[12月30日08時19分 天候:晴 東京都台東区上野 JR山手線708G電車・最後尾車内→JR上野駅]
〔「ご乗車ありがとうございました。まもなく上野、上野です。車内にお忘れ物の無いよう、ご注意ください」〕
都営新宿線で岩本町。
そこから徒歩でJR秋葉原駅に移動し、山手線内回りに乗り換えた私達。
それで、上野駅に到着した。
〔うえの~、上野~。ご乗車、ありがとうございます。次は、鶯谷に、停車します〕
ここで電車を降りて、低いホームに移動する。
1番線から12番線までは、『高いホーム』と言い、13番線から17番線までは『低いホーム』という。
私達がこれから乗るのは、宇都宮線の上野始発の列車。
これは低いホームから出発する。
愛原「途中で駅弁買って行くぞ」
リサ「おー!」
私達は低いホームから最も近い駅弁屋に向かった。
愛原「リサは何がいいんだ?」
リサ「肉系統」
愛原「言うと思った」
リサ「牛肉弁当、いい?」
愛原「いいよ。絵恋さんは?」
絵恋「わ、私は自分で買いますので、大丈夫です」
愛原「そうかい?」
私は“銀だら幕の内”弁当にした。
幕の内は鉄板である。
絵恋さんは、やわらかヒレカツサンドを購入していた。
愛原「それじゃ、ホームに行くか」
列車が出るのは15番線である。
だが、その前にトイレに行くことにした。
低いホームの入口にトイレがある。
そこで、トイレを済ませておくことにした。
[同日08時44分 天候:晴 同駅15番線ホーム→JR宇都宮線533M列車5号車内]
〔おはようございます。本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。今度の15番線の列車は、8時51分発、普通、宇都宮行きです。この列車は、15両です。グリーン車が付いております。……〕
〔まもなく15番線に、当駅始発、普通、宇都宮行きが参ります。危ないですから、黄色い線までお下がりください。この列車は、15両です。……〕
〔「15番線、お下がりください。当駅始発、宇都宮線の普通列車、宇都宮行き、長い15両で参ります。黄色い線まで、お下がりください」〕
平日ダイヤなら営業運転でやってくる列車だが、休日ダイヤ(JR東日本では、12月30日~1月3日までは休日ダイヤで運転される)では回送列車でやってくる。
なので、当駅始発だ。
私達が並んでいる5号車の所に、2階建てグリーン車が停車する。
愛原「あ、そうだ、忘れてた。グリーン券を渡しておこう」
私は2人の少女に紙のグリーン券を渡しておいた。
愛原「アテンダントが回ってきたら、これを渡すんだぞ」
絵恋「ありがとうございます。分かってますよ」
リサ「休日ダイヤの方が、料金が安いんだよね」
愛原「う、うん……そうだね」
新幹線の自由席特急料金よりも安いんだなぁ……。
愛原「あ、そうだ。デカい荷物持ってることだし、2階席じゃなくて、そっちの平屋席にする?」
絵恋「あー……それもそうですね」
リサ「私は先生と一緒なら、どこでもいい」
絵恋「私と一緒に座りましょうよ!」
愛原「……平屋にしようか」
〔「業務連絡。15(とおご)番、533M車掌、準備できましたら、ドア操作願います」〕
ドアが開いて、私達は列車に乗り込んだ。
階段を上らず、車端部の平屋席に行く。
この車両の1階席と2階席は天井が低い関係で、網棚が無く、また、荷物置き場も無い。
大きな荷物を持っている場合は、網棚がある平屋席の方が良いかもしれない。
〔この電車は、宇都宮線、普通電車、宇都宮行きです。……〕
愛原「言うてリサ、網棚に荷物載せられ……るね」
リサは大きなキャリーバッグを片手でヒョイと持ち上げると、座席の上に乗って、網棚の上に載せた。
リサ「鬼だから」
愛原「さすがだ」
私はリサの頭を撫でた。
フード越しに、角が生えているのが分かる。
リサ「エヘヘ……」
私はそこまで大きな荷物ではないので、普通に旅行鞄を網棚の上に置くだけで良かったが。
