[7月19日16:00.天候:晴 静岡県富士宮市 JR富士宮駅]
藤谷のベンツが富士宮駅前に到着する。
藤谷:「ここでいいかい?」
勇太:「ありがとうございます!」
勇太とマリアは、車から降りた。
藤谷:「気をつけて帰れよ」
勇太:「はい!ありがとうございました!」
藤谷も、このまま静岡市内まで帰るという。
今日は平日だが、前日までの連休は働き詰めだった為、今日は休業にしたとのこと。
勇太とマリアは車を降りて藤谷に分かれを告げ、駅構内へと入る。
勇太:「そうだ。先にキップを渡しておこう」
マリア:「ありがとう。これは乗車券だけを、改札機に通すんだっけ?」
勇太:「そう!」
改札口の近くで、勇太はマリアの分のキップも渡した。
ここから白馬駅までの乗車券と、ここから甲府駅までの特急券、甲府駅から松本駅までの特急券である。
勇太:「飲み物でも買って行くか。車内販売なんて無いし」
マリア:「そうなんだ」
勇太:「まだ電車が来るまで、時間がある。気掛かりなことがあったら、今のうちにね」
列車を待ちますか?
『はい』
『いいえ』
[7月19日16:26.天候:晴 JR富士宮駅→身延線4009M列車1号車内]
富士宮駅のホームは2面3線。
1番線専用のホームがあり、あとは2番線と3番線が共用する島式ホームが1つだけある。
で、現在は殆ど2番線と3番線しか使われていない。
というのは、1番線はその昔、創価学会専用列車が発着していたホームだからだ。
1番線だけ有効長が長いのは、各地から学会員を満載した団体列車が発着していたからである。
この駅に乗り付けた学会員達は、2階の改札口を通らず、そのまま専用の出口から駅の外に出て、そこに横付けされている貸切バス(大富士観光バス?)に乗って大石寺を目指した。
身延線が富士~富士宮間だけ複線化されている理由は、そこにある。
また、かつては富士宮駅構内に、学会員専用列車を留置した広大な留置線があったが、今はそれも無くなっている。
晩年は草が生い茂っていたそうだ。
アンチ日蓮正宗の学会員は、『学会員のいなくなった大石寺は荒れ果ててペンペン草が生えている』と言っていたそうだが、実際にペンペン草が生えたのは、そのような留置線や駅の施設だったのである。
(創価学会が破門されたことで学会員専用列車の留置が無くなり、荒れ果てた留置線。夏はペンペン草が生えてもおかしくない)
恐らくは顕正会の前身、妙信講も日蓮正宗追放(事実上の追放。本来の処分内容は、創価学会と異なる)前は団体列車で登山していたと思われるが、あまり追放前の事は語りたくないのか、創価学会ほど資料は残っていない(が、団体列車で登山していたことがあるのは事実のようである。それが妙信講専用列車だったのか、或いは他の法華講支部との混乗だったのかは不明)。
マリア:「お待たせ」
勇太:「おっ……」
マリアがトイレから戻って来た。
富士宮駅のトイレは駅の外の公衆トイレの他、改札内においてはホーム上にある。
1番線には無い。
あったとしても今は閉鎖されているだろうし、当時のスケジュールから察するに、学会員達は駅でのトイレ休憩は取られていなかったものと思われる。
勇太:「大丈夫なの?」
マリア:「まあね」
マリアがトイレに行ったのは、何も具合が悪いからではない。
ショーツが尻に食い込んでいるのが気になって、直しに行っただけである。
欧米人女性がよくTバックを穿いているのは、ここに理由がある。
アジア系よりも尻が大きくなりやすいので、Tバックの方が都合が良いらしい。
だが、勇太はあまりTバックが好きではないらしい。
そこで、マリアもそれは穿かないようにしているのだが……。
勇太:「……お尻が大きくなった?」
マリア:「あのね!……そこは『体が成長した』って欲しいな」
勇太:「ご、ゴメン!た、確かに胸も少し大きくなったよね」
マリア:「ベルフェゴールがね、『結婚に近づく度に、体を普通の成人に近づけてやろう』なんて言ってるの」
勇太:「ベルフェゴールの暇潰しか!?」
確かに出会った当初、勇太はマリアを小中学生くらいの女の子だと思ったくらいだ。
