気ままに

大船での気ままな生活日誌

よいお年を!

2013-12-31 17:06:42 | Weblog


いよいよ大晦日。冬晴れの午後、ぶらり鎌倉散歩へ。びっくりしたのは、鎌倉宮の、鳥居前の河津桜が一輪、もう開花していたこと。梅なら分かるけど、年内に河津桜が咲くなんて、はじめての経験。これでは、桜は咲いたか、梅はまだかいな、になってしまう。

荏柄天神社の紅梅白梅は、わりと早く咲くけど、まだぜんぜんだった。その代わり、大銀杏が綱を締めてもらっていた。稀勢の里も初場所優勝で、是非、綱を締めてもらいたい。


夢が叶ったら、神輿でわしょいだ。受験生と同じだね。


八幡さまは、大祓で賑わっていた。


今晩からの初詣客目当ての、露店がずらり。


駅前の本覚寺は正月えびすの準備万端。




では、みなさま、よいお年をお迎えください。
本ブログはお正月も平常営業しておりますので、どうぞ元旦からおいで下さい。(昨日、のぼった)二宮の吾妻山からの富士山と菜の花の光景からスタートの予定です。



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2013年美術展 美女ベスト10

2013-12-31 11:48:46 | Weblog
これも昨年からはじめた、”今年の美術展・美女ベスト10”。今回は海外の美術館で出会った美女も含まれています。ご笑覧ください。

2013年美術展 美女ベスト10
第1位 リオタールの”チョコレート娘”(ドレスデン絵画館)


第2位 ラファエロの”大公の聖母”


第3位 エルグレコ”白てんの毛皮をまとう貴婦人”


第4位 ネフェルティティの胸像(ベルリン新美術館)


第5位 アングルの”聖杯の前の聖母” (プーシキン美術館展)


第6位 エミール・クラウスの”昼休み” 背中美人 


第7位 平等院鳳凰堂の飛天 


第8位 玉三郎の天守物語 泉鏡花展より


第9位 モンパルナスのキキ (マン・レイの写真)横浜美術館コレクション展より


第10位 ヤロスラヴァの肖像 (ミュシャの娘)


次点
ムリリョ”聖母子”(ドレスデン絵画館)


マックス・クリンガー の”新サロメ”(ライプツィヒ造形美術館)


ポライウオーロの ”若い女の肖像”(ベルリン絵画館)


ウタ (聖ペテロ・聖パウロ大聖堂)


灰陶加彩仕女俑(故宮博物院)


モナリザに似た女(下村観山)


落選
レベルが高い美女コンテストです、こんな方が落選。

フェルメールの窓辺で手紙を読む女 (ドレスデン絵画館)


ラファエロのシスティーナの聖母 (ドレスデン絵画館)


来年もたくさんの展覧会美人に会えるといいのですが。



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ぼくの、2013年美術展ベスト10

2013-12-31 09:29:20 | Weblog
昨年、ぼくのブログ史上初の、美術展ベスト10を載せましたが、今年も、はずかしながら、決行いたします。ご笑覧ください。

2013年美術展ベスト10

第一位 「京都展」東京国立博物館
第二位 「光悦展」五島美術館
第三位 「貴婦人と一角獣展」国立新美術館
第四位 「伊藤若冲の名品展」承天閣美術館
第五位 「ラファエロ展」国立西洋美術館
第六位 「福田美蘭展」東京都美術館
第七位 「竹内栖鳳展」国立近代美術館
第八位 「奇跡のクラーク・コレクション展」三菱一号館美術館
第九位 「夏目漱石の美術世界展」芸大美術館
第十位 「ルーベンス/栄光のアントワープ工房と原点のイタリア展」BUNKAMURA ザ・ミュージアム

と、ベスト10をあげてみたが、ベスト3のクリーンナップ以外は、ずいぶん迷った。だって選考基準が、ぼくの”展覧会場でのわくわく度”というあいまいなものだから、仕方がないところがある。だから、プロ野球にたとえれば、以上のラインナップは先発メンバーで、いつ代えられても不思議はない。控えのBチームだって、決してAチームにひけはとらない。ということで、Bチームのメンバーも上げることにした。

