[4月8日02:15.天候:曇 埼玉県さいたま市中央区 稲生家2F稲生勇太の部屋]
稲生勇太:「パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ!」
勇太は咄嗟にダンテ一門の呪文を唱えた。
人間界では神曲として語り継がれている魔法書も、この部分だけは訳できない。
勇太:「パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ!」
河合有紗の幽霊は冷たい手を勇太の首に伸ばした。
有紗:「それは何……?まさか……あれだけ御題目は大事だと言っていたのに……違う宗教やってるの……?」
ギュウウウ……!!
勇太:「うげ……!」
有紗が両手に力を込めた。
女の子の力とは思えないほどの握力だった。
有紗:「私も勇太君のことが好きだったの……。地獄で一緒に暮らそうね……」
やはり顕正会員の行く先は地獄界か!
勇太:(だったら……御題目にしておくんだった……)
勇太の視界が次第にボヤけていく。
その中には、嬉しそうな笑みを浮かべた有紗の姿があった。
が!
ナディア:「ア・ヴァ・カ・ムゥ!!」
どうやらそれまで、勇太の部屋のドアは霊的な力で押さえ付けられていたらしい。
それを魔道師が解錠の魔法でこじ開けたようだ。
有紗:「!?」
マリア:「キサマ!勇太に何てことを!!」
マリアは魔法の杖を持って、ナディアが魔法でこじ開けたドアから飛び込んで来た。
有紗は勇太から手を放した。
激しく咳き込む勇太。
ナディア:「ゴローは御両親達と1階に避難してて!」
稲生悟郎:「わ、分かった!伯父さん、伯母さん、早く1階へ!」
稲生宗一郎:「威吹君がいなくなったと思ったら、また別の者の襲撃かね!?」
尚、勇太の両親は悪質妖怪達の夜襲を何度も経験している。
なので、すぐに状況が飲み込めたようだ。
但し、今回は妖怪ではなく、幽霊であるが。
有紗:「ジャマするの……?だったら、アンタも殺してあげるわ……!」
マリア:「やってみろ!霊体ごとジェシカの私設地獄に送ってやる!!」
ナディア:「ここは狭いから、外でやろう!」
マリア:「了解!パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ!……ベリーショート、ルゥ・ラ!」
マリアの唱えた超短距離ルゥ・ラにより、戦闘場所は稲生家の屋根の上となった。
ナディア:「初めて悪霊と対峙するよ。なかなかいないものねぇ……」
ナディアはあえて参戦せず、まるで検分役のように少し離れた所で見た。
エレーナ:「なになに?面白いイベント?」
そこへ、ホウキに跨ったエレーナが舞い降りて来た。
ナディア:「エレーナ!?何してんの!?」
エレーナ:「魔女宅深夜便だよ。夜中のうちに運んで欲しいって依頼もあったりするんだよ。その帰り」
ナディア:「勇太君の寝込みを女の幽霊が襲ってきて、それをマリアンナが退治しようとしてるんだ」
エレーナ:「アタシら女魔道師に気に入られたり、女幽霊に気に入られたり、ほんと人外にモテるねぇ、稲生氏は」
ナディア:「ちょっと待って。魔道師を人外扱いしないでくれる?読者が誤解するから」
エレーナ:「人間辞めた時点で、似たようなもんじゃないの。で、何で稲生氏は幽霊なんかに?」
ナディア:「あー……っと。勇太君、あの幽霊は何なの?」
勇太:「僕の初恋の……河合有紗さんの幽霊です。何で……こんなことに……」
エレーナ:「何だって!?……おい、マリアンナ!聞いたか!?オマエの恋敵だぞ!?」
マリア:「」
次の瞬間、本来ならローマスター(Low Master 一人前に成り立て)の魔道師が使えないはずの大爆発魔法をぶっ放したマリアがいた。
河合有紗の幽霊はネクロマンサー系魔道師ジェシカの私設地獄に送られることもなく、そのまま滅されてしまった。
勇太:「あ、あれって……イオナズン!?」
ナディア:「私の階級(ミドルマスター)でないと使えない魔法をマリアンナが……」
エレーナ:「稲生氏、分かったか?浮気しようものなら、ウィ・オ・ナ・ズゥム飛んでくるからw」
エレーナはあくまでコミックリリーフ役を装う為、稲生の茶化しに専念していたが、それでも冷や汗を流していた。
マリア:「さっきの幽霊……勇太が呼んだわけじゃないよな?」
マリアは稲生に詰問するように言った。
稲生:「ま、まさか!勝手に来たんです!」
マリア:「……そうか」
エレーナ:「意識体を消し飛ばすなんて、派手にやるねぇ。ほら、さすがに騒ぎになったみたいだよ。どうするの?」
爆発音を聞いた誰かが通報したらしい。
パトカーや消防車のサイレンの音が近づいて来た。
マリア:「知らんぷりしてりゃいいさ。早く寝よう」
ナディア:「結構、神経太いのね」
マリア:「こう見えても、私も修羅場を生き抜いたクチですから」
ナディア:「……了解。ゴロー、済んだからもう2階に戻っても大丈夫よ」
悟郎:「わ、分かった」
悟郎は悟郎で、今更ながらにとんでもない魔女集団と知り合ってしまったと実感してしまったようだ。
だが、もう遅い。
例え魔道師になる素質は無いとはいえ、こうしてまた悟郎もナディアとは恋仲となった時点で運命は決しているのだ。
悟郎の様子を見たエレーナは再びホウキに跨ると、騒がしい地上から飛び立った。
そして、思った。
エレーナ:(鈴木弘明のヤツ、随分と私にモーション掛けてるけど、この状況を目の当たりにさせてみたらどんな反応をするかしら?)
