12月3日 続き
新津からは羽越本線に乗車。
周りはすぐに田んぼが広がるが、刈り入れが終わった所に白いぽつぽつがいっぱい。
首が長くて、どうやら白鳥のようだ。
12分の乗車で水原(すいばら)に到着。
15分待ってコミュニティバスに乗車。
バスの横腹にもイラストがある通り、ここは冬にシベリアから渡来する白鳥が売りの一つらしい。
出発してしばらく行った所にある瓢湖がその観光の目玉なのだけれど、車窓からちらりと見えた限りでは白鳥より鴨が多いよう。
後で宿の人に聞くと白鳥が湖にいるのは朝と夜だけ、昼間は田んぼで餌をあさっているとのことで、列車の窓からたくさん見えた理由を納得。
20分で出湯温泉に到着。こことこの先の村杉温泉、今板温泉を合わせて五頭温泉郷と呼ばれる。
バス停から伸びる道沿いに3軒ほど旅館が並び、道の先にお寺の大きな屋根が見える。
このお寺の隣にあるのが今夜お世話になる「清廣館」さん。
この堂々たる建物は昭和3年に建てられたもので登録有形文化財。最近とみにこの「有形文化財」に弱くて、昨晩の「仙峡閣」に続いて連泊。
ロビーはすっきりとモダンに整えられていて、若いマダムに迎えられてチェックイン。
案内されたのは2階の、本日もまた角部屋。部屋ごとに造りが違うということで使われた木材の説明があり
天井が高いので6畳でも狭く感じない。部屋の片隅の折れ戸の先は洗面付きのトイレで、部屋にこれがあるのはこの宿で一部屋だけなのでラッキー。
窓からは隣のお寺やお向かいの旅館がよく見える。
おまんじゅうで一息入れたら早速こちらのお風呂へ。
ちょっと複雑な館内の一番奥の階段を降りて行く。
2つの内湯は夜中に男女が入れ替わる。
人が入っていない時には一面に蓋がされていて、これをはずすと底も豆タイルに覆われた浴槽が現れる。
足元湧出でかけ流されたお湯はラジウム泉だそうだが無色透明で癖なし。
蓋のおかげで40℃の適温に保たれ、階上の部屋の子供たちが暴れて時々天井から水滴が落ちてくる以外は快適。
夕食時に食事処に行ってみると、この日は3人の子連れ家族1組の他に夫婦3組、一人旅2人。
コロナ対策で部屋の稼働率を半分にしているそうだが、最初に予約の電話をした時は希望の日は他にお客がいないからと日をずらすように依頼され、おそらくこれでキャパ一杯。
家族経営で経費を節約するためにはこういうやり方もありだな、とこのご時世だし、宿の人たちの感じがいいだけに決して悪い感じはしない。
夕食は見た目に華やかさはないけれど、お造りなど新鮮でおいしく
自慢のコシヒカリのご飯やデザートまでしっかりいただいた。
夜見る有形文化財は一段とかっこいい。
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