより、ただの枯れ山(笑)。よくみれば、うっすらと桜色になっているかどうかという感じ。それでも、大島桜や早咲きの桜が数本、広場の中や周辺で咲いていて、それなりのお花見はできる状態。その木の下で、お花見の宴が開かれていた。

 

ぼくらはすでに、横浜高島屋の資生堂パーラーでランチをとっているので、ここでお弁当を広げることはない。ついでながら、ここでオムライスを頂いたが、とても上品な味ではあった。でも、ぼくは、もう少し濃い味付けの方が好き。こういう食事でも赤ワインを頂くのです

そして、元根岸競馬場一等馬見所。慶応3年に外国人クラブの主催で日本初の洋式競馬が行われ、明治13年に日本競馬クラブに引継がれ、昭和18年に戦争のため閉鎖されるまでつづいた。戦後、米軍により接収され、ゴルフ場として利用される。昭和44年返還される。J・H・モーガンの設計による下見所、一等馬見所、二等馬見所の3つの建物は、貴賓室などを持つ一等馬見所を除き取り壊され、園地として整備される

咲きはじめの桜と一等馬見所を観る。

すばらしき廃墟の美

ここから、あべのハルカスに日本一の座を奪われ意気消沈している横浜ランドマークタワーがみえる。日本一の富士山もみえるときもある。

日本競馬史上初の五冠馬、シンザンの向こうに馬の博物館が。新所蔵品に北斎の”馬づくし”3枚が。2年前には”近代競馬150周年記念/くらべ馬展”がありました。記事にもしてあります。

幻の名馬トキノミノルの向こうに一等馬見所が。

真央ちゃんが三度目の世界女王にもなった日だった。素晴らしい有終の美。

新旧交代。さわやかに去ろう、真央ちゃん。10年間、ほんとに、どうもありがとう。


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

博物館でお花見を 

2014-03-29 09:37:03 | Weblog

お花見のシーズンは、トーハクで”博物館でお花見を”

まず、庭園でお花見を。

池の前のショウフクジ

エドヒガンシダレ これがすごかった

池の向こうの山桜かソメイヨシノは、まだこれからか。

九条館横の桜

そして、トーハク構内の枝垂れも素晴らしい。

黒門前の桜

館内でもお花見を。

日月山水図屏風(重文)室町時代16世紀

源氏物語絵合・胡蝶図屏風 狩野養信(江戸時代19世紀)

まだまだ、たくさんありますが、花見で一杯で〆ます(汗)。

瓢形酒入 船田一琴(天保14年)

建仁寺展は、またの機会にし、都美館の日本画展へ。


 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

上野公園 桜一気に開く

2014-03-29 08:41:11 | Weblog

上野公園の桜はどうか。2時頃到着したが、早咲を中心にもう公園内は桜色。東照宮の参道には露店もたくさん出ていて、もう、お花見準備終了。そして、ぼくはトーハクでお花見して、都美館で日本画を観て、薄暮の公園に出てきたら、提灯に灯りがともり、もう夜桜見物がはじまっていた。なんだか、この暖かさで、昼間、一気に花が開いた感じ。

3月28日午後2時頃

そして、午後6時頃

広重の月の松から

西郷どんと光の桜

ここから、六義園の枝垂れ桜のライトアップを観に行こうと思ったが、これが観たくて帰宅。羽生、町田の金銀独占で、ぼくの華やかな一日を締めくくってくれた。

今日はさらに、暖かくなり、どこも一気に満開へ、じゃないでしょうか。明日の天気のことを考えると、今日も花見だ。

 



 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

六義園の枝垂れ桜 満開

2014-03-29 06:33:06 | Weblog

金曜日は桜三昧の一日だった。まず、その一弾。六義園の枝垂れ桜。毎年、行きます。駒込駅側の門に”ただいま見頃です”の貼り紙。2,3分も公園内を塀沿いに正門方面に歩くと、枝垂れ桜に辿り着く。はじめに目に入る姿に、おおっと声を上げる。

 

正面に廻って見る。なんだか、今まで見た中で一番きれいな気がする。ピンク色もよく出ているし、花房も申しぶんないくらいたくさんつけている。来年が心配なくらい(笑)。でも、良かった、うららかな春の日に、こんな素晴らしい枝垂れ桜を見ることができて。

天を仰ぐと。満開!

ちょっぴり蕾が残っている程度。

楽しむ人々。まるで、人間は桜のしもべだみたい。

横から見る

 庭園のコブシもハクモクレンも満開でしたよ。

さてこれはなんでしょうか?

