日本百名山 20、吾妻山(2024m)
「一口に吾妻山と呼んでも、これほど茫漠としてつかみどころのない山もあるまい。
福島と山形の両県にまたがった大きな山群で、人はよく吾妻山に行ってきたというが、それは大ていこの山群のほんの一部に過ぎない。・・・」
よく聞く話に、『私は百名山に登った・・・』という話があるが、こうした山塊があちこちにあることからすると、よく耳を澄まして聴く必要がありそうです。
私も、八ケ岳にも西穂高にも登ったことはありますが、実情は硫黄岳であり、ピラミッドピークだけです。
余り自慢げに話さないほうがよさそうですね。
五色沼から見た吾妻山山塊
設定:カメラ:PRO、レンズ:28mm、風景:日本アルプスの朝、高さ強調1.5倍、
「(四月上旬)白布高湯を発足点として、その宿屋の前からスキーがはける位まだ雪があったのに、それから頂上までのあいだ、快晴の土曜日にもかかわらず、独りの登山者にも出あわなかった。
まだリフトが全くなかった頃である。
二人はスキーで森林地帯の急坂を登り、人形石の峰に立つと、当の西吾妻山は気の遠くなるほど遥か向こうにある。
そこまで行く山稜は、稜線というより広大な高原で、ここへきてはじめて吾妻山西部の雄大なスケールを見た。」
(新潮社刊、深田久弥著『日本百名山』より引用)
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