と。
翌日、朝の情報番組で大きく取り上げられるだろうが、あくまで実害は勇太が幽霊に絞め殺されそうになったことと、マリアがイオナズンをぶっ放したこと。
しかし、それで近隣に物的・人的な被害が出たわけではないのだから、警察や消防が徒労になったというのが実質的な被害だっただろうか。
稲生勇太:「パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ!」
勇太は咄嗟にダンテ一門の呪文を唱えた。
人間界では神曲として語り継がれている魔法書も、この部分だけは訳できない。
勇太:「パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ!」
河合有紗の幽霊は冷たい手を勇太の首に伸ばした。
有紗:「それは何……?まさか……あれだけ御題目は大事だと言っていたのに……違う宗教やってるの……?」
ギュウウウ……!!
勇太:「うげ……!」
有紗が両手に力を込めた。
女の子の力とは思えないほどの握力だった。
有紗:「私も勇太君のことが好きだったの……。地獄で一緒に暮らそうね……」
やはり顕正会員の行く先は地獄界か!
勇太:(だったら……御題目にしておくんだった……)
勇太の視界が次第にボヤけていく。
その中には、嬉しそうな笑みを浮かべた有紗の姿があった。
が!
ナディア:「ア・ヴァ・カ・ムゥ!!」
どうやらそれまで、勇太の部屋のドアは霊的な力で押さえ付けられていたらしい。
それを魔道師が解錠の魔法でこじ開けたようだ。
有紗:「!?」
マリア:「キサマ!勇太に何てことを!!」
マリアは魔法の杖を持って、ナディアが魔法でこじ開けたドアから飛び込んで来た。
有紗は勇太から手を放した。
激しく咳き込む勇太。
ナディア:「ゴローは御両親達と1階に避難してて!」
稲生悟郎:「わ、分かった!伯父さん、伯母さん、早く1階へ!」
稲生宗一郎:「威吹君がいなくなったと思ったら、また別の者の襲撃かね!?」
尚、勇太の両親は悪質妖怪達の夜襲を何度も経験している。
なので、すぐに状況が飲み込めたようだ。
但し、今回は妖怪ではなく、幽霊であるが。
有紗:「ジャマするの……?だったら、アンタも殺してあげるわ……!」
マリア:「やってみろ!霊体ごとジェシカの私設地獄に送ってやる!!」
ナディア:「ここは狭いから、外でやろう!」
マリア:「了解!パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ!……ベリーショート、ルゥ・ラ!」
マリアの唱えた超短距離ルゥ・ラにより、戦闘場所は稲生家の屋根の上となった。
ナディア:「初めて悪霊と対峙するよ。なかなかいないものねぇ……」
ナディアはあえて参戦せず、まるで検分役のように少し離れた所で見た。
エレーナ:「なになに?面白いイベント?」
そこへ、ホウキに跨ったエレーナが舞い降りて来た。
ナディア:「エレーナ!?何してんの!?」
エレーナ:「魔女宅深夜便だよ。夜中のうちに運んで欲しいって依頼もあったりするんだよ。その帰り」
ナディア:「勇太君の寝込みを女の幽霊が襲ってきて、それをマリアンナが退治しようとしてるんだ」
エレーナ:「アタシら女魔道師に気に入られたり、女幽霊に気に入られたり、ほんと人外にモテるねぇ、稲生氏は」
ナディア:「ちょっと待って。魔道師を人外扱いしないでくれる?読者が誤解するから」
エレーナ:「人間辞めた時点で、似たようなもんじゃないの。で、何で稲生氏は幽霊なんかに?」
ナディア:「あー……っと。勇太君、あの幽霊は何なの?」
勇太:「僕の初恋の……河合有紗さんの幽霊です。何で……こんなことに……」
エレーナ:「何だって!?……おい、マリアンナ!聞いたか!?オマエの恋敵だぞ!?」
