マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

ティーンの脳を理解する

2015年06月11日 | メモ
Scientific American June 2015 "The Amazing Brain"より。

ティーンの脳の特殊性は、情動や意欲など自律神経活動に関わる「大脳辺縁系」(10-12歳時に劇的に発達)と過去と未来を分析し理性的決断を下し実行機能に関わる「前頭前野」(25歳頃完成)との発達のギャップにある。

つまり情動面が著しく発達し、豊かに研ぎ澄まされた感性に溢れ、意欲もあり、それに見合う身体的エネルギーもマックス。それでも、このがんがんに突っ走ろうとする状態を、理性的に司る脳の機能がまだまだ未熟。そこで「常識的」な大人から見たら、理解不可能な言動をすることになる。

情動に関わる「大脳辺縁系」の発達は、外へと飛び出していく力にもなるとのこと。家から少しずつ離れることで、血縁のより遠いパートナーを見つけ健やかな子孫を残すという生物学的見地からも理にかなったあり方。それでも理性的な面が弱いので、ドラッグ乱用や十代妊娠などリスクも高まる。

メンタル面の病もこの劇的に変化するティーン時に発症する率が高いとのこと。不安障害、双極性障害、うつ、摂食障害、薬物乱用など、14歳までに発症が50パーセント、24歳までが70パーセント。また精神分裂症の脳は、ティーンの脳のアンバランスさが過ぎた状態に酷似。

即効性のある薬を用いた療法より、時間をかけての行動療法などが、ティーンの脳は劇的な変化時にあり柔軟性が高いので、長い目でみてもより効果的と。脳を形成する過程にあるティーン時の治療介入により、その後の人生でメンタル面の問題を抱えることを食い止められるかもしれないとも。

「脳の成長」とは、ネットワーク回路の充実を意味するのだけれど、ティーン時にはネットワークが最も活発に築かれる時期。またそれまであまり使われなかった回路は刈り込まれ、より使われた回路が深められていく。つまり得意分野やアイデンティティーがよりはっきりと形成される時期。

我が家にも2人ティーン、1人プリティーン。記事にもあるように、こうして特殊な脳の仕組みを少し理解することで、周りも過度に反応することなく、新しい関係を築くやすくなる。傍で情動系のエネルギーに圧倒されつつ、時に未熟な前頭前野を補いと、劇的な変化を見守っていきた

全く知るところのない闘い

2015年06月11日 | 覚えておきたい言葉

911Well Mindfulness@911well

"Everyone you meet is figting the battle you know nothing about. Be kind. always."

「あなたが出会う誰もが、あなたの全く知るところのない闘いをしているもの。親切であれ」


それぞれに与えられた試練があり、それぞれ必死でその試練に向き合っている。

一体その人の、何を知っているというのか。

 

今目の前に見える姿の後ろに積み重ねられた膨大なものへの眼差し。


出会う人々に、エールを。

直接、またはそれが適した状況ではないのなら、心の中で。