[7月23日09時44分 天候:晴 岩手県盛岡市盛岡駅前通 JR東北新幹線3005B列車17号車内→秋田新幹線3005M列車17号車内]

車販嬢「車内販売でございます」
愛原「あっ、すいませーん
」
リサ「ム!」
車販嬢「はい、お客様。何になさいますか?」
愛原「ホットコーヒー1つください」
車販嬢「はい、ホットコーヒーでございますね?ありがとうございます」
愛原「車内販売、盛岡で終わりなんですよね?」
車販嬢「そうなんです。前は終点の秋田まで営業させて頂いておりましたが、諸般の都合により……。真に申し訳ございません」
愛原「それは残念だ。キミみたいな美人アテンダントとの道連れが、次の盛岡までとは……」
リサ「ガブッ!!」(リサが愛原の左腕に噛み付く)
愛原「いっでっ!」
リサ「ドゥワァ~リ~ン……

」
車販嬢「お、お客様、大丈夫ですか!?」
愛原「だ、大丈夫です。いつもの事なんで……。リ、リサは何がいい?」
するとリサ、ようやく私から口を放した。
リサ「牛タンジャーキー。あと、リンゴジュース」
車販嬢「か、かしこまりました」
どうやら私達が最後の客だったらしい。
商品を受け取って料金を払っている間に、到着放送が流れた。
〔♪♪(車内チャイム)♪♪。まもなく、盛岡です。花輪線、山田線、釜石線とIGRいわて銀河鉄道線はお乗り換えです。お降りの際は、お忘れ物の無いよう、お支度ください。この列車は、1号車から10号車が、“はやぶさ”号、新青森行き。11号車から17号車が、“こまち”号、秋田行きです。盛岡で切り離しとなりますので、お乗り間違えの無いよう、ご注意ください。盛岡を出ますと、“はやぶさ”号は、いわて沼宮内に。“こまち”号は、田沢湖に止まります〕
愛原「やっと岩手県に着いたねぇ……」
リサ「ダーリン!浮気を許さないっちゃよ!」
愛原「リサ、別の鬼になってるぞ?ハハハ……」
私は買ったコーヒーにシュガーを入れた。
〔「まもなく、盛岡、盛岡に到着致します。14番線に到着致します。お出口は、右側です。盛岡で東北新幹線“はやぶさ”5号と、秋田新幹線“こまち”5号の切り離し作業の為、少々停車致します。“こまち”号の発車時刻は9時46分、“はやぶさ”号の発車時刻は9時48分です。発車まで少々お待ちください。……」〕
愛原「岩手県も鬼の伝説のある所だ。何せ岩手県の名前自体がそうなんだからな」
リサ「そうなの!?」
愛原「その昔、この辺りを暴れ回っていた巨大な鬼がいた。それはもうタイラントの何倍もの大きさのデカい鬼だよ」
リサ「ムムッ!そりゃ化け物だ」
愛原「そんな鬼も年貢の納め時。大岩という名の地元の神様がそれを懲らしめたと。そして、2度とこの地を荒らさないと約束させ、その印として、岩の上に手形を押させたという伝説から、『岩手』という名前が付いたという」
リサ「大岩……。ロケットランチャーの弾かな?」
