3年越しの食器棚、
所定位置にめでたく鎮座。
4年前、以前の家から持ってきた、
100年は経っているという水屋も気に入っていたのだが。
この場所に置くということで設計してもらったはずが、
いざ、据え付けてみると、戸柱にぶつかって10cm近程飛び出す形に。
小さな家なので、ソレが圧迫感に。
気になって気になって、オーダーしようと考え始めたのが3年前。
そして、
以前、整理棚を作って頂いた凛工房のSさんに、ほのめかしたのが2年前。
お気持ちが乗らなかったのか?
いや、お忙しかったのだろう、そのままに。
も一度言ってみたのが、今年初めで。
う~ん、ぴったり。
そりゃそうだ。
何度も打ち合わせして、この場所に合わせて造っていただいたのだから。
それにしても、食器類の多いこと。
今はもう、
ほんの少しのもので足りるのだけど。
この際だからと、少し減らしはしたけど、
それでも、
器が好きで買い集めたもの。
なかなか・・・・
たった二枚のサリーを洗いつつ
取っかえ引っかえ着て
顔には深い皺を刻み
背丈は縮んでしまったけれど
八十六歳の老女はまたなく美しかった
二十世紀の逆説を生き抜いた生涯
____茨木のり子「マザー・テレサの瞳」より___
小雨降る、霧覆う静かな静かな朝。
小さくなった家の、
小さくなった食器棚を前に座っていると、
ガタガタ、ワイワイ、キャッキャッ。
ふと、あの頃の
懐かしく賑やかな声や足音が飛び交い、消えて行った。
落日は遠からじ。
潔くパッパッとはいかないものの、
さあ、もう少し減らしましょうか。。