日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

13年前のGateway(ノートパソコン)が動いた

2008-02-07 21:20:29 | 学問・教育・研究

屋根裏部屋を整理していると昔使っていたノートパソコンが出てきた。Gateway2000のHandbook486で、いかにも堅牢と言った作りがいい。かっては家に持ち帰った仕事によく使った。もう動いてくれないだろうなと思いつつ片付けの手を止めて電源コードをコンセントに差し込みスイッチを入れてみた。すると驚くなかれ(驚く方がおかしいのか?)コトコトと音がしてそのうちに画面が明るくなり、メッセージが現れ始めた。生きているのである。

Windowsが起動してプログラムマネージャーが現れると一挙にして昔の記憶が蘇った。



入っているソフトはマイクロソフトのWord、MathematicaにMatlab、そしてJandel社のSigmaPlotoである。たったこれだけであるがこの当時は私の動く研究室でもあった。実験データの解析などに活用しており、とくにMatlabはその後最終的には512×512のスペクトルデータを解析して三次元的に表示することに大いに活躍した。データが小さいときによく使ったのがSigmaPlotなる科学ソフトで、スペクトルの時間変化をグラフにまとめて発表した論文がJandel社の目にとまり、その転載の許可を求めてきたので快諾するとその図がSigmaPlotの宣伝パンフレットに使われたりした。

このノートパソコンのスペックはシステム情報によるとMSDOSのバージョンが6.20でWindowsは3.10、プロセッサーは80486で、眺めていると懐かしさがこみ上げてきた。Intel486は数値演算プロセッサーとキャッシュメモリーをCPUに組み込んだもので、だからこそ科学演算ソフトを走らせるのにうってつけだったのである。



Wordを動かすとちゃんと文章の入力が出来た。まだまだ現役で働いてくれそうなよいレスポンスである。



このちゃんと動いてくれるノートパソコンが、OSが古くなっただけで使われなくなり棚晒しになってしまったのである。もったいないとしか言いようがないがそれが現実であった。この本体と電源アダプターにはMade in Japanと誇らしげにプリントされている。そういう時代だったのだ。これを荒ゴミに出すのは忍びがたくなって手元にとどまって貰うことにした。

実をいうと妻が使っているWin95のパソコンは私が組み立ててからもう10年にはなるが、無線LANでわが家のネットワークに繋がり今も快適に動いている。だからGatewayが動くこと自体、別に驚くべきことではなかったとも言える。ただ機械ものは動かすことがメインテナンスにもなるから、10年以上も止まったままであったGatewayが動き出したことに単純に感激したと言うべきだろう。Made in Chinaでも同じように動いたのかもしれないが、ただ安いからと外国に安易に依存するのではなく、日本人の誇りでもある日本製をもっと身近なところでで増やして欲しいものである。

整理のつもりがこんなに遊んでしまったあげく、かえって私の部屋にものを増やすことになってしまった。