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ハバナの羊飼い

2005-02-11 | 旅のよもやま話
キューバの首都ハバナで、半日観光なるものに参加したことがあります。私はカンクン(メキシコ)からのツアーで行ったのですが、その半日観光は色んなツアーの客が集まり、英語も話せるキューバ人ガイドが付いていました。客の半分はメキシコ人、半分はヨーロッパ系の「その他の言語」人だったと思います。「その他の言語」の客に対しては当然のように英語が使われるわけですが、そうなると英語ダメダメの私はこっそりメキシコ人の中にまぎれこむ。。。

多国籍の羊たち?を案内する羊飼い、いやガイドってたいへんです。バスに乗っているときは何の心配もないけれど、いったん羊たちを外に連れ出し、2ヶ国語で説明しながら連れて歩き、集合時間と場所を連呼しながら放牧するのは不安や危険がつきまとうことでしょう。集合場所でなかなかじっとしてない羊たちを「ウノ・ドス・トレス…」と数えるのも、本当にご苦労なことです。

ヘミングウェイの常宿であったホテルを訪れたとき、古めかしいエレベーターで何回にも分けて最上階まで上り、屋上(テラス)に行きました。「いいですか、皆さん。時間がないので、ちょっと見るだけですからね」と、乗り込む前にガイドが何度も念を押していました。

テラスには生演奏が響き渡り、テーブルでモヒートなんぞを飲みながらくつろぐ観光客の姿がありました。
そうか。ちょっと見るだけか。と私はキューバ音楽に反応してうずうずする身体をもてあましながら、階下の通りの様子を眺め下ろしていました。最後のグループも上ってきて羊たちが散り散りにテラスを動き回っているころ、ふと見るとガイドが数人の客とテーブルにつき、何か注文しているではありませんか。あれ?

私の勘違いだったのかと心配になって、
「まだ時間あるの? ちょっと見るだけじゃなかったの?」
と聞きに行きましたよ。するとそのガイド、
「だって~、もう飲み物を頼んじゃった人がいるのよ~。
もう何人頼んでも同じことよ。あなたも何か飲めば?」
さ、さっすがキューバ人。

何も頼まずうろうろしていたメキシコ人たちも「なんだ、なんだ」ということになり、水やらコーラやらを注文し始め、それがキューバ式サービスのためなかなか届かないものだから、いったいこの「ちょっと見るだけ」はいつまで続くのかと気がモメました。しかし、その後に続く観光のどこをハショったのか、終了時間を大幅に過ぎたのか、いやそもそも終了時間など設定してなかったのか、謎のまま半日観光はめでたく終わったんですがね。

ガイドの話を聞かずに飲み物を頼んじゃった人って、いったい誰だったのかしら?というのも実は気になる「謎」なんです。メキシコ人?ありがち? 
うーん、私は「英語そこそこ、西語ダメダメの、他言語人」に一票。

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