もうひとつのベスト10

「アントニオ・ロペス展」BUNKAMURA ザ・ミュージアム
「グルスキー展」国立新美術館
「山口晃展」そごう美術館
「大野麥風展」東京ステーションギャラリー
「ターナー展」東京都美術館
「川瀬巴水展」 千葉市美術館
「斉藤浮世絵コレクション展」三菱一号館美術館
「エミール・クラウスとベルギーの印象派」東京ステーションギャラリー
「カイユボット展」ブリヂストン美術館
「曜変・油滴天目/茶道具名品展」静嘉堂文庫美術館

ついでに、もう一丁
さらにもう一つのベスト10プラス

ミケランジェロ展
レオナルドダビンチ展
プーシキン美術館展/フランス絵画300年
ミュシャ展/パリの夢 モラヴィアの祈り
エル・グレコ展
横山大観展 良き師、良き友
天上の美/飛天の美 
井戸茶碗 戦国武将が憧れたうつわ
国宝 興福寺 仏頭展
卯花墻と桃山の銘陶  
速水御舟/日本美術院の精鋭たち
飛騨の円空―千光寺とその周辺の足跡―
会田誠展
野中ユリ展
。。。。。
  
そして、以下の展覧会もとても面白かった。来年は、それぞれのベスト10をつくれるように遊びに励みたい。   

科学展 ベストスリー
「特別展 マンモスYUKA」 パシフィコ横浜
「深海/伝説のダイオウイカにあう」科博
「益田一と日本の魚類学展」神奈川県立生命の星・地球博物館

文学展 ベストスリー 
「泉鏡花展/ものがたりの水脈」神奈川近代文学館
「賢治+司修 注文の多い展覧会」神奈川近代文学館
「堀辰雄/生と死と愛と」鎌倉文学館

何でもベストスリー
「明治のこころ展」江戸東京博物館
「たばこと塩の博物館物語」たばこと塩の博物館
「小林秀雄・青山二郎/二人の”目の眼”展」壺中居

地方美術館ベスト3
山梨県立美術館でミレーコレクション展
青森県立美術館で奈良美智展
平野政吉美術館(現秋田県立美術館)で藤田嗣治展 ”秋田の行事”

今年は春に台湾、秋にドイツの美術館にも行きましたので、メモしておきたいと思います。

台湾故宮博物院

ベルリン絵画館
新美術館
ボーデ博物館
ペルガモン博物館
アルテ・ナショナルギャラリー

ライプツィヒ造形美術館

ドレスデンノイエ・マイスター美術館
ドレスデン緑の丸天井(博物館)
ドレスデン絵画館

 




とても楽しかった2013年でごわした。
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光のレールウェイ 丸の内駅舎から

2013-12-30 10:13:14 | Weblog
今年も残すところ、あと二日になりましたね。忙しそうにしている人はいつも忙しそうにしている人(爆)。のんきそうにしている人はいつでものんきな人(汗)。

さて、昨日はかみさんとお墓参りを済ましてから、東京方面へ。この年になって一度も入ったことのない、銀座の資生堂パーラーで昼食をと思ったが、なんと1時間待ちだって。やっぱり、のんきな人は入れない。向かいのてんぷらやさんでゆっくりした。お正月でもないのに昼酒2合。いい気持ちで銀ぶら。歌舞伎座前の岩手県アンテナショップでわかめを買いたいというので、そちらに向かう。途中で狩野画塾跡なんていう碑をみつけた。芳崖や橋本雅邦はここで習ったらしい。アンテナショップで、ぼくは塩辛を買って、そこから、ぶらぶら歩いたり、デパートに入ったりして、夕方頃、日比谷から丸の内方面に続くイルミネーションの道を歩き始めた。ちょうど5時にぱっと灯りがついて、歩いている人が歓声をあげた。




そのうち、人出がどんどん増えてきて、丸ビルの辺りでは交通整理が始まっていた。信号も5回待ちくらい。なんでそんなに混んでいるかというと、新聞にも出ていたけれど、東京駅丸の内駅舎から皇居に向かう道が”光のレールウェイ”になっているから。キャロライン・ケネディーさんが馬車で皇居に向かった道。行幸の道というらしい。


