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日本百名山 39、武尊山(2158m)

2014-03-02 | 日本百名山

日本百名山 39、武尊山(2158m)

日本武尊(やまとたけるのみこと)から来た名前で、「ほたかやま」と読みます。

しかし、日本武尊東征の故事とは関係ないようで、単に修験者達が霊山として尊崇された山のようです。

 

「上越国境から、例えば谷川岳の上からでもいい、東の方を望むと、長大な障壁のような山が見える。
それは一つの抜きんでたピラミッドとか特異の独立峰として注目されるのではなく、
その大きな壁全体として私たちの眼を驚かすのである。」

  (谷川岳の頂上より)
設定: カメラ:PAN、レンズ:85mm、風景:奥秩父の森、高さ強調1.5倍。
 

「中年を過ぎた私たち夫婦は、強行登山は望まない。
一日で縦走するのは無理であろうから、途中で日が暮れてもいいように簡単な野宿の準備をして行った。

少しでも楽なように、出発点は標高の高い上ノ原の国鉄山の家を選んだ。
いわば武尊岳の裏から登るのである。

健脚の人の二倍も時間をかけて、まず私たちは最高峰の沖武尊(穂高岳)の頂上に立った。
沖武尊はおそらく奥武尊の転じたものであって、表口から登ると、ここが一番奥の峰になる。
その頂上で展望を楽しんでから、長い尾根伝いにかかった・・・

そこから剣ヶ峰(前武尊)を越えるまでが、痩せた岩稜で、所々鉄の鎖がついている。
私にとっては大した所ではないが、素人登山者の家内の心胆を寒からしむに充分であった。・・・」

(新潮社刊、深田久弥著『日本百名山』より引用) 

  

登山コースは赤線です。

 

ところで、筆者・深田久弥氏の奥さんですが、5~6歳くらいは年下ですが、よく一緒に登山を楽しんでおられたようです。

ここでも「登山の素人」と呼ばれていますが、「所々鉄の鎖がついている」岩場を登ったり、無人の小屋で一夜を共にしたり、よくぞ山登りをされたものよと、感心します。

でも、山登りを一緒に楽しむ夫婦なんて、うらやましいですね。

筆者は、1971年(昭和46年)登山中に 、茅ヶ岳で脳卒中で死去されました。68才でした。
私も,その山に登り、その碑を拝ませていただきました。
ほぼ、同じ年頃です。 

何故か、奥さんも七回忌を済ませた後、輪禍により他界されたそうです。
なにか、つながりを感じますが・・・。 


 

 


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