トヨタ自動車とドイツのBMWは9月5日、水素で走る燃料電池車(FCV)分野で提携を拡大すると発表した。
FCVの基幹技術を共同で開発し、BMWは同社初となるFCVの量産を2028年に始める。
FCVは地球温暖化の原因となる二酸化炭素(C02)を走行中に排出しない。
普及に向け水素ステーションの少なさが課題だが、両社はインフラ整備でも協力する。
次世代車の「本命」とみられた電気自動車(EV)は世界的に需要が鈍っている。
自動車大手はFCV、ハイブリッド車(HV)を含む幅広い電動車の開発加速や、リストラといった戦略転換を迫られている。
トヨタとBMWは共同で、小型で高効率な次世代の燃料電池システムの開発を目指す。
FCVはEVとともに価格の高さが指摘されているが、両社の乗用車や商用車に搭載すれば販売台数が増え、価格競争力の向上が期待できる。
2012年6月にFCV分野での協業を発表したが、トヨタからBMWへの部品供給など協力は限定的だった。
BMWが9月5日に開いた説明会には、トヨタの佐藤社長がビデオメツセ-ジを寄せ「協業は新たな段階に入る。 欧州の他のパートナーとも協力し、水素社会への移行を加速する」と述べた。
BMWのオリバー・ツィプセ会長は「自動車の歴史における画期的な出来事だ。
多くの人がFCVを求める時代の幕開けとなる」と意義を強調した。
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