報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
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 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「リサ・トレヴァーの吸血マッサージ」

2022-02-12 19:47:46 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[同日19:00.天候:晴 東京都墨田区菊川 愛原のマンション]

 夕食が終わり、後片付けをする。
 いつも洗い物の手伝いをするようになったリサだが、今回は……。

 愛原:「何か、疲れがどっと出た……」

 後から疲れを感じるのは、トシだからだろうか。

 リサ:「先生、あとでマッサージしてあげるねぇ」
 愛原:「ああ。ありがとう」

 これがリサの『お小遣いちょうだい』のおねだりである。
 欲しいのは、お小遣いだけではない。

 愛原:「高橋、いいか?」
 高橋:「分かりました。リサ、ここはいいから、先生の御相手しろ」
 リサ:「はぁーい。先生、ちょっと待っててね」

 リサはキッチンから出て、自分の部屋に行った。
 そこでリサ、私服から学校の体操服に着替える。
 夏用の半袖と、短パンであった。

 リサ:「先生、どうぞ」
 愛原:「あいよ」

 私はリサの部屋に入った。
 さすがに今はもう窓が閉まっていて、暖房が入っている。

 リサ:「ちょっと、準備してくるねぇ……。ベッドに座ってて」

 リサはそう言って、部屋から出て行った。
 リサのベッドは、さすがにリサの匂いがする。
 そしてリサは、洗面器にお湯を溜めて持って来た。

 リサ:「『リサ・トレヴァーのリラクゼーションサロン』へようこそー」
 愛原:「今日もよろしく頼むよ」

 アメリカのオリジナル版リサ・トレヴァーは、現場に突入した特殊部隊員達をホラー的展開で翻弄したというのに、その派生で亜種の日本版がこんなことをしているとは、よもやよもやだろう。 

 リサ:「まずはフットバス、ヤらせて頂きまーす!」
 愛原:「文字が何かおかしいぞ?」
 リサ:「気のせいでーす!片足から入れてください」
 愛原:「あいよ」

 私は右足を洗面器の中に入れた。
 因みにこの洗面器、私のフットバスに使う為だけに100均で買ってきたのだという。
 なので、風呂場で使っている物とは別なので念の為。

 リサ:「棺桶に片足……フフ……」
 愛原:「なに?」
 リサ:「何でもないでーす!じゃ、洗わせて頂きまーす」
 愛原:「よろしくね」

 リサ、私の足を洗い始める。
 リサは何故か恍惚の顔を浮かべていた。
 いつの間にか、人間形態から鬼形態へと戻る。
 鋭く長く伸びた爪が引っ掛からないか不安だったが、案外大丈夫だった。

 リサ:「はぁーい。次はもう片足」
 愛原:「ああ」
 リサ:「棺桶に片足……」
 愛原:「だから何が?」
 リサ:「何でもなーい!」

 第1形態たる鬼娘の姿で、怖い事を言われると、余計な怖いのだが。

 リサ:「じゃあ、お拭きしまーす」

 リサはタオルで、私の足を拭いた。

 リサ:「ちょっと、フットバス片付けてきますね」
 愛原:「うん」

 リサは洗面器を持って、部屋を出て行った。
 リサのことだから、あの洗面器の中身を味見しそうで怖いな。
 しばらくして、リサが戻って来る。

 リサ:「今日は、どこをヤってほしいですか?」
 愛原:「だから、文字!……足が疲れたから、足つぼマッサージ頼めるかな?」
 リサ:「分かりましたー!」
 愛原:「何でそこで涎垂らす?」

 まあ、何となく分かっているが。

 リサ:「じゃあ、ベッドに横になってくださーい!」
 愛原:「あいよ」

 私はリサのベッドに横になった。
 リサは、クリームを私の足の裏に塗った。

 リサ:「それじゃ、頂きま……始めまーす」
 愛原:「今、日本語間違えなかったか!?」

 リサはグッグッと私の足の裏のツボを押し始めた。

 愛原:「うー、そこそこ……」
 リサ:「強さはどうですか?」
 愛原:「まあまあかな……」

 途中、ゴリゴリする所がある。
 そこは押されると痛い。
 どうしてかというと、ゴリゴリする所は老廃物が溜まっており、これが血液をドロドロにしてしまう原因の1つなのだそうだ。
 そして、その老廃物の溜まっている所を下から押すと、それが神経とぶつかるので痛みを感じるのだという。
 リサはそこを、一見するとグリグリ押しているように見える。
 ところが、実際は違うのだ。
 リサの指先から、無数の触手が生える。
 その一本一本は、髪の毛よりも細い。
 まるで、蚊の針のようだ。
 それが私の皮膚に突き刺さる。
 だが、蚊の針のようなものなので、刺された時の痛みは無い。
 その針は老廃物の溜まっている所まで伸びて行き……。

