晩秋にも拘らず、「デンタータラベンダー」が咲いていた。
ラベンダーは春咲きが多い様だが、このデンタータラベンダーは何時みても花を付けている四季咲きだ。
生花を楽しむラベンダーだが、香りの強いラベンダーは、花を乾燥させてポプリを作り、香りも楽しむ二途もあろう。 デンタータラベンダーの香りはあまり強くないので、ポプリには適さないのかもしれないが・・・。
「うつろ庵」の庭にはラベンダーを植えてないので、ラベンダーポプリは店先で嗅ぐ程度だが、毎春、真紅の薔薇が咲き誇るので、薔薇ポプリを楽しむ虚庵夫妻だ。
花を堪能し、尚且つその後も香りを楽しめるのは、ある意味でが贅沢だが、肝心なのは心の余裕があるか否かだ。 虚庵居士は学会などのボランティア活動に追われ、日常生活の雑事に忙殺される毎日だが、花を、そして香りを嗜める「心のゆとり」を、僅かながら保てていることに感謝だ。
霜月のつるべ落としに落ちる陽よ
しばしのお待を ラベンダーと語るに
咲き昇るデンタータラベンダーの花穂かな
ところどころに小花を散らして
足早の薄暮に揺るるラベンダーの
小花と語ればほのかに香りぬ