日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

なんともふがいない大阪のお笑い関係者 上方演芸資料館存続問題

2008-04-04 14:28:39 | 放言
ジュンク堂書店が難波に開店したときは興奮した。店内にがっちりした木製の机と椅子がずらりと並べられて、そこに座って店内の本が読み放題というので、そのころは神戸から月に何度も通ったものである。ジュンク堂は1階から3階まで入っていたが、その同じ建物の上に上方演芸資料館(ワッハ上方)が入っていた。この建物が吉本興業のものだから、上方演芸資料館も吉本のものだと私は思っていた。ところがこれが大阪府立の施設だったのである。橋下徹大阪府知事が就任に際して年間経費4億3千万円(内吉本興業に支払う賃貸料が2億8千万円)かかるこの施設の廃止・売却などを検討し始めたことで、上方演芸資料館の存続が世間の話題を集めている。

数日前だったか、テレビで上方演芸資料館の存続を求める人たちが署名運動をしているのを見た。その時はそれなりの必要性が認められて施設が作られたのだろうから、整理されそうな施設がお互いにそれぞれの必要性を改めて力説しても意味がない。それより本当に必要だと思う人々が大阪府に頼らずに自分たちで残す工夫をする手があるのではなかろうか。その点、上方演芸資料館は私が見るところ脈がありそうである。吉本興業に引き取って貰えばいいのである。上方演芸資料館の出来る経緯が毛馬一三著「ワッハ上方を作った男たち」に描かれているそうであるが、この小説の作家毛馬氏がメルマガに書いている記事を見てその思いを強くした。少々長いが引用させていただく。

《そこで、拙著の中で触れた、府の財政に絡む「賃貸料」のことを、ここで改めて触れておきたい。

テナントビルの主・吉本興業は、当時の大阪府の「大阪伝統文化の象徴お笑い資料館」を作りたいとのたっての懇請に共鳴して、投資した金額は、土地取得費約100億円、ビル建設費約50億円の計150億円だった。無借金の健全経営だった吉本興業は、これをなんと自社の転換社債発行で賄っている。大阪府に一切頼らなかったのである。

当時の吉本興業は、営業収入でみると平成5年度160億円、平成6年度191億円、平成7年度212億円と業績を順調に伸ばしているものの、平成4年度148億円の営業成績とほぼ同額の資金をここで調達することは、信じがたい決断だったことは明らかだ。

さらに驚くべきことは、いわば大阪府のオーダーメイドともいうべき新築ビルへの「ワッハ上方」の入居に、「保証金・敷金」を一切要求せず、オフィスビルの家賃以下という破格の条件で、同「笑いの殿堂」を受け入れたことだ。

これは上方文化の保存と振興を図る公的施設としての機能を永続させたいという大阪府首脳の叩頭の姿勢に、吉本興業が深く理解を寄せ、渾身の気概を以って協力を惜しまなかったのが、この経過の真の姿だった

大阪・難波千日前という繁華街で館を構える以上、それ相当の経費が伴うことは当然であり、しかも今後建物の老朽化にともなうメンテナンスに要する経費が増えることは当然だから、現状の家賃ベースで維持するだけでも相当な負担が、家主側に生じていくことは当たり前のことだ。》(強調は引用者、以下同じ)

私はこれを読んで変に思った。吉本興業がお笑いで儲けさせて貰った恩返しに、上方文化の保存と振興を図る施設を作って、大阪府に寄付願いを出したとというなら素直に分かるが、大阪府首脳が吉本興業に叩頭したとは私に言わせると話が逆である。そう思ってみるとこの話はきわめて嘘っぱちくさい。「叩頭」とは「頭を地面につけておじぎすること」(新明解国語辞典)なのである。誇り高い大阪府首脳がこんなことで吉本興業に土下座することは天地がひっくり返っても起こることではない。

「叩頭」の意味をこの作者が知らずに使ったこととしても、まだ紛らわしい表現がある。上の文章のままだと吉本興業が土地建物に総額150億円を出したというので、これがすべて上方演芸資料館のためのものかというとそうではなくて、全8階地下1階の1階から3階まではジュンク堂書店が入っているので、そちらからはちゃんと賃貸料を受け取っているのであろう。要するに吉本興業はビル貸し業で大阪府相手に商売をしているだけのことである。上方演芸資料館が府民の役に立っていて必要欠くべからざるものと本当に信じているのなら、そのような大阪の芸人さんにお笑いの関係者は大阪府ではなく吉本興業に買収なり営業存続を訴えるべきであろう。財政破綻の危機に瀕している大阪府相手に陳情とは筋違いである。

ところで2代目館長の井上宏氏によると、《苦い思い出もある。「ワッハ上方」が廃止されるかも知れないという危機を経験したことである。2001年の6月6日、読売新聞が「大阪府、25施設の運営見直し ワッハ上方廃止へ」の記事を掲載したことに端を発して、「ワッハ上方」は大揺れに揺れたのであった。新聞は大阪府が「利用者の低迷に悩むワッハ上方の廃止方針を固めたのをはじめ、7施設の廃止の検討対象とし」と書いたのである。館長の私は新聞から何の取材も受けず、府当局からも何の話もなく、全く寝耳に水の話であった。廃止なんて、そんなことがあってよいはずがないと、私は府当局にも有識者の方々にも、マスコミの方々にも必死の思いで「ワッハ上方」存在の意義を説いてまわった。》とのことである。この時に整理しておれば良かったのに、当時の大阪府が先延ばししたことが橋下知事の肩に掛かってきただけのことではないか。

こんなところでケネディ大統領を持ち出すのもなんであるが、彼の大統領就任演説をもじって、「大阪府が自分たちに何をしてくれるかではなく、自分たちが大阪府のために何ができるかを問うべきである」を大阪府のお笑い関係者に捧げる。市井人を誇りとする大阪の芸人さんが何をどう血迷ったか、こういうご時世に「お上」にすがるとは、なくもがなではあるが自分たちの選んだ「殿堂入り名人」に笑われまっせ。



やっと落ち着いたJ:COM NETウルトラ160M回線

2008-04-04 09:07:14 | Weblog
昨4月3日の夜、7時前からインターネットがダウンしてしまった。J:COM Phoneに切り替えてしまったので電話も繋がらない。仕方がないので携帯でサービスセンターに連絡した。その結果分かったことは、J:COM神戸・三木でインターネット障害が発生しており復旧に当たっているとのことだった。ほぼ2時間後にようやく回復して、9時過ぎにその旨を知らせる電話がセンターからあった。必ず連絡をするようにと依頼していたからである。ついでに、わが家のインターネットが幹線のトラブルで不調だったが、その修復を終えた直後にこのインターネット障害が発生したとの説明があった。

今朝、Radish Network Speed Testingで回線速度を連続5回測定したが、確かに安定に働いている。その測定結果と、その中の良いデータと悪いデータを示しておく。これがわが家での標準状態と思って良さそうである。