レールは駅舎に繋がっているわけではなく、途中まで。カメラでうまく撮れば、そうみえるのです。そして皇居側は、線路が急にエビゾりになって終わる、これは天空へと向かう、という意味らしい。銀河鉄道かな。では、その様子をご覧ください。










丸の内駅舎


キッテビルと駅舎


さて、これは何でしょう。


銀座ミキモトのクリスマスツリーの後継です。さて、これは何でしょう。


天ぷら屋さんの前にいた馬です。馬はあちこちにいました。来年の主役。飛躍の年にしましょう、ひひーん。








これはユニクロのビルです。


あと2日もあるんで、これから吾妻山の富士山と菜の花を観に行って、それから、今年の美術展ベストテンと展覧会でみつけたベスト美人の記事を書こうかと思っています。間に合わなければ、正月過ぎてから、去年のベストテン・・・にすればいいんだから。 



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下村観山展

2013-12-29 09:54:41 | Weblog
横浜美術館で、大観/良き師良き友展に引き続き、仲間外れにされていた(笑)下村観山展が開催されている。生誕140年記念である。開催後、間もなくして訪れたのだが、何とか年内に感想文をと、書き始めている。

観山というと、やっぱり、”弱法師”。梅の季節にはよく訪ねる三溪園の臥龍梅が、この絵のモデルになっていると知ってから、お気に入りとなった。観山は原三溪の支援を受け、住まいも横浜の本牧に用意された。横浜市ゆかり観山の回顧展が、横浜美術館で開催される、これほど相応しいところはない。

まず、その弱法師(よろぼうし)から。写真は今年(13年)のトーハクの”博物館で初詣”で撮ったもの。ハマ美での展示期間が、12/7-12/20なので、もしかしたら、来年正月もトーハクで屏風が開かれているかもしれない。ぼくは2日に行くつもり。
謡曲『弱法師』を主題にする。偽りの告げ口により父左衛門尉通俊にすてられ、盲目となって諸国を巡る俊徳丸は、人々から弱法師と呼ばれた。この作品では、旧暦如月時正の日(彼岸の中日)、摂津の四天王寺で、父と再会する機縁となった日想観(沈む太陽を拝し、極楽浄土を観想すること)を行う俊徳丸の姿が描かれる。(ホームページより)。


さて、はじめに戻り、各章ごとに、観山の履歴のメモと、展示された絵については、(図録を買わなかったので)、ちらしや図書館で借りた(10年前の)”生誕120年下村観山展”の図録からの写真を載せたい。
[第1章] 狩野派の修行
観山は9歳から画業の修行をはじめたという。11歳のときの作品、鐘馗さまが虎に跨っている図、”騎虎鐘馗”なんかみると、まさに、栴檀は双葉より芳し。そして、”鷹之図”は13歳。この頃からすでに、狩野芳崖や橋本雅邦に師事して狩野派の描法を身につけた。雅号は”北心斎”だった。

騎虎鐘馗


第2章 東京美術学校から初期日本美術院
天心が初代校長となった、美校一期生として入学するが、すでにひとかどの画家であった観山は、やまと絵を基礎にした独自の画風を作り出していく。明治27年に卒業後、すぐに助教授に就任、後進の指導に当たる。いかに、天心が観山を買っていたかがわかる。明治29年、天心の”日本絵画協会”に大観や春草と共に加わり、活躍する。雅号は観山に。しかし、明治31 年、美校内部の混乱で、天心は校長の職を追われ、観山も大観らと共に美校を去り、日本美術院を設立。第1回で観山の”闍維(じゃい)”は大観の”屈原(くつげん)”と共に、最高賞を受賞。フェノロサが激賞した。これも展示されている。この章では、”蒙古襲来図”、”辻説法”、そして、鹿の姿が愛らしい、朦朧体に拠ったといわれる”春日野”といろいろな絵をみせてもらえる。

闍維(釈迦が荼毘に付される場面)


春日野


[第3章] ヨーロッパ留学と文展
明治34年、美校に教授として復帰し、その2年後、国費留学でヨーロッパへ。二年間、ロンドンを根城に、欧州各地を回る。ここでも、ウフィーツィ美術館で写したものと思われるラファエロの”まひわの聖母”の摸写が展示されている。原画は板に油彩で描かれているが、水彩によって絹に写したもの。