体が小さいのは生まれつきである。
マリア:「どうだろうね。悪魔の考えてることは、全て理解できるわけじゃないから……」
勇太:「まあね」
勇太と『先行お試し契約』となっているアスモデウスはアスモデウスで、契約時まで童貞だった勇太を『性の匠にしてやろう』と言って来た。
そのせいだか分からないが、アジア人よりはイきにくいとされる白人のマリアを、まるでエロゲ―の主人公の如く何度もイかせる性技を披露している(AVで白人女優に対し、日本人男優が必ず電マなどを使用するのはその為。白人はイきにくいのだそうだ)。
〔ピンポーン♪ まもなく、下り列車が参ります。危険ですから、黄色い点字ブックの内側まで、お下がりください。まもなく、列車が参ります。ご注意ください〕
そんなことを話していると、簡易的な接近放送がホームに鳴り響いた。
2両編成ワンマン列車の時は、特に他に放送は無いのだが、今度のは特急ということもあり……。
〔「今度の3番線の列車は、特急“ふじかわ”9号、甲府行きです。停車駅は内船、身延、下部温泉、甲斐岩間、鰍沢口、東花輪、南甲府、終点甲府の順です。ご乗車には乗車券の他に、特急券が必要です。列車は、3両編成です。自由席は中ほど2号車、後ろの3号車です。……」〕
駅員の肉声放送も流れる。
しばらくして、列車がやってきた。
特急車両ではあるのだが、乗降ドアは両開きの2枚扉で、実はデッキが無い。
車内はリクライニングシートが並んでいる所は、特急仕様である。
先頭の1号車に乗り込むと、2人は指定されている進行方向右側の座席に座った。
マリアはいつもの通り、人形の入ったバッグを荷棚に置く。
バッグの中からは、コミカルな人形形態をしたミク人形とハク人形が顔を出した。
〔「3番線、ドアが閉まります。ご注意ください」〕
ドアチャイムが鳴って、ドアが閉まる。
座席の部分とは仕切り板があるのだが、デッキのドアが無い為、ドアチャイムの音色がダダ洩れである。
音色はJR東海の在来線そのまんま。
東京だと京王電車のそれと同じ。
そして、列車はインバータの音を響かせて発車する。
その音色はJR東日本とはまた違うタイプで、どちらかというとJR西日本で聴けるような、眠気を誘う音色と言えば良いのか。
〔ご乗車ありがとうございます。特急“ふじかわ”9号、甲府行きです。次は、内船(うつぶな)です〕
〔「富士宮からご乗車のお客様、お待たせ致しました。ご乗車ありがとうございます。特急“ふじかわ”9号、甲府行きです。停車駅は……【以下略】」〕
座席を横から見ると、こんな感じ。
特に広いわけではないが、シートピッチは首都圏で運転されている中距離電車のグリーン車と同じである。
勇太:「特急といっても、これから山あり谷あり川ありの所を通って行くから、そんなにスピードは出せないらしいよ」
マリア:「そうなの」
勇太:「ここから単線になるしね」
特急“ふじかわ”の最高速度は110キロであるが、これは東海道線内における最高速度。
身延線においては、時速85キロが限界だそうである。
藤谷のベンツが富士宮駅前に到着する。
藤谷:「ここでいいかい?」
勇太:「ありがとうございます!」
勇太とマリアは、車から降りた。
藤谷:「気をつけて帰れよ」
勇太:「はい!ありがとうございました!」
藤谷も、このまま静岡市内まで帰るという。
今日は平日だが、前日までの連休は働き詰めだった為、今日は休業にしたとのこと。
勇太とマリアは車を降りて藤谷に分かれを告げ、駅構内へと入る。
勇太:「そうだ。先にキップを渡しておこう」
マリア:「ありがとう。これは乗車券だけを、改札機に通すんだっけ?」
勇太:「そう!」
改札口の近くで、勇太はマリアの分のキップも渡した。
ここから白馬駅までの乗車券と、ここから甲府駅までの特急券、甲府駅から松本駅までの特急券である。
勇太:「飲み物でも買って行くか。車内販売なんて無いし」
マリア:「そうなんだ」
勇太:「まだ電車が来るまで、時間がある。気掛かりなことがあったら、今のうちにね」
列車を待ちますか?