お皿の模様ではありません。前菜です。KITTEの6Fのレストランで。ワイフとここで食事して、それから別行動。ぼくは駒込。ワイフは、ぼくが先日行ったばかりの新宿御苑。こちらの枝垂れも素晴らしいので薦めておいた。単独行動の方がたくさん回れるからネ(笑)。

 ワイフがみた御苑の枝垂れ。

 そして、ぼくは上野に向かったのでござった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

富士と桜と春の花 山種美術館

2014-03-28 08:25:45 | Weblog

富士が好きで、桜が好きで、春の花が好きなぼくが、山種美術館で開催されている”富士と桜と春の花”展を見逃すはずがない。展覧会開始そうそう出掛けている。こんなに富士山の絵を同じ会場で見たのははじめてかもしれない。それだけで感激。”富士山世界文化遺産登録記念”と銘打つだけはある。

富士山も画家によって、さまざまな見方、描き方をするのが面白い。ミニ図録を買っていますので、その写真を豊富に取り入れて、紹介したいと思います。

富士山といえば、横山大観。富士山をぐるりと回り、いろんなところから、春夏秋冬、朝昼晩と眺めて描いているが、富士山に登ったことは一度もないとのこと。でも、富士山は遠くからみるのが一番の美人ですもんね。石ころだらけの山肌をみたら。幻滅してしまうかも(笑)。

霊峰不二(大観)

ぼくには青い富士というイメージがないが、古径と土牛が青い山肌の富士を。兄弟弟子だから、気持ちも似るのだろうか。

不尽(古径)

山中湖富士(土牛)

富士山を一番ソンケイしているのではないかと思われる画家は、この二人。黄金色に包まれる神々しいばかりの富士山。富士山自身もやっぱり、あの球子富士よりは、うれしく感じると思いますよ(爆)。

富士と筑波 のうち 「富士」(平福 百穂)

富嶽(安田 靫彦)

雲がはれゆく様を描いた遊亀と川春彦。はじめてこういう光景に巡り合って、印象深かったのでしょう。ぼくも一度、みて観たい、急激に雲が晴れていく姿を。

霽れゆく(遊亀)

霽るる(川 春彦)

さっき悪口を言ってしまったが、世界遺産登録記念に相応しい画題なので、球子で締めようと思います。

めでたき富士(片岡 球子)

さて、次は桜。ぼくもあちこち桜の名所を訪ね歩いてきたけれど、やっぱり一番は吉野の桜かな。

吉野(土牛)

醍醐(土牛)。醍醐の桜もこの絵を知ってから観に行った。

夜桜ふたつ。

夜桜(御舟)

夜桜(千住博)

牡丹もイイね。

牡丹図(鈴木基一)

牡丹(福田平八郎)

富士と桜と春の花、素晴らしい展覧会だった。さあ、今日から、絵ではなく、(本物の)本格的なお花見のスタートだ。先陣は六義園の枝垂れ桜!弘前の散る桜まで連日、観尽くすゾ!!できれば、北海道まで初進出したい!

 
(昨年5月の弘前城の花筏です)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

原節子桜開花、岸恵子枝垂れ桜満開、真央桜SP満開

2014-03-28 07:39:30 | Weblog

すでに5日前に大船撮影所開所記念植樹の桜並木の開花宣言をしているが(汗)、今朝の散歩で、原節子桜も開花したことを確認した。原節子桜とは、ぼくがこちらに越してきてからつけた名前で、いつも松竹桜の開花のトップ(残り花もみどりの日までの記録がある)を飾っていたが、ここ数年、トップの座を若い司葉子桜に譲るようになってしまった。ちょっと弱ってきたようにも思う。でも、原節子桜の向かいに小津安二郎桜がいて、いつも仲良く手(枝)を握っているので、まだまだ元気だ。毎年、開花もふたりほぼ同時で、遅れても1日くらい。今年も同時に開花した。

さて、岸恵子枝垂れ桜。松竹桜並木とは巴里方面にちょっと離れたお宅の庭に住んでいて、いつもしだれて色っぽい。老いらくの恋も欠かさない(笑)。本当に元気で、いつも早々と開花し、もう、満開を迎えている。それに、ここの枝垂れの咲き具合は、駒込の六義園の枝垂れ桜とほぼ同じで、いつもこれを、目安にしている。で、今日、六義園に出掛けます!!

