[5月18日16:00.天候:晴 埼玉県さいたま市大宮区大成 新館(南館)1F]
稲生:「SL運転面白かったですねぇ」
マリア:「私はキツかったけどな」
ルーシー:「あなた達の仲が普段どんなだったのかが分かったよ」
仕事ステーションと呼ばれる企画展の1つ、鉄道マンの仕事について紹介されているエリアがある。
そこには踏切もあって、ちゃんと警報器も鳴るし、遮断機も下りる。
何か異常があった場合、非常ボタンを押すとどうなるかを実践してみるものらしいが……。
雲羽:「嗚呼……踏切の音がするぅ……。先立つ不孝をお許し下さい」
多摩:「遺書は誤字・脱字に気をつけて氏ねよ」
雲羽:「ちょっと多摩先生、冗談っスよ、冗談!見捨てちゃイヤ〜ン!」
稲生:(本当にあのカントクの言ったこと、実現した試し無いな……)
マリア:(何やってんだ、あのオッサン達……)
ルーシー:(多摩準急名誉監督は、本当に作者とは別人ね……)
もしも“クレヨンしんちゃん”の野原しんのすけが鉄道博物館に行ったら絶対にやりそうなネタだと思う。
『踏切で電車に轢かれた死体ごっこ』的な。
埼玉つながりでやらんかね?
[同日17:00.天候:晴 鉄道博物館本館1F ミュージアムショップ・トレニアート]
稲生:「シンカリオン大人気みたいですね」
マリア:「よく分かんなかった」
シアターホールでPVを観て来た稲生達。
ルーシー:「日本のアニメが世界中で大人気な理由が分かったよ」
稲生:「イギリスでシンカリオン流したら面白いんじゃない?」
ルーシー:「今はネットで観れる時代だからね。観たい人はそうして観てるんじゃない?」
稲生:「それもそうか。あと1時間ですが、最後にお土産でも見て行きますか」
というわけでそこに行く。
稲生:「さすがに超進化研究所職員のコスプレはできないなぁ……」
マリア:「ローブ代わりに来たら?」
稲生:「一気に魔力と防御力が下がると思うので遠慮しておきます」
稲生が購入したのは新幹線のネクタイピンと缶入りビスケットだった。
稲生:「ビスケットは後で皆で分けましょう」
マリア:「紅茶に合いそうだ」
そういうマリアが買ったのは、意外にも時計。
イリーナのジャンルは“時を掛ける魔道士”(クロック・ワーカー)ということだが、その繋がりだろうか。
で、ルーシーが買ったのはロルバーンノートとマスキングテープ、そしてやはり菓子の詰め合わせだった。
ルーシー:「私も色々書き込むものが欲しいからね」
マリア:「要所要所で色々とメモってるけど、一体何なの?」
ルーシー:「内緒」
稲生:「マスキングテープも?」
ルーシー:「工作とかもしてるからね」
そもそも稲生はルーシーの所属するベイカー組がどのジャンルなのか聞いていない。
工作と言っていたから、何かを作り出す魔法機工のジャンルではないかと思った。
マリア:「お菓子は自分用ね」
ルーシー:「え?何言ってんの?」
マリア:「え?」
ルーシー:「先生がお迎えに来られるんだから、先生用に決まってるじゃない。あなた達はイリーナ先生に買ってあげないの?」
稲生:「! 僕買って来ます!」
マリア:「わ、私も!」
師匠の存在を忘れる弟子2人がここに。
[同日18:04.天候:晴 ニューシャトル鉄道博物館駅]
〔まもなく2番線に、電車が参ります。危ないですから、下がってお待ちください〕
帰宅客で混雑するニューシャトルのホーム。
簡易的な接近放送が流れると、大宮駅のホームと同様、沿線の高校の吹奏楽部が演奏した“銀河鉄道999”の接近メロディが流れた。
ヘッドライトを輝かせてやってきたのは新型の2020系。
これも編成ごとに様々な塗装があるが、往路の時と同じように緑色(グリーンクリスタル)が基調の21号車だった。
ニューシャトルはどの車両においても、ロングシートが基本。
電車に乗り込むと、今度は3人とも吊り革に掴まる。
〔「ドアが閉まります。ご注意ください。ドアが閉まります」〕
ドアチャイムの音と共にドアが閉まる。
そして、普通の鉄輪の電車とは違う加速力で走り出した。
〔次は終点、大宮、大宮でございます。大宮駅に入る際、急カーブの為、揺れますのでご注意ください。また、連結部分には立ち止まらないようお願い致します〕
