草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

見えない季節

2008-06-22 15:51:23 | 雑感
ごめんね。どうしても会えません。

あなたの名前を耳にしたとたん、
両の眼から、涙があふれ出し、
手が止まり、
やっていたことの続きが、
どうしてもできません。

アレから、何時間もたったというのに、
ワタシは、ずっと、ソファに座ったまま、
霧の覆う外に目を向けたまま。

  できるなら
  日々のくらさを 土の中のくらさに
  似せてはいけないでしょうか

牟礼慶子の詩の一節が、
繰り返し繰り返し頭の中を駆け巡る。

ごめんね。
どうしても会えません。

いつもいつも気になっているはずなのに・・・・


目の前の笑った写真のあなたと、
見えない季節にいるあなたのちぐはぐさが、
なんともつらく・・・・



急に雨足が激しくなり、
ショパンのピアノ小品曲を、
次々に消してゆく。

この霧のように、
何時間も、ワタシの中のもやもやが、
ずっと晴れないのはなぜ?
会った方が良かったのだろうか・・・・




    とぎれとぎれに聴こえる
    レギナ・スメンジャンカの丁寧なピアノが、
    「これでいいんだよ。」
    と、言ってくれたような気がした。