fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

お知らせ・防備録。
記事の無断転用はお断りいたします

Information

『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~4巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。原稿・講演など各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。    

『青空モーオー!』堀米薫作・pon-marsh絵(学研プラス)

2021年04月28日 | 本の紹介
         2~4年生向け

 陸は、12歳以上年上のいとこ大ちゃんに誘われ、岩手県の牧場に行きます。
 大ちゃんは、牧場で働いているのです。

 牧場にはまりんという女の子がいて、牛の世話も手伝い、牛の絵を描いてもいます。
 都会から行った陸ですが、次の日から、いっしょに牛の世話を手伝います。それは全てが初めての経験でした。

 牛の社会にも序列があり、強い牛が弱い牛をいじめる場面も見ます。でも、弱い牛をかばってあげる牛もいました。
 そんな牛たちの姿を見て、陸は学校でのできごとを思い出します。

 一週間の体験は、陸に大切なことを教えてくれました。
 とてもわかりやすく、牛たちの様子が描かれているのは、やはり、堀米さんが牛を飼っている方だからでしょう。堀米さんは和牛農家。酪農家とは、日本人と外国人との違いほどの違いがあるとのことですが。
 命を持つ牛を世話しているという点では同じなのではないかと思います。リオという牛の具合が悪くなる様子など、臨場感たっぷりですもの。

 陸が夜に聞いたトラツグミという鳥の鳴き声。聞いてみたいです。