紅色(くれないいろ)の小菊の、色のグラデーションが誠に見事であった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/e0/f2045ef4029037b0782e9d8d68c3b60b.jpg)
この小菊の花の色を、画家であればどの様な絵具で描くのだろうか?
絵の心得や絵具などには素人の虚庵居士は、「和色大辞典」のお世話になって、様々な色を比べてみた。赤・紅・緋・茜色等々、赤系統の色でも微妙な違いが様々だ。しかも、明度や彩度の違いによって、素人の目に映る印象は千変万化だ。
小菊の花の色は? との単純な問いに応えるのは、並大抵でないことを思い知らされたが、今までにない別の愉しみが体験できた。明るい紅色(くれないいろ)の彩度を薄目にすれば、この小菊の花の色に近いのかな・・・、と思われた。
プロの目からすれば、また別の色を選ぶのだろうか? 彼らは絵具を混ぜて、自分の好みの色合、自分なりのイメージを表現する高度な技を磨いているので、奥の深いものが表現できるのであろう。
小菊の紅色に見惚れてカメラに収め、ブログへの掲載に際してはまた別なお遊びを堪能させて貰った。更に、万葉の時代に倣って長歌と反歌を試みて、愉しんだ。
秋晴れの
陽ざしをうけて紅の
小菊の花は様々に
花弁の色の表情を
変えるは己の心をば
くれない色に 託すらむ
見惚れるじじは
小菊を想ひぬ
紅の
小菊は花びらさまざまに
色合い変えて金色の
蕊を囲みて相共に
秘めにし滾る思ひをば
如何にや伝えむあの人に
酌んでまほしき
小菊の想いを
語らずも滾る思ひを君酌むや
乱るる花弁の紅色に