Mon petit bonheur

フランスよりミックスツインズ日記

絵本『のせてよ!』

2016-01-08 | 本・映画・音楽

【2歳6ヶ月】
我が双子が、保育園で定期購読している“今月の本”を持ち帰りました。作者名を見て、ビックリ。日本人なのです。フランス語に訳されたその本は、笠野裕一さん作の『のせてよ!』です。こういう、日本の絵本がフランスの学校推薦図書になるって、どういう基準で選ばれるのでしょうねえ?


ところで、絵本を通して、息子が少し成長を見せました。本好きな娘は、2歳を過ぎた頃からもう、絵本を順番にめくっては声を出して本読みをしていました。まさかまだ、ひらがなが読めるわけではないので、ママンが繰り返し繰り返し読んで聞かせているうちに、暗記してしまったのでしょう。それが最近、息子もするようになったのです!


双子はそろってよくしゃべりますが、娘の方が早くから、今でも息子を上回る勢い。文字への執着が言葉の発達につながるって、本当なんですね。



べべとお出かけ~赤ちゃん向けショー@シャモニ~その3

2015-12-20 | 本・映画・音楽

【2歳5ヶ月】
シャモニの街中で開かれた幼児向け演劇があるとママ友ちゃんからお誘いあり、「家の子はまた、反応が薄いんだろうなあ…」と躊躇いましたが、行ってきました。それでも、前回より少しは成長があるかも?との想いから、連れて行ってみたのです。


ところが娘は、場内が暗くなって最初の陰気な音楽が流れ始めたところですぐに「帰りたい!」と騒ぎ始め、そういう“大人な態度”を取れないことに腹を立てた主人に連れられて、即退場。
残された息子、ママンの膝の上で必死に頑張って見ています。反応から、ぬくもりから、頑張っているのが痛いほどよく分かります。劇の内容は、はぁ、どうしてフランスの演劇とは抽象的なものが多いのでしょうか、最初に除夜の鐘のような物が舞台中央に置かれていて、その内そこから手足が出てきて・・・


次第に頭があらわれ女性となり、メトロノームを取りだして、どんどんと時間が経っているように表現しているのでしょうか、お腹から腸のような紐を引っ張り続けると赤ちゃんが出てきて、だけどその赤ちゃんは死んでしまう…、悲しむ女性の下へもう一人の女性が肩車をするようにスカートの中へ入って腕を出すから、まるで腕が4本あるモンスターのよう・・・


ギャーッ!と私が叫ぶより先に、息子が泣いた…。もう無理やり見せておくのは忍びなくて、私も息子を抱いて退席。これで我が家族全滅です・・・どの子も大人しく見ているというのに・・・生後6ヶ月から対象なので乳児もいると言うのに・・・ものすごい敗北感。
「家の子の何が足りないのだろう?」と、私は真剣に悩みましたよ。どうしてこんなに怯えたりするのだろう? 理解力が足りないのだろうか? 心の育ち方が曲がってる? 親の想像力が乏しいと、遺伝的に子供にまで影響を及ぼすのではないだろうか…。


誘ってくれた友人が心配して電話をかけてきてくれました。「どうしてあなたの家の子は、劇に惹きつけられている風ではなかったにしても最後までおとなしく見ていられるの?」と率直に聞いてみました。彼女の家では、児童演劇に限らず、大人向けの見せ物でもコンサートでも、チケット代が無駄に終わっても良しとして、いろいろな場所に子供を連れて足を運ぶようにしているそうです。演劇とか表現の世界は、感じたままに…で良いように思っていましたが、ある程度の“学習”は必要なのかもしれません。これに懲りず、また次の機会には誘ってほしいと、お願いしておきました。


絵本『くれよんの くろくん』

2015-11-07 | 本・映画・音楽

【2歳4ヶ月】
娘が昨日、保育園へ連れて行ったと思ったら早々に呼び出しで、早退。熱が40度にも上がってしまったのです。解熱剤のドリプラン( Doliprane )を飲めば熱が引くけど、また数時間も経つと熱が上がってくる…を繰り返して、今日は一日、布団から起き上がってきませんでした。
そうなると、元気なのに一緒に早退してきた息子は退屈、たいくつ、タイクツ…。そこで、引越しが決まってから封印してきた「お絵描き」を、今日は思いっきりやらせてあげました。何でって、落書きが怖かったから…。
友人から誕生祝いで頂いて今までしまっておいた『クレヨン』も、初めて見せてあげました。もちろん、息子は大喜び。たぶん、クレヨンを知らないと思う。保育園では色ペンだし、家では、落書きしても被害が最小限に抑えられる色鉛筆しか使わせてもらえないから。いつもなら、あっちの色こっちの色と、どんどん鉛筆を出しては放りだし、出しては放りだしを繰り返すのに、今日のクレヨンは、包装紙を大事にはがして、きれいにセロハンを切って、目の前でそっと箱を開けてあげたからか、とても丁寧に扱ってくれました。一つ出しては箱に戻し、次の色を選ぶ。クレヨンの箱を開けた時の、12色の色が並ぶ様を見た息子の顔、嬉しそうだったなあ。
それから、百均で買ってきたぬり絵ブックも、お気に召したもよう。これ、百円なのに枚数たっぷりで、紙質も悪くない。日本帰国時には“買い”ですね!