愛原「ああ、そうそう。この電車で行くメリットが1つだけある」
リサ「なに?」
愛原「新幹線と違って、この列車、グリーン車だけ車内販売がある」
リサ「おー!そうか!」
新幹線には無いのに、在来線の、それも普通列車のグリーン車には車内販売がある不思議。
しかし、ちゃんと需要があるようだ。
新幹線は速過ぎて売れないが、在来線は遅いので売れるのかもしれない。
〔「この列車は8時51分発、宇都宮線の普通列車、宇都宮行きです。終点の宇都宮まで、各駅に停車致します。4号車と5号車は、グリーン車です。乗車券、定期券の他にグリーン券が必要です。……」〕
女性車掌の肉声放送が聞こえて来た。
愛原「お、女性車掌さんか。20代くらいだな。この分だと、アテンダントも期待できそうだな。うひひひ……」
リサ「先生……」
バリバリバリバリバリ
愛原「うぎゃあ!?」
久しぶりにリサの電撃が響き渡る。
リサ「先生は終点まで寝てていいからねっ!」
絵恋「さすがはリサさん、シビれるわぁ……!」
多少、絵恋にも電流が流れていたようだ。
[同日08時51分 天候:晴 JR宇都宮線533M列車5号車内]
発車の時間になり、ホームに発車ベルが鳴り響く。
かつては発車メロディが使用されていた時期もあったが、現在では13番線から15番線はただのベル(電子電鈴)になっている。
常磐線特急などが発車する16番線、17番線は辛うじて東北地方まで行く列車が出ているからか、井沢八郎の“あゝ上野駅”が流れる。
〔「15番線から、宇都宮線の普通列車、宇都宮行きが発車致します。ベルが鳴り終わりますと、ドアが閉まります。ご利用のお客様は、お近くのドアからご乗車ください。……前オーライです」〕
〔15番線、ドアが閉まります。ご注意ください。次の列車を、ご利用ください〕
〔「15番線、ドアが閉まります」〕
ドアチャイムが鳴って、ドアが閉まる。
通勤電車と違い、ガチャンと派手に閉まるのが特徴。
ドアロックの機構が通勤電車とは違うのかもしれない(その割には、普通車の両開き扉、左右の扉の間に隙間ができることがある)。
列車は、まるで機関車牽引の客車列車が発車するかのように、ゆっくりと動き出した。
これ、先頭車に乗っていると分かるのだが、信号が変わる瞬間に加速するようである。
宇都宮線はATC制御ではないが、動き出して、ホームから飛び出る瞬間、運転席からチーンとベルが鳴り、これを合図にするかのように加速する。
低いホームから出る場合、普通に速度制限が掛かっているせいか、坂を登り切るまではゆっくりと走る。
〔JR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。この列車は宇都宮線、普通列車、宇都宮行きです。4号車と5号車は、グリーン車です。車内でグリーン券をお買い求めの場合、駅での発売額と異なりますので、ご了承ください。次は、尾久です〕
リサと絵恋は駅弁に箸を付けている。
私もそうしているのだが、それよりもアテンダントがいつ来るか気になった。
グリーンアテンダント「失礼します。グリーン券はお持ちではないでしょうか?」
愛原「……あ、はい」
リサ「プッwww」
絵恋「あーあ……w」
グリーンアテンダントが、車内改札にやってきた。
しかし、それはパリッとした恰好をした男性アテンダントであった。
20代の若々しい、高橋とは全く違うタイプの爽やかなイケメンであるが……。
グリーンアテンダント「終点の宇都宮までですね。ありがとうございます」
アテンダントは青いインクの改札印を押した。
愛原「えーと……。キミはどこまで乗務するの?」
グリーンアテンダント「はい。終点の宇都宮まで、ご案内させて頂きます」
愛原「あ……そ。よろしく……」
リサ「よろしくお願いしまーすw」
絵恋「www」
ナンパできない私に対し、大喜びのリサと絵恋であった。
