草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

あこがれ

2011-09-11 13:29:56 | おでかけ
 



真木さんのところで5年ぶり。
三谷龍二さんの個展に行ってきた。

新作もあって、
いやはや、
相変わらずの大賑わい。




          ::::




そのあと、
ウン十年ぶりに日本橋三越に。


熊本の高校出身のワタシ。
修学旅行の最終地は、東京だった。


自由行動。
今でも思いだすのは・・・・
ガイドブック片手に、
友人と乗り物(確か、初めての地下鉄とやらも)を乗り継いで、
右往左往しながら、日本橋へ。
なぜ、日本橋を選んだのか、よくわからないが。
教科書にあった東海道五十三次の起点の記事や挿絵のせいで?
都会のお土産なら、華やかな世界が広がっているだろう三越百貨店で?
と、田舎の17歳にとっては、こんなところだったのだろう。
ああ、コレがあの日本橋かぁ。
限られた時間、
感激の余韻に浸る暇なく、三越に入る。
地方から出てきた者たちにとって、
まるで別世界。
キョロキョロ、目が泳ぐばかりで、
焦点が定まらない。
「何か買わなきゃ、お土産買わなきゃと、早く買わなきゃ、時間がない!」と、
結局、スヌーピーのレターセットと文具を買って、
(その当時、こんなのは本や雑誌のなかでしか見たことのないハイカラなものだった)
「いや、こっち、あれ、違う」と、
フウフウ言いながら、集合場所へたどり着き、
「ああ!もうコレで東京見物も終わりか」って。
脱力感に反し、頭だけは異常に興奮していた。。



その後、東京での大学4年間は、
他の場所やコトに気が向いていたためか、行くことはなかった。
そして、
あとは、ずぅ~~とグンマ。



あれから、ウン十年。


相変わらず、
日本橋はそこにあって、
三越もそこにあって・・・・
でも、今はもう、
ドキドキ、ワクワクは、全く消えてしまっているのだけれど。


あの時は、横目で見て通り過ぎた(当時、我が校は喫茶店出入り禁止)、
ミカド珈琲店に入り、
三越で、
憧れの玉川堂の急須を買ってきた。

1816年が創業で、新潟の無形文化財にもなっている鎚起銅器。


いぶし銀が素敵かな。
いや、黒く変化する深緑の鎚肌がいいかな。
う~ん、1人用もかわいいかな。
と、散々迷った末、コレに。







玉川堂の冒頭には、こうある。
「人」が「一」枚の銅を「叩」くことで
「命」が生まれる
金鎚で打起こしながら、器を作りあげていく鎚起銅器。



その命が、これからどんなふうに育っていくか、
いつの間にか老いに向かっているワタシの、
小さな楽しみでもある。



           秋の風を感じながら、
           一人すするお茶は、
           こころなしか、
           いつもより、おいしいような気がした。。