[7月6日13:00.天候:晴 埼玉県さいたま市 某回転寿司店]
マリア:「何が『神は皆平等に祝福を与える』だ!私が助けを呼んだ時、助けてくれなかったじゃないか!神のスカタン!!」
マリアは顔を真っ赤にして、ドンとテーブルの上に空になったビールジョッキを叩きつけた。
稲生:「ケンショー、ソッカー、法華講と分割させといて何の責任も取らーねのか!仏のバカヤロー!金満坊主!!」
稲生も負けていなかった。
昼間だからと酒を控えていたんじゃなかったのか、この魔道師達は。
一体、何が原因だったのだろうか?
ベルフェゴール:「うんうん、正しくその通り。神なんてのは所詮、独り善がりの偽善者だからね。その点、ボク達悪魔は契約者には尽くすよ。まあまあ、飲んで飲んで」
ビール瓶を傾けて、マリアのジョッキにビールを注ぐマリアの契約悪魔ベルフェゴール。
アスモデウス:「仏ぇ?仏なんてホットケーだよ!頼れるのはアタシ達、悪魔だけなんだから。早いとこ一人前になって、アタシと契約してよ。まずは飲んで飲んで」
マリア:「おい、ユタぁ!そこの色ボケ悪魔に鼻の下伸ばしてんじゃねぇよ、ああ!?」
稲生:「いやいや!僕はマリアさん一筋!悪魔はあくまで悪魔でヤンス!」
マリア:「この前、ダニエラに頼んで、アタシの下着くすねさせたってのは本当かぁ?ヒック」
稲生:「とんでもない!水泳の練習の時に使ったスクール水着だけでヤンス!ヒック!」
この酔っ払いどもwww
マリア:「きゃはははははは!!」
稲生:「たははははは!!」
ベルフェゴール:「何ですか、店長?……あ、そろそろお会計?分かりました。失礼、そろそろお会計……」
マリア:「んあ?……ああ、アンタ払っといて」
ベルフェゴール:「ええっ!?」
稲生:「マリアさん、丸投げっすかぁ!?」
マリア:「アタシゃ“怠惰の魔女”なんだよ!今日はもう閉店だっ、この!」
稲生:「じゃあ、僕も閉店……」
アスモデウス:「あん❤稲生君は、これから“開店”でしょお???」
マリア:「オラ、その姉ちゃん!メイドになれや!」
アスモデウス:「えっ?でもアタシ、悪魔……」
マリア:「ベルフェもだ!」
ベルフェゴール:「いや、ボク男だし……」
マリア:「前に『悪魔に性別は無い』とか言ってただろうがぁぁっ!!」
稲生:「ええっ!?」
ベルフェゴール:「酔っ払っているのに、そういうことは覚えてるんだね。……あ、失礼、店長。取りあえず、アメリカン・エクスプレスで払います。フフ、ボクも大好きなグリーンカードです」
マリア:「だいたい、師匠にしろテメェにしろ、何だその怪しからんデカパイは!ああ!?」
アスモデウス:「いや、私はそういう悪魔だから……」
マリア:「いくらか私に寄越せ!出来んのなら脱げーっ!!」
アスモデウス:「ええーっ!?」
稲生:「あ、はいはい。マリアさん、そろそろ帰りますよ」
ベルフェゴール:「失礼、失礼。とんだご迷惑さまでした。これにて失礼」
アスモデウス:「ごちそうさまー!」
ここにいる二柱の悪魔はキリスト教系七つの大罪の“怠惰”と“色欲”を司る者である。
RPGの世界では“憤怒”のサタンや“飽食”のベルゼブブ(ベルゼバブとも)と同様、大ボスを張るほどの実力派だ。
その二柱が、まだ人間臭さを残す見習魔道師と一人前に成り立て魔道師に圧倒された。
ベルフェゴール:「支払いは我が主のカードを使わせてもらったけどいいよね?」
稲生:「う、うん。いいと思う」
アスモデウス:「オッパイ掴まないで!」
マリア:「放して欲しかったら、いくらか私に寄越せ!ヒック!」
アスモデウス:「私と契約してくれないと無理だって!」
マリア:「じゃ、契約してやんよ!」
稲生:「ええーっ!?」
ベルフェゴール:「ちょっwww ここにボクという契約悪魔がいるんだけど……?」
稲生:「まあまあまあ、マリアさん。早いとこ家に帰って休みましょうね」
アスモデウス:「稲生さん、しばらくの間、アタシ、ロリに変身しておくわ」
稲生:「う、うん。10歳くらいの女の子?幼女先輩くらいがいいかもね」
[同日13:30.天候:晴 同市内 稲生家]
イリーナ:「クカー……クカー……。へへ……さすがにもう食べれないよ……」
客間の簡易ベッドに横になっているイリーナ。
何か、ご馳走をたらふく食べている夢を見ているようだ。
マリア:「うらぁッ!!」
バァンとドアを思いっきり開けてマリアが飛び込んできた。
イリーナ:「わああっ!?」
さすがのイリーナも飛び起きた。
イリーナ:「な、なになになに!?」
マリア:「師匠、聞いてくださいよォ……ヒック」
今度は泣き出したマリア。
イリーナ:「なに?!何があったの!?」
稲生:「マリアさん、いい加減に……!」
マリア:「ユウタが……ユウタがね……。酔っ払って私のこと、『ええか?ええか?ええんのか?』言って私のことを無理やり……」
稲生:「でっち上げだーっ!」
ベルフェゴール:「痴漢の冤罪も、酔っ払った女性が原因ってこともあるのかねぇ……」
イリーナ:「何だかよく分からないけど、……ルァ・リィ・ホ!」
マリア:「きゃん!」
イリーナに何か魔法を掛けられたマリア、バタンと倒れて……。
マリア:「スー……スー……」
稲生:「ありゃ寝ちゃった!?ラリホーですか!」
イリーナ:「さて、ユウタ君」
稲生:「はい?」
イリーナ:「アタシの眠りを妨げたからには、こうなった理由はちゃんと説明してくれるのでしょうね……!?」
いつもは目を細めているイリーナ。
それが今は両目がカッと開かれ、緑色の瞳が稲生にロックオンされていた。
稲生:「ああっ!何か、大いなる事態の予感がしますがっ……!」
ベルフェゴール:「さて、アスモ。昼食も済んだことだし、ボク達は埼玉ウォークに行ってみるとするか。ほとぼりが冷めるまで」
アスモデウス:「そ、そうだね」
レヴィアタン:「お前ら、この事態招いといて逃げる気か……」
いつの間にかイリーナの契約悪魔も現れて、他の二柱にツッコミを入れていた。
マリア:「何が『神は皆平等に祝福を与える』だ!私が助けを呼んだ時、助けてくれなかったじゃないか!神のスカタン!!」
マリアは顔を真っ赤にして、ドンとテーブルの上に空になったビールジョッキを叩きつけた。
稲生:「ケンショー、ソッカー、法華講と分割させといて何の責任も取らーねのか!仏のバカヤロー!金満坊主!!」
稲生も負けていなかった。
昼間だからと酒を控えていたんじゃなかったのか、この魔道師達は。
一体、何が原因だったのだろうか?
ベルフェゴール:「うんうん、正しくその通り。神なんてのは所詮、独り善がりの偽善者だからね。その点、ボク達悪魔は契約者には尽くすよ。まあまあ、飲んで飲んで」
ビール瓶を傾けて、マリアのジョッキにビールを注ぐマリアの契約悪魔ベルフェゴール。
アスモデウス:「仏ぇ?仏なんてホットケーだよ!頼れるのはアタシ達、悪魔だけなんだから。早いとこ一人前になって、アタシと契約してよ。まずは飲んで飲んで」
マリア:「おい、ユタぁ!そこの色ボケ悪魔に鼻の下伸ばしてんじゃねぇよ、ああ!?」
稲生:「いやいや!僕はマリアさん一筋!悪魔はあくまで悪魔でヤンス!」
マリア:「この前、ダニエラに頼んで、アタシの下着くすねさせたってのは本当かぁ?ヒック」
稲生:「とんでもない!水泳の練習の時に使ったスクール水着だけでヤンス!ヒック!」
この酔っ払いどもwww
マリア:「きゃはははははは!!」
稲生:「たははははは!!」
ベルフェゴール:「何ですか、店長?……あ、そろそろお会計?分かりました。失礼、そろそろお会計……」
マリア:「んあ?……ああ、アンタ払っといて」
ベルフェゴール:「ええっ!?」
稲生:「マリアさん、丸投げっすかぁ!?」
マリア:「アタシゃ“怠惰の魔女”なんだよ!今日はもう閉店だっ、この!」
稲生:「じゃあ、僕も閉店……」
アスモデウス:「あん❤稲生君は、これから“開店”でしょお???」
マリア:「オラ、その姉ちゃん!メイドになれや!」
アスモデウス:「えっ?でもアタシ、悪魔……」
マリア:「ベルフェもだ!」
ベルフェゴール:「いや、ボク男だし……」
マリア:「前に『悪魔に性別は無い』とか言ってただろうがぁぁっ!!」
稲生:「ええっ!?」
ベルフェゴール:「酔っ払っているのに、そういうことは覚えてるんだね。……あ、失礼、店長。取りあえず、アメリカン・エクスプレスで払います。フフ、ボクも大好きなグリーンカードです」
マリア:「だいたい、師匠にしろテメェにしろ、何だその怪しからんデカパイは!ああ!?」