観山が帰国し、翌年の明治39年に、天心が茨城県五浦に拠点を移した。観山も、大観、春草、木村武山らと共に五浦に移住する。明治40年、文展が設立され、審査員として”木の間の秋”を出品。五浦の雑木林に取材している写実的な作品で、酒井抱一以上とみる人もあったという傑作。一方、この絵に対して、安田靫彦はこう感じていた。天心先生の指導で観山の大きな技巧は、何人も、観山、大観、春草の順であると思っていた。琳派風の新しい試みの屏風の傑作も二双あり、これらは、”木の間の秋”より上位の作だ。何故に欧州に留学させたか、小生には今もって不可解だ。

その後、”国画玉成会”が天心を会長として設立されると、翌年の研究会展に”小倉山”が出品される。

”小倉山” (峰のもみぢ葉/心あらば/今ひとたびの/みゆき待たなむ)
右隻

左隻


第4章 再興日本美術院
天心が死去、大観と共に院展再興。三溪の招きで横浜へ新居。40歳の働き盛り。これまでの蓄積が爆発。名品ずらりと登場。三溪園の松鳳閣の障壁画、四季草花図の下絵も(本画は震災で焼失している)。第1回再興院展で”白狐”、第2回で冒頭の”弱法師”と茫漠とした空間を特徴とする作品を連発する。

一方、こんな絵も。”酔李白”。我が姿


”魚籃観音”魚籃観音とは、観音菩薩が三十三の姿に変化するうちの一つ。深い朱色の衣をつけ、鯉の魚籠を提げた姿で通常描かれる。ここでは、三人の男と犬を配した三幅対に仕立てた。魚籃観音の顔が留学中に模写したモナ・リザを下敷きにしている。




こんな美人画も。
”美人”


”白狐”


今朝の富士です。展覧会では、観山の富士山もみることができます。いい富士ですよ。


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納めの美術展は鎌倉で

2013-12-28 18:36:52 | Weblog
納めの美術展はどこにしようかな、と新聞切り抜きの美術展開催一覧表をみる。すると、ほとんどが、昨日27日で仕事納め。だが、ただ一つ、地元の鎌倉の神奈川近代美術館が28日まで開いていることを知る。近美の鎌倉館、鎌倉別館、葉山館の三館制覇で締めようと思ったが、結局、それはならず、前二者で”納めの美術展”に相成ったでござりまする。

鎌倉館では、”光のある場所(ところ)/コレクションにみる 近現代美術の現実感”展。高橋由一らにはじまる日本近代洋画から空間そのものを構成要素とする現代美術の内藤礼まで、”光の現れ”に焦点を当てた、約70点のコレクション展とのこと。

高橋由一、萬鉄五郎、坂本繁二郎、黒田清輝、佐伯祐三、岸田劉生、梅原龍三郎、藤島武二、松本俊介、古賀春江らビッグネームの作品がずらり。
以下、ちらし、図録からの写真で紹介したいと思う。



岸田劉生 初夏の麦畑


高橋由一 江の島図


萬鉄五郎 日傘の裸婦


前田寛治 裸婦


阿部合成 鱈をかつぐ人


内田巌 トランプ


川端実 作品B


そして、別館では、”ロダンからはじまる彫刻の近代”展。


ロダン 花子のマスク


中原悌二郎 老人の頭像


堀進二 壺を抱く女


スピネック・セガール 仮面をつけた仮面


セガールは特集展示。年末、余裕がありますれば、詳しく報告いたしまする。

両館とも、年の瀬、誰もが忙しきとき、訪れる人少なし(汗)、いとゆるりと観られけり。最高の”納めの美術展”となりもうした。

でも、小町通りは初春の準備で賑わいにけり。






今朝は、素晴らしき富士と三日月でごわした。



では、みなさま、GOOD NIGHT BABY、よき夢を 
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海鵜のいる風景 由比ヶ浜にて

2013-12-27 18:21:09 | Weblog
歳末の由比ヶ浜はさすがに静かなものだった。

お日さままで、雲隠れ。でも雲間から一筋の光が。


今はもう冬、誰もいない海、と思いきや、二人のサーファーが。その向こうに、なにやら一筋の黒い線が。


一筋の黒い線は、海鵜の行列だった。どこからか渡ってきたのだろう。


由比ヶ浜。


何故、二人がここに居たか。この近くのお蕎麦屋さんで、由比コースのランチをいただいていたから。


二人だけの忘年会、いい気分で、熱燗二本いってしまったノダ
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天上の美/飛天の美 サントリー美術館