3人は進行方向右側に立っている。
つまり、新幹線が見える位置だ。
天気が良いので、夕日も車内に差し込んでいる。
稲生:「夕日に映える新幹線もいいものですね」
ルーシー:「明日には乗れるのね?」
稲生:「ええ。もう指定席は取りましたから。問題は帰りですね。向こうに泊まって、どのタイミングで上り列車に乗るかです」
ルーシー:「E5系に乗りたい」
下り列車は山形新幹線を併結している時点でE2系であることが確定している。
稲生:「E5系なら何でもいいですか?」
ルーシー:「え、ええ……」
稲生:「分かりました。問題の根本が、先生方がとの時点で僕達と合流してくれるかなんですよ」
マリア:「後で私から師匠に聞いてみよう」
稲生:「お願いします。危うくロシア空軍機に便乗してくる勢いでしたもんね」
マリア:「素直にルゥ・ラ(瞬間移動魔法)使えっての」
[同日18:07.天候:晴 埼玉県さいたま市大宮区 ニューシャトル大宮駅→大宮駅西口]
〔本日もニューシャトルをご利用くださいまして、ありがとうございました。どうぞ、お忘れ物の無いよう、ご注意ください〕
〔The next station is Omiya,and final stop.Thank you for ridding the New Shuttle...〕
乗車時間僅か3分ほどであるが、ルーシー達にとってはゴムタイヤ式の新交通システム乗車体験も初であっただろう。
電車は無事に1面1線のホームに滑り込んだ。
〔終点、大宮、大宮でございます〕
〔This is the final stop,Omiya.〕
ぞろぞろと乗客達が降りて行き、すぐ目の前の改札口に吸い込まれて行く。
JR線と違い、ホームに降りたらすぐに改札口という点は便利であろう。
ルーシーは有人改札口に行くと、乗車券を記念にもらった。
それは往路でもしている。
恐らく、鉄道博物館と書かれたキップなので記念にしたいのだろう。
そういう利用者は意外と多いのか、駅員は2つ返事で無効印を押してくれた。
稲生:「さすがに次に乗り換えるバスは、乗車券は無いですよ」
マリア:「長距離バスじゃないからね」
ニューシャトルの乗り場は駅の北西側にあるので、西口の方が出やすい。
稲生の家の近くまで行くバスが出る停留所へと向かう。
稲生:「さっき家からメールがあったんですが、今夜は外食だそうです」
マリア:「師匠がいないのに恐縮だね」
稲生:「近所の焼き肉屋らしいので、このままバスで現地入りできそうです」
マリア:「ああ、あそこか」
稲生:「そうです」
ノンステップタイプの小型バスが停車していて、それに乗り込む。
1番後ろの席に横並びに座った。
稲生:「どうでしたか、鉄道博物館は?」
ルーシー:「夢が一気に叶ったよ。ありがとう」
稲生:「いえいえ」
ルーシー:「薄暗い森の中から出してもらえたマリアンナは幸せだと思う」
マリア:「今は私もそう思う」
ルーシー:「私も、もっと地下の暗闇から出してくれる人に会えたら……」
稲生:「?」
バスは発車時間になると、エンジンを掛けて出発した。
さすがにビルの谷間にまで夕日は差して来ず、車内の明かりは蛍光灯が主となっていた。
稲生:「SL運転面白かったですねぇ」
マリア:「私はキツかったけどな」
ルーシー:「あなた達の仲が普段どんなだったのかが分かったよ」
仕事ステーションと呼ばれる企画展の1つ、鉄道マンの仕事について紹介されているエリアがある。
そこには踏切もあって、ちゃんと警報器も鳴るし、遮断機も下りる。
何か異常があった場合、非常ボタンを押すとどうなるかを実践してみるものらしいが……。
雲羽:「嗚呼……踏切の音がするぅ……。先立つ不孝をお許し下さい」
多摩:「遺書は誤字・脱字に気をつけて氏ねよ」
雲羽:「ちょっと多摩先生、冗談っスよ、冗談!見捨てちゃイヤ〜ン!」
稲生:(本当にあのカントクの言ったこと、実現した試し無いな……)
マリア:(何やってんだ、あのオッサン達……)
ルーシー:(多摩準急名誉監督は、本当に作者とは別人ね……)
もしも“クレヨンしんちゃん”の野原しんのすけが鉄道博物館に行ったら絶対にやりそうなネタだと思う。
『踏切で電車に轢かれた死体ごっこ』的な。
埼玉つながりでやらんかね?