愛原「戦車砲だろう。……って、違う違うw」
列車は盛岡駅に到着した。
2分しか停車しないので、降りることはない。
〔「ご案内致します。この電車は秋田新幹線“こまち”5号、秋田行きです。盛岡を出ますと、田沢湖、角館、大曲、終点秋田の順に止まります。列車は全車両指定席となっておりますが、空いている席は特定特急券でのご利用が可能です。お座りの席に指定席券をお持ちのお客様が来られた場合は、席をお譲りください。9時46分の発車です。発車まで少々お待ちください」〕
ここで車掌も交代するようだ。
それまでは東京の車掌が担当していた為、何の訛りも無かったが、今度はどうも地元の車掌らしく、喋る言葉は標準語ながら、ややアクセントやイントネーションに東北訛りがあるように聞こえた。
[同日09時46分 天候:晴 JR秋田新幹線3005M列車17号車内]
どうやら切り離し作業は、無事に終わったようだ。
ホームに発車メロディが鳴り響く。
汎用の物ではなく、盛岡駅オリジナルのもの。
盛岡が舞台となった連続テレビ小説“どんと晴れ”の主題歌だった、小田和正氏の“ダイジョウブ”のピアノとヴァイオリンの合奏が流れる。
〔14番線から、“こまち”5号、秋田行きが、発車致します。次は、田沢湖に、止まります。黄色い点字ブロックまで、お下がりください〕
〔「14番線、秋田新幹線“こまち”5号、秋田行きが先に発車致します。次の停車駅は、田沢湖です。ドアが閉まります。ご注意ください」〕
発車メロディが鳴り終わると、甲高い客扱い終了合図のブザーがホームに響き渡る。
それを合図に車掌は、列車のドアを閉める。
ホームドアは無いので、車両のドアが閉まり切れば、あとは車掌の発車合図で7両編成の列車は発車するわけである。
そして、単独編成となった私達の列車は盛岡駅を発車した。
〔♪♪(車内チャイム)♪♪。本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。この列車は、秋田新幹線“こまち”号、秋田行きです。次は、田沢湖に止まります。……〕
秋田新幹線の駅には雫石駅もあるが、この列車は止まらない。
田沢湖は秋田県にあるから、ここから一気に岩手県を出る形になるわけである。
愛原「いよいよ、秋田県へ」
リサ「先生、もう車内販売は無いんだったよね?」
愛原「う、うん。さっきのお姉さんも、盛岡駅で降りて行ったよ」
リサ「じゃあ、ちょっとトイレ」
愛原「わ、分かった」
リサは私の膝を跨いで通路に出た。
リサ「あ……」
愛原「ん?」
リサ「この新幹線のトイレ、和式じゃないよね?」
愛原「今時、新幹線で和式トイレなんて無いよ」
リサ「そう。それは良かった」
リサはそう言って、トイレのあるデッキに向かった。
リサが車内販売の有無を気にしたのは、リサがトイレに行っている間、私が車販嬢をナンパしないようにということだろう。