マリア:「」
次の瞬間、本来ならローマスター(Low Master 一人前に成り立て)の魔道師が使えないはずの大爆発魔法をぶっ放したマリアがいた。
河合有紗の幽霊はネクロマンサー系魔道師ジェシカの私設地獄に送られることもなく、そのまま滅されてしまった。
勇太:「あ、あれって……イオナズン!?」
ナディア:「私の階級(ミドルマスター)でないと使えない魔法をマリアンナが……」
エレーナ:「稲生氏、分かったか?浮気しようものなら、ウィ・オ・ナ・ズゥム飛んでくるからw」
エレーナはあくまでコミックリリーフ役を装う為、稲生の茶化しに専念していたが、それでも冷や汗を流していた。
マリア:「さっきの幽霊……勇太が呼んだわけじゃないよな?」
マリアは稲生に詰問するように言った。
稲生:「ま、まさか!勝手に来たんです!」
マリア:「……そうか」
エレーナ:「意識体を消し飛ばすなんて、派手にやるねぇ。ほら、さすがに騒ぎになったみたいだよ。どうするの?」
爆発音を聞いた誰かが通報したらしい。
パトカーや消防車のサイレンの音が近づいて来た。
マリア:「知らんぷりしてりゃいいさ。早く寝よう」
ナディア:「結構、神経太いのね」
マリア:「こう見えても、私も修羅場を生き抜いたクチですから」
ナディア:「……了解。ゴロー、済んだからもう2階に戻っても大丈夫よ」
悟郎:「わ、分かった」
悟郎は悟郎で、今更ながらにとんでもない魔女集団と知り合ってしまったと実感してしまったようだ。
だが、もう遅い。
例え魔道師になる素質は無いとはいえ、こうしてまた悟郎もナディアとは恋仲となった時点で運命は決しているのだ。
悟郎の様子を見たエレーナは再びホウキに跨ると、騒がしい地上から飛び立った。
そして、思った。
エレーナ:(鈴木弘明のヤツ、随分と私にモーション掛けてるけど、この状況を目の当たりにさせてみたらどんな反応をするかしら?)
と。
翌日、朝の情報番組で大きく取り上げられるだろうが、あくまで実害は勇太が幽霊に絞め殺されそうになったことと、マリアがイオナズンをぶっ放したこと。
しかし、それで近隣に物的・人的な被害が出たわけではないのだから、警察や消防が徒労になったというのが実質的な被害だっただろうか。
まだ“あっつぁの顕正会体験記”が稼働していた頃、私はそういう輩に対しての苦言を呈したことがある。
そしたらリスナーの反応は、
「罪障消滅中なんだからしょうがないだろう。温かい目で見てあげなさい」
といったものだった。
また、
「(変な人に何か言われるのも)罪障消滅だよ。だから耐えなさい」
とも。
冗談じゃねぇ、バーロー!と思ったね。
こんな池沼どもに罪障消滅させられてたまるかい!とも思った。
誰でも彼でも受誡させりゃいいってもんじゃないってことさ。
警告されたにも関わらず来たもんだから、これでバッドエンドだな。
「そして、全てが終わった……」
可哀想ですが、動くしかないみたいです。
先ほどメールを送りました。
御確認をお願いします。
ネットに転がっていた画像を無断拝借したものなんだけどね。
ちょうど河合有紗のイメージにピッタリだったからさ。
因みに、この画像の少女の顔をもう少し彫りの深い顔立ちにして、更に金髪にするとマリアンナのイメージになる。
要するに、稲生勇太の好きな女性のタイプはそんな感じだったってこと。
二人だけで飲むのも良いのですが、マイケルさんも来られたら楽しくなりそうですね。
オフ会始動へ向けて、今動き出そうとしています。
マイケルさんにも是非お越し頂けると良いと思います。
私はお邪魔でしょうから遠慮致しますが、ご迷惑ではないときはお声かけ下さい。
こんなこと書くとまたガチガチのバリバリが「謗法与同だ!」なんて騒ぐんでしょうね…。いい加減疲れますね。