NTTは8月29日、光技術を使った次世代通信規格「IOWN(アイオン)」の国際回線が世界で初めて開通したと発表した。
日本と台湾の間の約2900キロをつなぎ、遅延や揺らぎがほとんどない安定した通信を実現した。
人工知能(AI)の普及などから大容量のデータを高速でやりとりする需要が増えており、アイオンを「世界標準」とする第一歩となる。
NTTの東京都武蔵野市の拠点と、台湾の通信会社「中華電信」が台湾の桃園市内に持つデータセンターを接続した。
光だけで伝送するため、電気信号を光に変換する従来のインターネットと比べて遅延が10分の1以下に減るなど、高い性能を発揮したという。
台湾には、半導体受託生産の世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)をはじめとする最先端の半導体関連企業が集積しており、通信ネットワークの強化は日台ともに産業の競争力や災害時のバックアップ機能の向上につながる。
NTTの島田社長は東京都内で記者会見し「アイオンを活用し豊かな社会への貢献を目指す」と述べた。
NTTは日本で大ヒットした振爾電話のインターネット接続サービス「ⅰモード」の海外展開に失敗した教訓から、アイオンは当初から中華電信や米インテルなど海外の有力企業と広く連携して進めている。
日本国内では2023年にサービスを開始した。
今度こそ、国際通信をリードしてほしいものだ。
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