 リサ:「フフフ……ハハハハ……美味しい……」

 リサは恍惚とした顔で、私の血中の老廃物を吸い取り始めた。
 もちろん、ついでに血液も吸っているのだろう。
 老廃物を吸い取り終えると、一旦触手を抜く。
 しかし、蚊の針程度の太さなので、抜いてもそこから出血はしない。
 また、蚊のようにアレルギー物質のある唾液を注入してくるわけでもないので、痒くもならない。

 リサ:「次は反対側の足でーす。……ああ、ここもゴリゴリしてますねぇ……。フフフ……」

 リサは涎を垂らしながら、私の足に触手を食いこませた。
 厳密的に言えば、これも捕食行為なので、デイライトやBSAA的にはアウトなのだろう。
 しかし、たまには血液くらい与えておかないと、暴走してしまうかもしれない。
 そして実際、老廃物を吸い取ってもらうと、本当にスッキリするのだ。
 それでいて、私に実害は無い。
 結果的にwin-winなので、黙っていることにしている。

 リサ:「ああ……」

 リサは人間形態よりも少し長く、赤い舌をペロッと出して舌なめずりをした。

 リサ:「老廃物が溜まっているのは、足だけじゃないでしょう?」
 愛原:「そうだな。肩や腰も凝ってるから、そこも老廃物が溜まっていそうだ」
 リサ:「吸わせて……いや、揉ませて」
 愛原:「分かったよ」

 私は上半身裸になった。

 リサ:「きゃっ
 愛原:「どうした?早いとこ肩と腰の老廃物、吸い出してくれよ?」
 リサ:「う、うん。いただきまーす。……あ、私も脱ごうか?先生だけ脱ぐなんて不公平だもんね」
 愛原:「いや、いいよ。リサが吸い出しやすいように脱いだだけだから」
 リサ:「そんなこと言わずに……」

 リサはそう言って、上のTシャツを脱いだ。
 その下は黒いスポブラを着けていた。
 あ、なるほど、そういうことか。
 これなら確かに、普通のブラジャーよりもエロさは感じにくい。

 愛原:「いてて……」
 リサ:「この辺!?この辺だよね!?」
 愛原:「そうだな。この辺、今ゴリゴリした」
 リサ:「老廃物発見!いただきまーす!」

 リサは私の肩や腰のゴリゴリしている所に触手を突き刺した。

 リサ:「ねぇ、先生?」
 愛原:「何だ?」
 リサ:「下も脱ごうか?」
 愛原:「それはダメだよ。下は普通のパンティだろ?それならダメだ」
 リサ:「短パンじゃ、ちょっとねぇ……」
 愛原:「昔はブルマーだったのに、残念だな」
 リサ:「ブルマーって、あれでしょ?先生のエロ動画の中で、JK役の女優さんが着てる体操服の下のパンツのことでしょ?」
 愛原:「だから、何で勝手に観るんだ!」

 何回もパスワード変更しているのに、リサはすぐに当てやがる。

 リサ:「買ってくれたら、わたし穿いてあげるよ?」
 愛原:「しかし、今はどこの学校も廃止してるから、なかなか売ってないんだよなぁ……」

 せいぜいコスプレショップとか、Amazonくらいか?
 女子陸上部のユニフォームでは、まだまだ現役なのに……。

 リサ:「……うちの学校、まだ廃止になってないかもしれない」
 愛原:「うそ!?体育でブルマ穿いてるコいるの!?」
 リサ:「いないけど、校則に謳われていないからね」
 愛原:「校則に『ブルマは廃止にする』なんて書くか、わざわざ?」
 リサ:「書いてあったよ。リンの中学校と、あと、聖クラリス女学院には」

 リサ・トレヴァー『1番』が潜んでおり、バイオハザードを引き起こした都内の私立女子校である。
 リサはいつの間にか、凛さんの生徒手帳などを読んでいたらしい。

 愛原:「そうなのか」
 リサ:「だけど、うちの学校には書いてないからね。もしかしたら、正式には廃止になっていないのかも……」
 愛原:「ふーん……」
 リサ:「何だったら、調査してみようか?もしかしたら、購買にはまだ密かに売ってたりして」
 愛原:「まあ、ヒマ潰し程度にね」
 リサ:「うん、分かった!」

 こうして、リサの異様なマッサージは終わった。
 本当にスッキリして、今夜はよく眠れそうだ。
 私はリサに小遣いを弾んでやった。
 鬼姿ながら、小遣いを受け取れたリサは非常に喜んでいた。

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