(毛虫の画像がありますので、苦手な方はご注意ください)
昨日の午後、家の前で遊ぶ近所のお友達と下2人。
何してるのー?と覗いてみると、
毛虫・・・。
十匹以上いたでしょうか。
これがジョニー、
それがソフィア、
あっちがケイデンとアドベンチャー。
ジョニー、そっちいっちゃダメでしょー
ほらソフィア、そろそろお昼寝よ
毛虫とままごと遊びに夢中。
そして今朝の玄関先。
我が家のペットになったジョニーとソフィア。
「毛がフワフワしてかわいー」と朝から愛でる三女と次男。
ここら辺りは街路樹が桜なんですが、
確かに、桜が散り葉がでてきたとなれば、毛虫ですよね・・・。
実は、私は毛虫が大の苦手な子供でした。
他の虫は結構平気だったんですが、
毛虫だけはどうしてもだめだったんですよね。
桜が散り始めると不安感高まり、
この木は毛虫がいると匂いで察知でき、
桜の木の下はできる限り避け、
夢に出てきてうなされるほど。
クラスの男の子たちがふざけて教室で投げ合っていたときには、
卒倒しそうになり、しばらく学校へ通うのが難しかったのを覚えています。
敏感(ハイリ―センシティブ)な人や子は、
扁桃体や島皮質といった、
不安感や恐怖心を司る脳の部位が敏感に反応しやすい、
という説もあるようです。
特定の対象に対し、こうした脳の部位の反応が過剰となり、
通常の日常生活に支障をきたすようなら、
「○○フォビア(恐怖症)」(不安障害の一タイプ)ともなりうるわけですが、
確かに、ハイリーセンシティブな面の強い娘の一人のクモなどの虫に対する反応を見ていると、
「フォビアすれすれ」かも、と思うことがあります。
私自身の子供時代を振り返っても、
毛虫の他にも「フォビアすれすれ」なものがあったなあと思い出します。
高所、暗闇、激しい乗り物(遊園地など)
映像系(ホラー映画や事故・災害の様子など。
地震の映像を見て何ヶ月も寝付かれなくなったり)。
HSPやHSCというコンセプトを提起したエレイン・アーロン氏は、
「もし、不安感が人生や発達を邪魔するようならば、
『正真正銘の障害』だろうとそうでなかろうと、
人生をより楽しむために、
不安感に取り組む必要があります」としていますが、
(http://hsperson.com/faq/hs-or-anxiety/)
確かに、ですね。
「フォビア(恐怖症)」は、
トラウマ的な出来事が引き金になることがあるといわれます。
とはいえ私自身の毛虫については、記憶をたどっても、
これといった出来事が思い当たらないんですよね。
どうしてあれほど「だめ」だったのかと考えてみると、
見かけも苦手ではあるものの、
何よりもその苦手な見かけをした生物が
「ふいに身体にくっつき得る」ということだったのかなと。
ひょっとして木からぽたりと落ちてきて知らない間にくっついていた、
とかあったのかもしれませんね。
また母親など身近な人がヒステリックに反応しているのを見て子供も学ぶ、
と言われることもありますが、私の母親は毛虫、全然平気でした。
なんでそれほど恐がるのかと理解できなかったようです。
また母親云々に関しては、
私という同じ親に育てられながらも、娘の一人以外は、
冒頭のように虫に対して全く抵抗がないようですから、
まあ、「育て方」以外の何かがありますよね。
それでも私自身今では、
「フォビア的」な不自由さを感じることはほとんどなくなったなあと思います。
激しい乗り物ときつい映像は相変わらず苦手ですが、
これらはなくても日常生活送れますからね。
私自身楽になったのには次の2つが考えられるかなと思います:
1.大きくなるにつれ様々な体験を経たこと
世界中バックパックで周るなどして、
過酷な状況にギャーとなっているうちに、
それまで恐かったものへの見方も変わっていった。
2.扁桃体等を落ち着けるとされるセルフケアを日常生活に組み込むこと
深呼吸や、ボディスキャン、マインドフルである時を持つなど。
もし、
ご自分やお子さんの「フォビア?」といった様子に困っている方がいらっしゃったら、
子供の場合は、私のように、年を経るにつれ楽になる子もいるでしょうし、
また昨今は、ますます改善しやすくもなっているようです。
「フォビア」には「認知行動療法」が有効とされていますが、
何ヶ月間かけてのセッションから、今では、
1.1度のセラピーで6ヵ月後も有効。(ノースウェスタン大学)
2.1度薬を服用するだけで1年後も効き目あり。(アムステルダム大学)
などの研究も発表されているようです。
1.2の両者とも、フォビアの中でもよくあるという
「クモ・フォビア(Arachnophobia)」(不安障害の7%!)
の被験者に対しての研究。
1のセラピーの具体的内容とは:
・正しい知識を学ぶ タランチュラは突然飛びついてきたりしない。むしろ人を見たら身を隠そうとするなど。
・少しずつ慣らす タランチュラを前に、まずは絵の具の筆で触る、次に手袋をして触る、最後に素手で触って掴む
これで、それまでクモが恐くて芝生の上さえ歩けなかった人も、平気になったといいます。
タランチュラが平気になれば、確かにちいちゃなクモもへっちゃらになるでしょうね。
fMRIを用いて被験者の脳を見ると、
「視覚的に苦手」だった人ほど、
大きな改善(恐怖感を司る脳の部位がより落ち着いていた)がみられたというのも興味深いです。
「見た目がダメ」が原因のフォビアは、改善率がかなりいいんですね。
この「慣らす」というの、
「フォビア」改善にとっての鍵とされてますが、
敏感な子にとっても、とても大切だと思っています。
「敏感な子に無理させ過ぎない範囲で、
様々な体験をさせるといい」と言われるのは、
腫れ物に触るよう、安全地帯だけにいるのではなく、
少しずつ、コンフォートゾーンの外にあるものへ、
「慣らしていく」ためでもあるんですよね。
「ああ、これでも、大丈夫なんだな」といった体験を積み重ね、
不安感や恐怖感を司る扁桃体を落ち着けていく、
そんなイメージです。
敏感っ子が、
より自由に世界を楽しめますように!
不安感や恐怖感との取り組みについても、
こつこつまとめていきたいです。
周りの大人が、物理的な状況を改善するサポートと同時に、「きつさ」を糧としていけるような働きかけができるといいですね。
「いじめ」については、米国では近年、より厳しく細かい法律が制定され、学校をあげて徹底した敏感な姿勢で予防対応がされています。
「いじめ」をすると大変なことになる、子供の間でも、そんな意識が行き渡ってますね。国ぐるみの取り組みの大きさを感じています。