[同日17:00.天候:晴 鉄道博物館本館1F ミュージアムショップ・トレニアート]
稲生:「シンカリオン大人気みたいですね」
マリア:「よく分かんなかった」
シアターホールでPVを観て来た稲生達。
ルーシー:「日本のアニメが世界中で大人気な理由が分かったよ」
稲生:「イギリスでシンカリオン流したら面白いんじゃない?」
ルーシー:「今はネットで観れる時代だからね。観たい人はそうして観てるんじゃない?」
稲生:「それもそうか。あと1時間ですが、最後にお土産でも見て行きますか」
というわけでそこに行く。
稲生:「さすがに超進化研究所職員のコスプレはできないなぁ……」
マリア:「ローブ代わりに来たら?」
稲生:「一気に魔力と防御力が下がると思うので遠慮しておきます」
稲生が購入したのは新幹線のネクタイピンと缶入りビスケットだった。
稲生:「ビスケットは後で皆で分けましょう」
マリア:「紅茶に合いそうだ」
そういうマリアが買ったのは、意外にも時計。
イリーナのジャンルは“時を掛ける魔道士”(クロック・ワーカー)ということだが、その繋がりだろうか。
で、ルーシーが買ったのはロルバーンノートとマスキングテープ、そしてやはり菓子の詰め合わせだった。
ルーシー:「私も色々書き込むものが欲しいからね」
マリア:「要所要所で色々とメモってるけど、一体何なの?」
ルーシー:「内緒」
稲生:「マスキングテープも?」
ルーシー:「工作とかもしてるからね」
そもそも稲生はルーシーの所属するベイカー組がどのジャンルなのか聞いていない。
工作と言っていたから、何かを作り出す魔法機工のジャンルではないかと思った。
マリア:「お菓子は自分用ね」
ルーシー:「え?何言ってんの?」
マリア:「え?」
ルーシー:「先生がお迎えに来られるんだから、先生用に決まってるじゃない。あなた達はイリーナ先生に買ってあげないの?」
稲生:「! 僕買って来ます!」
マリア:「わ、私も!」
師匠の存在を忘れる弟子2人がここに。
[同日18:04.天候:晴 ニューシャトル鉄道博物館駅]
〔まもなく2番線に、電車が参ります。危ないですから、下がってお待ちください〕
帰宅客で混雑するニューシャトルのホーム。
簡易的な接近放送が流れると、大宮駅のホームと同様、沿線の高校の吹奏楽部が演奏した“銀河鉄道999”の接近メロディが流れた。
ヘッドライトを輝かせてやってきたのは新型の2020系。
これも編成ごとに様々な塗装があるが、往路の時と同じように緑色(グリーンクリスタル)が基調の21号車だった。
ニューシャトルはどの車両においても、ロングシートが基本。
電車に乗り込むと、今度は3人とも吊り革に掴まる。
〔「ドアが閉まります。ご注意ください。ドアが閉まります」〕
ドアチャイムの音と共にドアが閉まる。
そして、普通の鉄輪の電車とは違う加速力で走り出した。
〔次は終点、大宮、大宮でございます。大宮駅に入る際、急カーブの為、揺れますのでご注意ください。また、連結部分には立ち止まらないようお願い致します〕
3人は進行方向右側に立っている。
つまり、新幹線が見える位置だ。
天気が良いので、夕日も車内に差し込んでいる。
稲生:「夕日に映える新幹線もいいものですね」
ルーシー:「明日には乗れるのね?」