〔「ご乗車ありがとうございました。まもなく上野、上野です。車内にお忘れ物の無いよう、ご注意ください」〕
都営新宿線で岩本町。
そこから徒歩でJR秋葉原駅に移動し、山手線内回りに乗り換えた私達。
それで、上野駅に到着した。
〔うえの~、上野~。ご乗車、ありがとうございます。次は、鶯谷に、停車します〕
ここで電車を降りて、低いホームに移動する。
1番線から12番線までは、『高いホーム』と言い、13番線から17番線までは『低いホーム』という。
私達がこれから乗るのは、宇都宮線の上野始発の列車。
これは低いホームから出発する。
愛原「途中で駅弁買って行くぞ」
リサ「おー!」
私達は低いホームから最も近い駅弁屋に向かった。
愛原「リサは何がいいんだ?」
リサ「肉系統」
愛原「言うと思った」
リサ「牛肉弁当、いい?」
愛原「いいよ。絵恋さんは?」
絵恋「わ、私は自分で買いますので、大丈夫です」
愛原「そうかい?」
私は“銀だら幕の内”弁当にした。
幕の内は鉄板である。
絵恋さんは、やわらかヒレカツサンドを購入していた。
愛原「それじゃ、ホームに行くか」
列車が出るのは15番線である。
だが、その前にトイレに行くことにした。
低いホームの入口にトイレがある。
そこで、トイレを済ませておくことにした。
[同日08時44分 天候:晴 同駅15番線ホーム→JR宇都宮線533M列車5号車内]
〔おはようございます。本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。今度の15番線の列車は、8時51分発、普通、宇都宮行きです。この列車は、15両です。グリーン車が付いております。……〕
〔まもなく15番線に、当駅始発、普通、宇都宮行きが参ります。危ないですから、黄色い線までお下がりください。この列車は、15両です。……〕
〔「15番線、お下がりください。当駅始発、宇都宮線の普通列車、宇都宮行き、長い15両で参ります。黄色い線まで、お下がりください」〕
平日ダイヤなら営業運転でやってくる列車だが、休日ダイヤ(JR東日本では、12月30日~1月3日までは休日ダイヤで運転される)では回送列車でやってくる。
なので、当駅始発だ。
私達が並んでいる5号車の所に、2階建てグリーン車が停車する。
愛原「あ、そうだ、忘れてた。グリーン券を渡しておこう」
私は2人の少女に紙のグリーン券を渡しておいた。
愛原「アテンダントが回ってきたら、これを渡すんだぞ」
絵恋「ありがとうございます。分かってますよ」
リサ「休日ダイヤの方が、料金が安いんだよね」
愛原「う、うん……そうだね」
新幹線の自由席特急料金よりも安いんだなぁ……。
愛原「あ、そうだ。デカい荷物持ってることだし、2階席じゃなくて、そっちの平屋席にする?」
絵恋「あー……それもそうですね」
リサ「私は先生と一緒なら、どこでもいい」
絵恋「私と一緒に座りましょうよ!」
愛原「……平屋にしようか」
〔「業務連絡。15(とおご)番、533M車掌、準備できましたら、ドア操作願います」〕
ドアが開いて、私達は列車に乗り込んだ。
階段を上らず、車端部の平屋席に行く。
この車両の1階席と2階席は天井が低い関係で、網棚が無く、また、荷物置き場も無い。
大きな荷物を持っている場合は、網棚がある平屋席の方が良いかもしれない。
〔この電車は、宇都宮線、普通電車、宇都宮行きです。……〕
愛原「言うてリサ、網棚に荷物載せられ……るね」
リサは大きなキャリーバッグを片手でヒョイと持ち上げると、座席の上に乗って、網棚の上に載せた。
リサ「鬼だから」
愛原「さすがだ」
私はリサの頭を撫でた。
フード越しに、角が生えているのが分かる。
リサ「エヘヘ……」
私はそこまで大きな荷物ではないので、普通に旅行鞄を網棚の上に置くだけで良かったが。
愛原「ああ、そうそう。この電車で行くメリットが1つだけある」
