ゴルフィーライフ(New) ~ 龍と共にあれ

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十二音階の狭間に在る音

2012年09月08日 | ツールとしての音楽

美しい娘のアヌーシュカが、父ラヴィ シャンカールの鼻唄に合わせてシタールを奏でている。

鼻唄として最高の栄誉だ。 

Sitar Legend Pt. Ravi Shankar & his lovely Daughter Anoushka

ジョージ ハリスンはノルウェイの森でロックにはじめてインド音楽(シタール)を採り入れた。
ビートルズの曲のなかでも、The Inner Lightや、Baby、you're rich manの強力なイントロのリズムとそこに絡む中東風の笛の音など、
インドあるいはアラビア風の音にはとても魅せられるものがある。

ラヴィ シャンカール氏はジョージの友人であり、有名なシタール奏者。
(アヌーシュカだけではない、あのノラ・ジョーンズも彼の娘。)

栄誉に預かる美しい娘はいないし、鼻唄もわるくはないけど、もう少し音楽のことを学んでみよう、という気になった。
(無理せず、チカラ入れずに、愉しめたらいいだけですが。)

( ↓ ) 興味のある教会旋法などにまで話が及んでいて面白そうなので辞書代わりに使おうと思って購入。
    ドリルで勉強、にはあんまり興味がないけど、時々気になるところはトライしてみてもよいかも。

音楽耳実践ドリル!!CDでわかる楽典
高田 美佐子
ナツメ社

( ↓ ) 今日のテーマ「12音階」について、はこちらの本の内容がベースになっています。

人生を変える「数学」そして「音楽」 教科書には載っていない絶妙な関係
クリエーター情報なし
講談社

1オクターブの中には12の音階がある。
ドレミファソラシドの7つに半音(黒鍵)の5つを加えた12個、これが西洋音楽のベースになっている。

 

ドから順に7つずつ(黒鍵)を含めて音を足していくと、
ドの次はソ、ソの次はレ、レの次はラ、ラの次はミ、になる。
こうして順に足していくと、12回目でドに戻ってくる。

これを円状に書くと時計のように一周りする。しかも、同じ音はなく12音階がひとつずつ現れる。

下のビデオの後半に出てきますが、7つずつ足してゆくのは響きのよい音を探していくと自然に7つ目の音になるということらしい。
(正確には7つの中には半音(0.5度)を含んでいるので、5度間隔になる。)

さて、12音階の間隔(振動数)がモンダイを発生させます。。

音楽の正体 - SPECIAL (後半) 1/2

12音階の間隔のモンダイは、下記に譲るとして、
そもそも12音階の間に隠れてしまっている音がある、ということがもっと問題なような気がします。
ほんとうは12音階でなくても、30音階でも50音階でも、
音の振動数の分だけ、いくつにでも細分化できそうにも思えるが、和音の作り方や演奏まで複雑になり過ぎるのかもしれません。

風の音の中に、「ド、ミ、ソ」の和音、あるいはそれを転調した音が聴こえるというのは起こり得ること。 
(私はエルトン ジョンのyour songの途中で、階下から ごはんが出来た時にわたしの名前を呼ぶ母の声が聴こえます、ほんとうに。)

西洋音楽がすべてではない。世界にはもっと様々な音階、様々なドレミ、がある。

音楽は自然やこの世界の成り立ち方と密接なもののように感じられる。

音と音の狭間を求めたジャズと、東洋のシタールの旋律、ファンタスティックな競演だと思います。
ピアノとシタールが互いに探り合うようにして、再び高まるエンディング近くのインプロヴィゼーション、圧巻。。

Anoushka Shankar - Ricardo Mino - Buleria con Ricardo

 


-------- -------- (後記) 少し話が複雑になるので、読み飛ばせるように。-------- --------

音は振動であるから、フーリエ解析が用いられる(三角関数(sin波)で現すことができる)ことはよく知られている。

振動数から見た場合、音階との関係は下の図のようになる。
(音階の整数倍の順に、きれいに振動数が並ぶわけではないのですね)

2倍音のドは1オクターブ上のド、
4倍音のドは2オクターブ上のド。

ルネッサンスの頃にヨーロッパ人はケルトの音楽に「5倍音のミ」を発見し、
それまでのピタゴラス音階から「純旋律」の音楽に移行した、と言われています。

しかし、この「純旋律」にも問題がありました。

~ 完全5度の積み重ねからはオクターヴの音程は導出できない。
   ある音程(例えば完全5度)を全て純正に保とうとすると、他の音程(例えばオクターヴ)が純正にならない。

 

しかし、バッハの時代に「十二平均律」と呼ばれる音階が登場します。

~ 十二平均律とは、1オクターヴを12等分した音律である。
   隣り合う音(半音)の周波数比は等しくsqrt[12]{2}:1(100セント)となる。

周波数(振動数)が整数倍になるという純正音程の持つ響きが失われた一方で(無理数の音は溶けあいにくい)、
等間隔の周波数を持つ平均律の対称性によって、転調が自由自在になったというわけです。

(周波数(振動数)と音律の関係がとくわかる映像です。
 →  波形と音で調律聞き比べ(平均律・純正律・キルンベルガー第3法)   

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2 コメント

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Unknown (沙於里)
2012-09-13 21:51:20
音楽を聞きながら、記事を読んでいたら
脳みそ足りないから、むずかし~いってなって
すっかりコメントしそびれました
久々にインドのお香を焚いて、シタールの音、堪能させて頂きました~♪
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理想的なお客様です。 (沙於里さんへ)
2012-09-14 08:28:51
音楽を聴きながら読んでいただけるとは。
ぼくもじつは、ながら派なので、いい音楽見つけて、プレビューで聴きながら記事を書いてると、さささと書けたりします。アタマが音楽にチューニングされて、波長があった状態になるというのかな~
沙於里さんは、お香まで焚いておられる。
むずかしかったですか、申し訳ありませぬが、アインシュタインは光量子仮説を唱えましたが、ぼくは、人間もまた光量子、つまり光のようなものなのかも、みたいなことを思っていて、たぶん、また、何いってるのかわからないようにならないよう気をつけます。
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