昨晩、真央桜も満開。世界選手権で、見事にトリプルアクセルを決め、完璧演技。バンクーバー五輪のキムヨナの得点を上回る歴代世界最高得点を上げた。ソチ五輪銅メダリストのコストナー桜、同5位のリプニツカヤ桜を抑えてトップ発進。あとは大事なところで転ばまなければ(笑)、世界チャンピオン。満、満開に。がんばれ、真央ちゃん。

原節子桜の開花、

原節子桜、小津安二郎桜、司葉子桜の位置関係。

岸恵子枝垂れ桜 満開

真央桜も満開

真央桜の後継か、15歳リプニツカヤ桜。

NHKの刈屋アナウンサーもぞっこんの美人スケーター、米国、ホトマックのゴールド桜

ご近所の木蓮も朝日に輝いていた。小百合木蓮と名付けるいいともに出演してネ。


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

川瀬巴水展 横浜高島屋

2014-03-27 09:19:05 | Weblog

去年の暮に訪ねた千葉市美術館の川瀬巴水展の巡回とはつゆ知らず、横浜高島屋に行った。そうだと知って、喜びは頂点に達した(笑)。だって、あの大回顧展はほんとに素晴らしかったから。もう一度、みられるなんて夢にも思わなかった。遺作となった雪の金色堂の石段を登る自身を描いたという”平泉金色堂”の前で感動を新たにしたし、法師温泉や清水寺の自画像もしみじみとみきダッタノダ。

というふうに、書きはじめると、前回と同じような記事になってしまいそうなので、横浜開催の特徴でもある、最終コーナーの”巴水の描いた神奈川”と、横浜を描いた、巴水の弟子筋の”石渡江逸版画展”を中心に振り返ってみようと思う。

まず、ちらし絵ともなった鎌倉大仏があり、相州七里が浜そして、鶴岡八幡宮とつづく。これらは、いずれもぼくの散歩道だから、実際の風景も撮っているので、比較に横に置いて楽しんでみよう(笑)。巴水は写生旅行をして、それを基に制作しているので、実際の風景に近いことがここでも確認できる。

鎌倉大仏 右の写真は昨日、撮ったもの。後ろの山の形は同じだが、松の木がない。当時あったのか、構図上入れたのかわからない。ただ松の木は境内にいくつもある。どうしても、松を入れて、という人のために、もうひとつ松入り大仏を撮っておいた(汗)。

相州七里が浜 ちょうど写真と同じ位置。巴水に、この夕景を描いてもらいたかった(笑)

鶴岡八幡宮 今はもうない大銀杏が描かれている。

2010年3月10日 大銀杏倒木の日、その日すぐ駆け付けた記事もありますので、ごらんになりたいかたはどうぞ

 

 そして、元箱根見南山荘風景。昭和10年、別邸持ち主の岩崎小弥太から呼ばれ、つつじ庭園等を写生する。現在の、山のホテル。ぼくも何度も行っている。ホテル内に巴水の版画が飾ってある。実際の風景と並べてみると。80年前の躑躅もりっぱ。

つつじ庭に遊ぶ二美人

合計6点の作品が。加えて、宮ノ下の富士屋ホテルの全景が2点。

石渡江逸版画集のコーナー。戦前の横浜の庶民の街角を描く。

子安(八百屋)、神奈川相応寺横町夜店、横浜萬國橋

名作もたっぷり。楽しい横浜の巴水展であった。今月いっぱいですよ。

清洲橋

月嶌の雪

 

京都清水寺と上州法師温泉(自画像のある風景)

平泉金色堂

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花巡り 本覚寺、光則寺&長谷寺

2014-03-26 18:09:16 | Weblog

ご近所の枝垂れ桜が見頃になったので、鎌倉駅近の本覚寺に偵察に行った。本堂横に大きな枝垂れ桜が一本あるノダ。咲きはじめていました。こんな風に。

全体では、こんな風。本堂は改装中です。

まだ、早い。そうだ、長谷の光則寺の門前にもりっぱな枝垂れがあったはずと、バスで向かう。やはり、咲きはじめ。でも、花芽をつけていない枝が多く、今後もあまり期待できない感じ。

木はりっぱだが、花芽が少ない。

光則寺といえば海棠。蕾をだいぶ膨らませてきましたよ。もう一息。楽しみだね。

そうそう山吹も咲きはじめていた。

近くの長谷寺は、まずハクモクレン。

コブシも。

カンヒザクラは見頃。

ミツマタも。

吉野つつじは境内のあちこちに

ミツマタもずらりんこん。

黄梅の”大木”にはびっくり。瑞泉寺の黄梅とは全く違います。

楽しい花めぐりでござった。ゲロゲロ。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする