ゴルフィーライフ(New) ~ 龍と共にあれ

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もっと「振り子」を伸縮自在な拍で

2012年08月14日 | 心の筋力トレーニングを続けよう

しみじみする動画があった。
話題になったのは少し前だというから、ご存知の方も多いかもしれない。

[The Pendulum] Japanese Animation by Tekken 鉄拳 振り子

この動画を見たら、余計な説明は不要だと思います。

いらぬおせっかいは不要で、夫々に夫々の感じ方があっていいのだと思います。

~ 大きなのっぽの古時計の世界、おじいさんの世界、であったものが、
   当世風になって、より身近につまされるような気がして、ついつい涙腺を刺激されてしまう。
  誰の上にも平等に流れる時間の振り子、
  止めようとしても止められない無常感、それゆえにかけがえのない美しき時間。

しかし、ちょっと待って、異論を立てよ、そこで思考停止に陥るな、って
呼び止めるような
考えがよぎったりもします。

感情的に片づけるだけではないことをせよ、って。
(ほんとは、こういうノスタルジックなものには弱いし、好きだし、  齢を重ねてますます共感するような自分を感じたりもするのですが、そこを越えていく方法もあるんじゃないか、などと。)

なので、余計な説明を考えてみました。

時間というものの捉え方のモンダイがそこには横たわっているように思えます。
神が宿る風景 ~ 私の範囲をとらえ直す

 

生物学的文明論 (新潮新書)
本川 達雄
新潮社

 

 物理学の時間は、万物が同じベルトコンベアに乗せられて運ばれていくイメージです。
われわれは時間に対して何もできません。いわば時間の奴隷。
唯一できるのは、時間のベルトにどれだけ乗っていられるかだけ。
だから、どんな状況であれ、できるだけ長く乗っている方がいいという価値判断しかできなくなってしまうのでしょう。

生物はエネルギーを使って時間を生みだしている。
ネズミはエネルギーをたくさん使ってベルトを速く回す一方で、
ゾウはゆっくりと回し、冬眠中はほとんど回さない。
エネルギー消費量を自ら変えて、積極的に時間を操作している。
ハツカネズミの寿命は2-3年、インドゾウは70年近く生きるのだが、
一生に心臓が打つ数は、どちらも同じ15億回。
心臓時計で測定してみると、肺が1回動くのは心臓4拍分、血液が全身を一巡して心臓に戻ってくるのが84拍分。
生物の時間は丸くデザインされていて、エネルギーを注入することにより、エントロピーの増大を抑え、
もとの秩序立った体に戻していく。生物の時間は回転しながら、元に戻りながら進んでいく。

回転しながら進んでいく時間、伸縮自在な拍に、東洋的な感覚を感じますが、
古代ギリシア人も生物に対してビオスとゾーエーという
2種類の言葉を使い分けていたといいます。
個体の一生の時間がビオス、世代交代しながら受け継がれていく時間がゾーエー)

生物にはそのような回って続く時間があることを、現代人は見落としてしまい、
万物共通の絶対時間に、ただただ押し流されていくしかないという感覚が私たちの生きる上での重荷になっている

「振り子」を止めようとするシーンなぞ、まさしく現代人的な押し流され感が。。

もっと、振り子を伸縮自在な拍で、タメのある、遊びをもった、別の時間的感覚のモノサシで捉えることは可能なのではないか。
そもそも時間は流れない、という考え方もあるくらいだから、
ことさらに時間と無常を結びつけたがることの必然性はあまりない。
時間は流れない、世界が流れる - She's Leaving Home

心は一瞬にして変わる性質を持っている。
心の速度は光の17倍の速さがある、という仏教での教えもあるという。

我が身ひとつの無常にしても、物質的な体が持つ速度(光の速度)と心の速度という2つの速度から構成されている。
モンダイは、問題の立て方にある。
~ これはまた別の機会に。 

46歳を入れ替えると64歳になる、なんてどうでもいいが、このバージョンは素朴でいい。
The Beatles - When I´m Sixty Four

 

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