2013-12-27 10:20:15 | Weblog
空を飛び、舞い踊る天人を”飛天”と呼ぶそうだが、ぼくは、これまで、あまり注意を払っていなかった。今回、飛天に焦点を合せた展覧会”天上の美/飛天の美”を観てきて、すっかり、飛天のフアンになってしまった。

はじめに、飛天の歴史みたいなのがあって、インドから始まって、中国、朝鮮と流れてきて日本にやってくるのだが、その間、いろいろと”進化”してきた様子が示される。時代によって国によって、飛天はさまざまな形態をとる。衣を翻して天を泳ぐような天女がいると思うと、エンゼルのような羽根をつけたり、まるで鷲だか鷹みたいなりっぱな羽根をつけたものも見られた。そうかと思うと、乗り物で天を翔るのもいる。乗り物は雲だったり、蓮華座だったりと、これ、またいろいろだ。姿態もいろいろだが、薬師寺東塔の水煙の天女たちときたら、プロポーションもいいし、腰をくねらしたりして、色っぽい(笑)。下の写真(古寺を巡る/薬師寺から)はそうでもないけど(笑)。


ガンダーラ マーラの誘惑


おおざっぱにいうと、飛天たちは普段は浄土という天国に住んでいて、人様のご臨終が近づくと、阿弥陀如来さまのお付き(聖衆という)として天からやってくる。このありさまを絵にしたのを来迎図という。阿弥陀二十五菩薩来迎図をみると、なるほどと思う。阿弥陀さまはやさしくうつむき、安心しなさいよ、と言っているようだし、お付きの天女たちのうつくしいこと。♪天国よいとこ、一度はおいで、酒はうまいし、ねいちゃんはきれいだ♪と耳元でハミングしてくれそう(汗)。


室町時代作の浄瑠璃絵巻があり、ちょうど義経が長者邸に訪れたときの場面が開かれている。まるで浄土のような、花咲く庭園が描かれている。こういう世界が浄土と当時の人が思っていた。浄瑠璃物語は岩佐又兵衛も描いていて、ぼくは全部、拡げたのを観ているので関心をもって眺めた。天蓋や光背などの荘厳具類の中にも、浄土の世界が描かれている。


以上の予行練習を経て、いよいよ本番、最終章・平等院鳳凰堂の世界に入っていくのだ。もともと、 平等院鳳凰堂は極楽浄土を再現した阿弥陀堂で、僕も二度ほど訪ねたことがあるが、日本一うつくしいお寺だと思う。その鳳凰堂が修理中だったが、平成26年3月に落慶するので、その直前に国宝”阿弥陀如来坐像光背飛天”、国宝”雲中供養菩薩像”などをお見せ下さるということなのだ。めったにない、ありがたいことである。

まず、阿弥陀如来坐像の光背飛天。12体のうち6体が展示されている。黄金色に輝いている。それぞれの仕草も顔の表情も違う。しかし、どれも皆、親しみやすい。ぼくは下の、絵ハガキの北2号が好きだった。これらが、光背の中に潜んでいたいたとは思えないほど独立性を感じる。一つひとつが国宝だというからおどろき。


北2号


そして、この極彩色の雲中供養菩薩像(南26)が迎えてくれる。彩色想定復元模刻だが、当時の華やかなりし頃の姿を見せてくれる。


次に、極彩色の色気は失ったが、その分、枯れた風格の雲中供養菩薩像が、いよいよおでましだ。部屋の向こうに阿弥陀如来坐像がおられる。最近、眼鏡が曇っているので(昨日、買い換えました;汗)、本物の阿弥陀如来さまかと思ったが大きな写真だった。この阿弥陀如来の光背に前述の飛天がいて、周囲の壁に、これから紹介する雲中供養菩薩像が52体、懸けられている。こんなふうに。


像はいずれも頭光を負い、飛雲に乗ってさまざまな姿勢をとっている。菩薩形が主流で、比丘形(僧形)もいくつか。菩薩形の像は多くが坐像で、いろいろな楽器を演奏したり、舞っていたり、持物をとったり、合掌したりしている。比丘形のもは合掌か印を結んでいる、。