リサ「なに?」
愛原「新幹線と違って、この列車、グリーン車だけ車内販売がある」
リサ「おー!そうか!」
新幹線には無いのに、在来線の、それも普通列車のグリーン車には車内販売がある不思議。
しかし、ちゃんと需要があるようだ。
新幹線は速過ぎて売れないが、在来線は遅いので売れるのかもしれない。
〔「この列車は8時51分発、宇都宮線の普通列車、宇都宮行きです。終点の宇都宮まで、各駅に停車致します。4号車と5号車は、グリーン車です。乗車券、定期券の他にグリーン券が必要です。……」〕
女性車掌の肉声放送が聞こえて来た。
愛原「お、女性車掌さんか。20代くらいだな。この分だと、アテンダントも期待できそうだな。うひひひ……」
リサ「先生……」
バリバリバリバリバリ
愛原「うぎゃあ!?」
久しぶりにリサの電撃が響き渡る。
リサ「先生は終点まで寝てていいからねっ!」
絵恋「さすがはリサさん、シビれるわぁ……!」
多少、絵恋にも電流が流れていたようだ。
[同日08時51分 天候:晴 JR宇都宮線533M列車5号車内]
発車の時間になり、ホームに発車ベルが鳴り響く。
かつては発車メロディが使用されていた時期もあったが、現在では13番線から15番線はただのベル(電子電鈴)になっている。
常磐線特急などが発車する16番線、17番線は辛うじて東北地方まで行く列車が出ているからか、井沢八郎の“あゝ上野駅”が流れる。
〔「15番線から、宇都宮線の普通列車、宇都宮行きが発車致します。ベルが鳴り終わりますと、ドアが閉まります。ご利用のお客様は、お近くのドアからご乗車ください。……前オーライです」〕
〔15番線、ドアが閉まります。ご注意ください。次の列車を、ご利用ください〕
〔「15番線、ドアが閉まります」〕
ドアチャイムが鳴って、ドアが閉まる。
通勤電車と違い、ガチャンと派手に閉まるのが特徴。
ドアロックの機構が通勤電車とは違うのかもしれない(その割には、普通車の両開き扉、左右の扉の間に隙間ができることがある)。
列車は、まるで機関車牽引の客車列車が発車するかのように、ゆっくりと動き出した。
これ、先頭車に乗っていると分かるのだが、信号が変わる瞬間に加速するようである。
宇都宮線はATC制御ではないが、動き出して、ホームから飛び出る瞬間、運転席からチーンとベルが鳴り、これを合図にするかのように加速する。
低いホームから出る場合、普通に速度制限が掛かっているせいか、坂を登り切るまではゆっくりと走る。
〔JR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。この列車は宇都宮線、普通列車、宇都宮行きです。4号車と5号車は、グリーン車です。車内でグリーン券をお買い求めの場合、駅での発売額と異なりますので、ご了承ください。次は、尾久です〕
リサと絵恋は駅弁に箸を付けている。
私もそうしているのだが、それよりもアテンダントがいつ来るか気になった。
グリーンアテンダント「失礼します。グリーン券はお持ちではないでしょうか?」
愛原「……あ、はい」
リサ「プッwww」
絵恋「あーあ……w」
グリーンアテンダントが、車内改札にやってきた。
しかし、それはパリッとした恰好をした男性アテンダントであった。
20代の若々しい、高橋とは全く違うタイプの爽やかなイケメンであるが……。
グリーンアテンダント「終点の宇都宮までですね。ありがとうございます」
アテンダントは青いインクの改札印を押した。
愛原「えーと……。キミはどこまで乗務するの?」
グリーンアテンダント「はい。終点の宇都宮まで、ご案内させて頂きます」
愛原「あ……そ。よろしく……」
リサ「よろしくお願いしまーすw」
絵恋「www」
ナンパできない私に対し、大喜びのリサと絵恋であった。
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