末期高齢者になってしまった老人の日記

我が家の花の写真を中心に、日々の暮らしの中で起きたこと等を書かせていただきます。

アントワープの思い出 3 ルーベンスハウス

2011-11-17 15:49:51 | 海外旅行
ルーベンスの像のあるGroenpkaats。背後には大聖堂

アントワープで見学したのは、マルクト広場の市庁舎、大聖堂と
今日掲載するルーベンスハウス,海洋博物館とダイヤモンドの店でした。

ルーベンスの大聖堂の絵は既に掲載しましたが
今日はルーベンス自身について簡単にご紹介します。

ルーベンス

ルーベンス像


ルーベンス像の近くで。お久し振り醜い姿を

ペーター・パウル・ルーベンス(1577―1640)は、
バロック時代のヨーロッパを代表する画家です。

ルネサンス期絵画の均整のとれた構図や
理想化された人物表現とは一線を画し

ルーベンスの絵画は、動きの多い劇的な構図、人物の激しい身振り
華麗な色彩、女神像などに見られる豊満な裸体表現など
バロック絵画の特色が発揮されたものです。

黒を色彩のひとつとして積極的に用いていることも特筆されています。

自画像

絵の修業を始めたのは14歳頃からで、
ギリシア・ローマの古典に造詣の深い師匠から、多大な影響を受けました。

1600年にはイタリアへ渡り宮廷画家となり
約8年間活動した後アントワープに戻りました。

当時平和が戻ったフランドルでは絵画の需要が急増し
イタリア帰りのルーベンスには注文が殺到しました。

1608年からはスペインの王女の宮廷画家となり
工房を設置し、多くの弟子たちを動員して大量の注文制作をこなしました。

総作品数は約1200点と膨大な数が残っており、
大半は工房作品か他作家との共作です。
またヨーロッパの美術品収集家でもありました。

さらに多くの言語に精通していることから外交官でもあり
スペインと英国の王からナイトの称号をもらっています。


ルーベンスの家


ルーベンスの家の表側

ルーベンスの家は、邸宅とアトリエが美術館として一般公開されています。

イタリアから故郷のアントワープに戻ったルーベンスが1610年に
アントワープで最も綺麗な町メイアの近くのWapperに家を購入しました。

購入した家は彼自身の設計で全面的建て直しが行なわれ
ギリシャ・ローマ古典時代およびイタリアルネッサンス芸術という
彼の芸術的な理想が組み込まれました。

イタリア様式の建物

さらにバロック式の柱廊玄関、アトリエおよび庭とその別棟等の
拡張も行なわれ、その宮殿の様な建物は、
アントワープの呼び物になりました。

邸宅と庭の間にある柱廊玄関

門の上には像も

ルーベンスの生活の大部分がここで行なわれました。

ルーベンスと他の画家達の絵が沢山保管されていますし
17世紀の家具をはじめ、美術品や日用品も沢山残されています。

沢山の絵が飾られたアトリエ


立派な画廊


ルーベンスの主寝室。この部屋で息をひきとったとの事
テーブルの上には象牙がはめ込まれた紫檀の宝石箱

食堂。当時の貴族住宅の典型

そして建物の中に美術品が多くあるだけでなく
ルネッサンス形式の庭も大変重要なものです。


残念ながら時期が悪かったか、荒れた庭


カタログで見る立派な庭


海洋博物館とダイヤモンドの店


国立海洋博物館は、1520年再建されたステーン城で、
中世から1823年までは牢獄として使われましたが
1864年には古美術博物館になりました。

1952年以降は船の模型や航海の用具を展示する
海洋博物館として利用されています。

海洋博物館

外の写真はあっても、中の記憶は全くありません。

ダイヤモンドの店では、確か娘にネックレスの土産を買った記憶があります。
以上でアントワープは終わりとします。

ご覧頂き有難うございました。