稲生:「ええ。もう指定席は取りましたから。問題は帰りですね。向こうに泊まって、どのタイミングで上り列車に乗るかです」
ルーシー:「E5系に乗りたい」
下り列車は山形新幹線を併結している時点でE2系であることが確定している。
稲生:「E5系なら何でもいいですか?」
ルーシー:「え、ええ……」
稲生:「分かりました。問題の根本が、先生方がとの時点で僕達と合流してくれるかなんですよ」
マリア:「後で私から師匠に聞いてみよう」
稲生:「お願いします。危うくロシア空軍機に便乗してくる勢いでしたもんね」
マリア:「素直にルゥ・ラ(瞬間移動魔法)使えっての」
[同日18:07.天候:晴 埼玉県さいたま市大宮区 ニューシャトル大宮駅→大宮駅西口]
〔本日もニューシャトルをご利用くださいまして、ありがとうございました。どうぞ、お忘れ物の無いよう、ご注意ください〕
〔The next station is Omiya,and final stop.Thank you for ridding the New Shuttle...〕
乗車時間僅か3分ほどであるが、ルーシー達にとってはゴムタイヤ式の新交通システム乗車体験も初であっただろう。
電車は無事に1面1線のホームに滑り込んだ。
〔終点、大宮、大宮でございます〕
〔This is the final stop,Omiya.〕
ぞろぞろと乗客達が降りて行き、すぐ目の前の改札口に吸い込まれて行く。
JR線と違い、ホームに降りたらすぐに改札口という点は便利であろう。
ルーシーは有人改札口に行くと、乗車券を記念にもらった。
それは往路でもしている。
恐らく、鉄道博物館と書かれたキップなので記念にしたいのだろう。
そういう利用者は意外と多いのか、駅員は2つ返事で無効印を押してくれた。
稲生:「さすがに次に乗り換えるバスは、乗車券は無いですよ」
マリア:「長距離バスじゃないからね」
ニューシャトルの乗り場は駅の北西側にあるので、西口の方が出やすい。
稲生の家の近くまで行くバスが出る停留所へと向かう。
稲生:「さっき家からメールがあったんですが、今夜は外食だそうです」
マリア:「師匠がいないのに恐縮だね」
稲生:「近所の焼き肉屋らしいので、このままバスで現地入りできそうです」
マリア:「ああ、あそこか」
稲生:「そうです」
ノンステップタイプの小型バスが停車していて、それに乗り込む。
1番後ろの席に横並びに座った。
稲生:「どうでしたか、鉄道博物館は?」
ルーシー:「夢が一気に叶ったよ。ありがとう」
稲生:「いえいえ」
ルーシー:「薄暗い森の中から出してもらえたマリアンナは幸せだと思う」
マリア:「今は私もそう思う」
ルーシー:「私も、もっと地下の暗闇から出してくれる人に会えたら……」
稲生:「?」
バスは発車時間になると、エンジンを掛けて出発した。
さすがにビルの谷間にまで夕日は差して来ず、車内の明かりは蛍光灯が主となっていた。
特にシミュレーターやイベントに参加する為の時間を取っていたら尚更だ。
だからだろう。
周辺には宿泊施設があったり、大宮地区のホテルではやたら鉄道博物館をPRしているのは。
区は違うと言えど、路線バス乗り換えだけで鉄道博物館に行ける立地に在住している作者は恵まれている方なのだろう。