アスモデウス:「いや、私はそういう悪魔だから……」
マリア:「いくらか私に寄越せ!出来んのなら脱げーっ!!」
アスモデウス:「ええーっ!?」
稲生:「あ、はいはい。マリアさん、そろそろ帰りますよ」
ベルフェゴール:「失礼、失礼。とんだご迷惑さまでした。これにて失礼」
アスモデウス:「ごちそうさまー!」
ここにいる二柱の悪魔はキリスト教系七つの大罪の“怠惰”と“色欲”を司る者である。
RPGの世界では“憤怒”のサタンや“飽食”のベルゼブブ(ベルゼバブとも)と同様、大ボスを張るほどの実力派だ。
その二柱が、まだ人間臭さを残す見習魔道師と一人前に成り立て魔道師に圧倒された。
ベルフェゴール:「支払いは我が主のカードを使わせてもらったけどいいよね?」
稲生:「う、うん。いいと思う」
アスモデウス:「オッパイ掴まないで!」
マリア:「放して欲しかったら、いくらか私に寄越せ!ヒック!」
アスモデウス:「私と契約してくれないと無理だって!」
マリア:「じゃ、契約してやんよ!」
稲生:「ええーっ!?」
ベルフェゴール:「ちょっwww ここにボクという契約悪魔がいるんだけど……?」
稲生:「まあまあまあ、マリアさん。早いとこ家に帰って休みましょうね」
アスモデウス:「稲生さん、しばらくの間、アタシ、ロリに変身しておくわ」
稲生:「う、うん。10歳くらいの女の子?幼女先輩くらいがいいかもね」
[同日13:30.天候:晴 同市内 稲生家]
イリーナ:「クカー……クカー……。へへ……さすがにもう食べれないよ……」
客間の簡易ベッドに横になっているイリーナ。
何か、ご馳走をたらふく食べている夢を見ているようだ。
マリア:「うらぁッ!!」
バァンとドアを思いっきり開けてマリアが飛び込んできた。
イリーナ:「わああっ!?」
さすがのイリーナも飛び起きた。
イリーナ:「な、なになになに!?」
マリア:「師匠、聞いてくださいよォ……ヒック」
今度は泣き出したマリア。
イリーナ:「なに?!何があったの!?」
稲生:「マリアさん、いい加減に……!」
マリア:「ユウタが……ユウタがね……。酔っ払って私のこと、『ええか?ええか?ええんのか?』言って私のことを無理やり……」
稲生:「でっち上げだーっ!」
ベルフェゴール:「痴漢の冤罪も、酔っ払った女性が原因ってこともあるのかねぇ……」
イリーナ:「何だかよく分からないけど、……ルァ・リィ・ホ!」
マリア:「きゃん!」
イリーナに何か魔法を掛けられたマリア、バタンと倒れて……。
マリア:「スー……スー……」
稲生:「ありゃ寝ちゃった!?ラリホーですか!」
イリーナ:「さて、ユウタ君」
稲生:「はい?」
イリーナ:「アタシの眠りを妨げたからには、こうなった理由はちゃんと説明してくれるのでしょうね……!?」
いつもは目を細めているイリーナ。
それが今は両目がカッと開かれ、緑色の瞳が稲生にロックオンされていた。
稲生:「ああっ!何か、大いなる事態の予感がしますがっ……!」
ベルフェゴール:「さて、アスモ。昼食も済んだことだし、ボク達は埼玉ウォークに行ってみるとするか。ほとぼりが冷めるまで」
アスモデウス:「そ、そうだね」
レヴィアタン:「お前ら、この事態招いといて逃げる気か……」
いつの間にかイリーナの契約悪魔も現れて、他の二柱にツッコミを入れていた。
因みに、カントクの私も酒気帯びです。ヒック!
酒を控えていた魔道師達でしたが、もちろんお察しの通り、おもしろ悪魔2人に唆され、痛飲したらあの調子だったというわけであります。
ビールくらいで?と思うかもしれませんが、寿司屋には日本酒も置いており、それを飲まされたのが原因でした。
その後ビールに切り替えたものの、時既に遅し!キャラ崩壊の酔っ払いと化したのでありました。
大ボスを張れるほどの強力かつ凶悪な悪魔が恐れおののくくらいの沙汰だったわけです。
ええ、マリアも稲生も酒を飲んじゃいけない者達だったのです。
週末のさいたま新都心。
どこかのお店で、私も酔ってクダを巻いているかもしれません。
仕事のことかもしれませんし、法華講のことかもしれません。
法華講のことかもしれません。
クソ坊主だの、クソ講頭だの、叫んでいるかもしれません。
折伏してほしかったら先に福運寄越せバカヤロー!と叫んでるかもしれません。