車販嬢「車内販売でございます」
愛原「あっ、すいませーん

リサ「ム!」
車販嬢「はい、お客様。何になさいますか?」
愛原「ホットコーヒー1つください」
車販嬢「はい、ホットコーヒーでございますね?ありがとうございます」
愛原「車内販売、盛岡で終わりなんですよね?」
車販嬢「そうなんです。前は終点の秋田まで営業させて頂いておりましたが、諸般の都合により……。真に申し訳ございません」
愛原「それは残念だ。キミみたいな美人アテンダントとの道連れが、次の盛岡までとは……」
リサ「ガブッ!!」(リサが愛原の左腕に噛み付く)
愛原「いっでっ!」
リサ「ドゥワァ~リ~ン……



車販嬢「お、お客様、大丈夫ですか!?」
愛原「だ、大丈夫です。いつもの事なんで……。リ、リサは何がいい?」
するとリサ、ようやく私から口を放した。
リサ「牛タンジャーキー。あと、リンゴジュース」
車販嬢「か、かしこまりました」
どうやら私達が最後の客だったらしい。
商品を受け取って料金を払っている間に、到着放送が流れた。
〔♪♪(車内チャイム)♪♪。まもなく、盛岡です。花輪線、山田線、釜石線とIGRいわて銀河鉄道線はお乗り換えです。お降りの際は、お忘れ物の無いよう、お支度ください。この列車は、1号車から10号車が、“はやぶさ”号、新青森行き。11号車から17号車が、“こまち”号、秋田行きです。盛岡で切り離しとなりますので、お乗り間違えの無いよう、ご注意ください。盛岡を出ますと、“はやぶさ”号は、いわて沼宮内に。“こまち”号は、田沢湖に止まります〕
愛原「やっと岩手県に着いたねぇ……」
リサ「ダーリン!浮気を許さないっちゃよ!」
愛原「リサ、別の鬼になってるぞ?ハハハ……」
私は買ったコーヒーにシュガーを入れた。
〔「まもなく、盛岡、盛岡に到着致します。14番線に到着致します。お出口は、右側です。盛岡で東北新幹線“はやぶさ”5号と、秋田新幹線“こまち”5号の切り離し作業の為、少々停車致します。“こまち”号の発車時刻は9時46分、“はやぶさ”号の発車時刻は9時48分です。発車まで少々お待ちください。……」〕
愛原「岩手県も鬼の伝説のある所だ。何せ岩手県の名前自体がそうなんだからな」
リサ「そうなの!?」
愛原「その昔、この辺りを暴れ回っていた巨大な鬼がいた。それはもうタイラントの何倍もの大きさのデカい鬼だよ」
リサ「ムムッ!そりゃ化け物だ」
愛原「そんな鬼も年貢の納め時。大岩という名の地元の神様がそれを懲らしめたと。そして、2度とこの地を荒らさないと約束させ、その印として、岩の上に手形を押させたという伝説から、『岩手』という名前が付いたという」
リサ「大岩……。ロケットランチャーの弾かな?」
愛原「戦車砲だろう。……って、違う違うw」
列車は盛岡駅に到着した。
2分しか停車しないので、降りることはない。
〔「ご案内致します。この電車は秋田新幹線“こまち”5号、秋田行きです。盛岡を出ますと、田沢湖、角館、大曲、終点秋田の順に止まります。列車は全車両指定席となっておりますが、空いている席は特定特急券でのご利用が可能です。お座りの席に指定席券をお持ちのお客様が来られた場合は、席をお譲りください。9時46分の発車です。発車まで少々お待ちください」〕
ここで車掌も交代するようだ。
それまでは東京の車掌が担当していた為、何の訛りも無かったが、今度はどうも地元の車掌らしく、喋る言葉は標準語ながら、ややアクセントやイントネーションに東北訛りがあるように聞こえた。
[同日09時46分 天候:晴 JR秋田新幹線3005M列車17号車内]
どうやら切り離し作業は、無事に終わったようだ。
ホームに発車メロディが鳴り響く。
汎用の物ではなく、盛岡駅オリジナルのもの。
盛岡が舞台となった連続テレビ小説“どんと晴れ”の主題歌だった、小田和正氏の“ダイジョウブ”のピアノとヴァイオリンの合奏が流れる。
〔14番線から、“こまち”5号、秋田行きが、発車致します。次は、田沢湖に、止まります。黄色い点字ブロックまで、お下がりください〕
〔「14番線、秋田新幹線“こまち”5号、秋田行きが先に発車致します。次の停車駅は、田沢湖です。ドアが閉まります。ご注意ください」〕
発車メロディが鳴り終わると、甲高い客扱い終了合図のブザーがホームに響き渡る。
それを合図に車掌は、列車のドアを閉める。
ホームドアは無いので、車両のドアが閉まり切れば、あとは車掌の発車合図で7両編成の列車は発車するわけである。
そして、単独編成となった私達の列車は盛岡駅を発車した。
〔♪♪(車内チャイム)♪♪。本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。この列車は、秋田新幹線“こまち”号、秋田行きです。次は、田沢湖に止まります。……〕
秋田新幹線の駅には雫石駅もあるが、この列車は止まらない。
田沢湖は秋田県にあるから、ここから一気に岩手県を出る形になるわけである。
愛原「いよいよ、秋田県へ」
リサ「先生、もう車内販売は無いんだったよね?」
愛原「う、うん。さっきのお姉さんも、盛岡駅で降りて行ったよ」
リサ「じゃあ、ちょっとトイレ」
愛原「わ、分かった」
リサは私の膝を跨いで通路に出た。
リサ「あ……」
愛原「ん?」
リサ「この新幹線のトイレ、和式じゃないよね?」
愛原「今時、新幹線で和式トイレなんて無いよ」
リサ「そう。それは良かった」
リサはそう言って、トイレのあるデッキに向かった。
リサが車内販売の有無を気にしたのは、リサがトイレに行っている間、私が車販嬢をナンパしないようにということだろう。
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