クレヨンで絵を描く楽しみを思い出させてくれるのが、こちらの絵本『くれよんの くろくん』。フランス語版で見つけました。この『 Les Petits Pastels 』と合わせて、『くろくんと ふしぎなともだち』のフランス語訳、『 Les Petits Pastels et l'Etonnante Rencontre 』も買いました。どちらもクレヨンが主人公の、ストーリーがほっこりする素敵な話でお勧めです。「個性があるから素敵なんだよ」ということを、半分外国人の我が双子も感じ取ってくれたら…と願って読んであげています。


私がこれを読んであげている時に「ん?」と感じ、頂いたクレヨンを見て「あ!」と思ったことがあるんですけど・・・日本語で色の名前って、きれいだなと思いませんか。フランス語では、「濃い」「薄い」で色を区別することが多いので。
ところで、もう一つ、子供に日本語で「色」を教えるとき、今の日本では何と教えているのでしょう? クレヨンの箱を開けて、ちょっとママンは迷ってしまったのですが・・・

―今でも「だいだい色」と言う子いる?じゃ、「オレンジ」と教える?
―やはり「もも色」かな?「ピンク」じゃダメ?
―今では「はだ色」ではなくて、「薄だいだい色」って言うんだ…

まあ、肌色はねえ、フランスでもこれ、肌の色と決めつけられないもんねえ。親が一つに決めて、毎回、同じように言わないと、子供はちっとも覚えませんよね…。


ちなみに我が双子、「赤」と「緑」だけは言えるようになりました。クリスマスをテーマにしたぬり絵ブックを買ってあげたら、クリスマスの絵って、赤と緑ばっかりなんだもの。


日本の暮らし歳時記

2015-09-29 | 本・映画・音楽

【2歳3ヶ月】
我が双子の最近の二人の流行り、『電車ごっこ』。どちらかが前になり、その後ろに肩や洋服をつかんだもう一人が続いて、シュッポッポッと、洗面所へ行くにも、台所へ行くにも。「そんなに電車が好きなのか!?」と思ったら、どうやら保育園で、集団でトイレへ連れて行く時に先生がやるようで、こうやって移動するのが楽しい様子。先生もいろいろ、技もってるよね~。
トイレと言えば! 今朝はじめて保育園で、小さな子供用トイレに座る子を見かけました。サービスエリアにも時折、見るあの子供用トイレ、低くて小さな便器がコロンとあるだけで、便座もないし、「もしや…」と思っていましたが、やっぱり~! 便器に直座りでした。そう、フランスの公衆トイレって、便座がないのが普通なんですよ。私はホームステイ先のお母さんに聞いて、中腰で用を足しますが、結構つらい。そうか、フランス女性は子供の時から鍛えてるわけね。


さて、先日のトレラン大会の日に、友人から“完走記念”に本をプレゼントされました。日本の暮らしを彩る年中行事を紹介している『日本祭り( Les fêtes japonaises )』です。1月はお正月、2月は節分…と月毎に歳時記が紹介され、由来だけでなく、折り紙で兜を折ったり、笹の葉で舟を作ったりと、もうページをめくる度に「こういうの、やった!やった!」とか、「こんなのがあることさえも、忘れていたよ…」と、懐かしさよりも勉強になることばかり。


本を頂いたその日はちょうど、中秋の名月でした。日本では、月にはウサギが住んでいて、餅つきをしていることになっているのですが、フランスからでは月の見える位置が違うのでウサギの形には見えず、「男の人の顔」と言われているんですって。
この章には、ウサギにちなんで、「うさぎリンゴ」の切り方が紹介されていました。子供の頃、お弁当にこういうのが入っているだけで、嬉しかったよね。そういう小さな幸せ、家の子にも感じてもらえるように頑張ろうと思ったのでした。


絵本『ぼくは うんてんし』

2015-09-17 | 本・映画・音楽

【2歳2ヶ月】
最近の我が双子は、ミニカーブーム。特に息子は、車に限らず、電車もバスもトラックもヘリコプターまで、乗り物シリーズは全部、好き。かと言って娘も、女の子であるのに、お人形さん遊びも、ままごともやらずに(って言うか、どちらも買ってあげていない…)、床で新幹線を走らせているけど。
そんな双子へ、同僚の11歳児くんママンがお古のミニカーシリーズを持ってきてくれたから、さあ大変!2歳にして「フェラーリ!」「ポルシェ!」とか言っちゃってるよ。将来、そんな車に乗れるように、ビッグになってくださーい!


さて今回、キャバレールの家へ持ってきた本の中で、息子が最近はまっている本をご紹介します。間瀬なおかたさんの絵と、くさのたきさんの文による絵本『ぼくは うんてんし』のフランス語訳、『 Dans mon bus! 』です。この本、先日の日本への一時帰国時に本屋で見かけて、買いたかったけど買わなかった(帰りの荷物の重量が心配で…)本なんです。偶然、シャモニの本屋で目に留まりました。


もちろん、双子たちはどのページにもバスが登場するので飽きることなく眺めているのですが、ママンを魅了したのは、絵のタッチ。そして、この本の中に出てくる「ちょっと前の日本」。山里に動物がいて、田んぼが広がり、木々の合い間に茅葺きの屋根がポツン、ポツンと。決してこんな景色の中に暮らしていなかったけれど、それでもなぜか、懐かしさがこみあげてくるのです。「これが、お母ちゃんの国だよ」って、双子が本を開く度に話してあげるのです。


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