『はい』
『いいえ』
[7月19日16:26.天候:晴 JR富士宮駅→身延線4009M列車1号車内]
富士宮駅のホームは2面3線。
1番線専用のホームがあり、あとは2番線と3番線が共用する島式ホームが1つだけある。
で、現在は殆ど2番線と3番線しか使われていない。
というのは、1番線はその昔、創価学会専用列車が発着していたホームだからだ。
1番線だけ有効長が長いのは、各地から学会員を満載した団体列車が発着していたからである。
この駅に乗り付けた学会員達は、2階の改札口を通らず、そのまま専用の出口から駅の外に出て、そこに横付けされている貸切バス(大富士観光バス?)に乗って大石寺を目指した。
身延線が富士~富士宮間だけ複線化されている理由は、そこにある。
また、かつては富士宮駅構内に、学会員専用列車を留置した広大な留置線があったが、今はそれも無くなっている。
晩年は草が生い茂っていたそうだ。
アンチ日蓮正宗の学会員は、『学会員のいなくなった大石寺は荒れ果ててペンペン草が生えている』と言っていたそうだが、実際にペンペン草が生えたのは、そのような留置線や駅の施設だったのである。
(創価学会が破門されたことで学会員専用列車の留置が無くなり、荒れ果てた留置線。夏はペンペン草が生えてもおかしくない)
恐らくは顕正会の前身、妙信講も日蓮正宗追放(事実上の追放。本来の処分内容は、創価学会と異なる)前は団体列車で登山していたと思われるが、あまり追放前の事は語りたくないのか、創価学会ほど資料は残っていない(が、団体列車で登山していたことがあるのは事実のようである。それが妙信講専用列車だったのか、或いは他の法華講支部との混乗だったのかは不明)。
マリア:「お待たせ」
勇太:「おっ……」
マリアがトイレから戻って来た。
富士宮駅のトイレは駅の外の公衆トイレの他、改札内においてはホーム上にある。
1番線には無い。
あったとしても今は閉鎖されているだろうし、当時のスケジュールから察するに、学会員達は駅でのトイレ休憩は取られていなかったものと思われる。
勇太:「大丈夫なの?」
マリア:「まあね」
マリアがトイレに行ったのは、何も具合が悪いからではない。
ショーツが尻に食い込んでいるのが気になって、直しに行っただけである。
欧米人女性がよくTバックを穿いているのは、ここに理由がある。
アジア系よりも尻が大きくなりやすいので、Tバックの方が都合が良いらしい。
だが、勇太はあまりTバックが好きではないらしい。
そこで、マリアもそれは穿かないようにしているのだが……。
勇太:「……お尻が大きくなった?」
マリア:「あのね!……そこは『体が成長した』って欲しいな」
勇太:「ご、ゴメン!た、確かに胸も少し大きくなったよね」
マリア:「ベルフェゴールがね、『結婚に近づく度に、体を普通の成人に近づけてやろう』なんて言ってるの」
勇太:「ベルフェゴールの暇潰しか!?」
確かに出会った当初、勇太はマリアを小中学生くらいの女の子だと思ったくらいだ。
体が小さいのは生まれつきである。
マリア:「どうだろうね。悪魔の考えてることは、全て理解できるわけじゃないから……」
勇太:「まあね」
勇太と『先行お試し契約』となっているアスモデウスはアスモデウスで、契約時まで童貞だった勇太を『性の匠にしてやろう』と言って来た。
そのせいだか分からないが、アジア人よりはイきにくいとされる白人のマリアを、
〔ピンポーン♪ まもなく、下り列車が参ります。危険ですから、黄色い点字ブックの内側まで、お下がりください。まもなく、列車が参ります。ご注意ください〕
そんなことを話していると、簡易的な接近放送がホームに鳴り響いた。
2両編成ワンマン列車の時は、特に他に放送は無いのだが、今度のは特急ということもあり……。
〔「今度の3番線の列車は、特急“ふじかわ”9号、甲府行きです。停車駅は内船、身延、下部温泉、甲斐岩間、鰍沢口、東花輪、南甲府、終点甲府の順です。ご乗車には乗車券の他に、特急券が必要です。列車は、3両編成です。自由席は中ほど2号車、後ろの3号車です。……」〕
駅員の肉声放送も流れる。
しばらくして、列車がやってきた。
特急車両ではあるのだが、乗降ドアは両開きの2枚扉で、実はデッキが無い。
車内はリクライニングシートが並んでいる所は、特急仕様である。
先頭の1号車に乗り込むと、2人は指定されている進行方向右側の座席に座った。
マリアはいつもの通り、人形の入ったバッグを荷棚に置く。
バッグの中からは、コミカルな人形形態をしたミク人形とハク人形が顔を出した。
〔「3番線、ドアが閉まります。ご注意ください」〕
ドアチャイムが鳴って、ドアが閉まる。
座席の部分とは仕切り板があるのだが、デッキのドアが無い為、ドアチャイムの音色がダダ洩れである。
音色はJR東海の在来線そのまんま。
東京だと京王電車のそれと同じ。
そして、列車はインバータの音を響かせて発車する。
その音色はJR東日本とはまた違うタイプで、どちらかというとJR西日本で聴けるような、眠気を誘う音色と言えば良いのか。
〔ご乗車ありがとうございます。特急“ふじかわ”9号、甲府行きです。次は、内船(うつぶな)です〕
〔「富士宮からご乗車のお客様、お待たせ致しました。ご乗車ありがとうございます。特急“ふじかわ”9号、甲府行きです。停車駅は……【以下略】」〕
座席を横から見ると、こんな感じ。
特に広いわけではないが、シートピッチは首都圏で運転されている中距離電車のグリーン車と同じである。
勇太:「特急といっても、これから山あり谷あり川ありの所を通って行くから、そんなにスピードは出せないらしいよ」
マリア:「そうなの」
勇太:「ここから単線になるしね」
特急“ふじかわ”の最高速度は110キロであるが、これは東海道線内における最高速度。
身延線においては、時速85キロが限界だそうである。
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