さまざまな雲中供養菩薩像。






比丘形


雲中供養菩薩像と結縁(けちえん)も出来ます。複製だが、魂入れをしているということで、皆さん、おさわりをして、お参りしてました。長蛇の列だったので、ぼくはパス。


来年春、落慶のあかつきには、是非、宇治の平等院へ参拝したいと思います。できれば、藤のきれいな時に伺いたいな。

雲中供養菩薩像のシルエット


藤の平等院


(写真は”別冊太陽/平等院王朝の美”から)
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古径と土牛 

2013-12-26 11:34:42 | Weblog
ちょっと前に終わってしまったが、山種美術館で開催されていた、古径生誕130年記念”古径と土牛”は、雰囲気のある、とても、いい展覧会だった。

お二人は梶田半古塾で一緒で、いわば兄弟弟子だった。しかし、半古が亡くなったあとは、土牛は古径を師と仰ぎ、生涯、尊敬していたようだ。この展覧会の第二章で同じ題材での、おふたりの作品が並べられていた。似ているようで似ていない、似ていないようで似ている、おふたりの親密な関係が偲ばれる、いい展示法だった。

ぼく好みの小さな図録を購入したので、その写真で、ミニ展覧会をここで開きたいと思います。


古径と土牛/ミニ展覧会 

(上の作品が、古径で、下が土牛です)

富士










牡丹



鉢花















観音さま

古径作”観音”。 土牛の言葉/先生の絵は拝見すると、私は先生と対座しているような気がします。長い間、先生の絵をみせていただいている私には、その苦心や態度がわかって、線でも色でも、私どもの想像できない深い苦心がちりじりに押し寄せてくるのです。”観音”もまた、むろん、その一つに違いありません。一見、随分放胆に見えて、やっぱり実に先生らしい細心なお作です。



土牛作”浄心”。古径が亡くなられたことで、どうしても描きたくなった、中尊寺の一字金輪坐像(白く塗られた面や肢体が肉感的で、”人肌の大日”と呼ばれている)。毎日、拝観と写生に没頭した。ただの写生ではなく、自分の心の中にある仏像を描こうとした。題名も”浄心とした。



ぼくの好きな土牛の”醍醐(の桜)”も、古径を偲んで描かれた。


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東京ミッドタウン イルミネーション 2013・12・25

2013-12-26 10:01:56 | Weblog
六本木のミッドタウン・イルミネーションを見学してきました。それも、千秋楽のクリスマスの日に。えへん、えへん。

まず入り口から。ツリーイルミネーションを楽しむ。




おっ!奇跡の木。ピンク色に輝く、樹齢60年のクスノキ。唯一のピンク色。


シャンパンイルミネーション! まるで滝のよう。


木の影から東京タワーも。


しばらくすると、一方通行の列が止まった。そう、メイン会場、スターライト・ガーデンに近づいたのだ。薄暮というのに、もうこの混雑。なぜなら、11月末から始まったミッドタウン・イルミネーションも、今日が最終日。一度はみておきたいという人が集まった。若い男女がほとんど。じいさまは、ど、どこにもおらんわな(爆)。

そして、二、三回目にようやく会場入り。入っても、なかなか写真を撮れる列に進めない。そのうち、最前列にきて、目の前に巨大なブルーのイルミネーションが。


ただのブルーじゃない。さまざまな光りのショーが。宇宙の誕生とか、いろんなテーマに基づいたショーらしい。うしろにミッドタウンのビルも。




東京タワーを背景に


夢のショーはつづく




見学、お済みの方は、立ち止まらないで前方にお進みください、との声が聞こえてくる。いつまでもいられない、と前へ。ちょっと上から見たいな、と思い、見回すと、ビルの2Fへ上る階段があることに気付く。そして、ビルの入り口からの眺めがすばらしい。全体が見渡せる。


輪が浮かんだり、


飛行機の影も。


十分、楽しんで、ミッドタウンのビル内へ。きらめく飾り。クリスマス当日の、お飾りはまた格別。




サンタの飾りのツリー。


これも、見ましたダ。


飛天になったような一日でやんした。






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